悲体
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没五年、生誕七十年記念刊行作品。 先に読んだ『連城三紀彦レジェンド』の座談会によれば、著者が最初に書いた作品は「依子の日記」で、父親に読ませるために書いたという。また著者がなぜこれほどまでに「男女の関係(大抵、夫婦は離婚の危機にある)」を小説に描き続けるのか不思議に思っていたが、先の座談会によれば綾辻行人は、著者自身からそうした男女の関係描写へのこだわりを聞いたことがあるという。 その「父親」(両親)が、複雑な「男女の関係」にあったことが本書のエッセイ部分では赤裸々に明かされている。このように著者にとって最も私的なことを極めてわかりにくい形で語るスタイルは『ため息の時間』以来だろう。読み進める内に連城作品のいろいろな光景が蘇り、「男女関係の危機」を描き続けた理由が初めて腑に落ちた。 或る意味では「連城作品の舞台裏」と言って良く、著者の死生観・人生観・宗教観が最も酷薄に表現された小説かもしれない。特に著者の祖母が放つ或る一言はほとんどホラーのように怖い。 | ||||
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私は作者のデビュー作以来のファンであり、本作は未刊行の"幻の作品"という事で期待して手に採ったのだが、作者のこれ程の駄作を読んだ事はない。記憶障害の男が突然、韓国に旅行して、幼少の頃の自分(及び母、母の愛人、父)と向き合うという物語なのだが、何の構想・工夫もなく、感傷的な文言(特に、「国境線」という言葉をキーワードにしている様である)がダラダラと続くだけ、という驚く程の内容の無さである。 出版社はこれを「私小説的メタフィクション」と称しているが、幾ら"幻の作品"とは言え、本作が出版するレベルに達していない事は誰の目にも明白であろう。作者自身が、韓国のソウルや慶州やプサンに旅行し、そこで偶々自身の父母の事を感傷的に思い出した事をそのまま綴っただけ、という趣きが濃厚なのである。作者のファンの方にとっては、ガッカリするだけなので、手に採らない事を強くお薦めする駄作である。 | ||||
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