■スポンサードリンク


八百万の死にざま



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)

八百万の死にざまの評価: 4.26/5点 レビュー 27件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.26pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全27件 21~27 2/2ページ
<<12
No.7:
(5pt)

シリーズ最高傑作?

この作品を最高傑作とするレビューも多いがプロットや構成の点で考えればシリーズ中にはミステリーとしてより優れた作品があるように思われます。ただ初期の作品からスカダーにつき合ってきた読者にとってはこの作品は明らかなターニングポイントであり忘れ難い印象を残します。ラストでスカダーが自分がアルコール依存症である事を認めるシーンは何度読んでも胸に迫ります。
八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
415077451X
No.6:
(4pt)

これより始めて。

 この作品だけでスカダーシリーズに惚れ込むのは難しいかもしれない。確かに少し長い。緊密というほどではないが、でも冗漫でもない。ラストは意外でも何でもない。そう来るのだろうなと予想し、期待した通りの落ち着き方をする。その着地も、まさに見事!というほどではないように感じる。でも、やっぱりいい。もう一つ読んでみようかな、そんな気になる。いろいろ調べて、だいたい、次は「聖なる酒場の挽歌」あたりに進むのか。・・・そして思う。ふむ、やっぱりいいかも。
 そして、子供じみたちゃちなトリックなど全然許してしまって、シリーズの初めから読みふけり始める。トリックも謎解きもどうでもいい。酔う。文章に酔い、会話に酔う。
 そして、「死者との誓い」「死者の長い列」へと続く傑作の連発にたどり着く頃には、「スカダーは文学だ。」という言葉に大きくうなずくようになる。
 そして、そこに至って改めて、「八百万・・・」が彼(スカダー)の原点だったなと気づく。そんな作品。
 だから、是非、ここでやめないで。ん?もう一つ読んでみるか。・・・そんな気持ちを信じてみて欲しい。
 スカダーシリーズは他の追随を許さない、人の生き様の深さを感じさせる傑作シリーズ。それを味わってみない手は無い。
八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
415077451X
No.5:
(5pt)

間違いなく・・。

マット・スカダーシリーズは常に新作を本屋でチェックする数少ないシリーズになっている。シリーズのどれをとってもレベルが高くニューヨークの現在を映す貴重な探偵小説だ。小説内容の構成力や各キャラクターの魅力が高く、ブロック特有の風景描写がすばらしい。まるで自分がニューヨークを旅行しているような気分にさせてくれる。それらのシリーズの中でやはり最高傑作といえるのが本書であろう。アル中探偵との呼び名はふさわしくないが、まだ過去の業と折り合いをつけられず酒を飲むマットの心の動きに、初めて読んだ時に共感を覚えた。そのあまりにも人間臭いキャラクターを読者は愛するのだろう。
コーヒーと煙草と酒とあちこち歩くことと人と話すことが好きな人は、探偵小説という枠を越えてこの本に魅了されるに違いない。
八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
415077451X
No.4:
(3pt)

eight million ways to die

ミステリー長編100選などに入っていたので期待していたが、反復が多くて少々がっかりした。文章は読み易いが、ストーリーはかなり単純で意外性も少ないし、反復のせいか展開がかなり遅い。主人公スカダーは、アル中で、ホテル住まいで、ホテルと禁酒の会とコーヒーショップを行ったり来たりしている場面が多すぎる。ホテルでシャワーを浴びて、ひげをそって、服を着替える、コーヒーショップでコーヒーとサンドイッチを食べるといった文が何度も出てきて、これでベストセラー作家が紙面を増やしているのではないかと勘繰りたくなる程である。この作者の作品を読んだのはこれが初めてなので、この点を我慢してもう1作品読もうかどうか思案中。
八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
415077451X
No.3:
(5pt)

他の人がおっしゃるように

スカダーものの最高傑作。チャンドラー、マクドナルド直系のハードボイルド小説。僕は誰となしに、このような小説が読みたくなる。男のハーレクインロマンスと誰かが言っていたが、定期的に体が欲するのだろう(^^)そのくらいこの小説の中でのスカダーは格好いい。のちのち再登場するヒモにしてはインテリのチャンスのキャラクターも秀逸。売春婦、ひとり、ひとりもそれぞれ特長があっていい。詩人までいるとなるとちょっとわざとらしいが。
八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
415077451X
No.2:
(3pt)

疲れているが、なぜか眠れぬ夜に

 生身の人間も、小説中の人間も、初対面ではその人の魅力を知るのは難しい。だからこそ第一印象とは重要なのだが、そういう意味では、本書の主人公私立探偵スカダーは、残念ながらあまり印象強いとは言えなかった。 つい先日ある依頼をされた娼婦が惨殺される。彼女のヒモが犯人と見た彼は、そのヒモとの接触を繰り返す。一方元アル中の彼は、「禁酒の会」への出席を欠かさない。魅力的な若い娼婦との会話、意外にも温厚なヒモとの駆け引き、会の出席者との苦悩のシェア。いずれもどこか物足りない。落花狼藉なNYで、生命果てるまで生きて行く術を、胸に熱く応えるような暗示を、本書のタイトルから期待はしつつも、322項いつのまにか終わってしまった。 しかし名声は確立されている本シリーズ。英語はスラングが少なく読み易い。一作だけで判断しないで、他の作品も読もうと思う。長く接してわかってくる魅力もあるだろうから。
八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
415077451X
No.1:
(5pt)

都市小説としてのハードボイルド

 新作が出るたびにチェックしているが、多くの評論家や読者が本書をマッド・スカダーシリーズの最高傑作であると認めている。 かつてレイモンド・チャンドラーは、ストイックな文体、独特のストーリー展開、主人公フィリップ・マーロウが吐く紋切り型のセリフでハードボイルド文学を確立したが、著者ブロックはさらにアルコール中毒の元刑事である主人公の内面の葛藤を描き、舞台をニューヨークに設定する事で都市小説としての幅を持たせハードボイルド文学の可能性を広げた。 そう、ニューヨークには八百万の人間が暮らしている。そこには八百万の生きざまと八百万の死にざまがある。
八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
415077451X

スポンサードリンク

  



<<12
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!