歌われなかった海賊へ
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歌われなかった海賊への総合評価:
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全1件 1~1 1/1ページ
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アガサ・クリスティ賞、本屋大賞を受賞したデビュー作「同志少女よ、敵を撃て」に続く、第二次世界大戦期を舞台にした少年・少女の成長物語。史実とフィクションが入り混じっているのだろうが、作者が現時点から俯瞰的に見ていることが随所に表れていて、リアリティが薄い。表紙からも推測できるように、中高生にならインパクトがあり、共感されるだろう。 | ||||
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構成として「現代→戦中→現代」という流れになっているが、最初に現代部分である種のネタバレを行っているので、メインとなる戦中時代のラストがどうなるのかが分かってしまっており、本来盛り上がるべき防空壕のシーンとそれ以降が予定調和に感じてしまった。個人的には「戦中→現代」の方が良かった気がする。 とはいえ、全体としては非常に面白いテーマであり、戦中時代については退屈に感じる部分は無いまま、あっという間に読む進めた。逢坂冬馬の今後の作品も楽しみ。 | ||||
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今の日本も見て見ぬ振りが横行していると思う。おかしなことがたくさん起きていると思う。 歌おう、少なくとも投票しよう。 | ||||
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MISIAさんの推薦があり読みました。 戦争というものがもたらす様々な感情や傷跡を描き切っており手に汗握る描写もありあっという間に読み切ってしまいました。日本人作家がここまで書ける事にも驚きました。 | ||||
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本書は、第二次大戦下ドイツにおける、反ナチス運動としてのエーデルワイス海賊団をテーマにしている。 そのような集団が存在したことさえ知らなかったが、どうやら若者たちが中心になって「反ヒトラーユーゲント」的に組織されたものらしい。 といっても、明確な思想に完徹された組織だった活動ではないらしく、ある意味では散発的なまとまりのないもののようだ。 本書で描かれるのは、それぞれ複雑な背景を持った、十代の青少年(少女)たちである。 素行不良だったり、ゲイだったり、いわゆるジプシーだったりと、ナチス政権下では「必要ないもの、存在してはならないもの」とされた者たちだ。 その意味では、民族ごと消されかけたユダヤ人の立場に少しだけ親和的である。 しかし、その彼らも明確な反ナチス思想というか、きっちり言語化された主張などがあってエーデルヴァイスの活動をしているわけではない。 むしろ、それぞれの抱える屈折に由来する違和感というか、純粋さというか、そうした明確な形の伴わない力によって、突き動かされているのである。 それが彼らの強みでもあり、また弱みでもある。 そんな彼らにとって、ナチスそのものが反発すべき敵であるのはもちろんなのだが、その活動を「心の底では嫌っている」とはいえ、表面上は波風立てず服従しているように見える一般の大人たちも、それと同じぐらい唾棄されるものに映る。 彼らは基本的には「いい人」なのだが、どこか欺瞞を抱えている。 特に、そうした人々が戦後になって自分はひそかに「反ナチ的」立場に身を置いていたのだ、とできる限り自身の立場を「取り繕って」語るような言説は、彼らにはとうてい許せないものなのである。 なぜなら、そうやって被害者のように語るその彼らこそが、本書のエーデルヴァイス海賊団の若者を見殺しにした当事者たちだからである。 この取り繕った言説というのは、ある意味ナチスの「プロパガンダ」と同じ穴のムジナであろう。 そこには偽りや打算があふれているから。 しかし皮肉なことに、そうした手法を毛嫌いする彼らだからこそ、逆に彼らの活躍は戦後全く「歌われなかった」のだともいえる。 分かりやすい、耳障りのよい紋切型の言説に落とし込めなければ、多数の人間の共感というものは得られないものだから。 マイノリティの集まりである海賊団は、その性質上、決して「一枚岩」になることがない。 だからこそ、その思想はどこにも定位できず、戦後奇麗にかき消えてしまったのではないだろうか。 逆に、ひどい偽りに満ちていても巧妙極まるナチスの思想は、この現代でもゾンビのように幾度となくよみがえってくる。 じつは、彼らが唾棄した「汚い大人」のやり口というのは、ある意味それぐらい懐が深い、百戦錬磨のものなのだ。 現在の民主主義活動やマイノリティ活動のほとんど全てが、現代ではかつてナチスが用いた宣伝の手法を多かれ少なかれ採用していることからも、それは伺うことができるだろう。 歌われるためには、だれかが積極的に謳わねばならないのだ。 ちなみに本書では、少数にアイデンティティを持つ少年少女の人物描写が今一つ真に迫っておらず、なんだかよく分からない集団が良く分からないまま一致団結して、それで中途半端に活躍したという印象がぬぐえない。 その辺りは本書の筆者の今後の課題ではあるまいか。 | ||||
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時代に翻弄されながらも、ただ自由に生きたい、目の前の光景が納得できないという自分たちの気持ちを貫き行動した少年少女たちの姿がとてもたくましく感じられた。一人ひとりの登場人物の背景にも惹きつけられた。 誰もが自由に生きること。わかっていてもできなかった大人の心を、勇気をもって立ち向かった少年少女たちの行動が救ったようにも感じられた。 | ||||
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