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(短編集)
信仰
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信仰の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 21~32 2/2ページ
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何だかタイムリーになってしまった表題作を中心に編まれた短篇集。 『コンビニ人間』を読んで感激し、その前後の『殺人出産』『地球星人』を読んで、個人的にはついていけないものを感じて、村田氏の作品は暫く離れていたのだが、久しぶりに手にしたこの本は良かった。 収録された作品の多くは海外からの依頼によるもので、もしかしたらこの人は、完全なる創作的自由を与えられるよりも、用意されたフレームがあったほうが、共感しやすく、少なくとも読者が置いてきぼりにされることがないものを書けるのかもしれない。表題作と、オスカー・ワイルドの「幸福な王子」を想起させる「最後の展覧会」の二篇が際立っているが、<クレイジー沙耶香>というキャラクターを受け入れてしまったことに対する後悔の念が綴られた「気持ちよさという罪」と題されたエッセイの正直さにも心打たれた。 | ||||
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全作品とも、期待に違わない村田沙耶香さんらしい作品でした。 個人的に一番心が動いたのは、「最後の展覧会」です。何年かぶりに、小説を読んで涙が出ました。 ネタバレになるので書きませんが、人類が創った最大の芸術は何か?心を直撃するので、多分すぐわかると思います。 奥付で初出が何のために発表されたかを知り、私があまり小説を知らない事を加味しても、さらなる感激が止まりませんでした。凄い……! この世にもし完璧な小説が存在するなら、「最後の展覧会」に近い形をしているはずです。 小説を読むって本当にかけがえのない体験だと、改めて思いました。 | ||||
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表題の「信仰」は、人間の恐ろしさが静かで強く出ていた。 ただ、私が一番恐ろしかったのは、 短編集の中に、突然エッセイが入っていたこと。 「作り物だ」と思って楽しんでいた作品の流れから、 急に正気に戻された瞬間が、一番恐ろしかった。 SF的作品と、そこまで距離がなかったのだ。 村田沙耶香さんらしいと思った。 | ||||
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星新一的面白さ!良い意味で。だがそれだけではない。 | ||||
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どの物語から読んでも吸い込まれる感覚におそわれました。読み終わった後に不思議だけれども吸い込まれる感覚をまた、味わいたいとも思いました。 信じることの怖さ、気づいたときの脆さ、そして強さを感じる短篇&エッセイが8篇だったと思います。 | ||||
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作者の登場人物に対する深い愛情が感じられる佳作です。 | ||||
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新聞記事を読んで、新作が出ていることを知りさっそく読みました。 「コンビニ人間」が海外38ヶ国で翻訳され世界的な作家になった村田さん。 アメリカの出版社の依頼で執筆した「生存」他8作品。 どの作品も読み始めたら1、2行で惹き込まれてしまいます。 登場人物のぶっ飛び感が半端ない。 「生存」という作品では、格差や貧富の差、少子高齢化をテーマにしているのですが、男性作家や頭で考える人なら難しく矛盾の無いように小説世界を構築するところを、そんなものお構いなしに世界が構築され、その世界で登場人物は自分の価値観に従って自由に行動する。 頭で考えたら、こんな作品は絶対に思いつかないし、描けないでしょう。 きっと村田さんは、作品に出てくる主人公とほぼ同じ感覚で世界を観ているとしか思えません。 あまりの突拍子のない展開に思わず笑った後、しばらくして「本当にこんな世界になるかも知れない」とゾッとします。 完全に村田ワールドに嵌められました。 今までの作品も、どうやったらこんなことを思いつくのだろうという作品が多かったのですが、今回の短編集は、それらをさらに超えた世界にいってます。 今一番目が離せない作家さんではないでしょうか? エッセイも混じっているのですが、読んだだけではエッセイなのか小説なのか分かりませんでした。 とにかく面白い、面白すぎます(もちろん読者を選ぶ面はありますが)。 でも、ぜひ多くに人に読んでもらいたいと思います。 そして世界で常識と言われる観念に囚われて固くなった頭を解して楽しんで欲しいと思います。 | ||||
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村田さんの小説を読んでいると「自分の常識は他人の非常識」だと言うことをよく感じさせられます。『信仰』もとても面白かったです。 | ||||
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村田早耶香さんの作品はシュール過ぎて苦手だったけれど、キンドルでサンプルぶん読んでいったら思わず最後まで読ますにいられない気持ちになった。 この辺が作家としての才能何だと思った。面白いし、村田早耶香さんは天才だと思った。 | ||||
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『信仰』は、アメリカのシャーリイ・ジャクスン賞にノミネートされている。 『コンビニ人間』が世界的に大ヒットしていて、村田沙耶香さんは、今や世界的な作家となった。 本人も言っている通り、不思議な短編集だった。 『信仰』の主人公は信じることができない超合理主義者。 信じることができる人間になりたいと、嘘だとわかりながら、カルトのワークショップに参加する。 そして、ラストのオチもブラックユーモアで笑える。 村田沙耶香さんのエッセイ『気持ちよさという罪』『彼らの惑星へ帰っていくこと』はどちらも人と違うことで傷ついた幼少期の体験を語っていて興味深い。 ここには、天才の慟哭を垣間見ることができる。 天才、特に天才の子供がいかに日常生活で傷付いているのかを知って欲しい。 | ||||
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表題の「信仰」が面白い。 ビジネスとして宗教を始める男と、バカにする女。 騙されているのか本当に信じているのか分からない女。 みんな一筋縄でいかない個性を短編で上手くまとめている。 ラストの話も良い。 好みにより多少の当たりはずれはあるものの、軽く読めて面白い。 | ||||
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①著者の作品を読むのは『コンビニ人間』以来であり、今回も素晴らしかった。第一短編「信仰」は、カルト教団そうせつに関与する主人公と開祖、真面目な女性との関係を描くものだ。主人公は「夢や幻想」にとりつかれ無駄遣いする人間を「現実」に連れ戻す役割を正義と見なし、カルトと闘うことを使命と心得、知人女性を「現実」に連れ戻そうと試みる。 ②しかし、「現実」だけの人生は味気ない。詰まらない。そこでカルトへ潜入する。知人女性は浄水器の販売の失敗を天動説体験を売り物にリベンジしようと試みる。さて物語はどうなるか?これ以上は書けないが、この小説の問題提起は、人は騙されてカルトに入信するのではない。騙されていることを承知の上で教祖を狂信する。嘘でもよいから誰かを信じたいのである。そのためなら金を惜しみ無く遣うのも惜しくない。 この心理を堪能できるのが、この短編の面白さである。よくてきた小説だ。 お勧めの一冊だ。 | ||||
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