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インストールの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.61pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全137件 21~40 2/7ページ
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読書の習慣の無い僕でもすらすらと読めました。 読んでいた日は清々しく過ごせた気がします。 | ||||
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一気に読んでしまいました。 変な話・・と思いながらも、思わず引き込まれました。 この勢いがこの話の持ち味なんでしょうね。 | ||||
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手ごたえの重みにおどろく小説である。 表題作となった「インストール」と「You can keep it」の中篇2作が納められた一冊。 「インストール」のほうは、その(町田康風の)文体に馴染むまですこし時間がかかったけれど、途中からはひと息に読んでしまった。「You can keep it」のほうは、一気読みだった。 二作における文体が統一していないのは、試行錯誤の途上だからか、それとも内容によって文体を切り分けているのかは判らないが、それぞれがそれぞれに見事、としかいいようがない。 特に文章が描出する対象(着眼点)や、それに対する話者の印象や評価を語る際の、とてもユニークで独特なスタンスは、まさにオリジナルな気がする。 かような文体=小説全体の前面に見える印象もすぐれているが、何よりも印象深かったのは、そのお話の終え方だろう。 ある程度の手馴れた書き手になると、お話作りをしていて、自分の中で蓄積された、いままでの読んだり見たり聞いたりした様々なお話がミックスされ、しかるべき次の手が打てるようになる。こうなったら、普通こうでしょ、的な。 しかしその予定調和なお約束事は、マンネリズムに陥り、読み手を楽しませることができない。読み手は常に新たな裏切りを期待し、その裏切りが産む感情(驚きや、喜びや、感動)を求めるからだ。ある程度のお約束事を踏まえたうえでしかし、上手に読者を裏切ること。それが、いわば多くの小説たちの作法だった。 だが。 本作では、読者をどうやって誘い込んで、どこに連れ去り、最終的にどこに落とすか、というお話の組み立てかたが、従来のどこにでもあるような、誰かがどこかで試みたような、一般的なありがちなスタイルとは全然違う。まったく違う。 だから、話を読んでいて次のページがあるものだと思って紙をめくり、そこが終わりと知ることになる。突然とんでもないところで放り出される気がする。思いもよらない場所で、物語は終幕を迎えてしまうのだ。 できの悪い小説の場合は、大概ここで怒りを覚える。怒り、もしくは失望である。平たく言えば、ナンダヨコレ、であり、フザケンナ、である。 しかしながらこのテクストのすごいのは、その終わっちゃった瞬間の、感覚的空白(エアポケット的断絶感)の後に来る感情が、スゲー、という感嘆や詠嘆であることだ。それが冒頭の、『手ごたえの重み』につながってくる。 お話を読み、その世界に没入し、最後にその世界から離れた後、本が自分のココロの中に、なにかしら重たい何かを「どっこいしょ」っと置いていく感じ。それは例えば、ここの書評欄にあるような、 「特に、17歳の女の子に読んで欲しい」 「女子高生が色々思い悩み自分探しをする」 「その時に読んでいれば自分の人生かわったのではないかとおもう」 とか、そんなのはちいとも関係ないと感じる(amazonの皆さん、申し訳ない)。 17歳の自分探しであるとか、女子高生と風俗チャットとか、インターネットとか。 そういう手垢にまみれたマテリアルをつかって、この作家は全然別の、まったく違った、ものすごく新鮮ななにかをこさえた感じがする。 その「何か」あるいは、「どっこいしょ」と置かれたソノモノが何なのかはさっぱり分からない(わからない、というかまだ言語化できない)。 けれども、胸の中にズシーンと響いたその重みだけが感じられる。 そういう芸当って、なんというか、圧倒されるよね。 エンタテインメントと芸術って、いわばそこいら辺に分水嶺があるのだと、直木賞と芥川賞ってのはそこいら辺が分かれ目なんだな、としみじみ思ったりして。 ここでは作者がなにもので、一体どんな内容の小説なのかはちいとも書かなかった。 本作が上梓された当時、それが理由でいわば好奇の目で色眼鏡で見られたことが、本作の芸術的価値を著しく損ねたように思えるからだ。 でもこれは、紛(まご)うことなき傑作の一篇であると断言できる。 読むべし。 =追伸= 予断だが、末尾の高橋源一郎の解説がまた、見事。 そうそうその通りだよ、とすごぉぉぉく共感した。 | ||||
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言葉を紡ぐセンスって年齢に関係なく持ってる人がいると感じます。確かに、初期作品に比べると近年のものはややとんがった部分が少なくなったと感じる人が多いのも改めて分かりました。確かに当時は衝撃的な作品だったんですね。 | ||||
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壊れたPCを通じて、主人公がそのPCを直した子供とのやり取りの関係がうまく書かれいます。 そして2人の中に、子供からバイトの依頼としてチャットを主人公が代わりに受けとり、一定期間だけだが、2人に深く友情が生まれたように感じたし、話し全体の流れも悪くなくスムーズに読めた。 | ||||
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これは凄い。 「一気読みだったけどなんか軽い」。 これ言っている人は一気読みの意味を考えてみよう。エンターテインメントにせよ純文学にせよ、一気読みなんてなかなか出来るもんじゃないぞ。これ自体筆者の筆力がハンパないことを意味している。 綿矢の作品全部を読んだわけじゃないが、多分これが一番だろう。有無を言わさず人を惹きつける。 | ||||
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この本で読書感想文に使おうと思って購入したのですが予想以上にエロ系の作品で、使えませんw でも、内容はすごく面白くて、声を上げて笑ってしまいました。 テンポが良くて、すぐに読み終わるし、割りといい感じで終われる作品だなぁと思いました。 思春期男子にピッタリです | ||||
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きっとこの方の作品を読むには年が行き過ぎたのかもしれない。 インストールの言葉の言い回しや句読点の打ち方やちょっと憂鬱になる内容が、早く読み終えてしまいたいと思った。 | ||||
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蹴りたい背中よりもエンターテイメントとして読めました。完成度は劣るかもしれませんが、綿矢さんの入門書としては面白く読めると思います。 | ||||
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(略)女子高生一七歳、肉体みずみずしく、良くも悪くもマスコミにもてはやされている旬の時季である。そんな短い青春の時間に何故、軽い売春行為にいそしまなければならないのか。私はどれだけ眠らなくてもへっちゃらの強い身体と、歴史上に存在する何百人もの偉人達の名をすべて記憶できる新鮮な脳ミソを持っているのだ。それだけの最高素材をこの押入れの中に閉じ込めてしまうチャット嬢になるという行為は、つまりこれこそ、私が今の大切な時期に最も切り捨てたいと思っていた“無駄”である。道の踏み外しである。こんな寄り道を気の迷いで選んだら、何者にもなれそうにない予感が確信、確定に変わってしまうことは間違いないだろう。冗談じゃないなと思った。 私、女子高生として、旬は旬なりの決断を下さねばならない。 「嫌、ですか?」 子供が目を伏せて聞いた。 「やらせていただきます」 すんなり言った。口がそう動いた。もういいや。コンピューターを見る。その中で光るエロチックな写真と、そこから広がる私の知らない世界。 おもしろそうだった。(p70) これは新しい時代の到来を予感させる現象と云っていい。 本著『インストール』は子どもでも大人でもない、プロでもアマでもない、これまでのカテゴリーを爽やかに乗りこえる小説である。堀江敏行にも「回送電車とはおもしろいことを…」と思ったのだが、インストールとはおもしろいことを考えたものだ。それにしてもこれが一七歳で書き上げた処女作というから驚きである。事件である。天才あらわるである。 確かに仮想と現実といったネット時代を象徴するモチーフとか、チャット嬢とか、まさに時流を背景にする新鮮な感覚、などということよりもリアルな文学の王道を突きすすむ完成度の高いその文体に度肝を抜かれるのだ。 トリックスターのような趣で登場する青木かずよし、という不思議な少年の設定もおもしろい。この小説には透明感があり滑稽さもある。そのうえ、切なくも爽やかな読後感に充たされる心地よさがある。 | ||||
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この作者なら、まあ今でも書けそうではあるが。 女子高生といけ好かないインテリガキのネットでのオシゴトのお話。 ホームドラマもあり、案外緊迫したシーンも多い。 ラノベのような内容なので、スラスラと読める。読了まで1時間かからないかも。 17歳でこれを書いたのなら、しかも処女作なら、上出来でしょ。少年の性格とか、生理用品のくだりとか、いかにも厨2病患者の背伸びを感じるけれどね。 | ||||
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今ごろ読みました、すみません。「蹴りたい背中」よりこっちの方がいいです。カニグズバーグの『クローディアの秘密』を下敷きにしているようだけれど、当初、高校生らしい「おぬし言葉」が気になったが、うまくてけれん味がなく、純文学になっている。文芸賞受賞作でこれだけのものはなかなかない。すっと終るところもいい。 | ||||
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良くも悪くも「若い」作品。 高校3年生なんだから、当然と言えば当然。 サラッとした、若さを感じる文体で、 物語は途切れなく流れていく。 しかし、人妻を描くのに、 高校生は若すぎたか。 | ||||
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綿矢りさのデビュー作。高校二年生で書いたフィクション、才能溢れる筆力と描写で、ぐいぐい読者を引っ張る。 上出来の本。 | ||||
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こんなの書いたんだなあ 綿矢作品3作目です。 時系列を無視して綿矢さんをいったりきたり 長編も読んだけれど、短篇の小気味よい感じが好きですね。 | ||||
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問題なし。綿矢りさの大ファンである僕には、満足できましたよ。 | ||||
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著者は、1984年、京都府生まれで、本書を17歳でデビューした綿矢りさ。 高校生活、受験勉強をドロップアウトすることを決めた女子高生・朝子。 ゴミ捨て場でパソコンを捨てたときに出会った小学生とボロ儲けを企てるが…。 押し入れの中から秘密のパソコンを使って、彼らの成長を読む物語。 綿矢りさが、若干17歳にして文芸界にデビューした作品『インストール』。 ページ数も少なめで読みやすく、今の綿矢りさを彷彿とさせる萌芽を感じる。 内容は、ちょっと物足りないと思うけれど、17歳の綿矢りさだから描ける世界観が、当時の新しいアイテムとチャットによって大人に衝撃を与えたんだろう。 高橋源一郎による巻末の解説には、完璧なテンポの「日本語」と褒めちぎられているが、自分には本書にそこまで驚天動地の衝撃は受けなかったかな…。 (自分が初めて読んだ綿矢作品『勝手にふるえてろ』には、彼女の「日本語」に大きな感銘を受けたけれど、それと同じことを言っているのだろうか…) ───「物を撒くと人の心には芽が出るんだ──喜びと警戒で頭を重くした双葉がね、それでその双葉の鉢を抱えて人は俺としゃべるわけだけど、両手のふさがった奴なんかに俺が負けるわけないのさ」(城島、p.139) 2014/07 | ||||
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文学少女の処女作品です。 「インストール」とは聞き慣れない言葉ですが、 情報処理の世界では一般的な用語です。 「プロパティ」とか「ウィザード」という本も 出して欲しいと作者に手紙を書きました。 | ||||
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この一文だけで1050円を払った甲斐がある。 作者の感性に脱帽した。 | ||||
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話題になってから十年以上経った今、読みました。 爽やかな小説で気持ち良かったです。登場人物は小学生より中学生の方がよかったような…ちょっとリアリティに欠けていますが テンポも良く、十七歳でこれを書いたとなると驚きます。 ドロドロではなく、トロッとした人間関係も上手かったと思います。 ただインストールに入っている You can keep it は途中で止めてしまいました。 恐らく三人称を挑戦的に挑んだんでしょうけど、物凄く視点がバラバラで読みにくくて仕方がなかった。 | ||||
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