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(短編集)
ふがいない僕は空を見た
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ふがいない僕は空を見たの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全183件 81~100 5/10ページ
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少年と彼女の設定がユニーク。感情がするりとしていて、読みやすかった。 | ||||
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主人公が入れ替わっていく5つの連作短編集、不妊、貧困、嫌がらせ等を テーマに登場人物が光と闇をもっており、人間の愚かさ、不甲斐なさ、醜さ 優しさを見ることができ必死にもがき苦しみながら生きる姿が描かれてる、 構成の上手さもあり不思議な読後感の残る作品である。 | ||||
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序盤から本題へと進んでいくうちに、 最初の過剰にエロティックな雰囲気がなくなっていきました。 立つ視点や読み方によって感じ方が変わり、面白い。 さらりと読みすすめられる一冊です♪ | ||||
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五つの短編が収められています。最初、ひとつ目の「ミクマリ」の「おれ」が視点人物になっての連作かと思いながら読み進めていましたが、よく考えてみると、タイトルは「僕」だったりします。そのせいでもないでしょうが、スピンオフのように「ミクマリ」の何人かの登場人物からの視点で構成された二つ目からは、どこか違和感を感じてしまい、うまく作品に入っていけないまま、最後の「花粉・受粉」にたどり着きました。個人的にはこの作品が文章の流れも展開も一番しっくりきたのですが、巻末のプロフィールを見ると、作者と主人公がほぼ年齢的に合致することとも関係するのでしょうか。そういったこともあるのか、ひとつひとつの役柄のなかで最も無理なく消化できているような印象を受けました。他の作品の、たとえばコスプレや貧しい団地といったプロトタイプの小道具や、ひとつの小さなパラグラフのなかに「おりもの」という言葉を三度用いるといった、文章としての技巧がどうにも鼻に付いて仕方なかったのに比べると、読後の後味は群を抜いていたように思います。 | ||||
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「生と性」をテーマとした連作短篇集。「ミクマリ」、「世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸」、「2035年のオーガズム」、「セイタカアワダチソウの空」、「花粉・受粉」の5つの短編から構成される。ありがちなテーマではあるし、冒頭の男子高生と主婦との間の変態プレーを描いた「ミクマリ」を読むと必ず引くので、どうかなぁ~と思って読み進めたのだが、意外と踏み込みが深い。まず、「ミクマリ」(男子高生の視点で書かれている)が独立した短編だと思っていたのが、実は男子高生の関係者達の様々な視点から描いた連作短篇だと分って、ホォ~と感じた。 しかし、「2035年のオーガズム」までは、まだまだ作品として弱いと感じたが、男子高生の友人の視点で描いた「セイタカアワダチソウの空」の出来が非常に良い。本短篇集に関する作者自身の解説ともなっている。文体のレベルが徐々に上がっているのは意図的なのだろうか。それにしても、「世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸」(world wide webの意)の文体は幼過ぎると感じたが。 登場人物達は誰を取っても何処かに欠陥や重荷を抱えているのだが、作者はそれを擁護も否定もしない。作者が、如何様な形であっても"ありがまま"の「生」を肯定している事が良く伝わって来る。男子高生の母親(最終作の記述者でもある)を助産婦に設定しているのは偶然ではあるまい。本作では、川、洪水、雨、沼といった"水"に関連する描写が非常に多い。これは「羊水・破水=出産=生」に対するイメージの喚起を意図したものだろう。前半でめげずに、最後まで読み通せば、意外に爽やかな感じを与えてくれる短篇集だと言って良いのではないか。 | ||||
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前評判で手を出すと、たいてい面白くなかったり自分に合わなかったりするが、これは違った。 タイトルも軽いなーなどと思っていたが、この作品がデビュー作とは思えないほど完成度の高い小説だった。 各短編の主人公たちのそれぞれの視点で描かれ、全体として絡み合う、よくあるパターンではあるが、何か違う。 表現がうまいといわれればそんな気もするが、どちらかといえば表現の思い切りがいい印象。 そしてこれはすごいことだが、各章にムラがない、すべての人物が深いし面白いし哀しい、その周りの登場人物ひとりとして穴がない。 また個々の人物が抱えるものは極めて重たいが、全体としてみると著者がテーマとしてるものが、じんわりとした読後感を抱かせる。 これからが楽しみな作家。 | ||||
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映画を見損ないましたので購入しましたが有りそうで複雑な内容でした。 | ||||
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コスプレにはまった主婦が高校生に恋をする。そしてセックスをして、「いきます、いきます。ムラマサさま」等というのが笑止。読者の対象を高校生か漫画が好きな人と限定してほしい。 | ||||
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あまりおもしろいと感じませんでした。美澄さんの小説は大好きですが、こちらは残念 | ||||
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主婦とのセックスに耽溺している高校生の斎藤、その相手で姑から不妊治療を迫られている里美、斎藤のことが好きな七菜、斎藤の友達の良太、そして斎藤の母をそれぞれ語り手にした連作長編。 かなり激しい性描写があってたじろぐ。調べたら冒頭の1章は「女性が書く、性をテーマにした小説」を広く募集していたR−18文学賞大賞を受賞していた。それと同時に(フィクションではあるのだが)登場人物の抱えるそれぞれの「欠損」―生育歴や家族の不全や貧困など―と閉塞感にもたじろぐ(その点で同じような構成の『桐島、部活やめるってよ』の「爽やかさ」と対照的かもしれない)。そういった重い性/生を描くからこそ、たびたび登場する(斎藤の母の助産院での)出産のシーンも生きてくるのだろう。「生まれてきたからには生きなければならない」ということか。秀作。 | ||||
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ふがいないボクと照らし合わせてみる。 どんなことがあったにせよ、そこには生きていることのカケラがあり、前を向いてさえいれば、道は細くとも繋がっている。 それぞれの事情、それぞれの立場を受け入れていくことが、生きて行くことなんだと思う。 | ||||
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一つの事件を,異なる複数の立場から書いた作品です.第一章が男,第二章が女,第三章が男に思いを寄せる女の子…と言った具合です. 第一章(表題作)は性描写がしつこくて読むのをやめようかと思いました.第二章はテーマが重く,やはり辛くて途中で読むのをやめようかと思いました. 作者の意図は分かりませんが,「家族という人のつながり」をテーマとして読む事が可能で,そう読んでいくと最終章は非常に読み応えがあります.最終章だけでも良かったのではないかと思います. | ||||
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でも、読後感はしんみりしてしまいます。 いかにも、今風な作品だと思います。 最後、主人公が誰なのか曖昧な感もしますが・・・ | ||||
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ベストセラーは読まない主義です。映画化も終わって文庫化されて、他の文庫本に挟まっていた古いチラシを見て、ふと読みたくなりkindle版を買いました。 こんなアプローチもあるのかと、そして、後半に向かって肯定的に確信的にモノローグが変化して行く。テーマの掘り下げも良くて、身近な日本の社会の今を垣間見たような気がします。 冒頭のセンセーショナルな「つかみ」よりも終盤の流れが自然で、いい読後感が残りました。 | ||||
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他者の評に"どぎつい"と書かれているのを見ますが、僕に歯何が"どぎつい"のかさっぱり解りません。(これを"どぎつい"と思う人ってどんな生活してるのかしら?) 全体を通して感じるのは、爽やかなやるせなさと希望です。 この一作でファンになってしまいました。 | ||||
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新潮文庫の100冊で扱かわれている「ワタシの一行」を 単行本で、しかも僭越ならば選ばせてもらうと、 P.184(セイタカアワダチソウの空) 「おれは、本当にとんでもないやつだから、それ以外のところでは、とんでもなくいいやつにならないとだめなんだ」 という一行が自分の抱えていたもやもやをすっと解決してくれました。 学校では、別にいい子でいたい訳ではないけれど、 なんとなく言われたことを守ったり、全力で頑張ってみたり、肩を張って過ごしていました。 友達から、「真面目だよね」とか「いい子だよね」と言われても、そういう訳じゃないんだけどなと思っていました。 たぶん、自分は不器用なだけで、いい感じに手を抜くとか、楽をすることが苦手なだけです。 この一行に出会って、自分が生きてきた人生はそういうことだったんだなと思えるようになりました。 本筋である「斉藤くん」を中心とした話ではなく、 友達の「福田」が主となった話である「セイタカアワダチソウの空」は、 全体としても個の作品としても読者をぐっと惹きつける話です。 | ||||
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文句のつけようがないほど端正な文章と見事な筆力。随所にキラリと光る美しく豊かな表現には何度も驚嘆しましたが、あまりの出来すぎ感に何故か否定的な思いを燻らせながら読み進めました。そしてたどり着いたラスト二十数頁、わだかまりはすぅーっと消え去り、無性に空を見上げて泣きたい気分になりました。 | ||||
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性描写かきつくて読後は気持ち悪さだけが残った。なぜこの本がこのような評価を受けてるのかさっぱりわからない。子供には決して読ませたくない本である。 | ||||
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他の方のレビューみたいな文学的素養を垣間見るようなレビューはかけないのですが、この本を読み終わったあと、急に視界が開けたような気がしました、どうしようもない穴だらけの人生だけど、精一杯生きる、たったそれだけのこと、でもそれが難しい、だからこそ苦しい、でもそれは自分だけじゃない、頑張ろう、この本を読んでそう思いました | ||||
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性描写は大したこと無いです。 多かれ少なかれみんなこんなもんでしょ。 それより、なんかある種の女性作家特有の対象に対する甘さ、というか夢見がちな部分が所々にはみ出そうとしていて、 それをかなりの努力で押しとどめている、という気がします。 それを消すために、背景の設定を暗く救われなくしたのかな、という気もしました。 助産師という設定が出て来たところでステレオタイプの「生命讃歌」みたいになりそうで、 白けた気分になりそうだったんだけど、そこをなんとか頑張って回避しているという感じ。 勉強を教えてくれる人のところもね。「よく頑張ったな」と作者に言ってあげたくはなるが、 ちょっとその乙女チックな幻想は消した方が楽だろうな、と思いました。 作者は本当はものすごく乙女チックな世界を夢見ているんだと想像されます。 でも、見聞きしたり、知りたくなくても知ってしまう現実はそれを許していなくて 必死にその現実に合わせようとしている感じがします。 この小説ではなんとか踏ん張りきったかな、と思うし そのおかげでなんとかバランスを保っているけど、 たぶん、他の作品では失敗もしているだろうな、と容易に想像されます。 登場人物たちも作者の持つ感傷を、体現しています。 ただ、それって実はものすごく現実的というか センチメンタリズムを諦められなくて、人生の苦みにめったうちにされるってのは よくあることなので、逆にリアルになっちゃってて そこがこの小説のできを良いものにしているように思えました。 気に入りました。 | ||||
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