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インストール



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【この小説が収録されている参考書籍】
インストール (河出文庫)

インストールの評価: 3.61/5点 レビュー 137件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.61pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全137件 121~137 7/7ページ
No.17:
(4pt)

理由のない、いらだち

何もかもがバカらしく感じる。みんなと同じことをすることが虚しく思えてしまう。でも、自分は特別な存在ではなく、平凡な人間でしかないことも分かっている。
そんな心の葛藤やわずらわしさから解放されたいと思うことは誰にでもあります。
「“エロチャット”という手段を用いていて、作品に暗い影が射すのでは?」とも思いましたが、明るい雰囲気で最後まで読むことが出来ました。
しかし、“明るい”といっても微妙な心理を描いていて、奥行きを感じる作品です。
ラストが前向きなことも好感が持てます。
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No.16:
(4pt)

なかなかの味わい

ストーリーの筋は有名なので詳しくは語りません。「自分は特別なんだ」と言う意識を持つ女子高生と、ませた男の子がアダルトサイトのチャットで一儲け!と言うお話です。
ここでの評価はさほど高くないようですが、僕には十分楽しめました。僕も学生時代はこの主人公と似たような選民思想を持っていましたが、彼女に描かれているような躍動感溢れる心の動きは体験したことがありませんでした。なぜでしょうか?
今になって僕はこれを読んで、そこに思春期の男性と女性のものの感じ方の違いを見出します。つまり、上記の躍動感溢れる心の動き、ふてぶてしいけれどもなんだか憎めない性格、そう言うものはおそらく思春期の女性特有のものなのでしょう。当然、男性には体験する事は難しいのです。
著者はこういう女性特有の性格を描くのが巧いと思いました。名訳で知られるモーパッサンの小説「脂肪の塊・テリエ館」の女性達を思い出しました。
この小説にはいくつかのテーマがうまく組み込まれているように思います。例えば、『不器用さ』について。青木小母さんの不器用、留年した松本さんの不器用、そして主人公の聖璽に対する不器用。色々なケースで「愛嬌がなく、惨めに泥臭く、見ている人間をきゅっと真面目にしてしまう不器用」が描かれています。ああそういうことあるな、などと思いつつ、このようなテーマを追って読んでいくと新たな面白さを発見できるかもしれません。
また著者は文章の比喩、表現の仕方が秀逸です。最近の多くの新人作家が陥りがちな、村上春樹の影響を受けた言葉回しのようなものがみられず、彼女独自の表現法を確立しているように思え、好感が持てました。
万人にお薦めとは行かないかもしれませんが、読んで損はないと思います。もし自分に合うと感じたら、しめたものです。
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No.15:
(3pt)

新作について

新作のYou can keep itを読みたくて手に取った。
綿矢りさには大きな期待をしていた。
文体に対しての意識が高く、リズムのよく流れるような文章を書く人だと思う。インストールも蹴りたい背中も、文章のうまさで読み手を惹きつけたのではないかと思う。その辺は、高橋源一郎の解説を読んでください。
今後もそのやわらかい中に、どこか緊張感があり、深層心理を書き出すような文体を持続してくれるのかと期待をしていた。
今回は著者初めての3人称。
悪くはなかったけど(おもしろかったけど)、正直期待はずれ。決して描写が下手になったとかそういうことではないけれど独特のリズムがない。鮮やかにつないでいく文体の流暢さがない。(3人称だから仕方ない部分はあると思うけど)
いじめられたくないから物をあげる、という主人公の行動も、短編とは言え、雑な感がする。
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No.14:
(5pt)

すごい

『You can keep it』は傑作
インストールも蹴りたい背中もこの作品の前ではゴミ
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No.13:
(4pt)

違った感想

文芸賞を取ったときの単行本でも読んだのですが、今回文庫化、書き下ろし作品も載っているということで書店で見かけたので買ってみました。
 
 前回読んだときとは違った印象を受けました。句読点の打ち方など割とよく出来た作品だったんだなぁ、という感想です。文章が持っている初々しさがうまくプラスに働いていて、主人公が女子高生という設定に相まって、いい雰囲気を醸し出す作品になっています。
 それゆえに「蹴りたい背中」での失速感も感じてしまいました。書き下ろし作品も同様に感じました。もっと時間をかけて、自分の文章というものを見つけてくれれば、さらにいい作品を書けるポテンシャルは持っていると思うので、綿谷さんには頑張ってほしいと思います。
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No.12:
(2pt)

久々の新作書き下ろしは、まったく期待はずれ

表題作『インストール』は単行本で持っているので、久々の新作となる書き下ろしの『You can keep it』が読みたくて購入しました。
 クラスのはずれ者が級友たちの歓心を買うために、いろいろと物をプレゼントするという話で、『蹴りたい背中』の二番煎じどころか出がらしです。文章もマンネリ化して、前作のような新鮮さや輝きはありません。
 もう才能が枯渇したのでしょうか。残念です。
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No.11:
(5pt)

あっさり楽しくあっさり巧い

表題作は自称「自称変わり者」の主人公がひきこもりになって、チャットの世界にのめりこむ話。脇役のキャラクターも物語の設定も、至極ありふれた話ではある。既存の作品群を組み合わせればできてしまうような気さえする。しかし、もちろんのようにちぐはぐではなく、むしろそこに綿矢りさという人の味があった。それは地の文や会話文においていかんなく発揮されており、ありきたりさを気にさせないどころか、新しさがあるように思えてしまうから不思議。もともと王道と言われるようなありふれた話は面白いからありふれているわけで、もしそれを新鮮に書ければ、面白さだけ残る。特に何かが残る作品ではないけれど、私はあっさり楽しませてもらった。書き下ろし短編「You can keep it.」もありきたりな話を新鮮に書けている。結論がない話なんだね。お上手。「インストール」で文藝賞を受賞してデビューしたのが17歳らしい。あっさりとうまいね。それももしかすると、綿矢りさが作中人物のような考え方の持ち主だったからかもしれない。「だった」であって「である」でないところが重要。
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No.10:
(3pt)

蹴りたい背中 よりは面白い

話が物語らしくきっちり展開して、結末もしっかり存在していた所が良かった。
著者の独特の人物の描き方がここにも健在。
まぁ小さい世界での大したことのない出来事の話なんだけど。
それなりに楽しく読めた。
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No.9:
(5pt)

ストーリーの展開にとりつかれました。

本当にすらすら読めてしまうんですよね。あの独特の文体がいいのでしょうか、いややっぱりストーリーの持っていき方なのかな?! りささんが自分と同い年ということで、妙な対抗意識から遅ればせながら手にとった作品という感じでした(ゴメンナサイ!!)。でも、読んでみて、さすが!!って感じでした。
 人間は、パソコンみたいに簡単にインストールなんてされないってことを感じました。必要な機能は自分で苦労して身につけていかなければ、絶対手に入らないし、そのことは便利なネット社会になっても結局変わらないと思いました。悩むことがあったら、ジタバタなんとかやってみる、それが大切なんだ、それが自分を強くするし、成長させるし、自分というパソコンの性能をよくしていくことなんだと感じました。主人公もそのことを自分の感情で理解したのではないでしょうか?
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No.8:
(3pt)

少女マンガ。

一言で言うと、少女マンガ。
そういうものなのだと思って読めば結構読める。
テンポがいい。まとまりもとれている。
人物造形はいわゆる「漫画的」だが、それだけに読みやすい。
ストーリーテリング、文章表現、観察などの面で、
高校生(当時)の水準からは一段突き抜けている感じ。
余談だが、近所の小規模書店ではコミックコーナーに並べられていた。
笑えた。
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No.7:
(1pt)

最後まで読めなかった私が悪いのでしょうか?

当時、最年少受賞ということで大々的に各メディアに登場したため、つい購入してしまいました。
購入後、自宅へ戻る電車の中で最初の数ページを読んで…降りてすぐその足でを古本屋に向かいました。
アンケート葉書だけ抜き取って。
正直、最初の数行読んだだけでつらくなりました。どこで区切ればいいのかわからない。本好きの私ですが、購入した本を読まずに処分したのはこれが最初でした。
受賞したくらいですから、選考委員の方と同じく最後まで根気強く読めばよかったのかもしれません。
ですが、小説は教科書や専門書と違って、「楽しんで読む」ものだと思います。それには、読者をつらくさせない、飽きさせない文章も必要だと思います。
最後まで読んでない私がレビューするのはお門違いかもしれません。
ですが、最後まで読まれない小説に、高評価をつけることもできません。
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No.6:
(2pt)

主人公は、女版・窪塚洋介

最初の読み出し部分、非常に読みにくかった。
この語り口、何かに似てるなあと思っていたら思い出した。
窪塚クンだ!「GO」での窪塚、「ピンポン」での窪塚にそっくりなのだ。語り口が。
まさしく主人公は、女版・窪塚洋介。
そう思って読んだら、不思議とスラスラと読めた。
17歳でこれだけの物語を書けるということは、正直すごいと思う。
だが一つの小説として読むと、まだまだ物足りないと感じた。
チャットをやっていて、その関係でもう少しちょっと一捻りあっても良さそうだ。バーチャルとリアルとの関係みたいな。
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No.5:
(2pt)

内容は淡々と進んでいくようで、何も印象に残らなかった

本書のあらすじを簡単に書きます。主人公朝子は、突如として高校を登校拒否する。それから、自分の部屋のものをごみ置き場に全部捨てると、その中にあったコンピュータを小学生のかずよしは無料でもらう。ある日、下着をもらったお礼に青木さんの家に行くと、ごみ置き場にいたかずよしに出会う。その後、朝子は、かずよしに誘われて風俗チャットでお小遣い稼ぎをする。
本書は、内容としては淡々と進んでいくような感じで、何も印象に残らなかった。チャットばっかりしても面白くないし、虚しいと思うから、現実社会でもっと生身の人間に会いたいと言うことなんでしょうか。綿矢りさの作品を2つ読みましたが、正直言ってどっちもどっちだと思う。17歳でこういう表現ができることは、すばらしいとは思うが、表現のうまさに内容(コンテンツ)がついていっていない感じがする。
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No.4:
(4pt)

生きる目的

「蹴りたい背中」を読んだ後に、この本を読んだのですが、
こちらのほうが、途中はどうあれ、読んだあと前向きになれました。
両方の作品に共通するのは、学校に対する主人公の無気力さ。
それを、どういう物語にしているかの違いだと思います。
「蹴りたい背中」は、自分では意識していない、恋ごころの目覚め。
今回の「インストール」は、自分自身の中で、生きる目的に気づく。
細かい描画の部分が綿矢さんの文章のうまさだなーと思いました。
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No.3:
(3pt)

人の心はインストールできない・・・

「人と会いたくない。一人きりでいたい。」と思ったことが誰にでもあるのではないだろうか?朝子も、そう思った一人なのだ。「チャット」は確かに楽しい。見えない相手と気楽なおしゃべりが出来る。しかしその反面、むなしさも感じてしまう。朝子は生身の人間との出会い、会話の大切さを改めて知る。そしてかずよしも、義理の母との関係をいいものにするために努力していくのだろう。
人の心はインストールし直す事が出来ない。だからこそ、大切にしなくてはならないのだ。
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4309407587
No.2:
(1pt)

この本はまさに

「自称変わり者の寝言」だね
文学界が若くカワイイ女の子の売り出すためにちょうどいい
素材みーつけたって感じ
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No.1:
(4pt)

綿矢りさは文章のうまさでしょ。

もしベストセラーになるなら、蹴りたい背中より、こっち。
蹴りたい背中よりずっとさわやかな内容です。
引きこもりになるかという一線で、人とかかわることの大事
さを悟る・・・ってところが終始において人を突き放したよう
なところがある蹴りたい背中より、ずっと受け入れやすいと
思う。
いろんな批判があると思うけど、それでも17歳の焦燥感とか
読みやすいながらも人格が伝わってくるような会話、心理描
写。最近の文藝賞受賞作の中では頭ひとつ抜けてると思う。
売れたのは、話題性が強かったかもしれないけれど、この人
は売れたとか売れてないとか関係なく実力のある人だと思う。
次作を心待ちにしている。
インストール (河出文庫)Amazon書評・レビュー:インストール (河出文庫)より
4309407587

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