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ベルリンは晴れているか
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ベルリンは晴れているかの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.53pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全77件 41~60 3/4ページ
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本屋大賞候補ということで期待して読んだが、展開が遅く、内容もつまらない。なんとか読み終わったが、 途中から苦痛だった。 | ||||
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どんな言葉を紡いで感想を述べようとも、うまく述べられないのですが、この本に出会えてよかったと思った一冊でした。 | ||||
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明らかに、「パリは燃えているか」を敷衍したタイトルに 惹かれて購入した次第。 ジャンルにすると、ミステリーになるらしいが、 当方、まったくといっていいほど、ミステリーは読まないので、 歴史を舞台にした、ある架空の物語として読んだ。 だけれども、そういった点は気にならず、 仮にミステリーとしてではなく読んだとしても、 描写のすばらしさは疑いようがない。 戦争の終わったベルリン。混乱の極みにある様子が 眼前に広がるかのようである。 誰もが、自ら生きるのに文字通り必死、瓦礫をかき分け、 食べるものはすべて口にした。 (それでも空腹は到底満たせるものではない) その町のあちこちに漂う腐敗臭、焦げた匂い、土埃さえ伝わってくる。 ただ、空だけが爆弾が降ってくることなく、晴れ渡っていた。 当のドイツ人だけではない、ユダヤ人、占領軍としてのソ連、アメリカも 入りじまって、まだ敵意の消え去っていない様子、占領軍同士の 対立も丁寧に描かれていると感じた。 相当いろいろな資料にも当たられたようであるが、それだとしても、 ここまで書くのは労力が要ったろうと想像する。 適宜、幕間として、その混乱をもたらした戦争前、戦時中の回顧シーンが いくつか挿入される。 これまた描写が精緻で、戦争に突入していき、ベルリン市街戦までの 市民生活が手に取るように伝わってくる。 幕間は、当初、単なる主人公の回想にすぎないように思っていたが、 最後、回想シーンと物語の真実が合わさり、すべてが明らかになるという 構成は実に見事という他ない。 映像が思い浮かぶ描き方だけに、映画になったなら、ぜひ見てみたいと思う。 | ||||
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2018年週刊文春ミステリーベストテンの栄えある第3位。一応、権威のあるランキングだし、入った作品は基本的に全て読むことにしている。前作の『戦場のコックたち』がつまらなかったので、どうしようか迷ったのだけれど。 結論を言うと、本作も実につまらない。読んで損した。戦中・戦後のドイツを描いたフィクションとしては成立しているので、全否定はしないけれど、ミステリーとしてはほぼ0点では? 他のレビューでは、「よく調べて書いている」との肯定的な評価もあり、私も概ね賛同するものの、他方でそれに疑念を抱かせるような表現も。例えば109頁の「お父さん」のルビが「ヴァーター」となっているのがそれ。 ドイツ語のVは英語のFと同じく発音が濁らないので、父を表すVaterのルビは「ファーター」が正しいはず。めっちゃ基本やん。個人的にはここを読んだ時点でちょっと覚めた。 | ||||
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戦時のベルリンの回想はさみながら、戦後すぐのドイツを舞台に、毒入りの歯磨き粉で亡くなったドイツ人の事件を追うミステリー。 ドイツ軍の他民族への迫害や、同時の情勢など丁寧に描かれていて読ませる。 主人公の罪の一つが、当時のドイツ国民の総意でのドイツ民族賛否ではない暗喩であるなど、じっくりと楽しめる内容ではある。 ただ肝心な進行形の事件の解決そのものがありきたりであり、そのギャップに落ち着かなさを感じさせる終わり方ですっきりしない。 | ||||
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第二次大戦直後のドイツを舞台にした10台のドイツ人少女と自称俳優のユダヤ人男が殺人事件に関わる家族を訪ねて旅をする、ロードムービー的作品。 作者は日本人だがよくも詳しくドイツの暗黒の歴史を紐解いたものだ。当時のベルリンの街並みや風景、戦争における監視生活や悲惨な戦闘、ユダヤ人や身障者への迫害、通常ならざる生活を克明に描き、ドイツの人々がどうやってヒトラーに傾倒し人間性を失っていったのか理解された。 その中で主人公とその一家が一人の幼子を何とか生かそうと奮闘するシーンや、もう一人の主人公の隠された素性の告白シーンには胸が熱くなった。主人公達の正義感や楽観的な性格が、悲惨なだけではない救いをもたらしていたのが、この小説の良いところだろう。一気に読ませられた。 日本人が日本を舞台にした太平洋戦争を書くとどうしても言い訳臭く、本当に人間の汚い部分までを描くこと、読むことをがためらわれるが、これがドイツ人、外国人だと客観的に見られるものだと感じた。ベルリンが舞台だけに街並みの想像や地理関係は分かりづらい面があったが、ちょうどNHKの映像の世紀ヒトラー特集回と同時に見ることが出来たため時代背景やシーンの理解には結構役立った。戦場のピアニストや様々な映画を見ることで補完できるだろう。 ミステリー部分は薄味だが、久々の現代戦争小説は骨太で戦争を知らない世代が読むべき本だった。 なお、本屋大賞にノミネートされているが、戦争ものであるため読むのが痛い部分もあり、ミステリー要素も薄めということも含め、本屋大賞受賞向きではないと思う。 | ||||
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学生時代はベルリンで過ごした経験があるので、作中の街の描写や地域の名前などとても懐かしく感じました。記憶を辿りに時間だけタイムスリップしたようで、当時の世界観を楽しめました。 | ||||
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『スウィングしなけりゃ意味がない』に続く新たな“ドイツもの”と期待して読みはじめたのだが、丁寧な時代考証・場所考証にもかかわらず、なぜか、日本語の達者な外国人が書いた文章みたいな不思議な表現が散見されて気になった。明らかな間違いもあるし、日本人ならこのコンテクストでこうは言わない、あるいはこの人称でこの表現は使わないだろうという誤用もある。目につくままに拾ってみると、「ひとりでから回っている」「私は気づいた時には頷いていた」「本当にあるまじきことだわ」「私は……フレデリカの腕の中へ入った」「私はしとどに溢れる汗を拭い」「大尉は聞く耳を持ってくれない」「はっきり釘を刺しておくけど」などなど(こんなことは編集者のチェックが入らないのだろうか?)。問題は、こうした表現がなんとなく登場人物の造形のあいまいさに通底している点で、終戦直後のベルリンの、考証の行き届いた背景の中で、ドイツ名を持った人物たちが日本的な情緒と思考とでうごめいているとでも言ったらいいのだろうか。要するにドイツで展開する物語ではあるが、ドイツ人の物語ではない……そんな違和感に加えて、この奇妙な文章がブレーキとなってなかなか読み進めず、結局読了できなかった。残念。 こんな頼りない日本語力で外国の物語を書くことの意味がどこにあるのだろうかという疑問も湧くが(昔、お粗末な文章でフランスの歴史ものを書いて直木賞を受賞した人もいたからなあ)、読了していない身としてはその問題提起は控えます。 | ||||
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非常に読みにくい文体を我慢してどうにか読み終えたが、ありえない結末。犯人を知っているはずの刑事が犯人を捜し、最後に知っていたと告白されるような???な結末。なぜこんなに高い評価なのかわからない。主人公をはじめ登場人物が活き活きと動いてない。最大の???はこの本が本屋大賞を受賞したこと。不安になるほどわからない。 | ||||
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研鑽を積まれたとのことで情景描写は細かく物語の世界を楽しむことができる。しかし、テンポ良い展開を好む方にはオススメできないのかもしれない。かく言う私も半分程読み、その後、巻末から読みオチだけを追いながら読了。読書習慣がない方には睡眠を誘うことになる可能性あり。 | ||||
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ミステリー小説イチオシという煽り文句でしたが、 個人的にはヒロインの恩人の毒殺死の真相は、ミステリー作品としては1番ガッカリな部類であり、戦後直後という背景に繋がる点が過大評価されたに過ぎません。 ただ、『戦争の狂気や悲惨さ』を表現するなら、死の真相はもっと効果的な表現があったように思います。 今作品の真骨頂は、丹念に第二次世界大戦時~戦後のドイツの状況を調べ上げて描く事で、当時のドイツを登場人物と共に歩き、戦争の怖さや愚かさを読書体験出来る点にありまして、 ドイツと言えばヒトラーという歴史的な戦争カリスマの存在、並びにユダヤ人などへの戦慄すべき人種差別&殺戮という2大特徴があり、当時の一般人から見たそれらの影響や感じ方を知れた点では、とても貴重な体験が出来ました。 ただ、何故ドイツを舞台にした戦中~戦後を描いたのか?が不明であり、 たまたま今作品の3作前に読んだ石田衣良さん『不死鳥少年 アンディ・タケシの東京大空襲』に比べると、日本の戦争作品よりも伝わりにくいもどかしさを感じましたし、 『戦争の狂気や悲惨さ』の表現方法も石田さん作品が最大限に直接的だった点に比べて、今作品は間接的だった部分もあり、物足りなさがありました。 単なる一般作品と読めば、貴重なドイツ戦中~戦後作品として読む価値はありますが、 ミステリーとしてはガッカリであり、1年という区切りの中で厳選されし本屋大賞ノミネート10作に選ばれる価値は全く感じません。 ノミネートに選ばれる資格を得ていた2018年出版作品で挙げるなら、 社会的な問題(ワタミ過労自殺)を取り上げた、村山由佳『風は西から』 純粋に怖さを含むミステリー大作だった、伊岡瞬『冷たい檻』 社会的な問題(生活保護受給問題)とミステリー評価の両方を含んだ、中山七里『護られなかった者たちへ』 の方が名作でありオススメでした。 | ||||
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残念ながら、半分呼んで挫折しました。何度かトライしましたが、無理でした。この本のストーリーや背景には大いに興味を持ちましたが、正直、文章に魅力が感じられませんでした。文章力の欠如は登場人物の素晴らしさを阻害します。 | ||||
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日本人の作家が書いたとは思えないほどベルリン、そしてその時代のドイツの様子を調べ上げて書かれた本である。読み始めると一気に読める。 | ||||
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普段ミステリーにあまり興味はないのだが、ベルリンが舞台ということで手にとってみた。参考文献をいろいろと調べてこれだけのボリュームのものを書き上げた作者には申し訳ないが、作品としては凡庸だと思う。 設定が戦後のベルリンというだけで、登場人物のメンタリティは1990~2000年代の日本人の若者のようでかなり違和感を覚えた。 また、私はベルリンには過去に数年間ほど住んでいたことがあるが、本書の都市の描写にはリアリティを感じなかった。結局、地名や通りの名前を拝借しているだけで、細部がしっかりと描かれていないことに因るものだと思われる。 過去の傑作と比較するのも酷だが、ベルリンが舞台となっている作品、例えばイシャウッド「Goodbye to Berlin」や、本書の参考文献にも挙げられているファラダ「Alone in Berlin」は、ヒトラー政権下のベルリンであるにもかかわらず、現代のベルリンにも息づいている空気感が感じられ、私がベルリンに住んでいたのは2010年代だが、郷愁を覚えたものだ。本書ではそうした感情を得ることができなかった。 残念ながら私にとっては「一気読みの傑作」でも「海外翻訳小説」のような作品でもなかった。そもそも現代において海外翻訳小説風であることが褒め言葉だとは思わないが。。 | ||||
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戦後ドイツの様子が映像としてうかんでくる労作です。 これだけの作品を書き上げられるまで、 筆者はどれほど調査を重ねられたことでしょう。 加えて「読ませる」一冊。筆者の筆力の強さに感嘆しました。 事件の全容が浮かび上がるシーンの位置付けが 全体に比して小さく 舞台装置の大きさを支えきれていないように思われました。 その点だけ残念でした。 | ||||
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久しぶりに、しっかり読んだ作品です。凄いリサーチ!私まで、主人公と一緒に、ベルリンの瓦礫の中を彷徨っているかの様な、気分になりました。ミステリー作品というよりそれを超えた人間模様に、興味が惹かれるました。 オーブランの少女 Amazonで、早速注文しました。 | ||||
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ベルリン(フリードリヒ・シュトラッセ駅から徒歩5分くらい)にしばらく住んでいたことがあるので,地図がなくてもベルリン市内ならたいていの所なら行けるということで,終戦前後のベルリンの移動の部分は,懐かしく読んだ. しかし,帯にあるように「読み出したらとまらない」というようなことはなく(帯は宣伝なので当然か)これだけの長さのストーリーを維持するには,人捜しという主人公の動機はパワーが不足している(むろん,最後にその動機の意味は明らかにされるが). まず,登場人物の人間性が十分には描けていない.日本人が外国人を主人公にして小説を書く上での限界もあるが,基本的に主要な登場人物の顔があまり見えてこない.大半は,きわめて類型的な人物像に終始しており,魅力に欠ける(感情移入はできない). そして,最も問題な点は,ミステリーとして読む場合の,完全なルール違反である. ネタバレを避けるために詳細は書かないが,小説では登場人物の(他者からも見える)「行動」と,(自分にしかわからない)「内面の意識」をかき分けることが重要である.その点で,本作では主人公が「記憶障害」か「解離性同一性障害」でもない限り,ありえない結末になっている.しかし,主人公がそのような障害であったことは書かれていないので,これは著者の読者に対する不正である. そのため,最後の「驚くべき」結末が,「なーんだ,それはないでしょ」という感じになってしまい,読後感はよくない. まあ,著者の取材と調査の努力を認め,星2つとするが,小説としては残念なできと言うほかはない. | ||||
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戦争直後の米ソ英仏統治下のベルリンが舞台。 その2日間のドイツ人少女の濃厚な行動を追っていく。 そして、戦争前から戦争中を顧みる。 ミステリーは終盤段階にボルテージが上がります。 それよりも、悲惨な戦禍の数々。 恐怖と混乱と狂気が混在した怒涛の中。 すさまじい惨状が眼下に広がっていく。 ドイツ人少女が見た光景が浮かび上がってくる。 守るべきもの。 ひとが作った負の歴史。 その様子が臨場感たっぷりに描写されている。 人道、道理に外れた行為が日常だった戦禍で、何が正しい行為なのか。 | ||||
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翻訳本のつもりで読み進めた。一気によむというより、じわりじわりと丁寧に読んだ。前世ナチス側だったのか最後まで罪悪感で一杯だった。 | ||||
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中心になるストーリーと戦前からここまでを物語る幕間、どちらも目の前で起こっていることのように丁寧で細かい描写に思わず引き込まれます。 ただ、辛くて苦しい場面も多く、なかなか読み進められないなかをアウグステとジギのキャラクターがぐんぐん引っ張る。 戦争は世界中のどこでも起きる、やってよかった、傷つくひとが誰もいない戦争なんてない。 そういう、強いメッセージを受け取りました。 | ||||
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