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コンビニ人間
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コンビニ人間の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.99pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全749件 661~680 34/38ページ
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「正常な世界はとても強引だから、異物は静かに削除される。まっとうでない人間は処理されていく。」ーーーアスペルガー症候群、でしょうか。でも恵子が感じていることは、誰もが少なからず感じたことがあるのでは、と思った。読む前のイメージとは少し違う話でしたが、それほど長い物語でも難しい言葉でもなく、読み手にこれだけ多くのことを想像させるのはすごいと思った。どこかずっと苦しいけど、ラストの恵子の決断は清々しくもあった。異物を排除する社会は苦しいけど、それが社会の本質だ、とも思う。難しいですね。 | ||||
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サクサク読めて、半日で読み切ってしまいました。 面白い作品です(^^) | ||||
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『コンビニ人間』は主人公が少し狂った精神の持ち主である。 だからといって精神病であるとか発育障害というのではない。 「一般的な」見地から言って、物の見方が少し変わっているということだ。 彼女はいろいろな凸凹をデコボコと認識せず、客観的事実としてだけ認識する。 他人にも自分にも何かを強く求めるという感情が、ほぼ存在しない。 求めるものがなければ苦しみも存在しない。 これは仏教の悟りに近いのではないか。 ただし、主人公は聖人ではない。 30代の処女でも、日本人でも、いや女性ですらなく、もっと言えば人間でもなく、そうではなく、コンビニ人間なのだ。 だからコンビニ店員をやめてしまうと、もはや生きる意味を失い、エネルギーが供給されないロボットのようになる。 たとえ悟りをひらいた聖人であろうとも、自分を存在させるための基盤を奪われたら、生そのものが成り立たなくなる。 だから彼女はコンビニ人間として、その枠内で生きていく。 ただそれだけを求める。 そこに主観的苦悩はない。 普通の人間は、ある社会の一員として、緩やかではあるが、コアな部分では厳格な規約の中で、自分をそれに縛りながら生きている。 大抵の場合、そうとは気づかずに、それを当然だと思いながら生きている。 彼らはコンビニ人間を社会の歯車として、空気のように不可欠な存在として重宝するが、彼女が自分の身近な仲間として存在するとなると、とたんに彼女を「治し」たくなる。 同じ規約で行動しないからだ。 コンビニ人間はそれを鬱陶しく思うが、それに対して怒ったりしない。 強く憤慨することなどない。 ただその事実を受け止めてやり過ごすだけだ。 時に、親切な人から切り抜け方のアドバイスを受けながらやり過ごすだけだ。 感情がないわけでなく、コンビニ人間として合理的に生きているのだ。 私たち「普通の人」は彼女を治そうとするが、そうはせずに、彼女の存在を事実としてただ受け止めることが必要なのだと思う。 この短い物語は私の中に新たな視点を持たせてくれた。 | ||||
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寄生虫の男がストーリー展開で無理がある気がしたが仕方なかろう | ||||
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楽しいお話ではないのに、続きが気になって読んでしまい、あっという間に読み終わりました。「すごくよかった!」という感じではないのですが、なんだかずっしりと心に残るような・・。主人公はコンビニで長年バイトをしている30代半ばで、いろいろ子どもの頃から順調にいかず、コンビニが唯一の居場所。そんな中、やはり誰とも打解けられない男性の新人アルバイトがやってきて・・。というお話。この本を読んで思ったのは、人間というのは、相手が自分と同じ価値観を持って生きていると思いがちだということ。あと、現在の格差社会をうまく表現しているなと思いました。就職難で結婚も就職もうまくいかない人が多く、世間から非難される・・・これは就職氷河期を経験した現在の30代、40代が抱えている葛藤で、多少、主人公たちが訴えていることは大げさにしても、こういう気分って今の30代、40代の人は誰でも持ってるように思います。うまく社会を渡っていけない人が、いずれこういう葛藤を国にぶつけるのではないかと思うと、なんだか怖い。主人公みたいに自分の主張がなく、淡々とできる人って実は少ないのでは?いろんな価値観のある社会ですが、昔みたいに普通にやってれば、就職して結婚できる時代には生まれなかった作品で、今の世の中って幸せなようで、実はやっぱりいろんな価値観が認められていないのかもと思いました。 | ||||
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作者は、この人間社会の片隅に実在する、普通の人にとって、ある意味触れてはいけない禁忌な存在たちへの本音を、まっすぐに、えぐりこむように描き切っている。 同時に、異常で異質な存在たち(石倉と白羽)も、この世界での生きづらさを純粋に吐露し、受け入れてくれない社会への不可解さをあらわにし、呪詛を吐く。 作中では、主人公の石倉をさげすみ、馬鹿にする白羽。彼が石倉に連発する、どストレートなNGワードの中身に、男の本音と男性の本能をうかがい知ることが出来る。 また、白羽の義理の妹が、同棲している二人の未来を案じて諌めるように投げかける言葉は、身内でなければ、とても言えない率直な意見だ。 石倉の妹は、この人生のお荷物である姉に、自分の赤ん坊の世話を任せることは、絶対にないだろう。 コンビニ店の仕事仲間も、地元の友人も、実は主人公の異常さに気づいている。気づきつつも、当たり障りなく接し、彼女が歯車として機能するうちは、店にいることを許容し、異質な石倉を招待する地元の友人は、メンツとしてイジる為だけに許容する。同僚は彼女を飲みに誘わないし、友人たちは彼女を見て、自分にはあって彼女にはない、己の幸せの正体を噛みしめる。 石倉は冷静で賢い。けれども、他人が何を考えているのか想像できない欠陥人間だ。善悪の判断が出来ない彼女は、他人からの指示、マニュアルに沿った仕事しかできない。他人に共感できない石倉の、この一人称で語られる物語は、石倉の話術にハマるようトリックが施されている。読者は石倉サイドへ、異常者の方へ引き寄せられ、どこかしら石倉と似た経歴を持つ者の心を掴む。 一方、白羽の方は馬鹿で直情的。馬鹿と言っても頭ではなく、行動様式のほう。自惚れ屋で独りよがり、他人と協調できない癖に、自分をひとかどの人物だと思っていて、他人を使ってのし上がろうと画策中だ。オフィス街の美女を物色中だったのも、彼の脳内ビジネスに役立つパートナーとしてか。いい歳をして就職も結婚もしていない男性の中に、この手のタイプが散見される。 この問題のある二人が、物語の後半で共生を始める。すると、話に大きな変化が生まれる。 物語のラストは、この後の波乱を予想させる。石倉と白羽は貯金がない。二人はケンカの後同じアパートに帰るのだろうか。当てが外れた白羽が石倉を殺そうとしても不思議ではない。抵抗した石倉が、あの石倉だからこそ、彼女独自の理屈で、白羽を始末してしまうこともありえる。 そう考えると、このクレイジーな小説は、ホラー小説に変貌してしまう。探偵が登場すればミステリーか。 読者に様々な想像を促す、さすがは芥川賞。 (追記↓ネタバレを含みます。) 一般的に、バイトだけで一生食べていくことが無理なことは、頭のいい主人公は分かっているはずだ。歳をとり、身体を壊してシフトが減らされたり、働けなくなりでもしたら、日々の暮らしが破綻する。そもそもコンビニ店員はAIロボットに置き換わるかもしれない。そこに待つのは白羽の義理の妹が言う、〔餓死〕かもしれない。それが言い過ぎだとしても、生活保護など前途が多難なことは確かだと思う。しかしコンビニのバイトしか、コンビニに寄生して生きる、ソレしか出来ない主人公の、コンビニ宣言で終わったこの物語は、だからこそ救いがないのだ。その為に私はゾワっと恐怖を覚えてしまう。アイデンティティの問題ではない。死を受け入れるほどの苦しい選択と叫びだった。でもどこか歓喜を感じている彼女の、そこがクレイジーなのだ。 | ||||
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普段本はあまり読まないのですが、レビューの良かったこの本を読んでみました。 きれいな文体でスラスラ読めて、あっという間に読み終わってしまった。 人間の生き方、こういう考え方の人もいるのかなと。 これからちょっと読書にハマりそうです。 | ||||
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どーなっちゃうの?と続きが気になってスラスラ読めました。 主人公の事は理解できない部分が多いけど、友達との話には共感できるところが沢山ありました。 同じ側に行かないと不安がられる感じとか。 ただ、友達にも、それからコンビニの店長たちにも悪気はないんだろうなぁ、、コンビニの仲間が白羽さんとお似合いって言ったのには本音が含まれてて嫌な感じに思ったし、完全見下してるなぁとは思ったけど少なからず仲良くなりたいと思ってプライベートな話を聞いてきたりする人もいるだろうし難しい… コンビニが彼女のアイデンティティーになっていたんだなと思いました。 そこから外れたら生き方が分からない、何をしたらいいのかわからないって。 今の時代は色んな生き方があるとは言われてはいますが、結局は仕事とか結婚しかないような…決めつけられるような会話ばかりが溢れていて縄文時代と変わらずですねw 最後まで興味を失わずにドキドキしながら読めて、色んなことを考えるきっかけになりました。 ぜひコンビニの正社員になってエリアマネージャー、その他上の立場まで行って欲しいです。 | ||||
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ミュージシャンを目指す彼と、それを支える彼女の話。と言った具合の話を変化させたようにも思える。 要するにこれは、主人公のような、その世界でしか生きられない人間、ある種の芸術家のような話だということだ。 こういった人間の九割は破滅に向かう。残りの一割は成功する。 もっとも、大抵は、途中で挫折して一般の世界に戻るのだが。 主人公も一度は就職、つまり元の世界に戻ろうとする。 しかし、結局自分はコンビニという世界でしか生きられないと悟る。 これはもう、その道で生きようと決めた芸術家そのものだ。 そしてこの物語が面白いのは、そんな主人公を正常な私たち現代社会に引き戻そうとしている家族に対して、 果たしてあなたが方のいう世界のほうが正常なのかと読者に疑問を投げかけてくるところだ。 もちろん、普通に就職して生活するほうが生きていくには、この社会は住みやすいだろう。 しかし、必ずしも誰もがそれに追随しなくてはいけないのだろうか? 無論、その場合、この社会はひどく住みにくいだろうが。 こうした場合、よくあるのが、ここで主人公がどう生きるべきか葛藤するシーンが挟み込まれるのだ。 ところがこの主人公、性格的な難があり、そうした葛藤は一切ない。 住みやすいとか住みにくいとか、そうした社会の常識で物事を測るのではなく、ただ単純にコンビニでしか生きていけないと思うのだ。 本来あるはずの葛藤の部分をごっそり省略している。 そういう意味ではこの小説は少々非現実的で、ファンタジーといえる。 しかし、その代わりとして、その葛藤の部分を読者に投げかけているのだ。 主人公ではなく、さて読者さん、あなたはどう思いますか? あくまで社会に追随しますか? それとも、こんな生き方もあっていいんじゃないか? そうした物語の構成が、もう堪らなく素晴らしい。 | ||||
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主人公の価値観の無機質さをリアルな表現で描いていて入り込んでしまいました。大なり小なり人は相違点があるし、他人の理解しがたいことを納得したいがために他人に介入してしまうというのは、あー!なるほどなと。 | ||||
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全てはコンビニで、それ以外は無く。 意思もなく、全てはコンビニに帰結する。 こんな感じだった | ||||
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読後一日経つのに余韻がある。コンビニに行ってみた。店員の或いは店の雰囲気の圧が強く、すぐに出た。親切圧はコンビニだけに見られるわけではない。日常的に見られるが永続的なコンビニはやはり代表格。本作はその圧に馴染めない人が共感せざるを得ないと思う。 | ||||
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白羽さんはその後どうなったのか。この小説は作者のドキュメンタリーだと思っていたんですがどこまでが本当なのでしょう。一旦コンビニ店員を辞めて社員の面接に行こうとしたが、自分がコンビニ人間だと気づいて啖呵を切って白羽と別れるところがちょっと感動的でした。白羽はあのまま路頭に迷えばよろしい。主人公は不器用な生き方をしてきた。しかしそういう人は結構いる。まぁ後半がおもしろおかしく一気に読めた。 | ||||
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2~3時間程度で読了。 親、妹、白羽、コンビニの同僚など、周囲の人間は柔軟な思想を持たず「一般的」でない主人公の 考え方や行動を異常だと思っているのに、常にひょうひょうとしている主人公の独特さが魅力に感じました。 コンビニに来るお客さんは主人公を色眼鏡で見ず(「1人の店員」として見ているので)、また主人公からも お客さんを否定する言葉が出てこなかったので、主人公ーコンビニの客 という関係だけは安定していて そこがこの作品のホッと出来る部分であり、救いのように感じました。 | ||||
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すごく読みやすい。 今いる場所に違和感って感じているだろうか? 一生でここを居場所と決めるのは難しいけど、 稀に出会う人もいる。 そんな話。自分に合った活き方はきっとある。 今までに類を見ないタイプの内容だけど、現代らしさがあり、 読まれて損はないと思います。 | ||||
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以前からテレビや書店に並んでおり気になっていた作品でした。 主人公の人格が面白く、お話が短いこともあり一気に読めました。 特に主人公と白羽のやり取りは暖簾に腕押しの様で、『普通の人間』が白羽を罵るのとはまた違った爽快感がありました。 | ||||
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面白かったです。芥川賞で話題になった頃にテレビで著者を見てから、面白そうだなと思っていました。 主人公の古倉さん、発達障害というか、グレーゾーンなのかな。 変わっているけど、誠実でブレなくて、良いと思います。 さて、どうなるか、と思ったところでさっぱりと終わり、 それはそれで読後感は良かったし、 続きが気になるといえば、そうだなと思います。 でも古倉さん、変わらないんじゃないかな。それでいいんじゃないかな。 | ||||
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社会の構造は縄文時代から変わって無いんだ…確かにSNS村とか言いますよね。 村みたいにわざわざ自分の行動をツイッターで報告したり。 さらっとしててパラ読みでだいたい把握しました。 色々面倒くさいのでどこかに所属してるって楽ですよね。仕事もうちょい続けようと思った | ||||
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なぜ主人公の妹さんや親はお姉ちゃんが発達障害かもしれないと思って本で読むなりして調べたりしないんだろう、って思いました。 ていうかサイコパスですよね。 恵子の小さい頃はメジャーではなかったかもですが、いまなら情報もたくさんあるので、治る治らないみたいな事は見当がつくだろうに、と思います。 身内の無理解な感じが、主人公かわいそうだなって思いました。 あと白羽さんも自分が上だと思って偉そうに振る舞うところがなんともリアルだなあと思います。 | ||||
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本を読んでいるのに、音を感じる不思議な感覚だった。続きが知りたいと思ったし、自分には活字に出来ない感情がピンポイントで表現されていて「そうそう」って思わず声が出てしまった。 | ||||
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