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寒い国から帰ってきたスパイ
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【この小説が収録されている参考書籍】
寒い国から帰ってきたスパイの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全80件 21~40 2/4ページ
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ル・カレさんが亡くなられましたね。スパイを描く本書は確かに金字塔で、その描写には筆者特有の表現が多く見受けられます。20年以上前に手に取りましたが初心者には正直読書は苦痛を伴います。亡くなられたことでブームが再来しそうな予感もありますが、ル・カレさんは上級者向けのエスピオナージ作家です。もしこのジャンルが初めての方であれば先ずは東西冷戦下の時代背景を舞台にした映画鑑賞や他の作家さんの小説を読んでから本書を手に取ることをお勧めします。 | ||||
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評者は、すこし前にル・カレの『スパイたちの遺産』を読んだのですが『寒い国から帰ってきたスパイ』を下敷きにしているから細部で理解できないところもあった。 『スパイたちの遺産』の訳者の加賀山卓郎氏も『寒い国から帰ってきたスパイ』をかって読んだ方も読み直してからこの『スパイたちの遺産』を読むよう勧めていたが、スマイリー三部作も最近読んだからいいか、と思い読んでしまったのです。 が、なんとなくすっきりしないので大昔に読んだ『寒い国から帰ってきたスパイ』を何十年ぶりに再読することにしました。 もはやスパイ小説古典の金字塔ともいえるル・カレの傑作だけに一気読みしてしまいました。 『寒い国から帰ってきたスパイ』を読み終えたら、どうしても『スパイたちの遺産』の後半を、どうしても今一度読むことになってしまった。 半世紀も昔に書いた本を下敷きにして『スパイたちの遺産』のデティールを構想した才能に舌を巻きながら読んでしまったのです。 『寒い国から帰ってきたスパイ』と『スパイたちの遺産』とを重ねて読みしてから、あらためてジョン・ル・カレ86歳にして衰えない作家としての意欲を思い知らされました。 | ||||
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ジョン・ル・カレの第三作にしてベストセラー。何十年ぶりかで再読してみて、あらためてスパイ小説の古典であり、すべてのスパイ小説ファンの皆さんに読んで欲しい傑作だと思いました。 | ||||
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途中途中に、肩をゆらすという表現が用いられ、誤訳の本であるという先入観を持って読んでいた。しかし、ある部分にはちゃんと肩をすくめると書かれている。なので、微秒なニュアンスをあえて伝えるためにこのような言葉を用いたと私は思った。 | ||||
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スパイ小説の傑作と言われるだけあって、とても面白い作品で満足しました。 | ||||
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ル・カレ入門編にして、ある意味最高傑作ともいえる作品。 後者については異論もあろうし、私自身も、その後のスマイリー三部作等の方が格段に重みはあるとは考えている。 しかし、ル・カレを最初に読むならこの作品。若い時の出世作だけあって「勢い」が違うし、それまでの回りくどさから物語が突然疾走を始める「ラストスパート」や、読後の何ともいえない余韻など、小品とはいえ、否、小品だからこそ、ル・カレ作品が持つ魅力が余すことなく盛り込まれているからだ。 この作品から入って、スマイリー三部作で醍醐味を味わい、パーフェクト・スパイなどの難解本でオタク化し、ル・カレ自伝を読んでパーフェクト…も自伝だったことを再認識し、リトル・ドラマーガール等でお口直ししたり、スパイたちの遺産で、本作の後日談やその後のピーター・ギラムやスマイリーの姿を確認した後、三部作以前のスマイリーの姿を求め、本作を除く処女作から5作目までを順番に読む(そして、本作やスマイリー三部作に戻る)、という、ほぼ私が辿ったルートが、この人の作品の一番いい読み方じゃないかな。 合間に現在日本で出版中の、代表作以外の比較的新しい本を読むのも構わないが、この人のコアにあるのは、やはり冷戦時代。1990年代後半以降の作品には、常に最新の国際情勢を捉えてモノを書こうと努力し、シビアな現実を認識しながらも、根底にあるのはヒューマニズム、というこの人自身のキャラが好きになってからでないと、ちょっと作品としてはお勧めできないものも散見されるので、日本では絶版になったものを含め、冷戦時代を扱った(あるいは冷戦時代に書かれた)作品をつぶしていくことをお勧めします。 ル・カレじいちゃん、まだまだ長生きしてね。 | ||||
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自分の肩は「ゆする」んじゃなくて、「すくめる」んだよ! 誤訳はその他山程あって普通に酷いんですが、この日本語すらおかしい「肩をゆする」がド頻出で、読みながら発狂しそうになりました。 話自体はまあまあ面白いです。 | ||||
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東西冷戦が激しかったころを描いた作品なので、事前に時代背景を知っておいたほうが作品を深く理解できるかと思い、Wikipediaの本作の解説を覗いて見たのですが、あらすじが結末まで書いてあって、読書の楽しみが半減してしまいました。読了するまでWikipediaは絶対に見ないほうがいいです。 他の人の読書の楽しみを奪わないために詳しくは書きませんが、裁判のシーンでの検察側と弁護側それぞれの長いセリフまわしがすごくダルくて、ここで読むのがちょっと嫌になってくるのですが、頑張って読み進めてください。この場面を乗り切ればまた物語は動き始めます。 ただし、読後は陰鬱で暗澹たる気持ちになりました。スパイ小説の傑作というだけでなく、タイム誌の「時代を超えて読まれる小説100冊」に選ばれるような名作ですので、1度は読んでおく価値があると思いますけども、明るくポジティブな気分になるような小説ではないです。 雰囲気でいうと、オーゥエルの「1984」や、グリーンの「ヒューマン・ファクター」に似ていると感じました。全体主義の犠牲になる個人について描いているので、暗い感じにならざるを得ないんでしょうけど。 | ||||
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もともとこの作家は好きだから。ノーベル文学賞をもらってもいいと思うのですが。 | ||||
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冷戦期を舞台にした有名なスパイ小説。 前半は、比較的のんびりという印象だったが、後半のどんでん返し以降、残り10%くらいが、はらはらしてとても面白い。 と同時に、正義よりも国家の理屈が優先し、善良な個人が翻弄され、なんとも言えない気持ちになる。 冷戦とは何か感じられる本。おすすめ。 | ||||
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スパイもの、探偵もののファンの一人としてスパイものの名著であり古典であるといわれている この本を見過ごすわけにはいかない。 一度は読んでおくべきという、 いわば使命感に近い心情で読み始めたのだが・・・・・。 あくまでも私にとってだが「面白い箇所」「面白くない箇所」を繰り返しながら、 そして、私にとって面白くない箇所」が何ページにもわたり、 結局、中盤あたりで挫折してしまった。 途中で放り出してしまったのは、 ひとえに私の読み込む力のなさが原因である。 | ||||
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大学生になったばかりの頃、本書を読んで魅了され、引き続きスマイリー三部作を読んでジョン・ル・カレのファンになりました。 当時の私は「自分はスパイ小説好きなのだ」と思っていたのですが、社会人になってしばらくした頃、ジャンルとしてのスパイ小説が好きな訳ではなく、ル・カレという特定の作家の作品が好きなのだ、という結論に達しました。 ...いくら他の作家を読んでも、ついぞこの作家、この作品を超えるものに出会わなかったからです。 イギリス人らしさ、人間臭さがより現れている、という点で、個人的に好きな作品としてはスマイリーものの方が上ですが、スパイという特定の職業と、この特定の時代、国家--色々な要因がプロットに落とし込まれているストーリー展開の水際立った処理など、作品としてのインパクトとしてはこちらの方が上だと思います。古さについては、むしろこのくらい時代が変わってしまうと逆に気にならないで読めるのではないでしょうか。 その後も愛読者としてル・カレの作品は読み続けていますが、ファンのひいき目を抜きにしてお薦めできるのはやはり本作とスマイリーものです。スマイリーはイギリス人特有の価値観が鼻につくと思われる方もいらっしゃるでしょうから、まずはこちらをどうぞ。 | ||||
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新聞書評にル・カレ回想録が出ていた。 それを読む前に代表作とされる本書を 手にした。書評執筆者もル・カレを高く 評価する方であった。 スパイ小説の古典として、それまでの スタイルを打ち破った作風で評価が高い のだろうが、個人的にはほとほと退屈な 展開に途中何度放棄しかけたことか。 主要な登場人物の行動記録を "小説風"に 記述するだけ。と感じた。 小説風とは、ある場面で状況描写を離れ 登場人物の会話をただ挟むという意味で ある。そもそも小説の体をなしていない。 はっきり申せば「だから、どうした」と 言いたくなってしまう内容。というのが 個人的な感想になる。 佐藤優さんの外交官物を読む方が最近の 話題に近いから良いように思う。 もっと面白い『小説』はいくらでもある だろうとも思う。 フォーサイスのものも面白かったが、偶然 読んだ元F1レーサー、S.L.トンプソンの 『サムソン奪還指令』は当時の東ドイツ当局 とアメリカの手に汗握るカーアクション物。 読者に退屈する暇を与えない。 少なくとも、小説の舞台に読者を引き込んで しまう魅力的な描写には唸ってしまったもの だ。 残念ながら、この作品にそうした感激は無い。 | ||||
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アメリカならハードボイルド小説、日本なら時代小説、そしてイギリスならスパイ小説といったところであろうが、007のような超人的スパイではなく生身の人間としてのスパイを取り上げ、国家と個人の関係性(=個人の感情をも利用し尽くす最終的な非人間性、非人道性)に関する犀利な洞察と告発を込め切った上に、二転三転するプロットで、騙す者と騙される者との攻守所を変えまくる虚々実々の駆け引きと法廷劇(圧巻は第22章)、そして男女の愛を描き切った、古典のみが持つ独特のオーラに満ちた真の傑作。(日本の推理小説でいえば、松本清張の登場とでもいったところか。長らく読もう読もうと思ってきた一冊ですが、この三連休でようやく宿願を果たせました。) 「死刑の宣告を言いわたされると、だれもがかえって元気づくといわれている。炎のなかへ飛び込んでいく蛾とおなじで、身の破滅と希望の達成とが同時に行なわれるわけだ。リーマスも胆をきめたとなると、それに似た感情が意識された。束の間のものとは知っていたが、しばらくは心のやすらぎを味わった。が、そのあとすぐに、また不安と焦燥がおそってきた」(176頁)。 「そこから、隣室の彼を見張っているのであろう。が、監視されたくらいで、動揺するリーマスではない。・・・ ぼんやりしていたのでは、ひどい目にあうこともあろうが、けっきょくそれは、相手がかれのうごきを注視していることのあらわれで、これがあることによって、かえって相手の手がかりをつかめるというものだ。・・・ わずかの隙に、かれらの正体を見てとることができた」(248~9頁)。 「けっきょく、みじめなやつは、おれたちふたりさ」(356頁) 宇野利泰氏の訳はところどころ意味が取れず、原文に当たりたくなったが、(私見では)後半はスムーズ。個人的には、1985年にベルリンの壁を訪問し、チェックポイント・チャーリー(Checkpoint Charlie)を越えて東ベルリン市街を歩き回ったときの記憶と重ね合わせて読みましたが、とにかく心にずっしりときましたね。星5つでは足りない、正にヨマシネの一作。 | ||||
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『The Spy Who Came in from the Cold』は学生時代に、イギリス人の教授から借りて読みました。 難解な小説で苦労しましたが、原書で読む喜びを教えてくれた最初の洋書です。 二転三転するストーリーと衝撃のラストは、今でもはっきり覚えています。 日本語版がKindleで出たので、翻訳がどうなっているのか気になり、読んでみました。 はっきりいって、本当にプロが訳したのかと疑いたくなるたどたどしい直訳調の文章が目立ち、絶句しました。 代名詞の多用や不適切な訳語の使用で、英文の意味が正しく日本語に置換されていません。 本書はスパイ小説の金字塔なので、ぜひ原書でJohn le Carréの才能を堪能してください。 ※レビューに「Amazonで購入」の文字が表示されていませんが、「注文履歴」で購入したことを確認済みです。 | ||||
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最後にルカレの作品を読んだのは「繊細なる真実」、もう1年半前になる。ルカレも御大85歳になるはず、なかなか新作も期待できない。ということで ルカレの名作中の名作、彼の出世作である「寒い国から帰ってきたスパイ」を再再読することにした。と言っても、最後に読んだのはたぶん20年 程前、作品の詳細はすでに忘れ、ただあっと言わせる最後の100ページの展開だけが非常に衝撃的であった記憶だけが残っている。初めて この作品を読んだとき、ああこんなプロットの小説があるのかと思い、一気にルカレファンになった。3度目となると詳細は忘れても、最後のプロットの 流れは残念ながら(?)覚えていたものの、そのプロット以外のところでルカレが我々読者に感じさせようとした「国家の利益を追求する巨大な 機構に巻き込まれたスパイの悲劇」というテーマが、実は彼の最新作である前述の「繊細なる真実」において、「体制や大義が個人を蹂躙して 行くことへの大きな怒り」というほぼ変わらぬ形で維持されていることに新鮮な驚きを感じる。 これ以後書かれるルカレの小説に共通する、やたら詳細に拘ったり、内省的な人間の葛藤の部分は、まだこの「寒い国から帰ってきたスパイ」 においては余り見られない。その分読みやすくはあるが、その後のルカレ作品に慣れさせられた読者には、やや物足りなく思うだろう。まあ、 それだけルカレが同じテーマを描きながらも、より純文学に近い作風を指向していったということと理解している。いずれにせよ、私の今の希望は ただ一つ、ルカレよ、せめてあと一作、新作を読ませて欲しい。 | ||||
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再読と思ってよんだら、以前読んだ著者の他の作品と取り違えていたらしい。ジョン・ル・カレの著作はかなり読んだが、これは本当に傑作のひとつと思う。 彼の小説はひたすら暗く重く細部にこだわるので読むのに時間がかかる。 冷戦のもと、東側や共産主義への批判が多いが、今読むと当時の新進作家が情況へ迎合するためだったのでは?と思える。 それよりも貧しい女共産党員のみじめな生活とか、人種・民族・階級(ユダヤとかアイルランド人とか)へのこだわりの描写などが、今なお非常にリアルである。 おそらく20世紀を代表する小説として残るといっても過言ではないかもしれない。 | ||||
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流行の新刊を読まない私には、古典的かもしれないですがロングセラーのこちらは大満足でした | ||||
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大学生のときに初めて読みました。スパイものと言えば007のような娯楽的で華やかな世界しか知らなかった身には、ここに描かれるどこまでも暗くて、寂しさが重く残るスパイの物語は衝撃でした。その後、辞書を引き引き原書も読み、これはスパイ小説というよりも文学ではないかと思っています。ペンギンのモダン・クラシックス版には、007映画の脚本も手掛けた小説家、ウィリアム・ボイドによるイントロダクションが付いていますが、これがとてもよい。「寒い国」を字義通りに冷戦下の旧東側諸国とのみ捉えるのではなく、スパイとして生きることに必然的に伴う「非人間性」も含意されているとの解釈を知ると、あのラストに救いが見えてきます。 | ||||
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スパイの世界は、何重にも騙し合いが絡んでいて、とても危険な仕事であることが読み取れる。 全体として、話の流れは読み取ることができるが、地理的なことなど、理解の難しいところも有った。 | ||||
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