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時空旅行者の砂時計
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時空旅行者の砂時計の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 1~20 1/2ページ
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密室殺人のトリックなどもはや「新本格」の遊び道具でしかないのであまり気にせず読み飛ばし。複雑すぎる家系図もどうでもよくなってくる。 そうするとややもすればトリックの紹介とミスリードと「読者の疑問くらいちゃんと考えていますよ」と作者の代わりに登場人物に代弁させる余計な会話に終始する、謎解きミステリでよくある展開になりそうなところを、タイムスリップという新しい軸を加えて愉快な物語に仕上げている。 タイムパラドックスにツッコミどころが満載なのはしょうがない。「ファイナルカウントダウン」だって「ジパング」だってオモシロイじゃない。ただ、いったん最後にそれらしい理由付けはされて物語は完結するが、読中に抱いていた犯人の動機に関する最大の疑問は語られることなく残ったままだった。確固たる理由があって探偵を過去に送り込んだのに変えるべき未来はそれでよいのだっけ?と。 | ||||
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かなり以前に読んだが、その時の素直な感想を発見したので、ここで述べたい。 第29回鮎川哲也賞受賞作。 最愛の妻伶奈が特殊な肺炎になって死にそうになる。その原因は龍泉家の呪いにあるらしい。過去の忌まわしい事件さえ解決すれば伶奈の病気は良くなるはず。そこで、都市伝説の砂時計が現れ、2018年から58年前にタイムトラベルして当時の事件を解決することになる。 タイムトラベルものによくあることだが、時系列などが複雑で、頭を整理しながら読む必要がある。本格推理としてのロジックの中にタイムトラベルという「魔法」を使うのはアンフェアだが、ちゃんと説明した上で少し使っている。読むのにかなり苦痛を感じた。 最終的には伶奈の病気はなく、流産したはずの赤ちゃんが生まれたというハッピーエンドであり、その部分では涙するほど感動的ではある。しかし、全体的にリーダビリティーが悪く、あまり読みたい部類の作品ではなかった。もう少しシンプルに出来ないものか。 なお、登場人物の関係性が分かりにくく、系図を頻繁に参照しないと理解しにくいのもマイナス要素。また、せっかく別荘の間取りの図が書いてあるのに、空白があるにも関わらず、それぞれの部屋に誰が宿泊していたかが書かれていないのも不親切。 | ||||
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古典的な本格要素をふんだんに盛り込んだ上に「時空」のSF要素を足した 鮎川賞受賞作です。 マイスター・ホラが「正解を保証する存在」「特殊設定そのもの」「特殊設定の限界範囲」 等の役割を果たしていてフェアプレイを徹底している作品だと思いました。 | ||||
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SF的な設定のうえに構築された本格推理作品。古典的な本格ミステリの発想から、SFの設定を生かした大胆奇抜な趣向まで、大小様々なトリックやアイディアを、ロジックの溶接で複雑に組みあげた謎解きアトラクションは、本格推理の醍醐味を存分に味合わせてくれた。ただ、人物や風景・情景などは、無味乾燥に説明されているだけで、イメージとして鮮明に浮かんでくるほどの描出はされていないなど、“小説”としてはいくぶん物足りない印象が残った。 | ||||
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SFを前提とした本格ミステリ。クローズドサークル・見立て殺人・バラバラ死体・呪い・不可能犯罪・読者への挑戦状という、いやが上でも本格ミステリファンが盛り上がること必至の要素がてんこ盛り・・・ですが、タイムパラドクスなどタイムトラベルものにつきものの物語の複雑さ、難解さが読んでいてちょっと大変でした。探偵役によって真犯人が指摘され不可能な犯行状況のトリックや事件全体の謎が解明されても、全然スカッとしない(笑)。あと、主人公はともかく、1960年代の皆さんがあんなに簡単にタイムトラベルを信じるの?と。あんな状況で誰一人パニックにならず冷静に推理しちゃっているのもクローズドサークルものあるあるとはいえあまりに現実味がなくイマイチでした。しかし一番気になったのは人物の口調が特に理由もなく急に変わる(同じ相手との会話なのに「私」だったのがいきなり「俺」になったり、丁寧語だったのがタメ口になったりするので誰が喋っているのか混乱)部分です。 | ||||
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驚愕の○○○○トリックには感心した | ||||
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キャラクターやストーリー、構成力は及第点なのでしょうが、描写力が浅薄で印象に残りませんでした。 冒頭の地図や登場人物票を何度も見つつ、部屋割りも頑張って把握して読み進めたのですが…解決編では「これは何について説明しているんだろう?」という箇所が何度も出てきました。提示された謎の答えが示されているはずなのに、今一つよく分からない。結局、「え?それで解決されたことになっちゃうの?」と微妙な読後感を残したまま、あの驚愕のラストシーンに至りました。 例えば東野圭吾の作品だと、今作よりもはるかに複層的で入り組んだ人間関係や事態の変遷が、解決編では全く何のよどみもなく頭に入ってきます(だから彼の作品が全て良作だ、と言い切れないのがまたミステリーの難しいところですが)。おそらく描写力に秀でた作家であれば、事件の提示に具体性と色彩的な意匠が施されるので、解決編で探偵役が放つ言葉は容易に読者の脳内に残っている事件場面にリンクするのでしょう。 時計にまつわるあまりにもあからさまなヒントが途中で提示されていたので、犯人自体は誰でも(細かい理屈抜きに)分かってしまうと思います。だから、つらつらと主人公が理屈をこねて犯人当てをするシーンでスペクタクル感は皆無です。そもそも、主人公は何か起こるとすぐワンパターンに震えてばかりで、「出荷直後のAIか?」とツッコミを入れたくなりました。主観寄りの3人称だから、なおさら主人公が何を考えているのか?(あるいは何も考えていないのか?)判断できず、同調もできませんでした。 最後に、驚愕のラストシーンについては一言書かずにはいられません。 (以下ネタバレ)「ストレスがなくなったから、改変された未来で奥さんは間質性肺炎から解放されているだろう」はあまりにもフザけ過ぎです。私は内科医ですが、よりによって京都大学出身の作家がSF素材を扱った小説で、これはないだろ!と唖然としました。信じる読者が出たらどうするんだ!と。…でも、多くのコメントで「ラストシーンが爽やかで良かった」と書かれているので、「ストレスがなければ難治性疾患である間質性肺炎にはならない」という俗説が流布してしまったのだろうな…。 医師として、悲しいです。 | ||||
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謎の「呪い」を解いて妻を死の運命から救うべく、過去に発生したある館での事件を解決するためにタイムトラベルを行うミステリ。 虚心坦懐に挑んだものの、きっちりとロジックによって真相が明らかになるミステリで楽しめた。正直に言えば序盤から中盤にかけては多少退屈さが拭えなかったし、いきなり漫画的な設定やノリが明かされて多少鼻白む場面もあった。それでもタイムトラベルと館ミステリを異色の悪魔合体をさせた趣向はおもしろかったし、読後感もよき。 | ||||
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特になし。 | ||||
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1960年に起こった死野の惨劇と言う一家惨殺事件の謎を解くために2019年からタイムトラベル、と言う設定に凄くワクワクしてしまった派です。 とにかく面白かった。 惨劇を防ぐタイムリミットは土砂崩れで家が埋まるまで、と言うのですが、その辺の緊迫感はあまり無かったものの、家族が一人一人殺されていく館もの的には王道な展開で後半からは一気に読めました。 犯人は予想通りでしたが、読者への挑戦状もあり、本格好きにはたまらない構造でした。 読後感も凄い良かった! やっぱり、頑張った人は報われないと! | ||||
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少なくとも、アルフレッド・ベスタ―風味はありません。しかし、別の可能性を感じさせるSFの設定を利用した本格ミステリだと思います。 SFのガジェットを物語に持ち込んでも、何でもできる魔法の道具として扱うのではなく、あくまで制限のある道具として扱うなど、不思議話ではなくミステリを構築しようという姿勢は、将来に期待を持たせてくれます。 一方、人物の描写が表層的だったり、トリックの説明が分かりにくい、物語世界に独自のルールを持ち込むのは良いのですが説明が分かりにくいなど、欠点もあったように思います。 シリーズ化を狙っているようなので、すでに出版済みの第2作も読んでみたいと思います。 | ||||
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初めての作家の初めての作品を読了。タイトルが示すとおりのタイムトラベルとミステリーを掛け合わせた、ほぼマンガな作品。鮎川哲也受賞作品。考えぬいたトリックのオンパレードですが、大量に殺人をおかし、代々まで呪いといわせるには、動機が弱いですよね。途中のページの50%は飽き飽きしてしまいました。 | ||||
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屍人荘の殺人からの賞繋がりで読んでみました。 面白かったのですが、家系図が中々頭に入らず結局最後まで見比べながら読んでました。 途中ちょっと中だるみ感はありましたがそれ以外は一気に読みすすめました。 最後に披露される推理を読んでも頭がこんがらがるのは時間物の宿命でしょうか、自分の頭脳の問題かもしれませんが。 あと、後読感は結構いいです | ||||
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けど、何度も読み返したいとは思わない。 | ||||
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雑誌で褒めていたので購入しましたが、本の装丁等問題ありません。 | ||||
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個人的に近年の鮎川哲也賞は当たりが多い。今回の作品も凄く良かった。 でもまずは欠点から。 欠点 ・主人公が過去に飛んでから登場人物が一気に増える上に家系図が頭に入らず、物語終盤近くになっても冒頭の家系図を見なければならなかった。 ・上に書いた多い登場人物がすぐに頭に入ってこないせいで、3章辺りで主人公が最初の殺人について事件の詳細を調べたり関係者の話を聞くところについては初読でついていくのがしんどかった。 ・土砂崩れで一族が全滅するまでに連続殺人事件を解決しなければならないと言うのが主人公に与えられた任務だったが期限が迫っているというような緊張感が終盤になっても無かったのが残念。 良かった点 ・なんといっても素晴らしいハッピーエンドで最高の読後感。終わりよければ全て良し。本が好きで今迄に沢山読んできたけど、そな中でも指折りのハッピーエンド。 ・しんどかったのは2~3章くらいでそこを越えると途端にページわめくる手が軽くなり、後はラストまで一気読み。 ・トリックに時間移動ありきの設定が活かされてて新しさがあった。 まとめると、登場人物の多さや家系図の複雑さで序盤にめげることさえなければ素晴らしいハッピーエンドわ感じることができる。 ひとつ付け加えると、この作品が鮎川哲也賞を受賞したということについては過去に「屍人荘の殺人」という非現実的な設定の作品が受賞したという前歴がありしかも大ヒットしたというのが確実に影響していると思う。ミステリーにSF的な内容を受け入れられないという人も沢山いると思うけど僕は面白ければいいという人間なんでこういう作品が大好き。次回作にも期待したい。 | ||||
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本格作品ではあるが、そこにタイムトラベルを絡めているのが新機軸。 それはそれで面白い試みだが、デビュー作の為か枝葉が多すぎで話が分かりにくい。 無駄なキャラや設定が多すぎるし、文章力の問題か、会話とキャラがかみ合っておらず読みづらい。 ロジックは(本格的にもSF的?にも)それなりにしっかり組み上げられているので、今後の作品に期待。 | ||||
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タイムトラベルによる冒険と、クローズドサークルでの連続殺人の融合。期待に違わぬ傑作に仕上がった。 随所にフェアプレイを堂々とうたいあげ、読者への挑戦も人を食って心憎い。 それにしても令和元年は、霊媒探偵、魔眼、砂時計と、本格ミステリの進化形がそろい踏みした、歴史的な幕開けだったなぁ。 | ||||
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本格推理小説は苦手だ。人間の物語というよりも「推理ゲーム」なので、リアリティを感じないからだ。でも、「令和のアルフレッド・ベスター」といううたい文句に惹かれて手にとった。SF少年だったおじさんには魅力的な言葉。 でも、結論から言うと、「令和のアルフレッド・ベスター」ではない。時間旅行が取り上げられてはいるけれど、ベスターのような人間の情念を描いた作品ではない。 本格推理としては時間旅行という新機軸をうまく料理しているので、本格推理の新境地を拓いたとは思う。ただ、「令和のアルフレッド・ベスター」を期待して読むとがっかりするでしょうね。 | ||||
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病気の妻を救うために、過去にタイムトラベルして妻の一族の斬殺事件と呪いを解こうとするお話。 家系図とか家の見取り図とか読者への挑戦とか、本格ミステリ好きには嬉しい感じなのですが、家系図のある一族というからには、登場する人が物凄く多く、人物を把握するのが大変でした。 本格ミステリとタイムトラベルという斬新なミックスは面白いと思いますし、ラストも素敵ではありましたが、古典的な本格ミステリをあまり好まない自分にとっては、トリックはともかく、あらすじ自体には盛り上がりや特別な魅力がないように感じられ、この本をよみ終わるまでに2冊別の本を読み終えてしまうほど、のめり込めるような展開とは程遠いものがありました。 | ||||
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