■スポンサードリンク
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全175件 41~60 3/9ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『ドラゴン・タトゥーの女』には、映画(ハリウッド版)から入った。 D・フィンチャー作品としては『ゴーン・ガール』より面白く、ダニエル・クレイグ主演作の中では 『007 スカイフォール』よりよかった。 そこで「原作」となったが、すぐには読み進められなかった。 早川文庫を開いたら、通常ありえないほど、余白部分にまで本文が印刷されている。 これでは本文がどうこういう以前に、読む気が起きない。 でもブ○ク○フで安く売っていたので買い、読み出した。映画を見ているので、話の筋は分かっているし、 真犯人が誰かも知っている。でも物語を読む面白さは消えなかった。むしろミカエルが出てくるたびに、 D・クレイグの顔が浮かび、リスベットが登場するとルーニー・マーラのなりきり演技が見えてきて、 この映像付きという仕掛けが、読書を導いてくれた。 犯人はどのように描写されるのか・・と読んでいくと、なるほどやっぱり、そういう感じなんですねと、ニンマリできる。 映画だと、最初の登場の時、一瞬の狂気を浮かべた名演技が堪能できる。 映画では、原作の不要部分(ヴァンゲル家の歴史的記述など)をばっさり切って、要所をしっかりつないでいく、 熟練の手腕。2時間38分あるが、まったく長さを感じさせない。だが、やはりよく分からないところがあって、 たとえば当初相手側に立っていたリスベットの部屋を突然訪ね、自分のリサーチャーにするくだり。 写真を使って、真相究明していくところなどを、原作ではたどっていける。 映画では切られた挿話の中にも、なかなかいいものがあって、読んでいてたのしい。 真相究明後の顛末(ハリエットの正体)は、原作と映画で異なる。 映画では、尺を伸ばさない役割も持たせながら、なかなかしっとりといい場面になっている。 だが、映画の幕切れは悲しい。リスベットに感情移入してみていた者にとっては、痛く、切ない。 原作では、本筋では同じなのだが、最期のくだりになる前に、彼女は、初恋の相手となった男性と、 いい時間をながくゆったりと味わっている。この差は大きい。 原作は、訳文もこなれている。基本的に違和感を感じることがなかったが、 登場人物の表記が、ファースト・ネームになったり、ファミリーネームになったり混乱していた。 ただでさえ、やや馴染みのない北欧の氏名なので、もっとシンプルに統一してほしかった。 小説をほとんど読まない自分は、早川文庫に接する機会も少ないが、 カヴァーを外して、いつもと同じ、独特の色あいの本体を手にして、しばらくページを繰れたこともうれしかった。 じっくりと物語られていくので、先を知りたいと焦るタイプの読書ではないが、一気読みになる。 そして読み終わる頃には、ミカエルとリスベットが、自分の中で育ち、 彼らにまだ、文庫で4冊分、つきあえることを喜びとする自分がいる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一気読みを強いるのに、これほどゆったりと、悠々と物語がつむがれる小説を、他に知らない。 600ページ以上を費やして語られた事件の真犯人が解り、その件にケリがついたのに、 そこからさらに150ページ以上もストーリーが続く。それがまた、たまらなく面白い。 こういうことがあるのか?と、あっけに思いながら、 ミカエルの別荘で、宿敵への攻撃を準備するリスベットとミカエルの姿を想いうかべた。 ラスト10ページ前、主人公にこう言わせる。わたしは「恋に落ちた」と。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
派手なばかりで、中身がない。あるいは中身はあるけど、彩りに欠ける。本作はどちらもある。しかもかなりの高みで。 どちらかあればいいじゃないか。もちろん。どちらかしかないけど頑張ってるじゃないか。もちろん。でもそういうものは、「どちらも揃えているもの」には勝てない。ただそれだけの話だ。 フィクションというのは、キャラクターに引っ張ってもらわないと読むのに体力が要る。キャラクターという言葉は昨今軽く扱われているし、「この小説はキャラがいい」という発言は、逆に作品に水っぽい印象を与えかねない。だが、良いフィクションには必ず魅力的なキャラクターが存在しているはずだ。魅力的、というのは本書でいうと主役のふたりは勿論のこと、ふたり以外悪役でさえもほとんど全員だ。読む人が共感しようがしまいが、魅力っていうのは「人が魅入ってしまう何か」という事だから。 そこに加えて、物語性。これは読めば簡単に証明される。しかも短いミステリが発生→解決、また発生→解決を繰り返しながら、3部全体を貫くリスベットの心の再生という、長い長い物語も稼働し続ける。この技術! (これができていながら、キャラが魅力的でなければやはり辛いという、フィクションを作る事の困難さ!) そして最後。 作者の言いたかったこと。作者の怒り。作者の声。本書を通して、我々に何を伝えたかったのか。 それもしっかり詰まっている。そしてそれが入っているから、読んだ後に考えることができる。 読者には「解けた謎」だけでなく、充実した読書体験が残る。 謎は一読すればすべて解ける。なのに読み返せる。 読み返して涙する。何度読んでも元気が出る。リスベットの不幸と不屈の精神と再生の物語は普遍のものだから。 作者のメッセージを読者が受け取める。決して会話をすることができない二者の間にコミュニケーションが成立する。 購入しただけ、読んだだけでは、コミュニケーションは完成しない。売れた数と愛され方が必ず比例しないのはそういう事だ。 コミュニケーションの完成とは、読んだ後(しかも読後しばらくの場合もある)に初めて問われるものなのだ。 本書は、美しいマス・コミュニケーションの形を取れている本だと思う。 ここまでの3つのカード(キャラクター、物語、メッセージ)が揃えてある本書に、なんの不満があろうか。 ちなみに映画はどちらも原作に忠実なので、見てがっかりすることはないと思う。実際なかった。 ただSW版には、3つのカードのうちのひとつ「キャラクターの魅力」が著しく欠けている。ビジュアルの面で。 ハリウッド版は、後出しだから、ズルいなとは思うけれど、そこをむしろ強く埋めてある。 (ルーニー・マーラとダニエル・クレイグと、ロビン・ライトだなんて卑怯すぎて逆にあっぱれだ)。 小説の持つ「魅力的なキャラクター」に魅力的なビジュアルと音を与えたのだから、ハリウッド版の圧勝だと思う。 面白みが同じなら、ビジュアル面が楽しいほうがいいに決まってるもの。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
全編とも「スリリングで、面白い」です。全6巻一気読みしました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
全編とも「スリリングで、面白い」です。全6巻一気読みしました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ミレニアム3部作の第1作目(3部以降の構想もあったらしいが、作者が亡くなったため現状は3部作となっている) 数年前に相次いで映画化もされ、単行本の発売当時からかなり話題になっていただけに正直期待以上の不安をもって読書に挑んだ あらすじは本ページの説明文を読んで頂くとして、主人公の「ミカエル」が、自身の名誉回復のため謎を追いかけるジャーナリストとしての姿は、社会派ミステリーのように非常に興味深く読める と共に、物語のキーとして用意された「ある少女の失踪事件」が、ミステリー小説として一段と読者の好奇心を高めてくれるという、良く練られた構成になっている そしてもう一人の主人公であり、その存在自体が謎の女性「リスベット」の大胆かつダークな活躍には驚かされるばかり 全ての謎が明らかにされ結末に辿り着いたときには、非常に大きな満足感を味わっていた 3部作のうち後半の2作品はほぼ続き物だが、本書はひとまず綺麗に完結しているので、この第1作だけでも是非とも読んでもらいたい作品 1つ気になることと言えば、主人公の下半身のだらしなさというか登場人物たちの貞操観念の低さか… 作者はスウェーデン人なのだが、ここは文化の違いということなのだろう | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ハリウッド映画化当時はラジオのCMでドラゴンタトゥー、の連呼で耳障りで、どんなキワモノだろうと思い避けていた。実際読んでみると、なんとキャッチコピーをつけたらよいのか、いい意味で裏切られた。ジャーナリストの男が(私的にはxファイルのモルダーの顔が浮かんじゃう)犯人を追い詰めてく過程は圧巻。一方主人公達の性的モラルは私とは相いれず、あまり気持ちの良いものではない。推理物に男女の痴情は持ち込んでいただきたくない派の私としては主人公達には寄り添えない。三部作ということだが、一部ごとに話は完結しているようだ。もしこれが、スエーデン以外の物語であるなら、こんなにブレークしたのだろうか?ジャーナリストとして追っていく過程が面白く、キャパの十字架をドキドキしながら読んだ身としては楽しめた。なが、ドラゴンタトゥーの女は反則、ハッカーならなんでもできちゃうじゃん都合よく、とのおもいもよぎる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
北欧のミステリにはまり中。映像化しているそうだがどんなふうになっているのだろうか。見たくもあるが、たいていの場合期待外れなので、強いて見ないほうがいいのか・・・。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この物語は北欧、スウェーデンの話なので、アイリッシュミュージックをBGMにすると読みやすくなります。 YouTubeなどで、「アイリッシュ 音楽」と検索すれば色々出てくるので、試してみて下さい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
映画では女性の特異性が目立ちますが、実際彼女がどうしてそういう女性になったのか、この本を読まなければわからないと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ハリウッド版を見て、原作にあってはしょられているところを見てみたいと思って、読んでみました。 正直原作のほうが面白い。 ハリウッド版より評価のよい、オリジナル版を見たいと思いました。 さてミレニアム2は映画を見るか、原作を先に見るか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
こんな風にパソコンがあやつれると面白いだろうと思い痛快である。、反面、世の中がめちゃめちゃになってしまうからあり得ないお話なのかな、とも思う。痛快で「下」も読まずにはいられない。、 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「上」を読んだら当然「下」に進まないではいられない。リスベット・サランデルが格闘に強すぎるのが不自然ではあるけれど。なお、クリステル・マルムは男性なのに話し言葉が女性語なのは誤訳でないだろうか。数か所あるけれど、例えば154頁における会話。クリステルが男性であることは、もっと前でも記載があったが、184頁の5行目に「彼」と男性であることが示されている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ノオミ・ラバスが出ている方のDVDをみたら、原作が読みたくなって買いました。ノオミ・ラバスが、DVDの解説のところで「この役を演じたくて、ぎすぎすに痩せた」とか、この映画に賭ける意気込みを語ったのが印象的で、どうしても原作が読みたくなったのです。 そして満足しています。 小さな事件や大きな事件を主人公のミカエルとヒロインのリスベットを襲いますが、最初から最後まで気になる疑問がいつまでも解けず、靴の中にある小石のような存在となってつきまといます。この疑問を解決することこそが命題の小説なのに、ときどきこの命題を忘れてしまったかのごとく、どこかに消えてしまいます。しかし、物語がすすんでいくと、この問題に戻ってきます。靴の中の小石のように、気になり始めるとどうしてもとりたくなるのですが、とれないもどかしさがありますが、わたしはこれがとても気に入りました。 ということで星四つ。一つ減らしたのは、ちょっとおおげさかなーと思ったところもあるので。どうも、洋書というのは、話しを大きくみせたくてしょうがないのかな、なんて思うことがあります。本もエンターテイメントですし、どんな荒唐無稽なものでも想像させてしまうのですからなんでもアリなんでしょうが、うーんって思ってしまうのよね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この物語の登場は衝撃だった。 今、北欧ミステリーのブームが静かに続いていて、次々に質の高い作品が紹介されている。 その中には、この「ミレニアム」シリーズよりも以前に書かれた作品も少なくないが、 なんといってもブームの火付け役は、この作品だったに違いない。 「名物に旨いものなし」という言い方があって、本についてもベストセラーはつまらないという説があるが、 しかし世界中で2100万部売ったというこの小説は、文句なし、掛け値なしだ。 もちろん好みや相性もあるだろうし、世間で売れているからといって安心できないのはもっともだ。 だが売れているだけでなく、業界の目利きの褒め方も半端ではない。 たとえば『ライラの冒険』シリーズの原作者、イギリスのフィリップ・プルマン。 日本ならたとえば書評の王様のような故・丸谷才一。 いずれも絶賛である。 つまりこの本を手にとった読者が満足する確率は、相当高いということだ。 面白さにおいて、北欧ミステリーの最高峰というだけでなく、 この数年の世界のミステリーの記念碑的なヒットだろう。 すぐにスウェーデンで、またのちにハリウッドでも映画化されたので、 映画だけご存じの読者もあると思う。 映画の評価も悪くないようだが、映画を見てまあまあとか、あるいは大したことがないと思い、 原作もその程度だろうと思うのならとんでもないと思う。 もしかするとずっと後悔する誤りである。 スウェーデンの辺境の名家で起こった遠い過去の失踪事件。 迷宮入りとなり、忘却の彼方に消えた謎を解き明かす、というのも ミステリーの王道を行く本格推理の面白さがあるが、 作品の真の魅力は、独特のヒロインの造型にある。 リスベット・サランデル。 これはもう歴史的なヒロインと呼ぶしかない。 謎の過去、抱え込んだ心の闇、異様なまでの反社会性、とんでもない能力、 気持ちの激しさと強さ。 ツッパリでいて子供っぽくもあり、真っ直ぐでいてヒネクレている。 過激さと繊細さの混じり合い、表立った派手さと秘められた影の同居が絶妙である。 むしろ昨今の日本の新しいマンガに見られるようなこの強烈な個性は、 いわば時代の子として広く共感を呼ぶのではないか。 当然のように物語は、 一方でそれ自体興味深い犯罪を解き明かすことを軸にしながら、 同時にそこに関わるリスベットの物語でもある。 謎解きそのものは最初は静かに進行するのだが、 複雑なものを背負ったリスベットへの興味がまずあるのでそれが面白い。 何よりもヒロインが、そしてそれに関わる人間像が魅力的なのだ。 もちろんミステリーとしても一流である。 舞台がスウェーデンという馴染みのない土地であるのも新鮮に感じられた。 3部作のこのシリーズ、本当は5部構成の構想だったそうで、残念ながら作者は途中で突然亡くなったという。 これだけ売れるとも知らず執筆途中で亡くなってしまったのはいかにも気の毒だが、 そう知ってしまうと読者としては、幻の2部の分、損をしたという気持ちもないではない。 だがあえてここで言ってしまうと、次作はさらに、微妙に趣向を変えてヒートアップする。 まだまだ謎めいたヒロインのこともだんだんわかってくるだろう。 こんな物語が三作も読めるというのは、やはりぜいたくな話に違いない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
商品の状態は価格以上のレベルでした。 商品の包装もプチプチシートにくるんであり、丁寧でした。 大変満足しております。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いやはや、、、、 ハリウッド映画版が べっこうアメ だとすると、 この小説は 本格フランス料理 みたいなもんやね。 スゴい。 スウェーデン・ミステリってのを究めてみたくなった。 誤植がカッコいい理由は、 そこにしか欠点がないから。 しかも笑える欠点やし。 校正した方はくれぐれも後悔などなさらないように。 ピラミッドの中腹の岩のカドが少し丸まっていたからってだれが気にする? あ、誤植は下巻や。 僕はこれまでミステリ全般がキラいだったんだけど、 この作品だけはなぜか好きになりました。 まさに、 「その領域でカンペキなものは その領域を越える」(ゲーテ) んですね。 この作品でこの一週間すごく楽しめたわけやけど、 それにしてもつくづく感じるのは、 西洋っていうのは本当に 成功することが すべてなんだなあ ってこと。 サクセス文明やね。 それに対して東洋はなんやろ、 快楽? 平安? 調和? ほどほど文明かな。 ま、日々アンノンに暮らせればそれでええんちゃうのん っていう。 成功の美酒より ふだんの野洲酒 みたいなとこありますな さ、話が見えんくなってきたとこで、 そろそろハローワークいこ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
待っていたので、期待どおりの本でうれしかったです。早く着きました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
楽しみにしていたので、すぐに着いたし、期待どおりでとてもよかったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
新年になって産経新聞に「今ブームの北欧ミステリー小説」というコラムが掲載され、スエーデン、ノルウェイ、デンマークの人気推理小説作家の作品が要約された。その筆頭に上がっていたのが、このスティーグ・ラーソン著の副題「ドラゴン タトゥー の女」であった。読後感は一言、ナルホドこいつはは面白い、である。今後の読者の楽しみを奪わない程度に書評をして見よう。気鋭のジャーナリストが挑んだ大物実業家の不正疑惑記事が不発に終わって、逆に名誉毀損で実刑判決を受けてしまう。失意のジャーナリストに奇妙な仕事のオファーが舞い込む。ストックホルムから北へ列車で3時間ほどの町に住む大実業家一族の娘が35年前に忽然と姿を消し、事件は迷宮入りとなった。一族の名誉会長は金にいとめをつけず、1年かけて事実調査を彼に依頼する。零下20度を下回る気温の中で調べまわる様子は読んでいても寒くなってくるが、その一族を構成する人物の多さとその属性をフォローするのには疲れる。膨大な調べものに調査員の助手が当てられる。異能のパンクロッカー風女子(ドラゴン・タトゥーの女)である。上巻は調査の内容がああでもないこうでもないと記述されて行くが、下巻ではこの天才女子とのコラボレーションで一気に物語は進展して行く。一族の一部にある異常な「血」がもたらす、ひた隠しにしてきた異常な犯罪が不気味に暴かれていく。ここで私は口をつぐもう。さてこの一件はさておき、天才女子はくだんのジャーナリストが受けた実刑判決は不当だったとして、再度実業家のなした巨悪不正事件を持ち前のハッキング能力で必死に暴き出す。こちらも読んでのお楽しみだが、著書の主要な部分は失踪少女の捜索の方だ。スケールの大きいなかなか知的な作品である。ところが著者はこの作品を含めた3部作の出版が大成功を博したことを聞かずに50歳の若さで病没してしまう。ご冥福をお祈りしたい。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!