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死者と言葉を交わすなかれ
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死者と言葉を交わすなかれの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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「騙される」「どんでん返し」を強調する小説にありがちなんですけど、真相が明かされた時、「たしかに気づかなかったけどだから何?」となるんですよね。 「うわあああそういうことだったの!?」となる作品ももちろんあるんですが、この小説はちがいます。 何が違うかと言えば、そのどんでん返しが物語においてちゃんと重大なものであり、それまで描かれてきたことと噛み合って物語を完成に導いているかどうかじゃないかと。 この小説では死者の霊と言葉を交わしていたのではと思わせる男の謎を巡って死後の世界の存在や死生観の議論が交わされ、そのあたりまでは興味深く読めました。 「京大生がみんな騙された」みたいなアオリに、きっと真相が明かされることで謎が解けると共にこのテーマも昇華されるんだろうと期待しました。 それが蓋を開けてみれば真相はそこまでの話と全然関係ないですし(いや実際はちょろちょろっと触れるくらいはしてたけどサブテーマにしても控えめくらいで絶対本筋ではなかったよね)、事件を取材してる記者が「本当の死者とは〇〇のことなのだ」みたいにまとめてるのも取ってつけた感ありあり。 つまらなさに自覚があるのか作中でも「これが映画だったらがっかりでしょうね」みたいに言わせてましたけど本当につまらないよ。 (あと、自分は気づかなかったのに言うのもなんだけど、これそこまで斬新な真相ではないよね。ミステリ読んでる人が何人かいれば一人は気づくでしょ) 読者を騙すのはそりゃ気持ちよかろうと思いますが、騙されたことで面白くなる物語にして欲しい、明かされる真相から逆算して完成する物語にして欲しい、というのを改めて感じさせられました。 | ||||
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