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猿の見る夢
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猿の見る夢の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.61pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全27件 21~27 2/2ページ
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この作者の作品は、巧いのだけれども、男性読者にとっては〈下世話〉〈下品〉なところが鼻につくことが多く、後味が悪い作品が近年は続いていたように思います。この作品は、そこが寸止めで我慢できる範囲で、すると俄然、面白さの方が立ち上がってくる気がします。会社とかビジネス界の描写には事実誤認もあるようですが、それほど気にならないレベルです。奥様(or 愛人?)が何を考えているのか知る意味でも、一読の価値があると思います。 | ||||
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いままでは、鼻につく感じがしてたけど、 これはうまく物語や世界観に取り込まれていて、 老女が出てきて こんにちは くらいの感じに留まっている。 桐野さんの作品で一番いいんじゃない。 outとかどうでもいいけど。 | ||||
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もはや余裕で楽しむだけ楽しんで書いているのではないかと思うほど、筆ののりが軽やかで、終盤にいたっては、現代版シェークスピアかと思うほどだったのに、ラストがいかん、五つ星間違いなしだったのが最後で星一つ落とす。もったいない。 | ||||
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これまでの桐野夏生作品とは様相が異なる。 まず犯罪がない。 男が主役。 ややユーモラス、とてもペーソスな 辛い物語。 そんな桐野作品は記憶にない。 定年間近になると 誰もが考える将来への不安。 男の読者なら、その辛さに きっとどこかで共感するはず。 大手銀行員である薄井正明は 銀行エリートたちは決して出向しない アパレル会社に出向、その取締役。 その会社、運良くヒット作を生み出し、上場。 そこで薄井はなんとか生き残りをと 願っている。 銀行の社宅に住み、 20年近くのつきあいの愛人を持ち、 独立した息子と生まれ育った実家の土地に 二世帯住宅を建てて、老後を過ごしたいと 考えている。 そんな一見、セレブな感じの日常に 問題が発生する。 会社の会長はその娘婿である社長が 引き起こしたセクハラ問題を どう解決するか、薄井に相談する。 薄井には、会長に取り入る絶好のチャンス? ところが会長室に出入りするうちに 会長秘書に恋心。 一方、認知症で入院していた 母親が亡くなって大騒ぎ。 母親の介護を 実家の土地に家を建てて住む妹夫婦に 任せっきりだったため 薄井夫婦と妹夫婦が冷戦状態に。 母親の遺書には、財産のすべてを 妹にとあって、薄井大慌て。 ここに妻が連れてきた占い師が登場。 信じて従う妻。 なんとしても信じない薄井。 出向と出向先、 定年後の就職あるいは生活、 親の介護、遺産相続、・・・ 概ね日本の社会では55歳を超えると 一度にそれら諸問題が迫ってくる。 桐野はそれをあるときはユーモラスに あるときはオーバーに、そして、あるときは 哀しい現実としてとらえ 提示してくれている。 これは変だという部分もある。 それ以上に、いま抱えている問題を 素直に見つめてみようと思わされた。 | ||||
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桐野夏生作品で面白さ星5が『グロテスク』星4『バラカ』星3『夜のまた〜』星2『だから荒野』とするわたしにすると、本書『猿の見る夢』は星3.5。 桐野作品の特徴である人間の欲望を剥き出しにした男性の話。 男性が主人公だからか、女性の時のような嫉妬やしたたかさの機微の描写が単純でした。毒は物足りなさもありますが、桐野さんファンとしては読み応えのある作品です。 | ||||
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久々に桐野作品で面白いと思った。 猿は薄井自身が描いた夢か長峰の夢の比喩か。 猿に化かされたのか。 もっと真相が知りたくなって ちょっと悶絶してしまったが 一気に読めて面白い。 「魂萌え」や「だから荒野」が好きな方には合うので おススメ | ||||
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久々に一気読みした。女性に対する男の優柔不断な態度が遺憾無く描かれている。著者には男の気持ちが全て見透かされているようで怖いくらいである。得体の知れない占い師が登場するあたりから桐野ワールド全開である。猿の見る夢の意味も最後の方で明らかになる。最近のの著者の作品の中でもベストに入るのではないか? | ||||
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