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飢餓海峡
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飢餓海峡の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.41pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全69件 41~60 3/4ページ
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北海道から関西まで全国規模で犯人を追いかける 刑事も各署から集まり2代に及ぶことも 地域の設定も素晴らしい、まるで観光しているようだ まれに読む事の出来ない良作でありました | ||||
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下巻・・・・・警察の調べで、‘上巻‘で読んだ部分が繰り返されていて 途中少しあきたが。 結末はテレビで見ていたのでそんなに感動しなかった。 | ||||
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好みの問題なので仕方がありませんが、内容は今ひとつで残念でした。 | ||||
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好みの問題ですが、期待が大きかったため、内容は今ひとつで残念でした。 | ||||
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テレビで(三国連太郎)見て、まだ読んでいなっかったので。 やはり原作は素晴らしかった。 青森の地図を見、情景を思い浮かべながら一気に読みました。 水上勉作品は暗いけれど、文章がきれいで好きな作者の一人です。 これから下巻に移ります。 | ||||
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過去の ”名作散歩” には、お奨め !「飢餓海峡 (上)」「飢餓海峡 (下)」。 次は どの方面へ ・・・ ? | ||||
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昭和29年の台風時に起きた青函連絡船洞爺丸沈没事故と岩内大火にヒントを得て 事故を終戦直後に置き換えた作品です。 犬飼多吉こと樽見京一郎は,レ・ミゼラブルのジャン・バルジャンを彷彿とさせます。 「飢餓」は,敗戦直後の日本国民が皆抱えていたもので, 樽見も,そのとき選んだ人生選択でなければ,他にどうやって浮かび上がるすべがあったのか, 奈落の底を這い回るような人生だった可能性も高いのでしょう。 杉戸八重は,さらに純真な女として描かれていますが,彼女だって ふいに転がり込んだお金を手放す気持ちにはなれなかったし,手放したら一瞬の夢さえなかったわけです。 下巻は飢餓の時代を生きた樽見の人生を警察がたどっていくのですが, そんな地味とも思える地取り捜査の模様が興味深く,一気に読み進んでしまいました。 現代も不景気だとか色々言いますが, 今の比ではない当時の日本の貧しさと,そこから這い上がり,立ち上がっていった先代,先々代の時代を改めて振り返るために 若い方が,この本を読んでみるのもよいと思います。 少しだけ突っ込みを入れれば,現代の推理小説や警察小説と比べると 「6尺あまりの大男云々」だけで写真もないのに犯人を追えたり, 推測9割で捜査を進める安直さが,上記とは違う意味で時代を感じさせるのと, 東京で八重を追っていた男の一人が結局何だったのかよく分からず, また,小川登場の辺りがやや脱線しているように思えたところでしょうか。 | ||||
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Kindle for IPADで読みましたが、フォントやレイアウトが大変美しく、この名作を快適に読むことができました。 | ||||
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昔読んだ感動を思い起こしながら現在はこのような小説を書く人が少なくなった感じを持ち大切に保存したいと思い星5つにしました。 | ||||
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昔読んだ感動を思い起こしながら現在はこのような小説を書く人が少なくなった感じを持ち大切に保存したいと思い星5つにしました。 | ||||
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初めから下巻のラストまで、どんどん読んでしまう本です。面白いです。重いけれど。 | ||||
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上巻から一気にラストまで読みました。引き込まれました。本のタイトルは知っていたけど、中身ははっきり知らないまま購入しました。どうなるのか、ハラハラして読みました。 | ||||
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大変面白い小説であることは確かだが、現代的な視点でミステリーとしてみるとどうだろうか? 多少ネタバレを含むので未読の方はご注意願いたいが、一番の問題は以下の点にあると思う。 八重が訪ねてきた時点で、(信じてもらえるかは別にして)樽見はほとんど重要な犯罪には手を染めていない。これは樽見自身がラスト近くで語っていることでもあり、実際、人一人殺してはいるが刑法犯上、罪には問われない性質のものであろう。(窃盗および盗品関与は褒められたことではないが、これは「時効」だろう) なのに、なぜ当面それほど危険とはいえない(むしろ危険かどうか判断する余裕は十分あったと思われるのにそういった手続きを踏まずに)人物を、 ましてや自分をずっと慕ってきている善良な若者まで巻き添えにして殺害する必要があったのか、噸と納得がいかないわけである。 「この小説はミステリーではなく、人間を描いたドラマである」との見方もあるかもしれないが、人間ドラマであったればこそ、 登場人物が取る行為には必然性があってしかるべきで、樽見に無辜の民を冷酷に殺すほどの必然性があったか、ましてや、作者目線から見れば、 樽見は国が貧しい時代の被害者ではあっても極めて有能かつ作者自身にとっても愛おしむべきキャラクターだったはずであり、 状況判断も十分に行わず、このような残虐な犯罪を平気で行うような設定は極めて矛盾が多いと言わざるを得ない。 それでは小説にならないだろう、との指摘もあろうと思うが、少なくとも上巻までは何の問題もないわけで、ここで樽見が別の行動を取っていたら、 どんな小説になっただろうか、そこでまたひとひねり、ということで更に面白く感動的な話になったのではないか、 というのも個人的には興味深く、また残念なところではある。 | ||||
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水上勉の代表作でもあるこの本は大変面白いと思いました。 今回はPCを前に、本の中に出てくる地名などを検索しながら 地図や当地の映像を見ながら読み進めましたのがイメージが明確でした。 作者の文章だけでも十分イメージできるものですが こうした読み方もまた面白いのではないか、と。 読み終えて後、近所のTSUTAYAにこれを原作にした映画を借りに行きましたが 残念ながらありませんでした・・・ | ||||
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水上勉の代表作でもあるこの本は大変面白いと思いました。 今回はPCを前に、本の中に出てくる地名などを検索しながら 地図や当地の映像を見ながら読み進めましたのがイメージが明確でした。 作者の文章だけでも十分イメージできるものですが こうした読み方もまた面白いのではないか、と。 読み終えて後、近所のTSUTAYAにこれを原作にした映画を借りに行きましたが 残念ながらありませんでした・・・ | ||||
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知ったきっかけ:東野圭吾の「白夜行」の続編とも言える「幻夜」のあとがきに松本清張「砂の器」とともに紹介されていたことから。 最高のミステリー小説のうちの一冊です。 とんでもない作品です。こんなものを人間が書いたとは思えません。 上記3冊と「ある共通のクレーム」をもちます。 犯人の故郷の描写部分やその母親、過酷な生き様に心から同情するとともに クライマックスの「人生に尊いものは、真実の心以外にないということを悟ったのです。」 あたりの下りは、 人間の業を思わせる哀しみが見事に綴られており、涙が出そうになりました。 この一人物は、ある人物さえ殺すことさえなければ、不撓不屈の精神をもって立身出世し、善行で過去を償った立派な人物だったのです。 何が正しくて正しくないのか?貧しさとは何なのか、深く考えさせられます。 絶対に読んで損はない、余韻を深く残す作品です。 | ||||
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いつだったかTVの深夜映画で「飢餓海峡」が放映され、久しぶりに観た。劇場公開は昭和39年だから、かなり古い映画だ。 劇場公開時、映画を先に観たか、本が先だったか、今となっては判然としないが、どちらにしても、読後(鑑賞後)の感動は本のほうに軍配を上げたように思う。 決して映画の出来が悪いのではない。その証拠に、種々のアンケート結果においても、日本映画の上位に入っている。ただ、個人的にいうなら、原作のある映画は切り口にあると思う。映画は原作に忠実すぎた。 さてその内容であるが、少し書いてみよう。( )の名前は映画の出演者。 昭和29年に青函連絡船転覆事件(洞爺丸沈没事件として有名、興味のある方は上前淳一郎「洞爺丸はなぜ沈んだか」が詳しい)が実際に起こっているが、小説(映画も同じ)の構成上、昭和22年に設定されている。 台風のため連絡船が沈没し、千余名の死者が出た日、北海道の岩内町の質屋に強盗が入り、その後放火した為、町は全焼する。連絡船の死者が乗船客名簿より二人多く、追跡調査の結果(二人は網走刑務所を満期で出所した後、登別温泉に投宿し、同じ頃、質屋一家も同温泉に湯治していた等)、この二人が質屋強盗の犯人と断定された。 しかし、漁師の証言でもう一人の共犯者がいることがわかる(二人の死因にもおかしいところがあり、顔面に舟の櫂(オール)で殴られた痕跡があった)。弓坂刑事(伴淳三郎)の執拗な追跡が始まるが、その第三の男犬飼(三國連太郎)はすでに遭難者の救援を装った舟で津軽半島に渡り、大湊にある花街の八重(左幸子)という女の客になっていた。やさしく爪を切ってくれる八重に、犬飼は新聞紙に包んだ札束を置いてどこへともなく消えていく――。 八重はその大金で花街を清算し、東京へ出るが、そこまで弓坂刑事は追って行く。しかし、八重は大都会の片隅に消え、刑事は仕方なく、北海道へ帰る。 そして十年の歳月が流れた。やはり、東京で娼婦として働いていた八重はある日、舞鶴市の篤志家樽見という男が、写真入りで新聞に紹介されている記事を見る。それが犬飼であると八重には直感できた。「ひと言、あの人に礼がいいたい」という思いで会いに行くのだが――。 映画では舞鶴署の刑事に高倉健を充てている。そして三國・伴・左・高倉のがっぷりと組んだ俳優陣がなかなか良い味を出している。 さて、この本は中学時代に読んでから再読していないので、今読んだら、どう感じるかという興味もあり、深夜映画を観て、数日もたたずに本屋へ行って買った。水上勉は本作以外にも多くの作品を書いているが、そして、私も何作か読んだ記憶があるが、「飢餓海峡」があまりに強烈だったため、他の作品が霞んでしまった感がする。 | ||||
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昭和22年9月20日、青函連絡船層雲丸が遭難!多数の犠牲者が出たが、その中に数の合わない 身元不明の遺体が2体あった。同じ日の朝、函館から120キロ離れた小さな町岩幌町で火事が 起こっていた。町全体の3分の2を焼き尽くしたこの火事の原因は、陰惨な事件だった。この二つの できごとには、ある男が深く関わっていたのだが・・・。 実際に起こったできごと二つを巧妙に結びつけ、壮大なドラマに仕上げた作品だ。貧しさが、ひとりの 男の人生をゆがんだものに変えていく。貧困の描写には考えさせられるものがあった。そういう境遇の 中で育った人間に、ほかにいったいどんな選択肢があると言うのか・・・。出口のない暗闇の中で もがき苦しむ樽見が憐れでならない。だが、樽見のやったことは絶対に許されることではないのだ。 罪から逃れようとする樽見。その男を「恩人」と慕う杉戸八重。そして事件を執拗に追い続ける 函館署の弓坂と東舞鶴署の味村。追いつめられる者と追いつめる者との攻防の描写が見事だった。 長編でテーマも重いが、読み応えのある素晴らしい人間ドラマの作品だと思う。 | ||||
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昭和30年前後、青函連絡船の事故は社会へ大きな影響を与えたようだ。洞爺丸の事故をキッカケに中井英夫氏は「虚無への供物」と言うアンチ・ミステリの大作を書いたが、作者は人生ドラマに仕立て上げた。作者がミステリ作家から叙情(社会)派作家に転進する過渡期だったようである。「飢餓」と言う題名が付いているのは、当時の社会状況(特に東北・北海道)を反映している。 青函連絡船の事故が起こり、殺人と現金強奪をした男が函館に逃れ、犬飼と名乗って、娼婦の八重と一夜を共にする。その際、八重は犬飼が大金を持っている事を見てしまうが、それより男としての犬飼に強い印象を受ける。それから10年後、八重は新聞により舞鶴で犬飼に似た男が樽見と名乗って事業家として成功している事を知り、樽見に遭いに行く。八重は単に懐かしかっただけである。しかし、八重の真意を知らない樽見にとっては身の破滅を意味し、自殺に見せかけて八重を殺してしまう。函館でも、舞鶴でも刑事の執拗な捜査が描かれるが、私は本作をミステリとは見ておらず、互いに貧しかった男女の人生模様が映し出し悲哀が本作のテーマであると思っている。 特に、八重と犬飼が一夜を共にする函館のシーン、樽見に遭うために胸に暖かいものを秘めながら舞鶴に向かう八重の純情さが印象に残る。水上流叙情小説を確立したとも言える秀作。 | ||||
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なんというのか「あの時代は貧しかった」というのがまず第一印象。貧しさから離陸しつつあった頃に生まれたから、まあおぼろげながら当時の思い出が残っているけれど・・。洞爺丸の惨事は有名でそこから生まれた小説です。まだ赤線が合法でちょっと今のお方にはなかなかその辺が分からないかも知れません(もちろん僕も知りませんが)。これは推理小説ではないです。もっと大きく当時の社会の貧しい生活を映し出そうという意図の下に、そこにちょっとミステリアスな味付けを施されて仕立てられた小説だと思います。 | ||||
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