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クロイドン発12時30分
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【この小説が収録されている参考書籍】
クロイドン発12時30分の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 21~32 2/2ページ
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犯人のほんのわずかな栄光と その栄光の崩壊の一部始終が見られる かなり贅沢な作品であります。 その崩壊の様子がなんといってもリアルなのです。 それはそれは強烈なもので、 一気に人生が暗転してしまうのが 犯人側からの描写で伝わってきます。 欲望に負けてしまった、といえばそこまでですが 金のほかのもう一つの動機には うなづけませんでした。 犯人さん、騙されていましたな。 | ||||
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古いのと、裁判の方法がなじみの無い昔のイギリスですので、少々読み辛い部分はありました。 それでも、主人公(=犯人)を通して描かれた綿密な犯行と、徐々に追い詰められる心理に、胃がチクチク。悪い事はしちゃいけませんっ! | ||||
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古いのと、裁判の方法がなじみの無い昔のイギリスですので、少々読み辛い部分はありました。 それでも、主人公(=犯人)を通して描かれた綿密な犯行と、徐々に追い詰められる心理に、胃がチクチク。悪い事はしちゃいけませんっ! | ||||
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本書は犯人の側から事件を描く「倒叙推理」の古典であり、 傑作と名高い作品です。 死体発見後の第2章から、 犯人であるチャールズの視点で物語は描かれていきます。 ただ、この作品、読み終えてみると、 特に意外な展開というものはありません。 金に困った犯人チャールズが、 叔父殺害を計画し、用意周到に犯行を実行。 当初自殺に見られた事件でしたが、 やがて警察が捜査を開始します。 そして、チャールズが罪を免れる−− なんていうことは、あるわけもなく、 警察の網は着実にチャールズを包囲していくのです。 と、書いてくると、 何だ、退屈きわまりない物語ではないか、 と思われるかもしれませんが、 そこは、古典的名作と誉れの高い作品、 ついつい引き込まれてしまう「魅力」を持っています。 殺人犯に同情は不要、と分かっていながらも、 チャールズと一緒になって捜査の進展に一喜一憂したり、 もしかしたら罪を免れることができるかも、 と変な期待をしたりしてしまいます。 これは、クロフツという作家が得意とする、 緻密で手堅い描写のなせる技といえましょう。 動機や犯行方法、捜査の進展など、 妙にリアルで、金に困って殺害を計画すると、 こんな展開になるのかな、と納得してしまう物語になっています。 1934年刊行の作品ですが、 古臭さは全く感じられない、 地味だが、手堅く緻密な「倒叙推理」の傑作です。 | ||||
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倒叙ミステリの名作としても評価の高い本作、 古本まで遡れば、多くの訳者による翻訳本が出ていますが、 現在では創元推理文庫版が最も広く読まれていると思います。 が、ハヤカワ新装版の加賀山訳、非常にすばらしい。 洗練されています。 個人的には、地図を入れてほしかったかなーとは思います。 内容の面白さは、言うに及ばず、です。 小心者で人間臭い犯罪者の目線で、ハラハラしながらページを繰りましょう。 | ||||
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倒叙ミステリの名作としても評価の高い本作、 古本まで遡れば、多くの訳者による翻訳本が出ていますが、 現在では創元推理文庫版が最も広く読まれていると思います。 が、ハヤカワ新装版の加賀山訳、非常にすばらしい。 洗練されています。 個人的には、地図を入れてほしかったかなーとは思います。 内容の面白さは、言うに及ばず、です。 小心者で人間臭い犯罪者の目線で、ハラハラしながらページを繰りましょう。 | ||||
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大掛かりな舞台設定やトリックはない。名探偵も登場しなければ、切れのある超 人的な推理が展開されるわけでもない。絶世のヒロインや髭を生やした伯爵も登 場しない。一言で言えば地味。 だが一見どこにでもいそうな平凡な経営者が殺人に思い至る背景や心理、犯行の 過程や人々の行動描写を丹念に積み重ねることで、まるで実際起きた事件のルポ であるかのようなリアルな質感を生み出している。 それゆえ終盤での一つ一つの証言を巡る解釈と論理のバトルが一層引き立っている。 ここまで動機の自然さ、リアルさにこだわったものはそうない。 | ||||
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大掛かりな舞台設定やトリックはない。名探偵も登場しなければ、切れのある超 人的な推理が展開されるわけでもない。絶世のヒロインや髭を生やした伯爵も登 場しない。一言で言えば地味。 だが一見どこにでもいそうな平凡な経営者が殺人に思い至る背景や心理、犯行の 過程や人々の行動描写を丹念に積み重ねることで、まるで実際起きた事件のルポ であるかのようなリアルな質感を生み出している。 それゆえ終盤での一つ一つの証言を巡る解釈と論理のバトルが一層引き立っている。 ここまで動機の自然さ、リアルさにこだわったものはそうない。 | ||||
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私は、今回、この作品で初めて、犯人の側から事件の進行を描いていく「倒叙推理小説」なるものを読んだのだが、これは、ミステリの本道からすれば、かなり評価の分かれる手法だろう。もちろん、こうした手法を取っても、犯人の名前を伏せて進行しさえすればミステリ性は全く損なわれないのだが、この作品のように、犯人の名前が最初から明かされてしまっていると、「犯人は誰か?」という、ミステリにとって最も重要な要素が犠牲になってしまうため、「犯人探しこそがミステリの醍醐味」と考える人には、相容れない内容になっているからだ。 また、この作品では、冒頭で犯罪行為が行われた後、時をさかのぼって、犯人が犯行を決意するに至るまでの段階から丹念に一つ一つの事実を掘り起こして描いており、この部分をどうとらえるかによっても、この作品の評価は全く異なるものになるだろう。クロフツは、細部まで木目細かく、克明な叙述をすることを得意とする作家であり、その裏返しとして、必ずしも刻一刻とサスペンスが盛り上がっていくという筆致ではないだけに、冗長ないしは退屈と、否定的にとらえる人もいるに違いないと思うのだ。 しかし、そうした筆致で、クロフツが、微に入り、細にわたって、綿密に考え抜いて描いた犯罪行為の過程は、読者に水も漏らさぬ完璧とも思える完全犯罪の成立を強く印象付けるものとなっており、後に明かされる犯人探しとは別の意味合いでの緻密で鮮やかな謎解きの伏線として、必要不可欠なものであったと気付かされるのだ。法廷場面は、法廷小説として見てもなかなか良く書けており、この作品には、単なる「倒叙推理小説」という趣向の目新しさにとどまらない面白さがある。 克明な叙述をするクロフツの特性がマイナスに作用し、長さを感じてしまうところがあるクロフツのもう一つの代表作「樽」よりは、作品の出来としては、この作品の方が上ではないだろうか。 | ||||
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私は、今回、この作品で初めて、犯人の側から事件の進行を描いていく「倒叙推理小説」なるものを読んだのだが、これは、ミステリの本道からすれば、かなり評価の分かれる手法だろう。もちろん、こうした手法を取っても、犯人の名前を伏せて進行しさえすればミステリ性は全く損なわれないのだが、この作品のように、犯人の名前が最初から明かされてしまっていると、「犯人は誰か?」という、ミステリにとって最も重要な要素が犠牲になってしまうため、「犯人探しこそがミステリの醍醐味」と考える人には、相容れない内容になっているからだ。 また、この作品では、冒頭で犯罪行為が行われた後、時をさかのぼって、犯人が犯行を決意するに至るまでの段階から丹念に一つ一つの事実を掘り起こして描いており、この部分をどうとらえるかによっても、この作品の評価は全く異なるものになるだろう。クロフツは、細部まで木目細かく、克明な叙述をすることを得意とする作家であり、その裏返しとして、必ずしも刻一刻とサスペンスが盛り上がっていくという筆致ではないだけに、冗長ないしは退屈と、否定的にとらえる人もいるに違いないと思うのだ。 しかし、そうした筆致で、クロフツが、微に入り、細にわたって、綿密に考え抜いて描いた犯罪行為の過程は、読者に水も漏らさぬ完璧とも思える完全犯罪の成立を強く印象付けるものとなっており、後に明かされる犯人探しとは別の意味合いでの緻密で鮮やかな謎解きの伏線として、必要不可欠なものであったと気付かされるのだ。法廷場面は、法廷小説として見てもなかなか良く書けており、この作品には、単なる「倒叙推理小説」という趣向の目新しさにとどまらない面白さがある。 克明な叙述をするクロフツの特性がマイナスに作用し、長さを感じてしまうところがあるクロフツのもう一つの代表作「樽」よりは、作品の出来としては、この作品の方が上ではないだろうか。 | ||||
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この推理小説は、犯人が最初に登場して、完全と思われる犯罪を行い、それを探偵が解決していく形式になっています。テレビシリーズの「刑事コロンボ」と同じです。これに、はまった人は、同じ作者の「クロフツ短編集1,2」や「殺人者はへまをする」がおすすめです。なお、アリバイ崩しで有名な「樽」では犯人は最初に登場しません。 | ||||
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この推理小説は、犯人が最初に登場して、完全と思われる犯罪を行い、それを探偵が解決していく形式になっています。テレビシリーズの「刑事コロンボ」と同じです。これに、はまった人は、同じ作者の「クロフツ短編集1,2」や「殺人者はへまをする」がおすすめです。なお、アリバイ崩しで有名な「樽」では犯人は最初に登場しません。 | ||||
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