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呪われた町
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呪われた町の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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S.キング=ホラー小説の帝王という定説を横目にウン十年。 もともとホラーというジャンルが映画、小説ともあまり好きではないので 50歳になるまでこの作家の小説は1作も読んだことがなかったが、 「屍鬼」(ウルトラ長すぎですが、前半までいい味出してた)の元ネタ、 として気になっていた、そこそこ評判のよい本作で、キング作品に初挑戦。 で、結論は、「吸血鬼の登場しない上巻の3分の2がおもしろい」 淡々とした田舎町の人間模様が妙に惹かれるんですね。 もちろん、この町が後で惨劇にみまわれるのだ、という 読者のみが知る前提が「今はそんな暢気なことやってるけどさあ」と 言いたくなるような、今風でない(70年代ですからねえ…)リズムと 風俗で展開するアメリカ人たちの日常が、不思議な「懐かしさ」と「安心感」を 感じさせるんですね、昭和生まれには。 吸血鬼が跋扈する後半は、はっきり言って少しも怖くない。 ネタバレになるといかんのであまり書きませんが、 血を吸われながら被害者が快感で勃起しそうになるとか、赤い眼がどうのという描写、 怖いかね? 放送中止になったPS「サイレン」の予告編やHPの方ががなんぼか怖い。 作中の吸血鬼よりバスの運ちゃんや間男いびりの旦那、ゴミ焼き場の管理人など 普通の人々の方が不気味。 最初の犠牲者が発生するシークエンスのみ、少し「あ、始まったな」という 感じでワクワクするけどね。 個々人がホラー小説に何を求めるかで作品評価はまったくことなるはず。 キング作品が好き、という人は著者の構築するキングワールドを 是とするがゆえに、ホラーの帝王と賞賛するのだろうが、 私の感覚からすれば、小松左京の「くだんのはは」、J.キャンベルJRの 「影が行く」を東西それぞれの恐怖スタンダード、とさせていただきます。 まさに小品、佳作という印象です。 | ||||
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