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警告



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
警告(上) (講談社文庫)
警告(下) (講談社文庫)

警告の評価: 4.50/5点 レビュー 18件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.50pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全18件 1~18 1/1ページ
No.18:
(3pt)

モヤモヤ

この作家のは初めてで結構、サクサクと面白く読めました。だが、ラストに近づいてきて
さぁいよいよ犯人の全貌解明となるはずが、未解決?
残りペーズ数が薄くなってきてるのに、一向に話が展開しないのでチョット不安ではあったが。
上下と読ませて最後にきて何これ?だった。
警告(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:警告(下) (講談社文庫)より
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No.17:
(5pt)

いつもながらの感想、コナリー作品には外れなし。

ジャーナリストジャック・マカヴォイシリーズの第3作目、稀代のストーリーテラーコナリーの渾身の傑作と言っていい。
ボッシュや,ハラーシリーズを中心に、これで34冊目の長編とのことだが、コナリーの筆力の超越した高さ
には只管驚くばかりだ。取り上げる題材の斬新さ、犯人や被害者を含めて登場人物の描き方の
巧さ、そして何よりも常に読者を楽しませる展開の速さと巧妙さ。もうこのミステリー分野における
巨匠であることは間違いないのだが、常に新しいことに挑戦する気概溢れる作品を送り出して
くれる。今回、マカヴォイが追う犯人は「百舌」呼ばれる連続女性殺人犯。彼は、首の骨を折って
内的切断をするという残虐犯だ。マカヴォイは、現在ネットニュースの会社であるフェアウォーニング社(この
会社名がそのまま本書のタイトル「警告」となっている)で働くが、ここで彼は遺伝子検査産業の
闇と、「インセル」と呼ばれる女性蔑視グループの存在を浮かび上がらせる。日本では馴染のない
事態だが、きっと米国では深刻な社会問題になりつつあるのだろうと推測する。まあ、いつも
思うが、コナリー作品には外れがないということを再認識させられた作品である。
警告(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:警告(上) (講談社文庫)より
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No.16:
(5pt)

長い付き合い

ボッシュシリーズのスピンオフ、マカヴォイものの3作目。ぎりぎり花形記者だった前の登場からずいぶん時間がたった。この間の実世界でも新聞業界の落ち込みはひどかったが、マカヴォイもネットの記者で何とか生きてる。作者のコナリーも記者だったけど容赦ないなあ…と思いながら読み進む。
ボッシュ、ハラー等、同じ世界観の中でかわるがわる主役が交代するが、今はレネイ・バラードものが一番華やかかなあ。
マイクル・コナリーは私と同い年。一生楽しみたいシリーズです。
警告(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:警告(上) (講談社文庫)より
4065249872
No.15:
(5pt)

長い付き合い

ボッシュシリーズのスピンオフ、マカヴォイものの3作目。ぎりぎり花形記者だった前の登場からずいぶん時間がたった。この間の実世界でも新聞業界の落ち込みはひどかったが、マカヴォイもネットの記者で何とか生きてる。作者のコナリーも記者だったけど容赦ないなあ…と思いながら読み進む。
ボッシュ、ハラー等、同じ世界観の中でかわるがわる主役が交代するが、今はレネイ・バラードものが一番華やかかなあ。
マイクル・コナリーは私と同い年。一生楽しみたいシリーズです。
警告(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:警告(下) (講談社文庫)より
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No.14:
(5pt)

有名作家の影の活動を知ることになった。

本書でジャック・マカヴォイが働くニュース・サイトのフェアウォーニングが実際に存在し、消費者問題を報道する屈強な番犬です、と著者コナリーがあとがきで書いていた。
 フェアウォーニングの代表マイロン・レヴィンも実在の人物でコナリーが許可を得て本書に登場させている。
 もちろん本書がフィクションでることを著者は添え書きしているが、非営利団体であるフェアウォーニングの取締役会の一員であることを明かして寄付をお願いしていた。
 先年ジョン・グリシャムの実話にもとずいた『冤罪法廷』を読み終え、作者あとがきで冤罪者を救済する活動をしている「センチュリオン・ミストリ―ズ」へいくばくかの小切手を送っていただきたいと書いていた記憶がある。
 創作意欲の衰えないコナリーの長編34作目の『警告』も息もつけないような緊迫感で読ませてくれた。
 シリーズ第四作目を期待しながら本書『警告』の下巻を読み終えました。
警告(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:警告(下) (講談社文庫)より
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No.13:
(5pt)

遅速な法規制への「警告」の書である。

記者 "ジャック・マカヴォイ" シリーズの第三作『警告』を読むことにした。
 読み始めて主人公のマカヴォイもFBI捜査官だったレイチェルも職を替えていた。
 本書のテーマがDNA検査であるから、アメリカの実情を知るため少しネットで調べてみた。
 コナリーが本書のなかで登場させるGT23社というDNA検査会社がモデルだろうと思わせる「23andMe」というDNA鑑定民間企業を見つけた。
 内容を読むと本書でコナリーが書いていることが現実に沿ってストーリーを展開させていることが理解できた。
 さすがに現在では23ドルでDNA鑑定はできないようだが、100ドルほどで可能のようである。
 このジャンルの法制度が遅速であり、研究が進んでいくのに追いつかないのが現状のようだ。
 百舌という犯人らしい男に、二人の女性憎悪者が「警告」することからコナリーが本書のタイトルを『警告』にしたようだ。
 DNA鑑定民間企業の法規制がないに等しいような現状をアメリカ当局と社会へコナリーが「警告」しているのではないかと想像してしまったのです。
 頭の切れるサイコパスにとってこのようなハイテクを野放しにすることの危険性へのコナリーの「警告」なのでしょう。
 異なる道を進み始めたマカヴォイとレイチェルがよりを戻して事件解決で協力することになる上巻を読み終えました。
警告(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:警告(上) (講談社文庫)より
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No.12:
(4pt)

面白い

いつものボッシュものには少し劣るので、☆一つ少なくした。
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No.11:
(5pt)

久しぶり

とはいえもう10年以上経過していた
ジャックマカヴォイ
記者目線(?)なので上巻に巻かれた謎が
下巻に紐付いていく感じが好きです
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4065263778
No.10:
(3pt)

コナリーワールドの大円団に向けて・・

久々のジャック・マカヴォイが主人公の物語。
もっとあると思ったら、3作目なんだそうです。

さて。ようやく読み終わりました。
正直申しましょう。読むのが苦痛でした。
上の半分くらいまでは、いつものコナリー節全開。
事件も今時っぽく、またアメリカの新しい社会の問題点を鋭くついた事件で、
止まらなくなります。

が、下巻に入ると急激にトーンダウン。
いつものレイチェルの「夢見る少女」と、ジャックの厨二的な(レイチェルへの)嫉妬で
ギクシャクし始め、同時に事件の進展も停滞。
最後は何とか盛り上げようとしましたが、何だかジャック自身がその犯罪の被害者の
中心になるのは・・・これじゃない感が漂ってしまいます。

これまでコナリーの和訳された小説は全て読破しています。
発売後、ほぼ1-2週間のうちに読破してきましたが、本作は読破に
1.5ヶ月もかかってしまいました。もちろん、公私に忙しかった、という面はありますが
それでも土日を潰して一気に読みたい、というモチベーションが保てなかった、という
面があります。

物語の最後は大円団になりますが、
結局、犯人は何がしたかったの?ものすごく大物犯罪者でこのまま逃げ果せて、
ジャックとレイチェルの永遠のライバルになるのか!?と思いきや、いきなり出て来て
最後は情けない?結末。

ジャックの厨二病的な嫉妬が原因で、これまた夢見る少女のレイチェルが三度!?
離れてしまうのも少々食傷気味。その原因もいまいちおっさんには理解できない。
(コナリーもおっさんのはずなんだけどなぁ)
ジャック59歳、レイチェル5?歳なのに、高校生カップルかよっ、というツッコミしたくなる。
ボッシュには期待できそうに無いので、せめてこの二人には
最後は暖炉の前で仲良くティーでも飲んでいて欲しいんだけどなぁ。

訳者の後書きによると、2022年現在の設定で
ハリー・ボッシュ:72歳
ミック・ハラー:(はっきりしないが、ハリーと異母兄弟ということで68歳前後?)
ジャック・マカヴォイ:61歳(本作出版時は59歳)

そしてコナリー御大も66歳という年齢。

ジャックは最後は、レイチェルとまたもや(未練たらたらで)コンビを組んで今後は
「未解決事件」に挑んむだそうです。

そう「未解決事件」といえばボッシュ。さらにミッキーも次回作で今度や自身が
牢屋に入れられて自身の裁判に挑むことで、何らかの心の変化がありそう。
そうすると・・・何となくですが、数年後、コナリーの渾身のラスト作品ではこれら三人+α(レネイもね)が
壮大な「未解決事件」の解決に挑む、的な構想をコナリー御大が練っているのでは・・・?
などと素人ながらに邪推してしまいました。

いくらコナリーでも★5ばかりの小説ばかりを書くことはできないよね、というのが
本作の正直な感想です。

もちろん今後のコナリーワールドには期待120%です。
次回のミッキーハラー作品、楽しみです。
警告(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:警告(下) (講談社文庫)より
4065263778
No.9:
(4pt)

面白い!!

久しぶりのレイチェル・うぉリングは面白かった!!
警告(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:警告(上) (講談社文庫)より
4065249872
No.8:
(4pt)

面白かった!!

久しぶりのレイチェル・ウォリングjはおもしろかった!一気に読んだよ!
警告(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:警告(下) (講談社文庫)より
4065263778
No.7:
(5pt)

面白い‼️

作者が、女性を描く手法に脱帽。ドキドキしながら読みました。まだまだ読み続けたい作品です。
警告(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:警告(上) (講談社文庫)より
4065249872
No.6:
(5pt)

受領確認

全く問題なし。梱包も良く迅速に受領できました。
警告(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:警告(上) (講談社文庫)より
4065249872
No.5:
(5pt)

現代的で最新テクノロジーに満ちた連続殺人に熟年マカヴォイが挑む傑作

邦題は御覧のとおり『警告』なのだけれど、本書の主人公ジャック・マカヴォイが今、所属している消費者問題専門ニュースサイトの会社名が、実は原題の"Fair Warining"。本書でもジャックの所属会社名は「フェアウォーニング」とカナ訳されている。実はこのタイトルの仕掛けに気づいたのは、実は読書半ばのこと。原書読者は最初からそんな時差感はなしに読んでいるだろうから、老婆心ながら最初にここで触れておく。

 さてマカヴォイ主演作としては『ザ・ポエット』『スケアクロウ』に続く三作目。前作から何と11年ぶりの続編ということで、現実と同じように歳を重ねてゆくコナリー世界のキャラクターの例に倣って、マカヴォイは本作では58歳となっている。コナリー作品常連の元FBI捜査官のレイチェル・ウォーレスもいつものマカヴォイ作品と同じく巻半ばから共演を果たしてくれる。彼女はボッシュ・シリーズにもミッキー・ハラーのシリーズにもしばしば登場するコナリー作品ではお馴染みのキャラクターなのだが、本書でもよい味を出してくれる。

 コナリー作品はすべてがLAを舞台にした実際の時制で進行してゆくため、すべてのキャラクターが同時にコナリーのペンにより生を受け、同じ地平に存在しているという設定である。コナリーは生涯変えることなくそれを自身の作品特性として頑なに堅持している。コナリー作品のキャラクターたちの作中交錯は、全作を読んでいるディープなコナリー・ファンにとってはとても素敵なサービスであり、人間重視のその作風は必ずや心に響くのだ。

 さて本書であるが、さすが現実の時間に時計を合わせてくる作家であるだけに、非常に現代的なサイエンスをミステリーの道具立てに使ってきている。連続殺人事件の裏側で利用されてしまうのが、個人のDNA。そして主人公マカヴォイの所属するのはネットニュースの運営会社。スマホやPCを駆使する犯罪と捜査が、実に現代的で、最新テクノロジーに満ちている。

 この作家は、実はかく言うぼくと同年齢。今日まさに誕生日で否応なく卒寿を迎えることになったぼくと同い年の作家なのである。若いとはもうとても言えないコナリーが、最先端の科学捜査や、情報取得を犯罪手段とする新手の殺人鬼の物語をスムースに駆使しているのだ。個人的にもかなり刺激的な読書体験である。

 本作では際立った犯行の悪どさ(首を半回転させて即死させる内的断頭という容赦ない手口)に怒りを禁じえない主人公とその個人捜査トリオ。公的捜査組織に現在属していない者ばかりのトリオである。マカヴォイ、レイチェル・ウォーレス、そしてマカヴォイの仕事仲間のエミリー・アトウォーター。この三人の不屈の追跡劇が、微妙な男女三角関係のニュアンスと絡み合いつつ、最悪の悪党を追いつめる二重のハラハラ感。ページを開いたら最後まで止まらない一気読み必至の面白さは、コナリーならではの構成とキャラ設定とストーリーテリングゆえだろう。

 マカヴォイ・シリーズは現在のところたった三作だが、いつも極めてエキセントリックであるように思う。定年間近なマカヴォイではあるが、まだ退場には早すぎると思うのは、おそらくぼくばかりではあるまい。作者(とぼく自身)の年齢に追いついたマカヴォイに再会したいものである。
警告(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:警告(上) (講談社文庫)より
4065249872
No.4:
(5pt)

現代的で最新テクノロジーに満ちた連続殺人に熟年マカヴォイが挑む傑作

邦題は御覧のとおり『警告』なのだけれど、本書の主人公ジャック・マカヴォイが今、所属している消費者問題専門ニュースサイトの会社名が、実は原題の"Fair Warining"。本書でもジャックの所属会社名は「フェアウォーニング」とカナ訳されている。実はこのタイトルの仕掛けに気づいたのは、実は読書半ばのこと。原書読者は最初からそんな時差感はなしに読んでいるだろうから、老婆心ながら最初にここで触れておく。

 さてマカヴォイ主演作としては『ザ・ポエット』『スケアクロウ』に続く三作目。前作から何と11年ぶりの続編ということで、現実と同じように歳を重ねてゆくコナリー世界のキャラクターの例に倣って、マカヴォイは本作では58歳となっている。コナリー作品常連の元FBI捜査官のレイチェル・ウォーレスもいつものマカヴォイ作品と同じく巻半ばから共演を果たしてくれる。彼女はボッシュ・シリーズにもミッキー・ハラーのシリーズにもしばしば登場するコナリー作品ではお馴染みのキャラクターなのだが、本書でもよい味を出してくれる。

 コナリー作品はすべてがLAを舞台にした実際の時制で進行してゆくため、すべてのキャラクターが同時にコナリーのペンにより生を受け、同じ地平に存在しているという設定である。コナリーは生涯変えることなくそれを自身の作品特性として頑なに堅持している。コナリー作品のキャラクターたちの作中交錯は、全作を読んでいるディープなコナリー・ファンにとってはとても素敵なサービスであり、人間重視のその作風は必ずや心に響くのだ。

 さて本書であるが、さすが現実の時間に時計を合わせてくる作家であるだけに、非常に現代的なサイエンスをミステリーの道具立てに使ってきている。連続殺人事件の裏側で利用されてしまうのが、個人のDNA。そして主人公マカヴォイの所属するのはネットニュースの運営会社。スマホやPCを駆使する犯罪と捜査が、実に現代的で、最新テクノロジーに満ちている。

 この作家は、実はかく言うぼくと同年齢。今日まさに誕生日で否応なく緑寿を迎えることになったぼくと同い年の作家なのである。若いとはもうとても言えないコナリーが、最先端の科学捜査や、情報取得を犯罪手段とする新手の殺人鬼の物語をスムースに駆使しているのだ。個人的にもかなり刺激的な読書体験である。

 本作では際立った犯行の悪どさ(首を半回転させて即死させる内的断頭という容赦ない手口)に怒りを禁じえない主人公とその個人捜査トリオ。公的捜査組織に現在属していない者ばかりのトリオである。マカヴォイ、レイチェル・ウォーレス、そしてマカヴォイの仕事仲間のエミリー・アトウォーター。この三人の不屈の追跡劇が、微妙な男女三角関係のニュアンスと絡み合いつつ、最悪の悪党を追いつめる二重のハラハラ感。ページを開いたら最後まで止まらない一気読み必至の面白さは、コナリーならではの構成とキャラ設定とストーリーテリングゆえだろう。

 マカヴォイ・シリーズは現在のところたった三作だが、いつも極めてエキセントリックであるように思う。定年間近なマカヴォイではあるが、まだ退場には早すぎると思うのは、おそらくぼくばかりではあるまい。作者(とぼく自身)の年齢に追いついたマカヴォイに再会したいものである。
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4065263778
No.3:
(3pt)

ザ・ポエットは名作だったと実感する作品

何度も読み返した『ザ・ポエット』。
多分あまり読み返さない『警告』。
小説は作り物なのだから、登場人物に同化したりするのはおかしいのだけれど、

それでも同化してしまうのが、
抵抗しても同化してしまうのが、
面白い小説の一つの条件だと思っています。

その点、『ザ・ポエット』は面白かった。

『警告』がそうならなかったのは、マカヴォイが50歳代になっているのに、
ちっとも落ち着きがないこと。
むしろ『ザ・ポエット』の時の方が
大人だった。作品の中の不気味な静けさも良かった。
マカヴォイのお兄さんなんて、
ほとんど登場しないのに、すごい存在感だったし。
それだけちゃんと、人物が描かれていたんですよね。
あの頃は。

それが今作ではまるでジェフリー・ディーヴァーのような展開になり、
(近年のボッシュシリーズにもその傾向あり)
マカヴォイとウォリングなんて、まるで高校生カップルのようだ。

面白くないわけではないのだけれど、
私にとっては別格だったコナリー作品が
一般的な作品群の仲間入りになった。

面白くないわけではない。

うん。

次回作も買うし。
警告(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:警告(上) (講談社文庫)より
4065249872
No.2:
(5pt)

レイチェルとジャック。内包する志の高さ

コナリーを読むのは、「鬼火」(2021/7月)以来。ジャック・マカヴォイ・シリーズとしては、第三作目。(第二作「スケアクロウ」を読んだのが、2013/2月ですから、ストーリーを思い起こすことができない(笑)。)「警告(上・下) "Fair Warning"」を一気読みしました。
原作タイトル "Fair Warnig"は、マカヴォイが記者として携わるニュース・サイトの名称ですが、多くの意味合いが込められています。
 マカヴォイが一夜限りの関係を結んだ女性が殺害され、ロス市警の訪問を受け、己がDNAを提供しますが、事件に興味を覚えた彼は取材を開始します。そして、同じ手口による複数女性の殺人事件が存在していることに気づきます。
 テーマは、DNAを中心にして、遺伝学、或る過激なグループの存在、ジャーナリズムの変化、現代的な警察捜査、近頃の「車」たちのハイテク支援システム(笑)など、コナリーは相変わらず精力的な取材をし続けながら、切れ味のよいサスペンス・スリラーを構築しています。「ザ・ポエット」、「スケアクロウ」に続く犯人は、我が国の逢坂剛作品を想起させたりもしますが、あまり私が書いてしまってはいけないのでしょう(笑)。
 元FBIのプロファイラー、レイチェル・ウォリングも満を持して登場します。いつものことながら、コナリー・スリラーの主人公たちと女性たちの関係性には、事件とは別に<ある緊張感>を強いられます。主人公たちが女性たちに向ける過度なデリカシー(笑)がそうさせるのかもしれません。それは、物語を引き締め、事件が解決しても尚、読者はその緊張感から解放されることはありません。本書はまた、「男性優位」の考え方、そのことが齎す「暴力」についても深く考察されていますが、それは男たちに或る種の「せめぎ合い」を意識させ、そのせめぎ合いの果てにレイチェル・ウォリングが神の光輪のように存在しているのではないかと思ったりもしました。
 ボッシュもの、リンカーン弁護士ものに比べて、ストーリーが直線的な分、物足りなさもありますが、内包する志の高さはやはり米国産スリラーとして一級品だと感じられます。

 それでは、古沢嘉通さんの<訳者あとがき>を楽しみに読ませていただくことにします。
警告(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:警告(上) (講談社文庫)より
4065249872
No.1:
(5pt)

久々のジャック・マカヴォイ、期待を裏切らないおもしろさ

<ジャック・マカヴォイ>シリーズ3作目。今回もさすがのコナリー、期待を裏切らず、テンポよく退屈とは無縁のおもしろさ。今作でジャックは50代とのことだが(『ザ・ポエット』では30代、『スケアクロウ』では40代)、若々しく何ら衰えを感じさせない。
前作『スケアクロウ』に続き、マスメディアの世界は過渡期。
ジャックは職場をまたもや替え、消費者問題を扱う小さなニュースサイトで記者をしている。恋人で元FBIプロファイラーのレイチェル・ウォリングとは、あることがきっかけで4年前に別れた。レイチェルはFBIを退職し身元調査会社を運営している。
今回、ジャックは1年前に一夜を共にしただけの女性が殺され、その被疑者にされたことから事件に関与していくが、ここからはさすがで、警察の妨害を受けながらも、ジャーナリストならではの綿密な調査で次々と謎に包まれた根源を暴いていく。その一連でレイチェルの助言を求めに行き、レイチェルもかつて知ったる分野で血を騒がせ、のめりこんでいくのであった――。
今回ジャックはふたりの心強い女性に囲まれ、男としてもまだまだ花盛り(この表現が年寄りくさいと自分でも感じる)。
フェイスブック、インスタグラム、ツイッター類から続くサイバーストーキングは、現代の新たなリスクだ。
犯人は何とも不気味な存在だった。最後の最後まで気が抜けない。

マスメディアの役割について―――
消費者目線云々よりも殺人の方が、小説としてはもちろんおもしろい。
だが現実問題、一般的日常生活を送る私たちにとっては、政治や経済に関することも重要だ。
現代はウェブ版ニュースサイトが拡大し、若者に限らず新聞やテレビ離れが起こっている。
本作でジャックは「ジャーナリストは邪険に扱われ苦難の時代。だがわれわれが本来果たす役割とは――」と追及している。・・・そして新たな活路を見出す。
ジャーナリストは絶対重要だ。
日本では安倍政権以来、メディアに対する圧力を感じる。メディアにはもっともっとしつこく突っ込んでほしいと思うことがままある。世論は何事をも動かす力を持っていると信じている。メディアはその発信と機動力だ。
警告(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:警告(上) (講談社文庫)より
4065249872

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