■スポンサードリンク


死者との誓い



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

死者との誓いの評価: 4.31/5点 レビュー 13件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.31pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全13件 1~13 1/1ページ
No.13:
(4pt)

事件より人生を書く

シリーズもので、長期間つづいているので事件の推移とともに
キャラクターの人生も小説の主要なテーマとしてよく描かれて
いる。
死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
457602034X
No.12:
(5pt)

お帰りなさい

倒錯三部作も終了しお帰りなさい的な内容となっています。三部作が超暴力的に解決したのに対して今回は非常に大人しい。解決すらしてないんじゃないか。余命わずかの元恋人ジャンへの思い、死に対する考察が物語のメーン。エレインとの関係が深まるにつれスカダーのスカダーらしさが薄まっていくのがちょっぴり悲しいシリーズ11作。
死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
457602034X
No.11:
(4pt)

楽しめるハードボイルド小説ではないが・・・。

ローレンス・ブロックがPWA賞最優秀長篇賞を受賞した『死者との誓い』(1993年:邦訳版2002年)は、読んだ記憶がなかったので入手して読むことにした。
 本書でスカダーが対峙する事件そのものはありきたりなものでるが、物語の根底を覆うのは「死」という重いテーマである。
 昔の恋人の逃れようのない死を知り、煩悶するスカダー。
 謎のヤッピーが突然拳銃で殺されむかえた「死」。
 ヤッピー殺人犯とし逮捕されたが、冤罪の男が収監先でたわいない争いから殺され、理不尽にむかえた「死」。
 ブロックならではの登場人物たちと交わす会話の自然な描写など、特に本書では読ませてくれる。
 例えば、悩みを忘れるためとにかく歩くシーンで一休みするために入ったコーヒー・ショップ(イタリヤ風)で、店内に流れているBGMのクラッシックに聞き覚えがある曲であったが、なんという曲かわからない。
 ・・・・・ダブル・エスプレッソを持ってきたウェイトレスに訊いてみた。そのウェイトレスはブロンドの髪を三つ編みにし、生真面目そうな眼鏡をかけた全身黒ずくめの女で、いかにもそうゆうことを知ってそうに見えたのだ。
 「バッハだと思います」
 「ほんとに?」
 「と思いますけど」
 私はコーヒーをひとくち口にふくみ、自分のしていることを思い出し、手帳を取り出してページをめくった。そして自分にできることを整理した。<中略>
 「ボッケリーニでした」
 私は訝しげに顔を起こした。
 「バッハじゃありませんでした」と彼女は言った。「さっきはそう思ったんですけど、よく聞いていたら初めて聞く曲で、バッハらしくないので調べたんです。そうしたらボッケリー二でした」
 「いい曲だ」と私は言った。
 「ええ、そうですね」・・・・・(P324~327)
 ボッケリー二を知らない読者は、つい聞いてみたくなってしまうのではないかと思ってしまった(もちろん評者も含めてだが)。
 殺された謎の多いホルツマンについてスカダーが思いを巡らせているなんでもないようなシーンの描写である。
 が、スカダーのなんでもないような日常の一コマを違和感なく読ませてくれるのはブロックならではの手腕であろう。
 TJとの会話、恋人エレインとの会話、死にゆく元恋人ジャンとの会話、とにかく登場する人たちとの会話をこのように自然に描写できる(諧謔、警句、聖書、などなど挿入しながら)のはブロックならではである。
 本書『死者と誓い』は、読んでいて決して楽しい小説(ハードボイルドとして)ではないが、さすがブロックと感じさせる作品であったことは間違いないと思いながら読み終えた。
死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
457602034X
No.10:
(5pt)

面白いというより?

落ち着いた雰囲気、地味な主人公の何気ない、卒もない推理や行動から謎がひとつひとつ解きほぐされていく。 この小説を一級の作品にしているのはこんなところにあるのかも。
死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
457602034X
No.9:
(5pt)

酔わない酒

スカダーが酒を断って随分たつが、彼が酒から遠ざかれば遠ざかるほど、読んでいるほどに心地よい酔いを感じる。
心はリラックスしていくのに頭は明晰なまま。悪酔いなどとは無縁な、たまにあるかないかの素晴らしい酔い。
ブロックの文章が素晴らしいのか、田口俊樹の訳が絶妙なのか、英文の読めない自分には判断のしようがないが、おそらくその両方なのだろう。

ブロックには失礼かもしれないが、自分はこの作品を推理小説として読んでいない。個人的には、レイモンド・カーヴァーの作品とかと同じくくりだ。まあ楽しみ方は人それぞれということで・・・。

この作品は『八百万の死にざま』とあわせてシリーズ中の二つの峰であると感じている。賞をとっているようだから世間的な評価もいいのだろう。しかしそんなことはどうでもよくて、個人的にただただ好きなのだ。

すみません。思い入れが強すぎてレビューになってませんね。失礼しました。

死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
457602034X
No.8:
(5pt)

Ah, Jsesus, you don't drink.

Everybody knows to die someday. However, nobody knows when our lover dies. Lisa Holztmann who was Elaine’s classmate at a collage called “Photography as Abstract Art.” Her husband Glenn robed at the corner of Eleventh Avenue and West Fifty-fifth Street. The homicide was simple. Police officials announced an arrest within twenty-four hours from the time of death.

Lisa asked Scudder to investigate her husband since she knew their apartment bought by cash, and found much money in his drawer. Why did he have much money? Did he relate in some crimes?

On the other hand, Scudder knew Janice Keane suffered pancreatic cancer and would die in a year. When they know to loss close to their, they realized importance the person. The devil only knows when a person is dead. If you read this novel, you could know importance of living. And you would know real NY City in 1990s. there were a lot of crimes, people were something derange. You would go to a most dangerous zone in the world with Matthew Scudder.

死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
457602034X
No.7:
(4pt)

うーん、もうひとつ弱いかな・・・・・

しばらくぶりで、マット・スカダーを読みました。ニューヨークの街マンハッタンを歩く気分になりたかったので。ストーリーは、突然夫が射殺され、残された妻は夫から聞かされてきたことと、現実との違いに揺れて揺れて、スカダーに調査を依頼するというところから始まるわけだけど、この夫の殺される直前の背景や、事件に巻き込まれた経過に納得できません。ただ、この未亡人とスカダーの関係は、映画のようにロマンチック。小説だなー。TJという存在も光ってました。

死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
457602034X
No.6:
(5pt)

私立探偵の目で、死から生を見つめなおす。

静謐、といえばいいだろうか。地味かもしれないが、上質な服に身を包んだのと似たような幸福感のある小説である。物語が幸福なのではない。ストーリー自体は、むしろ深刻で、ぎりぎりの選択をつきつけられるようなものだ。しかし、スカダーの視点は優しい。私立探偵小説とは、探偵自身の私的な目を通して描かれるものであるとするなら、同じ事件であっても探偵が変われば別の様相を呈する。ブロックがこの作品で描くのは、特別な死、過剰な暴力の死ではなく、平凡で緩慢な死にほかならない。たとえばスカダーは末期がんにおかされた友人の頼みで、無許可の銃を調達する。「薬で朦朧とすることなく、素面のままで死にたい」と語る元アル中の友人のために。死を通じて、スカダーは生と直面する。自分は誰と、どう生きるべきなのか。死を見続けてきた探偵が、自分自身の生と対峙するこの作品は、ブロックがまだまだ進化する作家であることを見事に証明したといえるだろう。おそらく繰り返し読むことになるんだろうなあ、これは。
死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
457602034X
No.5:
(5pt)

私立探偵の目で、死から生を見つめなおす。

静謐、といえばいいだろうか。地味かもしれないが、上質な服に身を包んだのと似たような幸福感のある小説である。物語が幸福なのではない。ストーリー自体は、むしろ深刻で、ぎりぎりの選択をつきつけられるようなものだ。しかし、スカダーの視点は優しい。私立探偵小説とは、探偵自身の私的な目を通して描かれるものであるとするなら、同じ事件であっても探偵が変われば別の様相を呈する。ブロックがこの作品で描くのは、特別な死、過剰な暴力の死ではなく、平凡で緩慢な死にほかならない。たとえばスカダーは末期がんにおかされた友人の頼みで、無許可の銃を調達する。「薬で朦朧とすることなく、素面のままで死にたい」と語る元アル中の友人のために。死を通じて、スカダーは生と直面する。自分は誰と、どう生きるべきなのか。死を見続けてきた探偵が、自分自身の生と対峙するこの作品は、ブロックがまだまだ進化する作家であることを見事に証明したといえるだろう。おそらく繰り返し読むことになるんだろうなあ、これは。
死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
457602034X
No.4:
(3pt)

未消化の文学的ハードボイルド

スカダーシリーズの中でも円熟期に入ったといえる本作品は、プロットの弱さという欠点が露骨に出ている。スカダーを取り巻く人達との交流は相変わらずというかとても緻密に巧く描かれており、人物のひとりひとりが魅力的である。だが、肝心のミステリーが未消化のまま終わっている。この結末は許されないと思うのだ。どうもブロックはミステリーではなく、ハードボイルドの形を借りた文学作品を書きたいのではないかと思ってしまう。もちろん元恋人で死を待つ身のジャンとの絡みは感動的でそれなりにカタルシスは感じるが、やはりこれだけ魅力的なキャラなので、ロスマクの円熟期に見られたような本編でのカタルシスを追求していってもらいたいものだ。
死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
457602034X
No.3:
(3pt)

未消化の文学的ハードボイルド

スカダーシリーズの中でも円熟期に入ったといえる本作品は、プロットの弱さという欠点が露骨に出ている。
スカダーを取り巻く人達との交流は相変わらずというかとても緻密に巧く描かれており、人物のひとりひとりが魅力的である。だが、肝心のミステリーが未消化のまま終わっている。この結末は許されないと思うのだ。
どうもブロックはミステリーではなく、ハードボイルドの形を借りた文学作品を書きたいのではないかと思ってしまう。もちろん元恋人で死を待つ身のジャンとの絡みは感動的でそれなりにカタルシスは感じるが、やはりこれだけ魅力的なキャラなので、ロスマクの円熟期に見られたような本編でのカタルシスを追求していってもらいたいものだ。
死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
457602034X
No.2:
(4pt)

もはやハードボイルドミステリーを超えた

人には自分ではどうにもならないことがある。たとえば、アルコール中毒あるいは死は、受け入れて生きて行かなければどうすることもできない。そういう生き方をを本書は示しているように思う。 マットは、アル中であることを認めることで、人間としての尊厳を回復し、死を生の一部と認めることで成長を遂げた。と書いたからといって彼が死ぬわけではない。 死と隣り合わせに生きる人間の心の動きを見事に描き切った本書は、ハードボイルド・ミステリーだけでは済まされない。
死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
457602034X
No.1:
(4pt)

もはやハードボイルドミステリーを超えた

人には自分ではどうにもならないことがある。たとえば、アルコール中毒あるいは死は、受け入れて生きて行かなければどうすることもできない。そういう生き方をを本書は示しているように思う。
 マットは、アル中であることを認めることで、人間としての尊厳を回復し、死を生の一部と認めることで成長を遂げた。と書いたからといって彼が死ぬわけではない。
 死と隣り合わせに生きる人間の心の動きを見事に描き切った本書は、ハードボイルド・ミステリーだけでは済まされない。
死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)Amazon書評・レビュー:死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)より
457602034X

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!