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(短編集)
ふがいない僕は空を見た
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ふがいない僕は空を見たの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 1~20 1/2ページ
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期待していた内容とは、違いました。 | ||||
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私の世代では突拍子もない出来事が起きるミクマリですが、ラストの母親目線になり落ち着いて読むことが出来ました。 それぞれの世代、環境でのやるせなさ感を読み解いていく感じなのかなぁ。 私的にはラストの二編がオンバーラップするわけではないのに共感を持ちました。 面白かったです。 | ||||
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映画を見る前に読んでみようかな、と。 各登場人物の生活がどれも生々しくて、読んでて心がヒリヒリした。 友だちとしてつきあっていたのに、その友だちのとんでもない秘密をバラすチラシを投函しまくる高校生。うまく表現できないけど、なんかわかるというか、やっちゃうかも?!と思った。 あと、チラシをばらまかれた高校生の助産院を営む母親の別れたオトコに対する言葉で響いたのがあった。「彼の自由な生き方を無責任におもしろがって結婚したくせに、子供が出来た途端、夫や父親としての責任を彼につきつけた」と言って自責する。そんなに自分を責めなくても、本来なら本能的に自然にそういう役割をこなすようになれない男を責めたっていいのに・・・ 一方で、自分は未婚なんだけど、もし仮にも結婚してたとしたら、彼女が選んでしまったようなタイプの男とだっただろうし、同じような結末となったに違いないと思った。 | ||||
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まっすぐに、さしたる苦労もせず、痛みを覚えず、のほほんと生きている人は、誰もいない。 頭では分かっちゃいるけど、ついつい、自分だけが悩み悶え、厄介なものを背負い込んでいるように感じてしまう。 他人には、知れたくない、下手に同情されたくはない、そう思いながらも、他人は分かってくれないと、愚痴ってみたり。 なんとまぁ~、ややこしいもので。 そんな日常が、また、愛おしかったりで。 | ||||
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恋愛、生命を主軸に、年齢・立場の異なる人物の思いを短編でまとめている。 エロスを強く感じさせることなく、日常に潜む各々の闇や『当たり前のこと』でない事柄に葛藤する心理を描いており、読みやすく面白い。 | ||||
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感動する作品をネットで検索して買った本だが、思ったほど 感動しなかった。私が冷めているのだろうか? | ||||
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序盤から本題へと進んでいくうちに、 最初の過剰にエロティックな雰囲気がなくなっていきました。 立つ視点や読み方によって感じ方が変わり、面白い。 さらりと読みすすめられる一冊です♪ | ||||
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五つの短編が収められています。最初、ひとつ目の「ミクマリ」の「おれ」が視点人物になっての連作かと思いながら読み進めていましたが、よく考えてみると、タイトルは「僕」だったりします。そのせいでもないでしょうが、スピンオフのように「ミクマリ」の何人かの登場人物からの視点で構成された二つ目からは、どこか違和感を感じてしまい、うまく作品に入っていけないまま、最後の「花粉・受粉」にたどり着きました。個人的にはこの作品が文章の流れも展開も一番しっくりきたのですが、巻末のプロフィールを見ると、作者と主人公がほぼ年齢的に合致することとも関係するのでしょうか。そういったこともあるのか、ひとつひとつの役柄のなかで最も無理なく消化できているような印象を受けました。他の作品の、たとえばコスプレや貧しい団地といったプロトタイプの小道具や、ひとつの小さなパラグラフのなかに「おりもの」という言葉を三度用いるといった、文章としての技巧がどうにも鼻に付いて仕方なかったのに比べると、読後の後味は群を抜いていたように思います。 | ||||
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「生と性」をテーマとした連作短篇集。「ミクマリ」、「世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸」、「2035年のオーガズム」、「セイタカアワダチソウの空」、「花粉・受粉」の5つの短編から構成される。ありがちなテーマではあるし、冒頭の男子高生と主婦との間の変態プレーを描いた「ミクマリ」を読むと必ず引くので、どうかなぁ~と思って読み進めたのだが、意外と踏み込みが深い。まず、「ミクマリ」(男子高生の視点で書かれている)が独立した短編だと思っていたのが、実は男子高生の関係者達の様々な視点から描いた連作短篇だと分って、ホォ~と感じた。 しかし、「2035年のオーガズム」までは、まだまだ作品として弱いと感じたが、男子高生の友人の視点で描いた「セイタカアワダチソウの空」の出来が非常に良い。本短篇集に関する作者自身の解説ともなっている。文体のレベルが徐々に上がっているのは意図的なのだろうか。それにしても、「世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸」(world wide webの意)の文体は幼過ぎると感じたが。 登場人物達は誰を取っても何処かに欠陥や重荷を抱えているのだが、作者はそれを擁護も否定もしない。作者が、如何様な形であっても"ありがまま"の「生」を肯定している事が良く伝わって来る。男子高生の母親(最終作の記述者でもある)を助産婦に設定しているのは偶然ではあるまい。本作では、川、洪水、雨、沼といった"水"に関連する描写が非常に多い。これは「羊水・破水=出産=生」に対するイメージの喚起を意図したものだろう。前半でめげずに、最後まで読み通せば、意外に爽やかな感じを与えてくれる短篇集だと言って良いのではないか。 | ||||
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あまりおもしろいと感じませんでした。美澄さんの小説は大好きですが、こちらは残念 | ||||
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ベストセラーは読まない主義です。映画化も終わって文庫化されて、他の文庫本に挟まっていた古いチラシを見て、ふと読みたくなりkindle版を買いました。 こんなアプローチもあるのかと、そして、後半に向かって肯定的に確信的にモノローグが変化して行く。テーマの掘り下げも良くて、身近な日本の社会の今を垣間見たような気がします。 冒頭のセンセーショナルな「つかみ」よりも終盤の流れが自然で、いい読後感が残りました。 | ||||
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本屋大賞2011、2位の作品。ずいぶんとえげつない描写が多くてエロ小説のようだが、全体的にはまずまずか。4章の「セイダカアワダチソウの空」が良かった。中高生が主役でトラブルを起こし、各章で異なる人物が各自の立場で描写をしていく形式は湊かなえの「告白」と似ている。 「告白」もそうだが、良くも悪くも男作家にはこのようなえげつない作品は書けないと思う。 | ||||
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これだけ話題になっていた本が文庫になれば読まずにはいられない。 1つめの『ミクマリ』が一番良かった。 絶望的としか思えない状況をなぜか清々しく、青春の甘さも感じさせながら描く文章はレベルが高いと思った。 でも読後に何かを得られたか、立ち止まって何かを考えたというとそういうわけでもない気がした。 そういう評価の仕方をしてしまう自分的には、その点で★3つ。 | ||||
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生きてりゃ皆それぞれ色々あるよなあ、と考えさせられる作品。次回作に期待。 | ||||
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寒いので家にいることが多い季節。暇だから本でも読んでみようと思い立ちネットで探していたらこの本と出会った。 レビューを見てたら文才があり、なかなか実力の持ち主らしい。うむ、うむ。タイトルも気に入ったので早速購入。 ミクマリで、文才?どこが? 世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸で、あれっこれ一冊の小説じゃなかったの? でも、読み進んで行くうちに「おれ」や「あたし」が登場人物の私小説になっていて全体で繋がっているのね。 もしかしたらこんな小説初めてかも・・・。本あまり読まないのがバレバレ? でも、自分の中ではこんなの小説じゃない。というか文学じゃない。この本は、自分の中では上手な作文的な位置づけになる。簡単に映像化できてしまうというか実体験に基づいて書いているだけと言うか・・・。だからつまり上手な作文な訳です。 やっぱり文学って簡単に映像化できないんだよね。簡単に映画化できないのですよ。そこに文学ならではの良さがある訳で・・・。 という訳で文学好きな人には不向きだと思います。 | ||||
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長い正月休みを退屈しないように,薦めてもらった本です. 簡単に読み進められる本です. 読後は,「何か自分の中に残るものはあったか?」と自問しつつ執着せずにあっさりと本を置きました. だけど,薦めてくれた人はこの本で号泣したという. 何故・・・? もしかして私は,このテの本(R-18という事ではなく)を読む時に心を閉ざしてしてから読む癖があるのかな?と思いました. 最初の「ミクマリ」は斉藤(息子)が主人公で始まり・最後の「花粉・受粉」は斉藤(母)が主人公で終わる. 物語で起こった出来事に傷つく主人公たちは,未成年だから傷つくのではない.(この本では,高校生でも小学生でも精神的には個人(大人)と見て良いと思う.小学生でも万引き行為の善悪はつく.)登場人物が自身の人生の中でトラウマになりそうな嫌な経験をするのにダラダラと日常は過ぎて行く.主人公が別の章を語り始めても並行して既出の登場人物たちの時間はダラダラときりなく続く.斉藤(息子)が登校拒否の時に嫌がらせをする友達と斉藤(母)の助産院に陰湿なメールを送り続ける近隣の人々に大人の世界・未成年の世界などという境界線はない.”妬み”・”嫉妬”・”いじめ”・”犯罪”にかかわるのに,大人・子どもの区別なんてない.長い人生を歩いていく途中で,生傷のようにぱっくりと口を開けて痛みそうな・・・そんな経験を書いた小説だと思う.しかし,作者の表現したかったのは何か?私にはわからない.だからこの小説の最初の方で,読者である私の方が心を閉ざして読みすすめてしまった.その方が読後感も軽いし不快感も減る.田岡や斉藤(母)の様に大人になってもふと,昔の傷を生々しく記憶に蘇らせる事がある.特に田岡は性犯罪者で病的で自身の行動に歯止めが効かなくなっている様子.加害者である田岡がどんなに悲惨な心情でも,自分で自分を救い様がないなぁと思う.まさに田岡自身もお手上げだと感じているのに,救いようもなく”生”が続く. そう考えると,この小説の5つの章からなる短編集は中身があまりに重く暗い.斉藤(母)の助産院をはじめ日本中で新しい生が産声をあげるかもしれないが,成長する環境が悪くないか?この本の世界が日本の縮図とは思いたくないが,心が重いのは何故か・・・? 星は4つ付けたいところだが,読後感が良くなかったので星3つにする. | ||||
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非常に読みやすかったです。しかもそれなりに面白い。 但し、私の人生経験が不足しているのかもしれませんが、 各話の主人公が置かれてたシチュエーションに現実味が 感じられず、別世界の人間の話のようでした。 ただ、そういう状況にもし万が一陥ったら、こんな風に 考えたり、行動したりするかも、という部分が若干あり その点で、少し共感は覚えました。 少年の「性」が「生」へと昇華する第1話のラストは とても上手いと思いましたし、友達を思いながらも、 友達を傷つける行動をするお話も良かった。 ので、星は三つです。 本屋大賞の「謎解き・・」よりは良い作品ですけれどね。 (但し、この作品も大賞になるクラスのものではないと 思います。) | ||||
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日常のやり切れなさが性描写や性的事件をもって語られる。のはありがち。 登場人物の視点が章ごとに一人称で切り替わって新鮮に。というのもありがち。 ということで展開に特に新味はなく、内容も決してハッピーではないんだけど、読後感は悪くないです。 それは、最終的にはみんな救われてほっこり、といった類いの安心感ではなくて、 うーん、やっぱ誰でもドロドロした悩みを秘めてるんだよなっていう共感や連帯感みたいなものであって。 読後に感じる温かさも、決して気持ち良くはなくて、生温かい感じ。 途中までは★★だったのが★★★にしたのは、最後の章の語り手(一人称)が意外で、 さらにその章の心情描写が比較的丁寧に思えたから。 で、読み終わったあとに著者の経歴を見て、なるほどなと思いました。 | ||||
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感じたことを言語化するのが女性的,混沌のまま保持するのが男性的という見解のレビュアーにとって,極めつけの女性的な1冊でした。首都圏近郊の普通とまずしさの混在する川縁で,若い人も若くない人も皆生きている,そういう話です。 道具仕立てや設定はコスプレや不妊治療など現代をよく映しているので,一見通俗風俗小説に見えますが,普遍さを著者の生に対する姿勢から得ていますので,あまりそういったどぎつさを好まない読者にも受け入れられるのではないでしょうか。 一息に読み終えてしまいました。 周囲の本好きな人を見回すと,そのうち男性では30%ぐらい,女性では90%ぐらいの割合で気に入ったと感じられるのではないかしら。 | ||||
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登場人物がころころ変わる連作短編集。特殊な性癖をもったマイノリティが出てきたりする小説。タイトルから受ける印象は実に清々しい青春小説を思わせるが、そんな読者の頬をひっぱたくように性描写が思いのほか過激なので、御手に取られた方はお気を付けください。 一つ一つ品評していては長いので二つだけ。 ・ミクマリ 大江健三郎の「セブンティーン」を意識したような文体で「俺」という一人称が淀みなく続いていくのだが、「セブンティーン」とは違いその独白は思春期特有のモラトリアムに満ちた鬱々としたものではなく、どこか空虚で、何も考えてないのかどこかバカっぽいのである(そこであまりのっていけなかったのだが)日々の営み(アニオタ不倫妻とのセックス)で快楽を貪り、同級生に心が傾くと、その不倫妻を捨てちゃう。でもなんだかんだあってまた寄りを戻しちゃって、結局不倫妻に捨てられるという話。 このなんだかんだの部分に、重要な意味が込められているのだとすれば、あくまで僕個人の解釈です(主人公はそれまでアニオタ不倫妻をダッチワイフぐらいの認識しかしていなかったんだけど、その不倫妻が赤ん坊用の靴下をじっと見ていて、それまで性具(言葉は悪いが)としてしか見ていなかった不倫妻を一人の「母親」だと認識し直すことで、不倫妻への恋が芽生えてしまったんだよね。主人公は、恋愛の対象に「母性」というエディプスコンプレックス的な要素を求めていた。それは母親の分娩仕事を今まで見てきて、人が生まれるってどういうことなんだろうって実感がわかず、ゆえに「生」への実感もわかず、とにかく「性」へと倒錯し、お手盛りの満足感を得ていたんだけど、初めて「母性」を発見することによって、「生」への実感が湧いてくる) 要約するとそういう解釈ができるけど、少しわかりにくいので最初は戸惑う。あと冒頭で、セックスライフの道を大きく外れたとか言っておきながら、不倫妻とやりまくっているという展開は、俺を含め(童貞喪男集団)から金剛力士のごとく怒りをかうことになるから気を付けたがいい。 ・世界を覆フ蜘蛛の糸 今度はうってかわってその不倫妻の話。幼少期からいじめられ、アニオタとしてアイデンティを確立させながら、大学生活をすごし、ふとしたきっかけで出会った男と結婚し、順風満帆かに見えたが、その旦那が粘着質の冬彦さんキャラで、しかもその母親がまた絵に描いたような野沢陽子でっていう話(野沢陽子は悪い人じゃないけど) 「子供を産め、産め」と迫ってくる義母に対し、子供が産めない体質の主人公は追い詰められる。まぁ正直、話としてはありがちだし、オチの気持ち悪いだけだが、主人公の絶妙の頭のゆるさ加減は秀逸。ただそこがリアルなのに反し、一人称で自分の好きなアニメをただ「アニメ」という単語で言ったり(本当のオタクなら、ちゃんと固有名詞で言います!)しかも、そのアニメが「魔法少女マジカル・リリカ」と恥ずかしくなるほどぬるいアニメなのは、著者が「アニオタってこんな感じでしょ」っと頭で考えているのが見え透いて、ほんの少しだけ腹が立った。マイノリティを扱うテーマの小説が、マイノリティを上辺だけしか理解していないってどういうこっちゃ!? もう少しアニオタという生態を研究してください!(俺もそんなに知らないが…) 残りの品表はブログにアップします。 | ||||
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