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悲体
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悲体の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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没五年、生誕七十年記念刊行作品。 先に読んだ『連城三紀彦レジェンド』の座談会によれば、著者が最初に書いた作品は「依子の日記」で、父親に読ませるために書いたという。また著者がなぜこれほどまでに「男女の関係(大抵、夫婦は離婚の危機にある)」を小説に描き続けるのか不思議に思っていたが、先の座談会によれば綾辻行人は、著者自身からそうした男女の関係描写へのこだわりを聞いたことがあるという。 その「父親」(両親)が、複雑な「男女の関係」にあったことが本書のエッセイ部分では赤裸々に明かされている。このように著者にとって最も私的なことを極めてわかりにくい形で語るスタイルは『ため息の時間』以来だろう。読み進める内に連城作品のいろいろな光景が蘇り、「男女関係の危機」を描き続けた理由が初めて腑に落ちた。 或る意味では「連城作品の舞台裏」と言って良く、著者の死生観・人生観・宗教観が最も酷薄に表現された小説かもしれない。特に著者の祖母が放つ或る一言はほとんどホラーのように怖い。 | ||||
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