■スポンサードリンク
熱源
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
熱源の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全101件 21~40 2/6ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「熱源 」(川越宗一)を読んだ。 これは熱い。 人が人としてあるがままの自分として生きられない世界なんて。 『だから私は人として、摂理と戦います。』(本文より) アイヌ民族が主題の物語を読むのは、小学校の課題図書「魔神の海」以来51年振りかも。 こっちは大人の課題図書にどうでしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
アイヌを題材にした人の生き様や人種の生き残りについて考えさせられる本でした。面白かったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
面白かった。読み終わったときにこの本を読んでよかったと思った。最初は頭に入りづらく進みが遅かったが、途中からかなり面白くなって速度が上がった。二人の主人公がいろんな境遇で濃い人生を送る。他の人の書評に実在と書いてあって驚いた。大変な人生だ。ゴールデンカムイを読んでる人は読んでいない人より楽しめると思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
樺太(サハリン)の領有の変遷は日本史・世界史的な知識としては知ってはいるものの、領有を謳う国家そのものが、アイヌを含めてその地を生来の住みかとしていた人々にとっては理不尽なものだったーもちろん考えてみれば想像つくことだけどー考える機会を与えてくれたのが「熱源」。 もちろんアメリカ・インディアンやインカやアステカにとってのヨーロッパ人の仕打ちなど世界は理不尽にあふれているわけだけど、樺太や北海道のアイヌの人々にとっての日本とロシアの理不尽も同じことだとあらためて気づく。 小説としては盛り込みすぎのところがある。樺太アイヌとポーランドだけでも相当間口が広がっているので東京や南極はもっとあっさり、あるいはバッサリ切るというのもありだっかも。シーンごとに主人公が多くなりすぎて、小説というよりはエピックになってしまい、おなか一杯感が残る。 それでも、こうした形で歴史が記録として残されるのは意味があることだと思う。知識ベースとしてはたいへんためになった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
冒頭の1ページで惹かれました。登場人物は皆、時代の波に翻弄されていきます。日本、ロシア、アイヌ。文明と文明。そして、人間。人間として生きること。文明を受け入れること。樺太というあまり焦点の当たらない極寒の地で感じる熱。1冊にまとめた著書の力量、スケールの大きさにとても満足の1冊でした。白瀬矗など登場人物に知ってる名前もありましたが、主役のアイヌの人たちや登場人物の多くが実在の人物ということに驚きました。いや、傑作です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ランキング上位に来ていたので前知識なしにいきなり読んだ。自分は以前北海道に小学生の頃、住んでいて教育を受けたから、余計そうなのかもしれないが、突然の郷愁が襲ってきた。あぁ、アイヌ!そうだった!って。 一方で、アイヌのことを何も知ってなかった(知ろうとしてなかったな)とも思い知らされた。結婚したら口に入れ墨を入れるなんて、、、思わずググって勉強しなおした。アイヌにもお歯黒のような文化があったのだな、と。 著名な作家、金田一京助や二葉亭四迷、大隈重信が登場したり、南極探検隊の話が出てきたときに、少なからず歴史に影響を与えたその存在感、いや熱源を感じることができた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
久しぶりに文字通り熱い本を読んだ。 ハードカバーで426ページの長編。 樺太を舞台にして、流刑囚として送られてきたポーランド人のプロニスワスと北海道生まれのアイヌのヤヨマネクフの生き様を描いたものである。 アイヌは消えゆく民なのかと強烈に訴えている、 強調するようにロシアに併合されたボーランドを引き合いに出している、 ポーランドはロシアから独立しようとし、アイヌは流されるままにロシアと日本の間で揺れ続ける。 ヤヨマネクフはアイヌは滅びる民ではないと学校を作り、自分も南極探検対に名を連ねアイデンティティーを示そうとする。 彼のもがき叫び続ける姿が痛ましい、まさに情熱の熱を感じさせ、いわゆる熱源は極寒の樺太であるとしているのが面白い。 長編なので中だるみはあるが、力強い筆致で読者を引き込んでいく。 序章のソ連の女兵士の登場は、最終章のこの話の生き残りであるアイヌの老女との出会いで締めくくられる。 最終章は消え去ろうとしているアイヌを日本の敗戦の中で叙情的に描きあげて美しい。 作者のアイヌに対する思い入れが伝わってとても良い作品であった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
様々な立場の人の思惑が入り交じり、理不尽な展開も多々あり 今後小さい国や衰退していく国が似たような厳しさを経験しな ければならないかもしれない未来とも重なる部分があるので ある程度気分が落ちてない頃合いに読むと良いと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
今の日本に暮らす我々にとって祖国がどんなもので、そこに共存すべき他民族とどうすれば共存していけるのか、今まで考えたこともなかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日本の近代を考えるとき、極東のロシアと北海道との位置関係、歴史とそこに住む人々のことを取り上げなくてはなるまい。近年は、特にアイヌ民族へ注目も集まっている。 本作は、そんな流れの中でアイヌの青年とポーランドから送られてきた民俗学者のつながりから、歴史の渦に巻き込まれていった「境界人」を主人公とした物語だ。中でも前半の登場人物たち、道守先生とキサラスイがいい!!主人公の人物像を際立たせる。人物造形、配置の妙は作家の力量を感じさせる。 一方、他の方のご指摘通り、あまりにも詰め込みすぎて後半は怒濤の流れ。歴史に詳しい人でないと置き去りにされるかもしれない。いわば風呂敷の広げすぎか。 本作のテーマにあるのは「異なる背景をもつ人々が認め合って生きていける世界」。 多様性を認め合う社会、文化や人種・民族を問わず、互いに尊重できる世界を! というメッセージは、この分断とコロナの時代にこそ響くのだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読み終わった後も、自分が樺太の凍土の上に立って荒寥とした大地を見続けているような、そんな気持ちにさせられる一冊。 明治から昭和にかけての樺太の歴史とそこに住む人々の運命はこんなにも時代の流れに翻弄され、様々な困難や苦しみ悲しみを伴っていたんだと、改めて知る事が出来た。滅びゆく民族と揶揄されながらも懸命に誇り高く生きようとするアイヌの男達と、自らの運命に向き合いながら家族を守ろうとする凛としたアイヌの女達の姿に心打たれる。 主要登場人物がほぼ実在の人物だという事にも後から知って大いに驚かされた。 直木賞も納得の一冊。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
歴史を調べながら読んだのでとても面白かった。 名前を覚えるの辛いけど | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作品はいずれ文庫化されるとは思いますがハードカバーで持っておきたいと思っていました。十分な品質のものを入手でき、満足です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
・題名の熱源とは何かと思いながら読み進んだ ・祖国を奪われたヤヨマネクフとブロニスワフが自分のやり方で同胞の繁栄を願って厳しい現実に立ち向かっていく物語 ・とても面白く長いですが一気に読めます。おすすめ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
アイヌ人は、ロシア、日本の争いに巻き込まれながらも、自らの人種や文化に誇りを持って戦い、生きていたことに心を打たれた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
樺太アイヌと北海道アイヌ等々大変おもしろかった。。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読みごたえのある本だった。アイヌとポーランド人民俗学者が出てくるとだけは知っていたが、壮大すぎてどのような内容になるのかさっぱり想像できなかったが、読んでみると、実在の人物たちが社会の大きな流れの中で相互に入り組みあい、それぞれの「熱源」を胸に抱き、あるいは熱源を探して生きていく物語だった。 また、随所に息抜きできるような笑いが散りばめられているのも、よかったと思う。 いま世界地図を眺めると、地球は隙間なく区切られ、その全てに国名がつけられている。そして、世界史では、◯◯という国では何が起こって、戦争をして領土がどうなったか、ということを習ってきた。 しかし、その影では、自然と一体となってありのままに懸命に生きてきた、あまたの人々がいるのだ。 私は、この本を読むまでは、そのような少数民族だけでは生きていけないから、どこかの国に属すのは当たり前だと思っていた。しかし文明とやらを推し進め、世界の隅々まで人間が支配するという、私たちの世界を形作っている前提は、果たして正しいのだろうか。 いや、正しくないのだろう。だからこそ今、環境問題や働き方改革の問題が噴出しているのだろう。 ヤヨマネクフたちも、いわゆる先進国の道理というものがおかしいと気づいていたが、その中でアイヌらしい生き方を探して生きようとしている。近代的な教育の必要性を認め、それを推進しつつも、それは大国と同化するためのものではなく、アイヌとしての誇りを持って生きるためのものだ。 大国が勝手な理論で支配しようとしなければ、本来当たり前にできたはずの、アイヌとしての生き方。それを奪われたのは辛く、やるせないことだっただろう。大勢に属する側として、考えを改めさせられた。 さらに、この本では初めて知ったこともたくさんあったが、今まで自分が知っていた物事や人物が歴史を超えて有機的につながるという経験もあった。例をあげる。 *小さいころに読んだ「チロヌップのきつね」・・アイヌ語できつねという名の北方の島で、戦争の犠牲になったきつねの話。あれは日露戦争だったのか、第二次世界大戦だったのか。国同士のいさかいで犠牲なる民間人と動物が描かれていた。 *現代の南極観測船「しらせ」。 またタロとジロは樺太犬だったはずだ。 *ロシア語通訳者でもある、ある作家が、少数民族やその言語の消失を常々危惧していたこと。 *「浮雲」だけ読んだことがある 二葉亭四迷と、石川啄木と金田一京助の関係。 *早稲田の創設者という以外はほとんど知らなかった大隈重信。 感想として、1つだけ少し残念に思ったのは、400ページ以上あるこの小説の最後30ページで、オロッコの重要人物が新たに登場することと、女性ロシア兵の語りで入れ子構造のようになっていることだ。 オロッコにはとても感情移入したのだが、ただでさえ登場人物が多い上に、主要登場人物のヤヨマネクフやピウスツキが亡くなったあとの小説全体の締めくくりとして、やや散漫な感じを受けた。 逆にいうと、とどまることなく〝人〟が織りなし続ける歴史というメッセージにもとらえることはできたが。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日本が歴史の中で一番輝いていたのは,日露戦争あたりではないかと思っている。 まあ司馬遼太郎の影響なのだが(笑) あの敵前大回頭の秘策で世界一のバルチック艦隊をぶち破ったあたりだ。 この辺りは,司馬遼の「坂の上の雲」もだが,吉村昭の「ポーツマスの旗」がより詳しい。 この時期を外すと,戦後の復興期ホンダやソニーが頑張っていたころが輝いていたと思われる。 今は…(涙) この本は私が好きな日露戦争前後から,第二次世界大戦あたりまでの時代背景の中で生き抜いた「アイヌ民族」の歴史のような本。 地区は南樺太。主権が日本やロシアに行ったり来たりで落ち着かない地区であった。ロシア人からも日本人からも未開の地に住む異文化の種族…的な位置づけで,「いつかは無くなる(淘汰される)」人種だという目で見られている。またアイヌは特殊な環境で,北海道に住んでるアイヌは日本人に同化させられようとし,樺太に住んでるアイヌはロシアに同化されようとしている。 樺太のアイヌを調査しようとしている人は,革命家の兄弟というだけで留置所に送られてきたポーランド人。こちらもロシアに同化されようとしている祖国を何とかしたいと思っている。そのポーランド人が選んだ妻が,アイヌの女性…。 複雑な事情が錯綜する中,着実に時代は動いていく。日露戦争で日本側に付いた樺太のアイヌは,ロシアが負けて樺太の下半分を日本に取られるという状態で今度は日本人に同化される環境に。「よい日本人になるためには,兵隊になって勇敢に戦い天皇陛下のために死ぬのだ…」的な教育を受けるようになり,実際にそのようになろうとするアイヌも物語後半に出てくるが…。悲惨。 私はずっとフィクションと思って読んでいたが,何となく違和感があった。この違和感は何なのだろう…とずっと思っていたのだが2/3くらい読んだとこで,歴史上の実在の人物が登場したのだ。二葉亭四迷。ここで,えっ!!となって調べたら,何と今まで主人公として登場していた架空の人物と思っていた人も実在したアイヌだという事がわかる。結局これはノンフィクションに限りなく近いフィクションだったのだ。これは面白いはずだ。さすが直木賞取るだけある。 その後,あの有名な国文学者? 金田一京助が出てきて,実際に現地でアイヌ語を研究したり住民と触れ合っているシーンの描写があり,アイヌ人としてのアイデンティティを確立するために,世界初の南極点到達を目指す白瀬隊に志願して,実際に南極で活躍したり…と縦横無尽に世界を駆けまわるのだが,根っこは「アイヌを認めて欲しい」という種の欲望。 最後は第二次世界大戦の玉音放送後にロシアが樺太を取り返しに来た場面で終わるのだが,もう一大叙事詩になっている。とても壮大な話だが考えさせられることは多い。人種問題でもない。とにかくアイヌを人間と見ていないのだから。しかし白人からするとアイヌも黄色人種の日本人も同じ感覚。日本人はアイヌを自分達より劣っているとしか見ていなかった時代…。 文章の至る所に,アイヌの心の叫びが表現されています。これを読むだけでも自分自身の心に訴えかけられるものがいっぱいあり,生き方に影響される部分があると思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
サハリンと北海道を舞台にした物語です。とても感動しました。この作品で歴史小説にはまりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
物語の世界に引き込まれる作品、読書を趣味と自称してきたが、この作品に出会い、井戸の中で読書したに過ぎない自分に気がついた。必読! | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!