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コンビニ人間
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コンビニ人間の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.99pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全749件 241~260 13/38ページ
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既視感がすごい、と本書を読んで感じた私は、明らかに「あちら側」の人間なのでしょう。 本作の主人公ほど極端なタイプではないですが、死んだ鳥のお墓のために花を殺しているという表現は本当そう、世の中こんなんばっかり。世間って本当、意味不明!と強く共感しました。さすがにスコップで殴って静かにさせるとか、赤ちゃんをケーキナイフで…とかはこの私でも引きましたが…。 太宰治を読んで、これは自分のことが書いてある!と感じる人には、既視感を感じられる作品なのではないでしょうか。太宰?暗くてよくわかんない、って人は本書も多くのレビューにあるように、「気持ち悪い」としか感じられないのではないでしょうか。定型発達と非定型発達の人間の間には大きな溝があるということを、本作品は改めて認識させてくれました。お互いに相手の言動が不可解で平行線なのです。 しかしながら、非定型発達はマイノリティなので、発達定型側に合わせるよりないのです。本作の主人公のように。私も後天的な「学習」をして、「普通の人」のふりをしています。 例えば、私自身のアスペっぽいエピソードとしては、世間のおばさま方やおばあさま方の若い頃の写真を見せられた時に、以前は「おきれいですね」とかそういうことが一切言えませんでした。だって、若い頃の写真見ても、別にきれいじゃないから。しかしながら、今は「学習」したので、どんなのを見せられても即座に「きれいですね~」「かわいい!」と言うことができます。他人の赤ちゃんに対しても同様です。別にかわいくもない赤ちゃん写真を見せられて、「カワイイ~!」と言えるようになりました。 こんな私に共感できるタイプの人は、本作品にも共感できるはずです。そういった共感と世間への違和感をもらたしてくれた本作に高評価をしたいです。しかしながら、星ひとつ減らしているのは、他のレビューにもあったのですが、表現力や言葉の使い方、こういった部分において文学性及び芸術性を感じられなかったためです。この点は、本著者に限らず、現代作家共通の課題だと思います。本作が芥川賞ねぇ…という意見に非常に同意します。直木賞ならまだしも。 | ||||
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現代の人間関係における矛盾、生きづらさを見事に描き出している。キャラクターはデフォルメされているが、その主張は至極全う。大変考えさせられた。 | ||||
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外の世界は複雑すぎるし、世間という無責任な他者が生き方を強制してくる。コンビニのパッケージ化された世界の中でこそ生き生きとする人間は確かに存在する。それは人としての優劣の話ではないと思う。 | ||||
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芥川賞受賞作品、非常に話題になった作品だ。題名からしてコンビニを頼りにするお客の話かと勝手に 思っていたが、些か異なっていた。主人公は38歳の古倉さんという女性。もう18年間もコンビニのアルバイトを している。彼女はいわゆる「普通の人」や「普通の社会」から見ると「変わった」人だ。少女時代も男の 子の喧嘩を止めるのにスコップを使って男の子を瀕死の目にあわせたり、死んでいる小鳥を焼き鳥にしようと 真剣に考えたり、親や家族が心配するほど「普通」ではない。だが、コンビニで働き始めて、この世界に自分 を完全に埋没させることが出来るほどフィットしている。彼女は結婚もせず、就職も考えず、男性経験も ない。彼女はひょんなことで生活能力のない男と一緒に住むことになる。この男も「普通の世界」を唾棄 している。古倉さんは「普通の世界」を認識出来ていないが、この男はある程度正確に認識したうえで憎 悪していると言っていい。ある意味、現代社会において底辺とも言える二人。この主人公を哀れと視る か、自由と取るか。多様性のある生き方と簡単には言えるが、これは時として大きな不幸を伴うことも ある。でも、自分で選んだ、いや、これしかない人もいるのだ。私たち「普通の人間」は、なかなか感情 として理解出来ないが、これも現代の生き方なのかと思わざるを得なかった。 | ||||
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主人公がなぜそんな行動をとるのか、なぜそんな思考になるのか、気持ちは全く理解できず。 しかし、そういう人間がいるのだということを知れたことは、非常に興味深かった。 自分にとっての「普通」が人にとっては「違和感」だったり、逆に人にとっての「普通」が自分にとっては「違和感」だったり、社会というのはそういうものなのではないかと思った。 コンビニだろうが会社だろうが家庭だろうが、その人自身がそこが自分の居場所だと思える場所があることが、1番の幸せなのではないかと感じた。 | ||||
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斬新なストーリー。 こんなコンビニ人間が実際にいたら、企業側は重宝するのでは。 主人公の中では、コンビニバイトが本当の自分で、友達や妹といる時間の方が非現実のような感じ。コンビニバイトを辞めてもその事実は変わらず、むしろ、本当の自分を改めて自覚したのではないか。 | ||||
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何とも言えないしっくり感がありました。世間的に普通でないけど、本人はそれ自体に違和感もなく普通に生活をしている。それは本来幸せなことなんじゃないかと思いました。 以下ネタバレ含みます。周りが心配・興味本位で普通でないことについて治そうとしたり見下したりして、主人公は煩わしさを感じ普通を演じようとしますが、最終的には主人公にとっての転職と言えるコンビニを選びます。それは何が主人公にとっての幸せなのかが明確にわかった瞬間で、主人公にとっての生きる意味や自分の在り方への自信をはっきり自覚できた瞬間だったと思います。ラストシーンは迷いのあったそれまでより生きる力に溢れています。 白羽は人間は縄文時代から変わらないんだと繰り返しますが、確かにある意味その通りで、かつ主人公のような人達も昔から大勢のいるのでしょうね。むしろ白羽の方が生きづらいし、今後もしんどいだろうな。向き不向きや幸せの形はそれぞれって事です。それを見つけられた主人公はあっぱれです。これに共感する人が実は多くいて多数翻訳されていることがもうそれをものがってますよね…読んでよかった。 | ||||
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このような作品が芥川賞に輝いたのが嬉しいです。 いかにも重厚な作品が受賞するイメージのある芥川賞において、一般的に共感しづらい思考を持つ主人公が見た社会を描いた本作が、選ばれた意義は大変大きいです。 主人公の古倉恵子はほぼ間違いなく発達障害を持っています。 自分も発達障害当事者なので読み始めてすぐ分かりましたが、読者のほとんどがそう感じるのではないでしょうか。 作者の村田さんは必ずしも発達障害にフォーカスした訳ではないようですが、どうしてここまで発達障害の特徴を一つ一つ、的確に表現出来たのだろうと圧倒されました。 (決して全ての発達障害の方に主人公の特徴が当てはまる訳ではありません。) 商品の陳列、お客様への挨拶、レジでの会計、在庫管理と、そのルーチンワークが、今まで何をやっても物にならなかった彼女にとって最高に性に合っており、コンビニのバイトが天職なのだと伝わってきます。 それなのに友人からは「いつまでバイトしてるの?」「早く結婚しないの?」と聞かれたり、家族からも「普通じゃないよ。病院に行こう。」と言われます。 自分なりに一生懸命生きているつもりなのに、どうして批判されるのか。 どうすれば皆喜ぶのか。 どうすれば普通になれるのか。 普通とは何なのか。 自問自答して葛藤を繰り返し、やがて思いもよらぬ坂を転がっていく古倉さんの行く末に、目を離せずにはいられませんでした。 終盤になってもハラハラする展開が続き、「この主人公はどうなってしまうのだろう」と、ページをめくる手がどんどん進みます。 そして結末の大どんでん返しには心を揺さぶられ、思わず涙がこぼれました。 この主人公のように、周りにはどう見えようと、自分の力で誰にも迷惑をかけず、その上で居心地のいい生き方ができてるなら、それを奪わない社会であってほしいと思いました。 暗黙の常識に囚われて無理やり型にはめようとする作中の人間達=社会の方がよほど異質で不気味に感じてしまいます。 この世は大量生産された機械などではなく、多様な人生で溢れているのだと、この本をきっかけに知る読者が増えればいいなと感じました。 | ||||
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(ネタバレ注意)。解説はまだ読んでいません。→読みました。 私の近くのコンビニは、夫婦でやってるところが多いようです。 主人公の働くコンビニは、長く続いてるんですねえ・・・。 閉店したコンビニはいっぱい見てきました。 最初のほうで、けったいな女性だなあ、と思ったけど、引き込まれて読みました。 この物語の中では、コンビニの仕事を軽く見ている人が多いようですが、私はそうは思いません。 食品だけではなく、切手も扱ってるし、何かの支払いもある。コンビニのコピー機は、難しいし。 この場を借りて言わせて下さい。コンビニのコピー機に忘れ物する人が多いので、気をつけて下さい。 前に、免許証が忘れられていましたよ? ネタバレになってしまうけど、主人公は、多分、またコンビニの仕事をするのだと思う。 でも、それは少し難しいかもしれないと思います。 「スマイルマート」というのが主人公の長く勤務したコンビニ。 同じ「スマイルマート」の別の店舗で働くのか、別のコンビニで働くのか、いずれにせよ、厄介だと思う。 コンビニなんて、どこでも似たようなことをやっているけど、微妙にやり方が違う。 主人公は厄介な性格みたいだし、その違いに戸惑うことなくちゃんと働けるのかと心配です。 というのは、私も昔、喫茶店のチェーン店で働いたことがあり、転勤(目と鼻の先へ)したのですが、違いに慣れなかったし、ある有名ファーストフードのチェーン店で働いていた男の子は、別店舗へ応援に行った時、所属する店舗とやり方が少し異なっていて、応援先の上司を少し怒らせたみたいだったようです(その男の子は従順なタイプ)。 白羽さんにはちょっと同情するけど、どうしようもなさに呆れてしまい、笑えてきました。 主人公のことをけなすけど、「働いていないあなたよりましでしょ!」と言いたくなる。 本当にどうしようもない。 が、この主人公は、通常、腹が立つことに対して怒りがわかない、風変わりな女性なのです。 まだ、一回読んだだけで、そういう感想です。 この作家の他の作品も読んでみたくなりました。 | ||||
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読んで行く内に怖くなってきました。 普通って何なだろうと考えさせてくる作品です。 作品自体が短いのもありますぐがすぐに読み終わっちゃいました。 おすすめです! | ||||
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終始穏やかな筆致でありながら、読み進むにつれてどの登場人物に対する興味もごく自然に大きく膨らみました。そしてその興味を裏切る事なく、人の生き方の多様性を学ばせてくれた一冊です。穏やかなのに驚きが詰まっているとても印象的な作品です。 | ||||
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まだ読んでませんが、導入の時点ですでに良い! | ||||
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社会の普通は誰にでも普通ではないし、人それぞれだから違っていいんだと思いました。主人公は子供の頃から変わっていると言われ、そんな自分を客観視してコンビニという居場所でアイデンティティを確立していく物語は今まで読んだことのない小説でした。白羽というどうしようもない男の存在もこの物語になくてはならないものです。ページ数も少なく読みやすかったです。 | ||||
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自分はアスペルガーと診断された者です。 この小説の主人公もおそらく発達障がいだと思われます。 人と上手くコミニュケーションがとれない、自分では気づかないうちに人と違う行動をしてしまう、人が簡単に出来ることが出来ない。発達障がいを抱えている方は社会生活を送る上で大きな障壁を持っているのです。 私は当事者としてこの小説の主人公に強く共感します。人と違うことがそんなにいけないことでしょうか? 少数者だからといって肩身を狭くして生きなければいけないのでしょうか? 発達障がいは生まれ持った性質です。個性だとも言えます。自分にも言い聞かせていることですが、悪いことをしているわけではないので堂々と生きていくべきだと思います。 小説の最後、主人公が自分の居場所を見つけたかのように元の場所に戻って行くところは、私とは違って新たな一歩を踏み出したんだと涙が止まりませんでした。 | ||||
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テンポよく、また現代、都市世界に生きる人間に対する全く新しい視点をサラリと描く文体が素晴らしい。 | ||||
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世間の「普通」か「普通じゃないか」の線引き、無意識化の差別を上手に描いている面白い作品だと思いました。 文章の運びがきれいなので、とても読みやすいですが奥深い内容です。 | ||||
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商品きれいで想像以上。迅速な発送でした! | ||||
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久しぶりに素晴らしい作品に出会えました。 一気読みしてしまいました。 普通とは何か。 こういうテーマはよく聞きますが、この作品は色々違います。 なんだか心にグサリグサリと、刺さります…。 読んでいる間、ずっと色々考えさせられます。 こんな作品はこれまで出会ったことがありません。 なんだろう、今まで読んできた本とは違います。 できれば、本をたくさん読んでいる人に読んでほしい作品です。 物語のラスト、ここでも考えさせられます。 とにもかくにも傑作です。 私はこういう話がなんだか沁みますし、好きです。 読み終わった後のこの気持ち、うまく表現できませんが、これまであまり味わったことがない読後感です。 また時間をおいて繰り返し読んでいきたいです。 村田先生、素晴らしい作品をありがとうございました。 | ||||
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人はなぜ生きるのか? 自分の幸せのために生きているのに、 異物と感じる人に対して、どうして世間の普通を押しつけるのか? 自分の理解の範疇にないものに、無理矢理、自分の幸せ像を押しつけるのか? 自分も普通でいるために頑張っているから、普通でないのに違和感を感じていない人に 嫉妬をしているのでしょうか? 普通でなくても人に迷惑をかけないのであれば、人それぞれが考える幸せを そのまま受け入れられる自分になりたいな。 そんな気持ちになりました。 考えさせられる面白い本でした。 | ||||
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追求し続ける先に光があること すべては観察から始まること 普通と戦うこと 自分が何者か探求すること 学びが詰まった小説でした | ||||
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