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カムパネルラ
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カムパネルラの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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国家が主導する思想教育が覗き見えるジョバンニ…ではなく序盤に緊張のプロローグ. 具体的な時代までは語られないものの,遠い,もしくは近い未来の日本を描いた様子は, 苦々しさや苛立ち,また気持ちの悪さなど,何とも言えない複雑な感情が入り交じります. かと思えば,『宮沢賢治の没年にタイムトリップした俺が美少女JCと(略)』みたいな, 未来都市から始まる歴史改変ラノベ,アニメのような雰囲気となりこれまた困惑をします. とはいえ,史実や『銀河鉄道の夜』との接点や,逆にまるで異なる部分が見られはじめ, ミステリ風や,繰り返され,書き換えられる世界など,歴史改変ものにはありがちですが, その仕組みや背後の連中の思惑も含めて,思いのほかに軽めでわかりやすかったと思います. ただ,宮沢作品を読んだことがないため,歴史改変や終末世界の物語という印象が強く, カムパネルラとジョバンニの二人だけではなく,『風の又三郎』も大きく関わるのですが, それらの意図や彼らの心情には理解が及ばず,全てを楽しめなかったのはやはり残念でした. | ||||
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この本のテーマは、管理された近未来社会と宮澤賢治である。山田正紀が管理された近未来の社会を書いたのは物体Xの「見えない人間」や、不可思議アイランドの「自殺省」などであるが、いずれも短編であった。そのテーマでは今回初めて取り組んだ長編小説である。いずれにせよ重苦しい印象は否めない。 もう1つのテーマである宮沢賢治は、子供の頃偉人伝の本で読んだことはあり、屍人の時代の中の「少年の時代」でも宮沢賢治が出て来るが、今回は体制に利用される賢治を読んで辛さを感じた。私が銀河鉄道の夜を読んでいないせいだろうか、SFとしてではなく、文学として読み込んだためだろうか、私個人の評価は高くない。しかし、宮沢賢治を読み込んだ読者は評価が高いようだ。いずれにしても宮沢賢治を深掘りした小説としては貴重である。 この本とは外れるが、山田正紀の探偵、呪師霊太郎とは風の又三郎なのではないだろうかと考えさせられた。 | ||||
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