死者との誓い
- PWA賞最優秀長篇賞 (2)
- マット・スカダー・シリーズ (15)
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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ニューヨークの風景を感じます。 | ||||
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『墓場への切符』から始まったいわゆる“倒錯三部作”を経たマット・スカダーシリーズも第11作目では圧倒的な悪との戦いから解放され、以前のシリーズの趣を取り戻したような様子で幕を開ける。 | ||||
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マットスカダーシリーズは、やっぱり面白いですね! | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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シリーズもので、長期間つづいているので事件の推移とともに キャラクターの人生も小説の主要なテーマとしてよく描かれて いる。 | ||||
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倒錯三部作も終了しお帰りなさい的な内容となっています。三部作が超暴力的に解決したのに対して今回は非常に大人しい。解決すらしてないんじゃないか。余命わずかの元恋人ジャンへの思い、死に対する考察が物語のメーン。エレインとの関係が深まるにつれスカダーのスカダーらしさが薄まっていくのがちょっぴり悲しいシリーズ11作。 | ||||
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ローレンス・ブロックがPWA賞最優秀長篇賞を受賞した『死者との誓い』(1993年:邦訳版2002年)は、読んだ記憶がなかったので入手して読むことにした。 本書でスカダーが対峙する事件そのものはありきたりなものでるが、物語の根底を覆うのは「死」という重いテーマである。 昔の恋人の逃れようのない死を知り、煩悶するスカダー。 謎のヤッピーが突然拳銃で殺されむかえた「死」。 ヤッピー殺人犯とし逮捕されたが、冤罪の男が収監先でたわいない争いから殺され、理不尽にむかえた「死」。 ブロックならではの登場人物たちと交わす会話の自然な描写など、特に本書では読ませてくれる。 例えば、悩みを忘れるためとにかく歩くシーンで一休みするために入ったコーヒー・ショップ(イタリヤ風)で、店内に流れているBGMのクラッシックに聞き覚えがある曲であったが、なんという曲かわからない。 ・・・・・ダブル・エスプレッソを持ってきたウェイトレスに訊いてみた。そのウェイトレスはブロンドの髪を三つ編みにし、生真面目そうな眼鏡をかけた全身黒ずくめの女で、いかにもそうゆうことを知ってそうに見えたのだ。 「バッハだと思います」 「ほんとに?」 「と思いますけど」 私はコーヒーをひとくち口にふくみ、自分のしていることを思い出し、手帳を取り出してページをめくった。そして自分にできることを整理した。<中略> 「ボッケリーニでした」 私は訝しげに顔を起こした。 「バッハじゃありませんでした」と彼女は言った。「さっきはそう思ったんですけど、よく聞いていたら初めて聞く曲で、バッハらしくないので調べたんです。そうしたらボッケリー二でした」 「いい曲だ」と私は言った。 「ええ、そうですね」・・・・・(P324~327) ボッケリー二を知らない読者は、つい聞いてみたくなってしまうのではないかと思ってしまった(もちろん評者も含めてだが)。 殺された謎の多いホルツマンについてスカダーが思いを巡らせているなんでもないようなシーンの描写である。 が、スカダーのなんでもないような日常の一コマを違和感なく読ませてくれるのはブロックならではの手腕であろう。 TJとの会話、恋人エレインとの会話、死にゆく元恋人ジャンとの会話、とにかく登場する人たちとの会話をこのように自然に描写できる(諧謔、警句、聖書、などなど挿入しながら)のはブロックならではである。 本書『死者と誓い』は、読んでいて決して楽しい小説(ハードボイルドとして)ではないが、さすがブロックと感じさせる作品であったことは間違いないと思いながら読み終えた。 | ||||
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落ち着いた雰囲気、地味な主人公の何気ない、卒もない推理や行動から謎がひとつひとつ解きほぐされていく。 この小説を一級の作品にしているのはこんなところにあるのかも。 | ||||
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スカダーが酒を断って随分たつが、彼が酒から遠ざかれば遠ざかるほど、読んでいるほどに心地よい酔いを感じる。 心はリラックスしていくのに頭は明晰なまま。悪酔いなどとは無縁な、たまにあるかないかの素晴らしい酔い。 ブロックの文章が素晴らしいのか、田口俊樹の訳が絶妙なのか、英文の読めない自分には判断のしようがないが、おそらくその両方なのだろう。 ブロックには失礼かもしれないが、自分はこの作品を推理小説として読んでいない。個人的には、レイモンド・カーヴァーの作品とかと同じくくりだ。まあ楽しみ方は人それぞれということで・・・。 この作品は『八百万の死にざま』とあわせてシリーズ中の二つの峰であると感じている。賞をとっているようだから世間的な評価もいいのだろう。しかしそんなことはどうでもよくて、個人的にただただ好きなのだ。 すみません。思い入れが強すぎてレビューになってませんね。失礼しました。 | ||||
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