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007/カジノ・ロワイヤル
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007/カジノ・ロワイヤルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 1~20 1/2ページ
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ヴェスパーの描写に関心を持ちます。映画女優との比較や007の思いなど。続きはどうなるのか? | ||||
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カジノロワイヤルを読むことでジェームズボンドがなんたるかについて考えました。 映画は全て観たので、原作を改めて読み、イアンフレミングが描きだしたボンドそのものを味わいたいと思います。 | ||||
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ロシアのスパイをカジノで破産させるべくイギリスのスパイが送り込まれ・・・というお話。 007シリーズ記念すべき第一作。敵のスパイを破滅させる為、カジノで戦いを挑むという少し変わった感じのスパイ小説だと思いました。 著者のフレミングが実際に諜報機関で働いていたという事で、自らの体験を元にカリカチュアした感じのスパイ小説を書いてみよう思ったのでしょうか。 解説にある通り、ジェームス・ボンドもかなり俗物として敢えて設定したとの事で、通俗的になる様に書いても単なる通俗小説にならず、華麗になった所にフレミングの筆力を感じました。 短いながらも読みごたえのある作品。機会があったら是非。 蛇足ですが、シリーズの他の作品の新訳にしてほしいです。 | ||||
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もう古い | ||||
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拳銃は38口径のコルト・ポリス・ポジティブ、車はチョーク付きのベントレー、連絡は暗号文の電報。採取した指紋はプラン式電送写真で。秘密兵器は出てこない。1953年に書かれたので時代を感じてしまうのはしかたがない。 それにしても、女性の服装とか挙措について、病的なまでの描写はfetishismと思うことしばしばである。麦藁帽子を被っているのは、陽射しが強い場所なのだろう。海水浴を楽しんでいたり。暑い気候の中で物語がすすんでゆく。 フェリックス・ライターと落ち合った時に、ようやく’Mine's Bond--James Bond.’の台詞。 ここで飲まなくてもいいと思うんだけれど、'Three measures of gordon's, one of vodka, half a measures of Kina Lillet. Shake it very well until it's ice-cold, then add a large thin slice of lemon peel. と注文する。 素性もわからないヴェスパー・リンド嬢とおしゃべりしながら、子牛の腎臓肉のプレーンソテーのリンゴ添えだの、キャビアと擂りつぶした固ゆで卵の白身と黄身と玉葱のみじん切りを山と積まれたトーストにのせてだの、レバーのパテだの、シャンパンだの、野いちごに生クリームをかけてだの、という極めつけの高脂血症メニュー。食事の描写がやや冗長。 イギリスは食い物にこだわりがある。D.H.ロレンスは『エトルリアの故地』で地元の娘さんが作った料理について不味いと書いてるよ。もっとも食事の描写に興味津々なのは私だけかもしれない。 この台詞には吹いた。 Vesper:'People are island, they don't really touch. However close they are, they're really quite separate. Even if they've been married for fifty years.' Bond:‘Let's’ join up and make a peninsula, Now directly we've finished the strawberries.' ジェームズ・ボンドは映画のように格好よくないです。以前、スパイ関係のノンフィクションを読みましたが、ちょっとした連絡ミスや、ターゲットとしている人物との思わぬすれ違い、こんなはずじゃなかった〜! などで失敗することが多々あるのです。そのあたりを著者は経験からうまく描写しています。 井上一夫訳を読んだのは10年前、映画を観たあとに読んだので、映画のイメージを拭いきれずに読んでいた。今回はイメージも見事に消し飛んでいる。新訳はやはり読みやすい。 | ||||
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英国秘密情報機関(SIS)00課のジェームズ・ボンド海軍中佐を主人公とするシリーズの記念すべき第1作。 シリーズは井上一夫訳の小説をほとんど読破しているし、イオン・プロダクションの映画もすべて観ている。もちろん本作も既読だが、新訳版が出ると知って無性に懐かしくなり、購入。久々にボンドの世界を堪能した。 ところで、荒唐無稽と評されるシリーズだが、第二次世界大戦前にはロイター通信の特派員として活躍し、戦時中は海軍情報部(NID)に所属した作者イアン・ランカスター・フレミングの現実感覚を反映して、存外リアリティを備えている。 たとえば、「00課」という名称はともかくとして、戦前SISには破壊工作(D)課という部門が実在した。戦時中D課はSISから独立して特殊作戦執行部(SOE)となった。イアンの兄ピーター・フレミングはこのSOEで働いていた。戦後SOEはSISに戻されて特殊作戦科となった。最近でもSISは、陸軍特殊航空任務(SAS)連隊の選り抜きからなる「インクレメント」という極秘部隊を持っていることが明らかになっている。 シリーズでSIS長官はMと呼ばれている。フレミングの遺作『黄金の銃を持つ男』でMの本名がマイルズ・メッサヴィー海軍中将だと明かされている。1939年から1952年(『カジノ・ロワイヤル』出版の前年)までスチュワート・グレアム・ミンギス陸軍中将がSIS長官を務めたので、フレミングはその頭文字を借用したのかもしれない。実際には、初代長官マンスフィールド・ジョージ・スミス=カミング海軍中尉が公文書に緑のインクで「C」と署名したことを踏襲して、歴代長官はCと名乗っている。 本作で敵役として登場し、以降、4作品でボンドと対峙するSMERSH(「スパイどもに死を」の略)も、実在した組織だ。ただし、フレミングが描いたような暗殺部門ではない。たしかにソ連国家保安機関には暗殺部門が存在したが、それはSMERSHではない。内務人民委員部(NKVD)の赤軍監視部門が大祖国戦争(第二次世界大戦)中に独立してできたのがSMERSHで、少しでも共産党に反抗的な兵士を摘発すると「外国のスパイ」と決めつけて処刑したことからこの名がある。このことをフレミングは知らなかったか、知っていても「スメルシュ」という不気味な語感が気に入って敵役に採用したか、どちらかであろう。 ル・シッフルに正体を知られたボンドはロワイヤル・レゾーの街中で襲われる。赤いカメラ・ケースを提げた男と青いカメラ・ケースを提げた男が近づいてきて、後者が青いケースをいじくっているうちに大爆発が起こるのだ。ボンドは九死に一生を得るが、2人は肉片と化してしまう。誤爆ともとれる一件だが、実はソ連工作員たちは赤いケースは爆弾で、青いケースは発煙弾だと吹き込まれており、爆弾を炸裂させてボンドを葬ってから、煙幕を張って逃げろと命じられていた。だが、そのブルガリア人たちは、先に煙幕を張ってから爆弾を投げつけた方が成功の確率が高いのではないかと考えて、その通りにしようとした。実際には赤も青も爆弾で、つまり指令者はボンドを爆殺してから下っ端を始末するよう仕組んでいたのだ。敵の冷酷さを強調するエピソードだが、これはNKVDが1942年2月14日にアンカラのアタチュルク通りでトルコ駐在ドイツ大使フランツ・ヨーゼフ・ヘルマン・ミヒャエル・マリア・フォン・パーペンを暗殺しようとして実際に使った手口だ(小説と同様の理由で失敗している)。 労働組合の資金を流用して売春宿を経営していたル・シッフルは、売春禁止法を制定されて資金を焦げ付かせたために、カジノ・ロワイヤルのバカラで一発逆転を目論む。ボンドは見事ル・シッフルに勝って4000万フランを巻き上げる。1941年にフレミングは渡米する途中、ポルトガルに寄って、リスボン近郊の保養地エストリルのカジノで、ドイツ人スパイにシュマン・ド・フェールで勝負を挑んだが、こちらはフレミングの負けで終わったとか(映画版『女王陛下の007』でボンドがテレサ・ディ・ヴィセンゾと出会うのはこのエストリル)。 ボンドはフランス軍参謀本部第二局のルネ・マティスに、自分が00の称号を得るきっかけになった、戦前の米国での暗殺工作を語る。ニュー・ヨークのロックフェラー・センターのRCAビルにあった日本領事館にいた暗号解読の専門家を、隣のビルから狙撃したのだ。実際にはその摩天楼に日本領事館はなく、そのかわり、SISの米国支局、英国保全調整部(BSC)のオフィスがあった。フレミングはBSCに派遣されていたので、そのときの見聞を生かしたのであろう。 | ||||
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ミスター・スティーヴン・グリシャム、白石朗さんによる新訳がリリースされたと聞いて、「007/カジノ・ロワイヤル "Casino Royale"」(イアン・フレミング 創元推理文庫)を読んでみることにしました。遥か昔に井上一夫さんの訳で読ませていただきましたが、前半の<バカラ>シークェンス以外は忘れてしまっていました。<遥か昔>、Mならば「無理もない」と言って許してくれるでしょう(笑) 導入部、アクション、そして<バカラ>、後半はアクションによる<苦難>、ジェイムズとヴェスパーの<道行き>と大きくその構成は分かれています。 <バカラ>のゲーム性については、沢木耕太郎「波の音が消えるまで」を読んでいただくこととして、夜毎、違法バカラのために新宿に通いつめていた友人によると、そこでは一晩で数百万単位の<波>が打ち寄せ合うゲームが繰り返されていたと聞いています。聞いた話ですよ(笑)本当に、まったく。この物語の<バカラ>もまた、今読んでもとてもスリリング、エキサイティングですね。登場人物、ル・シッフルの造形に負うところが大きいと思います。 アクションによる<苦難>は、単純にディック・フランシスを想起しました。彼には、イアン・フレミングのオリジンが継承されていたのですね。とても感慨深い。そして、その<苦難>の後、ジェイムズはフランスの諜報部員、ルネ・マティスとの長い会話を通して滔々と自分自身を語り始めます。チャンドラーの「プレイバック」に於いてマーロウに語りかけるヘンリー・クラレンドン四世のように語っているのだと思います。 そして、長すぎる、女々しいとすら思えるような<道行き>の後のヴェスパーの告白には、グレアム・グリーンの「ヒューマン・ファクター」を読み終えた時のような、深い<哀しみ>が押し寄せてきました。<血を流す心>、幕切れはまごうかたなくダシール・ハメットです。とってもハードボイルドでした。 イアン・フレミングは新旧を問わず英国の作家たちに影響を与え、逆に米国のハードボイルド・スクールからその「反映」を貰っていたことが伺えます。ジェイムズ・ボンドと言えば、映画の中における彼の姿を想起してしまいがちですが、その原作においては人間的な陰りを帯びたヒーローとして認識できます。比べることはできません。どちらのジェイムズもジェイムズです。 "Yes.My name is Bond, James Bond"(笑) | ||||
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昔読んだ時はショーンコネリーで読んでいたけど 今回再読したらダニエル・クレイグが頭の中で動いてった。 特に最後の方・・・・ 映像の印象って恐ろしい・・ | ||||
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主人公が映画でヒーロー化され過ぎて、期待が高まり過ぎて、ちょっと肩すかし気味。 | ||||
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興味本位でただ何となく暇つぶし出来ればそれでいい……なんて思いながら買いましたがなかなか面白く夢中になって読んでしまいました……笑 おかげで読み返したり、ほかも探したり他の方の感想を読んでいたら1日が終わっていました。暇つぶしどころか休日潰しです。最高でした。 | ||||
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イオンの映画版も「リビング・デイライツ」以来の傑作で大好きですが、原作である本書の終盤にあるヴェスパーとの件がアッサリ気味だった映画と違ってじっくりと描かれていて楽しめました。 映画も小説もラストの007誕生の瞬間の描写に痺れますね。 | ||||
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007の原点ともいえる一冊でした。以前に読んだのですが、内容を忘れていました。映画の後で再度読みたいと購入しました。どちらも時代を反映しており最高でした。 | ||||
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ずいぶん前に読みましたが、おすすめです。しかし、最近の映画化に関しては、がっかり。時代設定がちがうのでは、全く意味がない。だれか、完全に原作に忠実な00を撮ってくれないかなと願うばかりです。 | ||||
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そこがいいです!!!!!!!!!!!ダニエル・ボンドは派手な印象ですが原作は至って質素に話が進んでいく印象です。 少し時代感が感じられますが存分に楽しむことができます。 他の方のレビューにもあるとおり本当にボンドとしても、フレミングとしても原点だったんだと思います。 書き方を模索する中やはり食事のシーンはヨダレがでますね!!!!!!!!!!! | ||||
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生まれてこの方、カジノというものに行ったことがないが、本書ではその雰囲気が十分に楽しめるし、強すぎる敵に対して防戦一方のボンドも読みごたえがある。ただし、あっけないハイライトの終わり方と後半部分のロマンスなのか?自作への伏線なのか?ダラダラ感がいただけない。どんでん返しとも取れないが、最新のボンド(クレイグ)を見た後では、全編とおして「古典」感から抜け出せなかった。 | ||||
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フランス共産党のえらいさんが、党の金に穴をあけてしまい、それをカジノで一発逆転取り戻そうとするが、英国情報部一番のギャンブラージェイムズ・ボンドがそのもくろみを阻止しようとする、というお話。悪役は、戦争戦後のどさくさでアイデンティティがあいまいになった怪人物だ。「第3の男」のハリー・ライムや「犬神家の一族」の覆面の男にも共通する妖しい魅力がある。 荒唐無稽に聞こえますか? いま、このレビューを書いている時点で、某東証一部上場企業の社長が、会社の金を100億以上もギャンブルにつぎ込んだというスキャンダルが明るみになっている。社会的地位のある人物が、「カジノ・ロワイアル」のル・シッフルのように、実につまらん罠にはまってしまう。 こうした愚かさというのは普遍的で、ある意味文学的な逸話だ。 フレミング自身も、この小説のさまざまなモチーフは彼が体験したり見聞した実話を種にしていると語っているが、「事実は小説より奇なり」というのを小説の形にしたらこうなったのだろう。 本作はフレミングの第1作で、文章の随所に気負いが見られ、最後のどんでん返しもそこに至る経緯がダラダラしていて意外性がない。 ある意味習作としても硬さが残るが、すべての始まり、007の聖典として捨てがたい魅力がある。 | ||||
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007/ジェームズ・ボンドは、映画ではたくさん見ていましたが、原作は、初めて読みました。いつか読んでみようと思い立って随分になりましたが、漸く読めたことで満足感は大きいです。「カジノ・ロワイヤル」は3度映像化されたそうです。3度目の、ダニエル・クレイグがボンドを演じた作品が原作に沿っていますが、時代背景を大幅に変更しています。脚色が抜群に上手いというのが原作を読んでわかりました。原作が書かれた頃は、東西冷戦ですから、相手はソ連のスパイということになります。これが強いんですね。西側陣営を公務員スパイと読んでいます。ソ連は、恐怖で操っているので、前に進むんだ方が安全なのだと。敵から飛んでくる弾は外れる場合があるけれども、後ろから飛んでくる弾は100%命中する。だから、ソ連のスパイは強い、と。ギャンブルを利用して、敵を沈めるというのがこの物語の面白さで、それに加えて、冷徹な凄腕の007が出来上がるまでが描かれています。小説は冒頭に物語の背景を読者に説明しますが、カタカナが多く、まだ007シリーズに慣れていないとそこが面倒な感じでした。そこを通り抜けると、最高のエンタテイメント小説を味わえます。これは嵌りそうです。 | ||||
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007シリーズの出発点であり原点である本作『カジノ・ロワイヤル』。ストーリーは映画版のアクションシーン(爆弾犯追跡や空港でのカーチェイスなど)を抜き取った感じで進行します。じゃあアクションがほとんどないのならちょっと地味な話になるのでは?と思う方もいるかもしれませんが心配ご無用です!カジノでの対決シーンは作者フレミングさんが見事な表現力で描いており読むだけでその緊張感が伝わってきますし、映画よりもきちんとした丁寧な解説がちょこちょこ入るのでポーカーやバカラなどカジノのカードゲームに詳しくない人でも安心して読み進めることができます(^^)映画とは一味違った『ボンド誕生』を描いた本作。きっと満足できる作品ですよ。 | ||||
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西村京太郎作品における十津川警部シリーズのドラマ放送版のあるシーンで、彼の妻が自分たちには子供がいないことをどう思っているかを尋ねたところ、彼は「それはたしかに寂しいが、君と出会えたことでひとまず人生良しとしたい」と語った。ボンドと共に資金係としてカジノに参加した美しき女性ヴェスパー・リンドとの出会いとその結末は、私には、上述された十津川警部のセリフとなぜか響き合った。全27章の個性的なタイトルも読者の注目を惹くことであろう。 ボンドに与えられた007(ダブル・オー・セブン)の「00」とは、たとえば裏切り者を二人殺害することで得られる称号だ。彼の任務は冷酷さを要求されるものが多く、着実に職務を遂行するボンドの姿勢にはある種の無機的な印象が付きまとう。とはいえ、「解説」にもあるように、本書は「ジェームズ・ボンドという秘密情報部員が、外部からの刺激を受けてひとりのスパイとして完成するまでの物語」であり、人間的で情感溢れる男の魅力がよく描かれている。少なくともボンドを「無敵の英雄」視する固定観念は、本書によって修正されるに違いない(007の原点である作品であるゆえに、私自身、できるだけ丹念に読むよう心掛けた。あいにく「古さ」はあまり感じなかった)。 映画を通じてお馴染みのアクション場面がほとんどないのは残念であり、2006年に公開されたD・クレイグ主演の迫力(アクション)・緊張感(カジノ)・哀愁感(エンディング)に富んだ映像のインパクトが大きかっただけに、物足りなさはつきまとった。1953年という原書刊行時から半世紀を経ているからのだからむろん仕方ない面はある。原著から映像という順序であれば逆の効果が得られただろう。他のレビューにあるように、映画とセットで楽しめるし、それによって作品をより深く理解できよう。邦訳の出来栄えもよい。新版前にすでに60刷を重ねていることもやはり驚異だ。 | ||||
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ダニエル・クレイグの映画を見たあとで読んでみました。ボンドがスーパーマンであるのは、これは約束事ですからいいとして、ご都合主義にはしらけます。荒唐無稽な物語りもそれなりに筋が通っていればおもしろい。が、これはちがいます。 おなじスパイ小説で、おなじイギリスの作家のもの、たとえば、グリーンの「ヒューマンファクター」、モームの「秘密諜報部員」とくらべてみれば、どれほど本作が稚拙であるか、はっきりするでしょう。ボンドシリーズがベストセラーになって、優雅な人生が送れる。なんともうらやましいお人ですなあ、イアン・フレミングというひとは。 | ||||
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