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裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル
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裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.35pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全54件 41~54 3/3ページ
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百合期待して買ったのですが 異界探検作品としての出来栄えがかなりいい めったに読まないタイプの作品ですが早く2巻読みたいと思ってしまうだけの魅力あり | ||||
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色褪せた葦の湿原、初期装備のマカロフ、点在する廃墟、得体の知れない怪物、そして極め付けとして現れるグリッチという怪異。 ここまで読み、題名を見直してニヤリとした。 旧ソ連のSF作家であるストルガツキー兄弟の代表作に「路傍のピクニック」という作品がある。 一般には「ストーカー」という題名で有名であり、ソ連時代に映画化され、近年もゲーム化されて記録的なヒットを出している。 オマージュとして古典SFを引用する事自体は珍しくないが、この作品の場合、人間の認知を利用して恐怖を与える場としての裏世界という設定がある。 主人公と相棒が当初は「グリッチ」に出会わなかった理由が、幸運として片付けるにはすこし都合がよすぎるという本人の回想。 そして、裏世界のことをゾーンと呼ぶ、グリッチを教えてくれた男。 この古典SF自体も、ネットロアと同様、知っている人間にのみの作用する舞台装置(作中人物と読者両方への!)だったのではと思い至った際に、なんとも言えない愉快さを感じた。 日常の延長としての非日常的な恐怖。 路地裏からいける異世界というこの非日常感は、本当にわくわくさせられる。 リアルタイムで本当にあった怖い名無しを読み、stalkerにどハマりしたような層にとって、本書は読み応えのあるものになるだろう。 | ||||
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期待どおりでした!SF短編賞おめでとうございます。超怖かった…笑 エピローグ的なものがない…つまり続編ありかな?期待しております。 | ||||
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異世界モノ大好きならお勧めです。 ちょっと緊張感が少なめですが、ほんわかした冒険もいいものですね。 | ||||
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途中、つい色々ググってしまい、一気読みが出来ませんでした。それが悔やまれます。 | ||||
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物理本の方だとイラストが何枚かある(ググると出るので)かなあと思ったんですが、キンドル版だとないのかな?自分のスマホの機種のせいかなとも思ったけど、多分俺のスマホが異世界につながっているためイラスト見れないんだと思いながら脳内で補完しながら読了しました。続編出るっぽいし、アニメ化まで行き着いて、映像化された異世界を見てみたいし、他の人が見るその映像と自分の見たモノがあまりにも差異があったりして色々と混乱したい | ||||
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裏世界と認知科学の研究をしている小桜さんって白眉鷲羽さんとか詩藤鏡子さんを思い出すキャラだね。 書下ろしの最終話「時間、空間、おっさん」で強制的に裏世界へ連れていかれた小桜さんは元の世界に戻れたのかな? 続きがありそうな終わり方なので、気を付けておこう。 参考文献がネットロアってのも面白いし、ちゃんと載せている所も良いね。 | ||||
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好評価に期待してしまいましたが、あまりに薄っぺらな展開に驚きました | ||||
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異世界へ飛び込んだ少し自分に自信の無い女の子が 黄色い髪のカッコイイ女の子と出会い よく分からないものに襲われるけど力と知恵を合わせて倒す! どったんばったんおおさわぎ! という話です たのしー! | ||||
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裏世界の風景を、怪異の形貌を、異語の耳触りを描写から想像すると、そら恐ろしさが襲いかかってきます。 読んでいる間の時間が飛んでいたかのような錯覚も起こります。怖い。 動画のリンクを次々踏んでいく感覚に似ています。恐怖の訴求力に引き込まれます。 | ||||
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都市伝説SF。たまたま異世界への入り口を見つけたヒロインを語り手に展開する女性二人の連作冒険小説。 くねくね、八尺様、きさらぎ駅、時空のおっさん、と次から次へと登場するクリーチャーが、ややホラー風味。くねくねなど、見て存在を認識するだけで感覚に異常を来たし始め、存在を理解したら狂ってしまう辺りは完全にクトゥルー神話でこの作者ならではだな、でもその後に出て来る連中は少し違う感じだな、と想っていたら、そいつらがネットで語られている怪談(都市伝説)に登場すると云うのが作品上の設定ではなく現実だったと知って驚いた。 くるくるなんて、CthulhuかZoth-Ommogのノリだが、Gathanothoaほど危険ではなく、それなりに可愛い感じだったのだが、こいつも都市伝説に本当に居たのか。 一見弱そうな語り手の方が人生の闇を経験しているだけに精神面では強く、銃器の扱いに長けたカッコ良い美女の方が実は打たれ弱いと云うのが中々魅力的。 | ||||
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一迅社文庫で発表された「ウは宇宙ヤバいのウ」以降すっかりハマってしまった作家である宮澤伊織。 暫く音沙汰が無かったのでどこで活動されているのかと思っていたらSFマガジンだったとは。 物語は主人公の紙越空魚が「裏側」と呼ぶ異世界の沼地で身動きが出来ないまま 鼻と口がギリギリ水面に出る状態で溺れかけている「デス寝湯」の危機に陥っている場面から始まる。 溺死寸前の空魚の危機を救ったのは長い金髪が特徴的な仁科鳥子。 空魚の金縛りの原因となっていた白くてひょろっとしたシルエットのくねくね動く影に 岩塩を投げつけて撃退した鳥子に助けられた空魚が二人そろって脱出した先は大宮駅の東側にある廃屋。 高校時代から廃屋探検を繰り返していた空魚が偶然見つけた異世界への入り口である廃屋の裏口。 その先にある空魚が「裏側」と称する異世界に消えた冴子という人物を探す鳥子に連れられる形で 二人は人知を超えた異形の存在が蠢く異世界の探検を繰り返すことになるが… 怖い、そして、それ以上に巧い。 「ウは宇宙ヤバいのウ」を含む一迅社文庫での作品で感じた事ではあるけど宮澤伊織作品って 読者がいつの間にか白昼夢の様な現実感覚を喪失した状態に知らず知らず引きずり込まれている。 自分の感覚異常に気付いた事の恐怖感は本物だし、その状態に気付かずに引っ張り込む手口は神業。 本作は「くねくね」や「八尺様」、「きさらぎ駅」、「時空のおっさん」といった 都市伝説や2ちゃんねるのオカルト超常現象板の人気スレッド「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?」に 投稿されて広まった噂話=「ネットロア」を元にしたホラーテイストの作品なのだけど、 都市伝説を取り扱った作品は作者の出自であるライトノベルでもしばしば見掛けるが、怖さのレベルが段違い。 その怖さの特徴は「侵食」にあるかと。 序盤は女子大生の空魚と「冴子」という知人を探す中で空魚を助けた鳥子が「裏側」と呼ぶ異世界への 潜入と探検を繰り返す様子が描かれ、そこに鳥子の友人で「認知」の研究者小桜が絡む形で進むのだが 最初は旅立った異世界でのみ遭遇していた怪異が、安全であった現実世界にいる筈の空魚たちに忍び寄り、 彼女たちを取り巻く世界を狂わせていく…という裏側の侵食が進む様子が描かれている。 序盤の異世界探検も色々と怖い部分は多い。 二人以外にも「裏側」に潜り込んでいる人間はいるのだけど、失踪した妻を探して「裏側」に辿り着いたという 肋戸という男が最初は頼りになる人物と見えながら、徐々に「実はもうどうしようもなく狂っている」という 正体が炙り出しになっていく展開は心の奥から「ジワー」と嫌な汗が垂れてくるような緊張感に満ち溢れている。 中盤での異世界探検を終えた打ち上げに出掛けた新宿の居酒屋の店員が「くびりやらいので、あぶらがらすがきます」と 一見日本語の発音っぽく聞こえながら何一つ意味が通らない異言を発したり、何故か厨房の奥から 犬の吠える声が聞こえたりして「え?」と不審に思って空魚たちが店を出た時には裏側に引きずり込まれているという 異世界の侵食が始まった事を告げるシーンの怖さはガチ。 何故ここまで怖いのか、と考えてみたのだけど、この話空魚たちが遭遇した人外の正体や 空魚たち同様、裏側に引っ張り込まれて閉じ込められた状態で遭遇し、置いてきてしまった人たちのその後、といった 読者が「あれはいったい何だったの?」、「あの人たちは最後どうなっちゃったの?」という「気になる部分」を 一切説明しないのである…つまりそこに読者の「想像力」が働く仕掛けを用意してあるのである。 そんなの情報不足、作者の説明不足やんけ!…と憤る方もおられるかもしれないが、 作者が意図してやったのであれば話は別である。 というかこの作品のテーマである「人間の認知の一形態としての恐怖心」という部分を考えれば 明らかにこの「あえて説明しない」というスタイルは作者が意図してやっているとしか思えない。 人間が暗闇を怖がる、というのは「暗闇=暗い」という視覚を通じて知覚した情報に 「暗い=何がいるか分からない=襲われても対処できない=何かがいるとしたら何? =ナイフを持った凶漢?=凶暴な肉食動物?=名状しがたい異世界存在?」…みたいな 脳内のデータベースに収められた知識を基にした「意味づけ」が働く作用=認知が働くからである。 作者が提示する都市伝説やフォークロアの輪郭を完全には明確化せず「今見たのは何?」と 読者が想像し、勝手に意味づけしていく「認知」を利用して読者が内側から湧いてくる恐怖心を 自ら倍増しにする事を狙って仕掛けている、読者が自らの「認知力」で自らを怖がらせるという 渋川先生の合気柔術みたいな摩訶不思議なテクニックと言えよう…実に見事。 読み終える頃には裏世界の重要なキーとなっていながら何一つ説明がなされない「青」に 自動的に「青=怖い、超怖い」という条件反射を刷り込まれるまでこのテクニックが徹底されている。 見せ過ぎず、語り尽くさずで人間の「認知機能」を活用しまくる宮澤マジックを大いに堪能させられた。 読者に「怖い」という感情を味わせまくった上で「一体この恐怖という感情はどこから湧いてくるのか?」という 「恐怖論」ないしは「知覚と認知の間にあるもの」を考えさせてくれる非常に興味深い一冊。 「怖い」という感情を研究し尽くし、それを文章に反映させる技術を研ぎ澄ませた宮澤伊織渾身の作品。 「ジワジワと恐怖に引きずり込まれる様な体験をしたい」という方は是非ご一読を! | ||||
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この著者の本は初めて読みましたが、期待以上でした。 久々に時間を忘れて読みふけり、読み終わるのが勿体ないと途中で何度も思いました。 古来からの民話や2ちゃんねる発祥のものまでさまざまな フォークロアを織り交ぜていてとても不気味なホラー小説っぽくもあるのですが、 登場人物が可愛らしい上に少し百合要素もあるので一風変わった感じになっています。 諸星大二郎が好きな人なら間違いなくハマると思います。 | ||||
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まず何が良かったかといえばあらすじにネタバレが少ないことです、これだけでもかなり高評価。 まあそれはいいとして、レビューの題にあるように百合があります、怪談と対峙します。 そしてSF的考察、この三拍子がうまく混ざり合って僕の評価を5足らしめています。 また何と挿絵があります! これで何かを察するかもしれませんがそうはいきません、 タイトルからしてさーっと読めるようですが、そうはさせんと言うのがこの本です。ピクニックとはいかに、うごご アマゾンの評価5なんてあまり参考にはならないでしょうが、読んでつまらないなんてことはありません、 先程も書いたように百合、怪談、SFもどれか一つにでも興味があるなら楽しめると思います。 しかしちょっと高いですね、ハヤカワ価格相場を知らないだけかもしれませんが…… | ||||
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