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そしてミランダを殺す



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【この小説が収録されている参考書籍】
そしてミランダを殺す (創元推理文庫)

そしてミランダを殺すの評価: 3.96/5点 レビュー 56件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.96pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全40件 21~40 2/2ページ
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No.20:
(4pt)

自分に対する他者の愛を悪用した場合は、その人物は死に値する

本書は3部構成で、第1部のラストで「ほう、そう来たか!」と驚かせ、第2部スタートで「そうかあ、次はどうくる?」とワクワクさせる展開でひっぱりながら、第3部でそれまでの勢いが失速した感があります。
 振り返るとなるほど確かに、本書は「新しさ」というより「王道」ミステリー的展開と言えるかもしれません。
 すごく印象に残る読後感というわけではありませんが、なかなか楽しめたかなという作品です。
 特に「自分に対する他者の愛を悪用した場合は、その人物は死に値する」との思想を持つリリーの過去が、少女時代に溯り少しずつ明らかになっていく構成が面白いですね。
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No.19:
(5pt)

とにかく面白い!

登場人物の誰にも感情移入はできませんでしたが、予想できない展開に一気読みしてしまいました。購入してよかったです!
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No.18:
(4pt)

都会的で予測不可能な犯罪小説

空港のバーで離陸までの時間をつぶしていたテッドは、リリーと名乗る魅力的な若い女性に声をかけられる。酔いに任せて、自分の妻ミランダの浮気を知ったことを話すと、リリーはテッドの妻の殺害への協力を申し出る。
半ば冗談、半ば本気で話していたテッドだが、リリーとの出会いで徐々に空想が計画となっていくが・・・

最初に冒頭部分を読んで、なんとなく、陳腐な話に思えて、一度読むのをやめてしまった。
でも評判も良いし、と思い直して読み始めたら、これがまさにノンストップ!とても面白かった。
謎めいた美女リリー、テッドそしてミランダの「過去」そして彼らの「正体」が徐々にわかる経過がとてもスリリングだった。

エンディングはアラン・ドロン主演の有名映画のラストシーンを彷彿とさせるものだが、そういえば冒頭部分もパトリシア・ハイスミスの小説によく似たシーンがあったような。そしてリリーが空港で読んでいた本もハイスミス。この辺は作者の遊び心でしょうか?
とてもスマートで都会的な小説でその堪能しました。
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No.17:
(4pt)

良くできてる。一気読みしました。

一気読み出来ました。ミランダ、テッド、リリーなど少ない登場人物の視点で物語が進んでいき、かつ、複雑なプロットでもないし、でも、途中で、おっ!と思うし、よく出来た作品かと思います。シンプルなリフだけど、何回も聞いてしまう音楽みたいな。良くできてます、最初から最後まで。
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No.16:
(5pt)

面白い構成

構成が見事。それによって読んだことのない驚きを体験できる。本格的ではないが、読みやすく面白い。
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No.15:
(4pt)

書き方の妙

非常にトリッキーな作品なので詳しくは書けないが、一人称で書いてしまえばさほど入り組んだ事件でもないし、面白い事件でもないのだが、複数の主人公の視点から事件を見せることによって事件を見事二転、三転させることに成功している。非常に読ませ方がうまい。
結末がありきたりというレビューも見られるが、話をここまで二転三転させてしまうと、どう決着しようと心理的に驚きはなく、平凡に終わるような印象を誰もが持つのではないか。この小説は事件の展開を楽しむ作品だと思う。
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No.14:
(4pt)

傑作とはいえないけど

眠れない時間をうっちゃるにはちょうど良い読み物だと思います。眠れないほど夢中にはならないけど、退屈で寝ちゃうほどでも無い。ほどほどですね・・・・ラストでニンマリしてしまいました。
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No.13:
(5pt)

作中の登場人物に引き込まれる犯罪小説

リリー、テッド、ミランダ、ブラッド、キンボール。この4人がメインの登場人物。本作は犯罪小説なので、彼、彼女らがどのように犯罪(殺人事件)を実行するかが語られる。生々しくも淡々と犯罪の一部始終が描写される。それなりにページ数がある作品であるが、優秀なページターナーであるがゆえ、引き込まれ度は高い。そういえば、所謂犯罪小説は初めて読んだような気がする。登場人物のモノローグがメインの書き方や突拍子もない伏線のはりかたといい、読者を魅了する仕掛けが満載で、まったく中弛みがないまま最後まで読みきった。そうそう、空港やバーで美人に声をかけられたら注意しよう。殺されるかもしれないから。
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No.12:
(4pt)

犯人を応援してしまいます

映画かドラマにしたら良さそうなスピード感溢れる展開です。

殺人犯が何度も危ない場面を切り抜けます。きっと犯人を応援してしまうと思います。

しかし、不必要に性的な描写が多いので、通勤電車などでは読みづらいですね…
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No.11:
(4pt)

マティーニ2杯は多すぎるけど、三杯は足りない

ピーター・スワンソンを『そしてミランダを殺す』を読みました、

前半は、テッドが妻の不貞を見つけて、どのように殺そうかと計画を練るシーンと、一方で、リリーが少女期と大学生のときに人を殺した話が語られる。ところが、そのテッドが殺されてからは、リリーとミランダのモノローグが続く。そしてミランダが殺されてからは、刑事のモノローグがはいってくる。

なんとなくリリーに肩入れして読んでいる自分自身に気がつきます。都合4人の殺害に関与しているのにね。最後に、彼女が長年死体を隠していた場所に工事が入ることがわかるという展開は恐ろしく上手いと思います。

なかなか、お酒が好きな著者とみえて、
「マティーニ2杯は多すぎるけど、三杯は足りない」という言葉が出てくる。
これはジェイムズ・サーバー(作家、映画『虹をつかむ男』の原作者)の言葉らしいけれど、ネットで検索しましたが、正確にはわかりませんでした。
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No.10:
(4pt)

ちょっと早いですが、

2018年度のミステリベストテンに入る作品になるのではないかと思えるほどスリリングな作品でした。
ただ、私は主人公がどうしても好きになれず罰が当たればいいのに、という思いで読み終えました。
☆5つでも良かったのですが、登場人物のひとりの行動が説明不足で、どうにも納得出来ず★4つにしました。これから読む方へ、この登場人物はストーリーに大きな影響力がある訳ではありません。
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No.9:
(4pt)

面白いけど意外性と言う点ではそれほどでもない

序盤の展開は裏表紙の説明に少し付け足すと、妻ミランダの浮気に腹を立てを殺してやりたいと口走ったテッドに謎の女リリーがその言葉に同調し手伝いを申し出る。言葉巧みにテッドを誘導するリリー。テッドはテッドで美しいリリーに魅了され乗り気になっていくといった感じ。これ以上書くとストーリーが簡単にバレてしまう。
会話文少なめ心情描写多め。情景描写も原文が良いのか翻訳家の腕が良い為なのか想像しやすい。
すごく盛り上がる部分もないが、読み飛ばしたくなるような暇で意味のない部分も少なく、最後まで読みやすい。
若干サイコな犯罪小説で全体的には面白かったが、登場人物が最初から胡散臭いので話が進んでも意外性は特に感じなかった。物語として飛びぬけた長所があるわけではないがほとんど短所がないといった印象。
登場人物はかなり少なく、複雑な展開もなく分かりやすい物語の為、毎日少しづつ読み進めるかたにおすすめ出来るサスペンス。
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No.8:
(4pt)

多重な視点による展開

四つの視点からの展開で進み、なかなか読ませる。ツイストも程よく効いて久々に楽しめた。リリーが一番魅力あり
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No.7:
(5pt)

ブラボー

外国のが苦手な私でも続きが気になって読み込んでしまいました。そしてミランダを殺すの、そしてには、それまでの理由や心的葛藤などすべてが凝縮されている。本書の原題The Kind Worth Killing殺されて当然の者、その当然は常識的に当然か「彼女」にとって当然だったか。やりぬいた彼女に拍手したい気持ちはだれにでもあるのではないか。よかったです。
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No.6:
(5pt)

お見事。

最初から最後まで、考え抜かれ見事に構成された作品です。邦題も素晴らしいし、解説に原題の訳も載っていますが、それもなるほどと、読み終わったあとにニヤリとしてしまいます。 面白かったぁ~。
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No.5:
(5pt)

悪女に魅了される!

殺してあげようか? というスリリングな会話から始まる。
おっ!これは面白そう。

男女4人の語りで話しは進むが、
殺そうとする人、殺されれる人の立場が微妙に入れ替わってるのか~?
時間の経過とともに立場が替わる。今はどちら側だろう?
そこに当然刑事が絡んできてどうなるのよ!! となる。
話を読んでる方はそれぞれの立場の状況がわかるので,ハラハラドキドキしながら眼が離せない。
登場人物も少なくストーリもわかりやすいが、頭の中は???。

ラストで2、3回ビックリするが、下手な趣味は持たないほうが良かったですなあキンボール刑事さん。
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No.4:
(5pt)

特異な性格の犯人だが、その描写が見事です

IT企業を経営する裕福なテッドは、あるとき飛行機のなかで見知らぬ魅力的な女性リリーと知り合い、
妻ミランダの不貞を打ち明けます。リリーが妻を殺すようテッドを説得するところから物語は大きく動き始めます。

計画を進める二人ですが、ある事件が起きて事態は急展開。
相手を計りあうような心理戦が続きますが、最終的に勝ったのは深慮遠謀に富んだ方。
ソシオパスとも呼ぶべき特異な性格の犯人ですが、生い立ちなどが詳しく書き込まれているためリアリティがあります。
原題は「殺されてしかるべき者」。道徳を超越した犯人の冷静な所業に背筋が寒くなります。

最後までハラハラドキドキさせられる、実に良くできたミステリーです。
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No.3:
(5pt)

(2018年―第43冊)「自分に対する他者の愛を悪用した場合は、その人物は死に値する」(76頁)

IT関連企業を経営するアメリカ人資産家のテッド・セヴァーソンはロンドン・ヒースロー空港のバーで見知らぬ美女リリーに声を掛けられる。酔いに任せて彼は妻ミランダが自宅の施工業者ブラッドと浮気をしていると話し始める。妻を殺したいとまで口にするテッドに対して、リリーは援助を申し出る…。
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 テッドとリリーが交互に一人称で語り始める妻殺害計画となれば、これはかの有名なヒチコック監督作品『見知らぬ乗客』ばりの交換殺人が始まるかと思うのが人情というものでしょう。ところが、さにあらず。物語の向かう先を見定める余裕を読者に与えることなく、第一部はその末尾で思いもかけぬ急展開を突きつけ、読むものは言葉を失うことになります。
 そしてミランダ自身の語りが新たに加わる第二部がこれまた第一部に輪をかけて驚愕の曲折を見せるのです。読者を幻惑させ心地よいほどに欺き続けるストーリーを前にして、頁を繰る手を休めることができませんでした。

 この物語では予想もしないほどの数の殺人が描かれます。原題を『The Kind Worth Killing』(万死に値するたぐいの者たち)というだけに、その殺人の正当性が力強く主張され、果ては殺人こそが生きている手ごたえを確たるものにするという言葉が登場し、大いに虚を衝かれました。

「世間の人は命の大切さを大袈裟に言いたてるけれど、この世界には命ならいくらでもある。誰かが自分の力を悪用した場合、【…】自分に対する他者の愛を悪用した場合は、その人物は死に値する。それは過激な罰のように思えるけど、わたしはそうは思わない。人間はみな、完全な人生を与えられている。たとえそれがすぐに終わるとしてもよ。すべての人生は完結したひとつの経験なの」(76頁)

「生き延びることがすべて――それこそが人生の意義だ。そして、他者の命を奪うことは、いろいろな意味で、生きるというのがどういうことかを示すもっとも優れた表現なのだ」(348頁)

 こうした確信の言葉を読んでいて、思わず頷いてしまいそうになる自分を見出す瞬間があって、恐ろしくなるほどです。
 
 ですがこの物語は主人公の思惑どおりにいくと思わせて、なんともあっけない幕切れへとたどり着きます。その詩的正義ぶり(poetic justice)に思わずニヤリとさせられ、粋(いき)な展開に気持ちよく頁を閉じることができたのです。
 なんとも手練れの作家と出会ったという気分に浸っています。

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*155頁:「『緊張なんて消えるわよ。ただ寝ちゃえばいいの』彼女は笑って、口もとを手で覆った」とありますが、アメリカ人の女性が笑って口もとを手で覆うのは、その発言が言い過ぎだと感じたときなどです。日本人女性が大笑いする行為自体をはしたないと感じて手で口を覆うのとは意味が異なります。

*305頁:「きみは俺をバスの前に放り出す気なんだとさ」とありますが、これは原文「throw me under the bus」を直訳しすぎではないでしょうか。殺人事件を描く小説の中でこう記すと、バスによる轢殺が実際に議論されていると勘違いする読者もいるかもしれません。「throw someone under the bus」とは「裏切る」という意味の英語の成句です。

*337頁:「その点ををさぐり出す」と記されていますが、助詞「を」が重複しています。

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 この『そしてミランダを殺す』を読んで思い出した書を以下に紹介しておきます。

◆貫井徳郎『』(東京創元社) 
:都内で幼い子供二人を含む一家4人が惨殺される。物盗りの犯行か、怨恨か。事件を追うルポライターに、友人たちが語ったこの家族の「真実」とは…。
 複数の登場人物が一人称で事件を断片的に語って聞かせる形式は、宮部みゆき『理由』、恩田陸『Q&A』『ユージニア』など様々ありますが、この『愚行録』を私は<万死に値する愚行は本当に存在するのかを問う物語>として読みました。その点が『そしてミランダを殺す』とよく似ていると感じます。

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そしてミランダを殺す (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:そしてミランダを殺す (創元推理文庫)より
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No.2:
(5pt)

ラストの一文まで目が離せない

妻であるミランダの浮気を知った夫テッドは、妻の殺人を計画する。その計画の協力を申し出る謎の女性・リリー。
常に緊張感のあるストーリー展開は、読んでいて飽きない。特に中盤で”ある事件”が起きてからの展開はさらに緊張感が増し、一気に読んでしまった。
どのキャラクターも個性豊かで、中でも魅力的なリリーのキャラクターには思わず引き込まれる。ラストの一文まで目が離せないこと間違いなし。
映画化も計画されているそうで、そちらも楽しみ。
そしてミランダを殺す (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:そしてミランダを殺す (創元推理文庫)より
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No.1:
(4pt)

途中で物語がひっくり返る

浮気をした妻を殺害したいと空港で偶然会った女に漏らしたところから、実際の殺害計画が動き出してしまう。殺害に協力すると言うこの女は、いったい何者なのか・・・。夫と、妻、謎の女の各人が交代で語っていく章立てて、後半はもう一人の人物の視点も加わる。第1章で見えていた景色が、第2章でひっくり返り、そのあとは先がどうなるのか予想がつかず、手に汗握る読書が続く。この感じは、ル・メートルの「その女アレックス」や乾くるみの「イニシエーション・ラブ」みたいだった。作者に翻弄されたい人にはこの本はお勧めである。
そしてミランダを殺す (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:そしてミランダを殺す (創元推理文庫)より
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