■スポンサードリンク


(中編集)

シーソーモンスター



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
シーソーモンスター
シーソーモンスター (中公文庫, い117-2)

シーソーモンスターの評価: 3.71/5点 レビュー 51件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.71pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全32件 1~20 1/2ページ
12>>
No.32:
(5pt)

伊坂さんは面白い事考えるなー。

スパイなのに、嫁姑問題に太刀打ち出来ないってwおもろ過ぎ。終盤でなるほど似ているからかと理解したら感動した。しかしよく考えつくものだ。読んだのが今年の2月でうろ覚えでストーリーは覚えているんだけど‥。そんな感じの小説です。
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.31:
(4pt)

未来の世界を堪能

昭和の世界に懐かしさと親しみを感じながら心地よく読み進めていると、急に未来へタイムスリップ!!
たった一人知らない世界に取り残されたような感覚になりました。しかし、構想がしっかりしているからでしょう。少しずつそこで生活しながら歩んでいくと、住めば都になっていきます。そんなまだ見ぬ世界に希望とあこがれを思い描きながら読み進めました。
伊坂さんは天才ですね。
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.30:
(4pt)

前半の表題作「シーソーモンスター」は、予想以上に良かったです。わくわく、はらはら、面白かったなあ。

主人公の人生に、〈海族〉〈山族〉の宿命の対立が絡(から)まる二篇を収録。

激化する嫁姑(よめしゅうとめ)問題を描いた前半の「シーソーモンスター」が面白かったです。
昭和最後のバブル景気の世相、その当時の雰囲気が巧みにとらえられていて、懐かしい肌触りを感じました。
宮子(みやこ)と北山(きたやま)セツとの嫁姑戦争も、どこかコミカルな雰囲気もあって、シンプルなストーリー展開とともに楽しめましたね。

一方、後半の「スピンモンスター」の話は、いまいち乗り切れなかったなあ。特に、話の前半の展開がダメで、途中で読むのをやめようかと思ったくらい。やがて、前段「シーソーモンスター」の登場人物が出てくる辺りから話に疾走感が生まれて面白くなってきたので、途中で投げ出さなくて良かったんですけど。

この話のなかである人物が言う以下の台詞は、現在進行形で行われている戦争(イスラエルによるガザへの侵攻とか、ロシアによるウクライナへの侵略だとか)へと思いを致(いた)すものがあって、「うーむ」となりましたね。
《領土ができたら争いが起きる。どの時代、どの場所でもな、国境が近い国同士ではトラブルが起きる。仲の良い隣国なんて存在しない。》中公文庫 p.421
《対立する者同士でも、相手のことを知ろうとすることはできる。いや、相手のことを知ろうとすることは大事なことだ。対立していると、相手のことは歪(ゆが)んでしか見えなくなるらしいからな。知ろうとしなければ、敵はいつまでも敵のままだ。》p.455

伊坂幸太郎さんがほかの作家に呼びかけて生まれた〈螺旋(らせん)プロジェクト〉の一環(いっかん)として生まれた作品。
プロジェクトの概要を記した文庫冒頭、カラー八頁が、なかなかに良い出来栄え。〈螺旋〉年表と人物イラストが、殊にナイス!でした。
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.29:
(4pt)

これぞ伊坂幸太郎と思えるオチと展開、疾走感

さすが伊坂幸太郎と言えるオチと展開の素早さ、疾走感。30分気晴らしに読むつもりが、読み始めたら止まられず2時間半。
楽しくワクワク出来る。
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.28:
(4pt)

争いはなくならない。だけど、折り合いをつけて生きていくしかない。

1980年代後半のバブル期を舞台とした『シーソーモンスター』と2050年の近未来を舞台とした『スピンモンスター』の二編を含む本作、複数の作家が共通のルールに従って物語を作り上げる「螺旋プロジェクト」の一作、いわゆる企画ものではありますが、そこに格別こだわる必要はなく、本作単体で十分楽しめる内容となっています。
 『シーソーモンスター』では嫁姑間の対立が描かれますが、その嫁たる宮子が情報機関の有能な元職員だったという設定が伊坂幸太郎らしく、嫁姑の対立がどろどろしたものではなく、どこか俯瞰的で、どうにもしかたがないものとして描かれているため、面白く読めます。
 同じくとてつもなく強い妻という設定がなされていた作品として『モダンタイムス』を思い出しますが、本作の方が納得感があり純粋に楽しめました。
 また、この宮子の設定が、もう一遍の『スピンモンスター』にも生かされており、この繋がりがまた面白い。
 『スピンモンスター』は『ゴールデンスランバー』的怖さを感じさせるサスペンスフルな作品で、世界各地でなくならない紛争や、増々発展していく人工知能に関するニュースから、こんな未来もあり得ないこともないと思わせる作品です。
 今日(2023年2月8日)のNHKのニュースで、人工知能を使ったチャットボットの技術の高さに驚き、本作で取り上げられた問題提起が、まさに現実化するような、そんな気持ちにもなりました。

「穏やかな時間をつくるには努力が必要だ。平和は努力しないと現れない。何もしないと争いは起きる」
「争いはなくならない。だけど折り合いをつけて生きていくしかない」
「対立が起きることで人は進化している。ぶつかりあって初めて変化が起きる。変化があって初めて人は進化する」
 本書で取り上げられたこのようなセリフに本作のテーマが見えます。
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.27:
(5pt)

家族は、「争いはなくならない。だけど、折り合いをつけて生きていくしかない。その実践。」作品

伊坂幸太郎は家族をとりまく描きかたが秀逸である。
そしてそれは世の中の大抵の問題がまた家族から始まることを、丁寧に拾い上げる作業でもある。

昭和の終わりと平成の始まる頃、一部読者には既視感ある懐かしい時代を背景に、いつの時代も変わらない嫁姑の対立と、世界情勢が動く時代を背景に主人公達をひとひねり変化させ躍動させ、そしてちょっぴりと昔からある大きな海と山との対立おり混ぜて、渚のようにせめぎ合せながら進んでゆく物語、「シーソーモンスター」。

からの、後日譚のようなそうではないような絶妙な混ぜ合わせ方の、『スピンモンスター』。
この作品はデジタルが進化した近未来でありアナログに回帰した近未来が混ざり合う世界を舞台にした物語で、見つめられる監視社会でもあり、監視をかい潜る逃避行の物語でもある。

そして読者という言葉があるが、読み手は本を読むとき、一方的に作品と作者見つめる側だと思っていたが、『スピンモンスター』を読んでいると、作者もまた作品を通じて読み手を見つめ、監視しているのかもしれない、と感じさせる。

それは争いのようでもあり、波打ち際のせめぎ合いのようであり、「争いはなくならない。だけど、折り合いをつけて生きていくしかない。その実践。」の、中編の伊坂2作品。
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.26:
(5pt)

螺旋プロジェクトにハマった!

2つの中編物語が絡み合う面白さにスパイラル的にハマっていきました。
他の作者のお話も読みたくなっている自分に気づいた時、その沼にどっぷり浸かっていることに気づきました。おそるべし、螺旋プロジェクト!
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.25:
(5pt)

面白い

久しぶりに伊坂幸太郎氏を読みましたが、相変わらず読みやすく、文章がすっと入ってきます。
作品は言うまでもなく面白かったです。
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.24:
(4pt)

いろんな作家さんと伊坂さんとの繋がりがおもしろいです!

いきなり過去との未来の大きなテーマに
驚かされました!
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.23:
(5pt)

まさしく、今なのかも。

昭和バブル期の”シーソーモンスター”と近未来の”スピンモンスター”の二つの物語はつながる。
それはコミカルに社会風刺を込めて、格言的メッセージを添えつつ進んでいく。
「平和は努力しないと現れない」と、率先行動を促している。
奮起させるフレーズ「変化があって、はじめて人は進化する」と。
そして、”人間を動かすのは、理屈や論理よりも、感情だ”と伝えている。
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.22:
(4pt)

様々な伏線が巧みに絡まりあって、読んでいて楽しかったです!

伊坂幸太郎「シーソーモンスター」読了。螺旋プロジェクトという8人の作家が古代から未来の各時代で、山族と海族の争いを描く企画ものの作品の1つ。企画が面白そうだったので読んでみた。好みのSF要素もあり、ストーリー展開も軽快で楽しめた。争いが変化を生み出し歴史が進展するとは興味深かった。
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.21:
(4pt)

エンタメ作として十分なクオリティだが、煩雑な所は難点。

個人的にこの競作企画は、余り魅力を感じず。作品単体での感想である。中編2作が収録されているが、2つで一作と考えるのだろう。昭和後期と言う設定の「シーソーモンスター」は、筒井康隆の初期作品を想起させるアイディアで、嫁姑のバトルが、どんどんスケール拡大し、驚きの結末を迎えるまで、楽しく読むことが出来た。エンタメ作として十分なクオリティ。

「スピンモンスター」は近未来設定で、SF寄りだけど、行き過ぎたデジタル化を危惧した人々が、アナログに回帰してるので、ほぼ現代日本のような状況と読めた。十分ありそうな設定で、AIが暴走する恐怖を描いているが、話が複雑で、途中で私の許容量を超えた。大体の雰囲気で読み終えたけど。「シーソーモンスター」とのつながりも、分かったようで、実は納得出来ず。

やはり個人的な意見だが、設定の枷をはめられる事で、ストーリーが煩雑になってしまったように思う。一番気になったのは、設定上出て来る審判役。意味深に見えて、実は描く必要がないと思うのだが。
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.20:
(5pt)

疾走感を後押しする時代背景

伊坂氏ならではと言える安定の疾走感に、時代の流れを一定の読者に想起させる内容であり、ある意味で著者の原点回帰の趣がある。一読の価値ありです。
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.19:
(4pt)

読みやすいし続きが気になる流石の作品

螺旋プロジェクトはこちらを読んだ後に知りました。ので、またこれしか読んでおりません。

表題のシーソーモンスターの疾走感と痛快さはさすが!序盤から一気にストーリーに取り込む手腕は相変わらずと言うか。スピンとシーソーどっちが好きかと聞かれると間違いなくシーソーの方です。面白かった!
後半の近未来編なスピンは理不尽に国家権力に追われる展開なのですが、ゴールデンスランバーの様な手に汗握る感は少なく、後半に行くに従ってちょっと失速しちゃった様な気がしないでもないです。

確かに良くある設定な気がしないでもないですが、それでも面白く読めるならいいかな、と。
ミステリーではないと思いますけどね。

そして、本書で螺旋プロジェクトに興味が湧いたので、古い時代の物から読んでみようと思いました。
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.18:
(5pt)

自分の記憶って自分に都合良くなっている?

自分の事は他人から見た自分とは違う?
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.17:
(4pt)

面白かった

分厚いなあ読めるかなあと思って読み始めたものの、読めるものですね、流石伊坂幸太郎。

話の骨格として「敵だった奴が味方になる」展開が大好きなのです。
なので、ラストの展開は、まあ分かっていたとはいえ、ワクワクしました。
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.16:
(5pt)

久々に無条件におもしろかったです!

伊坂さんは好きで良く読んでいますが、近頃は読後感の悪いものもあり
ちょっと構えるところもありました
これは久々に最初から最後まで、気負わずにスカッと面白いストーリーで楽しめました
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.15:
(5pt)

豊かな構想力と自在な筆運びとで「争いの原因」と「その解決策」を多角的に探究した傑作

表題作と「スピンモンスター」の2つの中編を収録した作品。「人(国)と人(国)は何故争うのか」、「それを解決するにはどうしたら良いか」をテーマとした作品。表題作の時代はバブル全盛期。ヒロインはサラリーマンの妻だが、元国家情報員であるにも関わらず嫁姑問題に悩んでいるというスケール・ギャップまず可笑しい。と思わせておいて、義父偽装殺人(?)の示唆をしたり、諜報員同士の情報戦・格闘戦を繰り広げたりするのだから、作者の何時もながらの軽いフットワークと自由闊達な筆運びには感心させられる。題名の「シーソー」には"バランスが大事"という意味が込められているのだろう。特に、「***」の裏を顔を見せて読者の意表を衝く終盤は「マリア・ビートル」の切れ味を想わせる。また、石黒という謎の男(仙人?)が登場し、「争いは相性・宿縁」と唱えるのが不気味。

「スピンモンスター」の時代は2032年以降の監視社会。車の衝突事故で各々1人生き残った男性達が主人公。1人は手紙(電子媒体より信用できる)の配達人の水戸、もう1人は警察官の檜山。互いに忌避している事は言うまでもないが、斥力によって惹き付け合っているとも言える。車の衝突の際の車体の「スピン」が題名の由来。人工知能(AI)と絵本をモチーフとしているが、(不仲の?)義母と共作していた90歳を越す絵本作家の生き方が「争いを避ける実践」という事らしい。途中から予感していたが、その絵本作家が「***」とは作者らしい諧謔。また、AIに関する「2045年問題(特異点問題)」の悲観派のストーリに沿って物語が走っている様で、実際、AIが人間同士の争い(記憶の操作も)を引き起こしているが、檜山が人間の"感情"を信じている点が救い。

筆致が二作で全く異なるのに、同じ着地点に落とす作者の手腕が光る。豊かな構想力と自在な筆運びとで「争いの原因」と「その解決策」を多角的に探究した傑作だと思った。
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.14:
(4pt)

文庫本が待てず

買ってしまった。

前半
「シーソーモンスター」
サイコー!!さすが伊坂幸太郎!!って、私に言われても
嬉しくはないでしょうけれど、面白かった。
いつも作者の作中の言葉には楽しませていただいております。
今回の嫁姑の会話は絶妙です。

後半
「スピンモンスター」
面白かったがエンディングが・・・。
バッドエンド?なところ。
ですが壮大な相手に立ち向かうところなどは
「ゴールデンスランバー」的な感じで、手に汗状態。
なので、
すっきりしなくても、面白いことに変わりはない。
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X
No.13:
(4pt)

突飛な設定や、くすっと笑えるような軽快な会話は健在だった

1980年代のバブル期を描いたシーソーモンスターと、近未来の世界を描いたスピンモンスター。昔から争いあう血筋の海と山の民の対立を軸にしながら、壮大な物語が描かれていて楽しめた。

前半は、対立する嫁と姑争い、それに巻き込まれる善良な男、そして家族の謎の死をめぐって、嫁が奮闘する。特別な訓練を積んだ諜報員の女という突飛な設定や、くすっと笑えるような軽快な会話は健在だった。

・ぐうの音も出ない気持ちになるが、ぐう、くらいは出しておきたく
・挨拶代わりにおまえの骨を折っていく。こっちはここまで来るのに骨を折ってるんだからな。

後半は、ひょんなことから手紙を届けることになった男が壮大な陰謀に巻き込まれていく話。デジタル情報の過信、ネット検索情報売買など、ネットの便利さが裏目に出るような近未来が描かれていて楽しめた。

人工知能がどんどん進化する中で、情報を集めて分析して誘導することはできても人間の感情をコントロールすることはできない、というのが未来の希望のように感じられた。
シーソーモンスターAmazon書評・レビュー:シーソーモンスターより
412005182X

スポンサードリンク

  



12>>
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!