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(短編集)
殺人出産
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殺人出産の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.48pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全80件 41~60 3/4ページ
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いかにもおかしく矛盾だらけな世界観を表している「面白い」作品ですね。 人物の描写は弱くてリアリティ感じられないのはさておき、 なんか著者さんが抱えているいびつな世(セッ)界(クス)観をもっともらしく唱えてるとしか、考えられないわ。 今非常識だからこれから常識になるかも、今流行ってないからこれからはやるかも、今アンモラルだらかこれからモラル自体が崩れていくかも、のような「カモ」の設定から生まれる、変わった作品だと思います。 | ||||
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姓にまつわる短編物。どのお話もディストピアな現実とはかけ離れた価値観の世界がそこにあります。なので、そこにいる登場人物たちの行動は読み手側からすれば皆異常者に映るのだけど、共感できてしまう場面も多々あります。著者の文才で共感させられてしまうのか、共感できてしまう自分が異常者なのか、日常にある正常と狂気の境界がとてもあいまいなものだと訴えているような思想。なので、どこかしらで共感を得てしまった方は、うかつに友人に感想をもらすと人格を疑われてしまう可能性があるので注意したほうがいいかもしれません。 淡々とした文章で読者に心の準備をさせず、唐突に当たり前のようにグロテスクな行為が画かれるので、余計に気持ち悪さを感じる場面もありますが、後半では、これギャグだろwという突っ込みをしたくなるコミカルな場面もあったりと、それでいて一冊のテーマは一貫しているところに読み応えを感じました。 | ||||
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【殺人出産】 10人産んだら、誰か一人殺すことができる。 少子高齢化対策ということだけど、この着目は面白いと思った。 が、誰もが殺される対象なるというのは、さすがに恐怖だろうな。 死刑よりも厳しい、「産刑」。なるほど。 ラストは本当に胃に重いものが残る。 精神的に弱っている時には読まない方が良いです。 お偉い方々が「女は産む機械」だの「最低でも3人産め」みたいなこといってたけど、 そういう方々に人工子宮で、率先して出産していただきたいと思った。 「1人出産につき1000万支給。成人するまで教育費医療費無料」 とかにすれば、人口ふえそうなんだけど。 【トリプル】 これは近未来、とかではなくても現代でも考えられる性癖パターンだろう。 が、本作は描写が生々しく私は駄目だった。気持ちわるい。こんなん、楽しいの??お母さんが娘を罵倒するシーンがあるが、そりゃ錯乱しますわ。しかし本作は何を伝えたいのか疑問が残った。 【清潔な結婚】 確か「家庭にセックスは持ち込まない」といったのはタモリだったか。 にしても、どこが清潔なんだかって思う。 夫婦のセックスはなく、外で不倫相手と赤ちゃんプレーしてる夫。それを知りながら、そんな夫の子どもが欲しいと願う妻。村田ワールドらしいといえばそうなんだけど。 【余命】 まるで、美容院を予約するように自分の死期を決める時代。 こういう時代もいつか来るかもしれないなあと。 悲しみがない、淡々とした死。悲壮感がなく、人生を閉じられるというのは なかなか良いものかもしれない。 | ||||
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表題の殺人出産(共感ができないしピンとこなかった)より自分も清潔な結婚が面白かった。この作者はいい意味で気持ちが悪い作品が書ける人だと思う。文章も軽く読みやすい。エログロ版星新一といった感じ。芥川賞の『コンビニ人間』が非常にすばらしい作品だったので読みました。別の作品も読んでみようと思う。しかし本当にクレイジーな小説家だなぁと思う。 うん、狂ってる。いい意味で。 | ||||
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この著者は変わっていると思います。セックスに関して、歪んだ発想をしていると私は思いました。人間を描写するときも変わった人間が度々登場します。この著者の作品は、ほとんど読みましたが、著者の人格を疑ってしまいます。なぜなら、どの著書も変だからです。 | ||||
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物語の発想は面白いと思います さすが他の作家さんからクレイジーだと言われるだけあるなと。 | ||||
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殺人出産は、世界観全てにおいて新鮮で、面白かった。 ただ最後に姉が20年も人生をかけて殺すことにした人間が、なんだか適当過ぎて 幾ら何でも出自がなんであれ、ここまで投げ遣りにはならないと思うのだが。 この本のすべてがセックスにおいて異常だ。 それだけ作家がその行為に色んな想いを抱いているというか、不可解さのような 子供が「子供を作らないのになんでこんなことを?」と思ったり 快感を得ることで子供を作らせる神の作ったシステムや 男と女が感じる快楽の違い、そうして女性の方がなんとなく 汲み敷かれているような感覚を抱くことなどを 考えに考えている人なのではないかなあ、と思った。 そうして「清潔な結婚」であるが、クリーンなセックスをするために わざわざ一回9500円払い、しかも看護師に見られ、夫は性器をしごかれ、 異常な挿入による結びつきをするのなら、この文章を全て否定してでも 普通にセックスした方がまだいいよなあ・・・と思ってしまう。 クリーンを求めるなら、とにかく洗いまくって、 彼らはお互いに性的欲望だけは感じないのだからそれで繋がるだけで良さそう。 寧ろ他の人に見られ、他の人に挿入される方が屈辱的になると思うのだが、 そこらへんの詳細はなかった。それはどうでもいいのだろうか。 そのクリーンなんたらシステムについて説明するのなら、 この屈辱や恥ずかしさを感じないのか? という疑問を抱いても良さそうなのだが。 トリプルはまた新しい発想だなあ、と思ったけれど、 これは不倫を擁護するような人間が思いつきそう、とか思ってしまった。 余命はこういう死に方でいいな、私もとか思った。 | ||||
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分かりやすいのでディストピアものが初めてなどの人には良いと思います。 殺人出産は、他のレビューにもあるようにやや足りない気もしますが、短編なのでまあよいのでは。 現在家畜を屠殺して食肉としている状況も揶揄するような内容もあればよかったかもしれません。もしくはいっそ昆虫食とか削ってショートショート並みに短くするか。 | ||||
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すごく面白くて世界観に引き込まれした!こんな設定の話し中々ないと思ういます!! | ||||
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よくぞ、ここまでの設定を想像したと驚かされた。 ただし、設定のインパクトよりは内容は踏み込めていないような気がする。 主人公のいい加減さは意外と気に入った。 その他の作品についてもキラリと光る感性というか、小説家としての可能性を感じた。 もう少しほかの作品も読んでみようと思っている。 | ||||
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表題作の「殺人出産」の他、3編を収録した短編集です。 これまで読んだことのないような世界観で、その発想力の斬新さには圧倒されました。 だけどちょっとぶっ飛びすぎてるかなぁ。 どのお話も理解しがたく、感情がついていかない不気味さを感じます。 常識も人間らしい感情もまったく存在せず、 村田さんが仲の良い作家さん達から「クレイジー沙耶香」と呼ばれているのも納得です。 共感できるようなものではなかったけれど、 このぶっとんだ村田さんが今後どんな作品を生み出すのかにはとても興味があります。 注目し続けたい才能であることには間違いありません。 | ||||
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表題作『殺人出産』も、それ以外の短編も、すべて世界観が斬新でおもしろいと思います。 ただ、その世界観や設定に頼りすぎているという印象を受けました。 要するに、おもしろいと感じる部分は設定だけでした。 その設定についても穴だらけというか、矛盾が多く、納得はできません。 また、書かれているテーマ自体はいいのですが、「これがテーマだ!みんな考えて!」というくらい直接書かれているので、押し付けがましく感じてしまいました。 肉付けされていない脚本、プロットをそのまま読んでいる気分です。 これが重要なアイテム、これが重要なセリフ、これが重要な人物…などなど、作者の書きたいテーマを直接表現するようなものしか登場しません。 そのせいで、登場人物たちの内面に違和感を感じます。 人間性を感じないというか、設定やテーマのために動かせれている感があります。 世界観にリアリティがないのはある程度仕方ないとしても、登場人物にまでリアリティがないのはいかがなものかと思いました。 わざとリアリティをなくして、いびつな世界観を表現しようとしているのでしたら、その演出は逆効果に感じます。 世界観はおもしろいだけに、残念でした。 | ||||
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気持ち悪い内容で、後味悪し。殺人希望があるひとみたいですねー | ||||
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村田沙耶香はいまの日本の作家のなかでも傑出した才能の持ち主だと認めているが、 この殺人出産に限っては、失敗作だと言わざるをえない。はっきり言って面白くないどころか ラストは胸糞悪い。管理・統制的な社会がしっかりと描き切れておらず、まったくディストピアになっていない。 | ||||
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村田沙耶香著の作品を読んだのは、コンビニ人間から二作品目です。今回のテーマは非常に独特で変わってますね。良い意味でクリエイティブで、悪く言うと恐怖ですね。4つの短編集でしたが、近未来の出来事として軽いタッチで描いて、タイトルにもなっている殺人出産は強烈でした。 | ||||
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この作品は「出産」が「殺人のための手段」でしかない。「殺人」が正当化された世界を描いている。だから、出産における意味がまったくちがうものになる。ただの苦痛を伴う、子供を産み出すという、苦痛とともに少子化の世界における子供増加を助長する手段でしかない。 「出産」に「自分の赤ん坊を手に入れる」というプロセスがなくなってしまっているため、出産する母親像は消滅してしまっている。 この小説では最後にこの世界が正しいんだと自覚して小説が閉じられるが、この世界観自身が色々と矛盾があったり、穴があって好きになれなかった。 | ||||
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「コンビニ人間」を読んで、著者独自の視点で描いているストーリーがとても面白く、直後に本書を読んだ経緯。 表題作の「殺人出産」は10人産んだら、1人殺せるという「殺人出産システム」により人口が維持されている未来世界を描いている。 このシステムを利用する者は「産み人」として人々から崇められるなど、著者独自の視点がここでも大いに発揮されていて、とても面白い作品であった。 また表題作の「殺人出産」のほかにも「トリプル」、「清潔な結婚」、「余命」という作品も収録されている。 中でも「トリプル」は「殺人出産」に匹敵するほど、斬新であり、こうした斬新な切り口のストーリーを創作できる著者のこれまでの人生を覗き見たい気持ちにもなった。 村田沙耶香さんは今後も要チェックだ。 | ||||
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出産、子供、恋愛、セックス、死。 倫理的にそうあって当然の通念に対して、一矢報いる今作品。 殺人シーンの清廉性には凄みがある。 | ||||
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現実には考えられないようで案外そうでもない世界が面白かったです 殺人出産以外の短編ものもなかなか面白かったです。 短くて読みやすかったです | ||||
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「コンビニ人間」で第155回芥川賞を受賞した、村田沙耶香さんの2014年単行本で出版された作品が、文庫化されました。 「コンビニ人間」を読んで興味を持ったので、本作も購入しました。 以下の4作品が収録されています。 1:殺人出産 2:トリプル 3:清潔な結婚 4:余命 1:比較的長めの短編、というより中編といったほうが良いのかな。 以下ネタバレがありますから、未読の人は、注意して下さい!!100年後の日本を描いているようなのですが、 そこでは、人工授精で子供を産むのが常識の世界で、セックスを伴う出産などほとんどありえない世界になっています。 しかし、10人子供を産めば、1人殺せるという制度があり・・・究極の少子化対策ですね!・・・、 この制度を利用する人を「産み人」と湯んでいますが、やはり合法的に人を殺せるということで、 この制度にチャレンジする人も結構いるようです。また、男女が不平等にならないよう、男性も人工子宮を付け、「産み人」になることが出来ます。 本作では、「産み人」を姉にもつ、妹の視点から物語が進行します。 村田さんは、殺人シーンを描くのが喜びなのだそうで、本作もその趣旨に沿ってかかれてのかな、と思います。 また、現在の、晩婚、人工授精、男性の女性化、ジェンダー・フリー・・・このような風潮を風刺したかにも思えます。 2:これも少し変わった作品です。近い将来のお話だと思いますが、その頃10代では、カップルで付き合うより、 トリプルで付き合うのが当たり前のようになっています。 しかし、大人は、3人で付き合うと言えば、3Pなどの乱交を想像しますから、子どもたちが、トリプルで付き合うことは厳禁です。 いわゆるセックスをしないで、穴を責めるという描写が続きますが・・・。 これも、大人と子供の断絶、セックスレスになつているという、若者たちへの風刺ということなのかな? 3:そういう意味では、本作は、まさにセックスレス時代の男女を風刺した作品といえると思います。 クリーン・ブリードなる変な妊娠方法が出てきますが、これは村田さんの趣味!!? 4:ショート・ショートといってもいいくらいです。 本作は、死を扱った作品です。これも近未来という設定だと思いますが、 この時代では、死を自分の意志で自由に決定できるのです。 今、尊厳死、あるいは安楽死という問題で意見が大きく分かれていますが、本作はそういった風潮への批判、あるいは風刺なのかな? 人間というものは、自分の意志で生まれてくることはできません。 しかし、死というのは、良し悪しは別として、本来自分の意志で決定できるもので、 そういう意味では、将来このような時代が来るのかもしれません!! 村田さんの作品をまだほとんど読んでいませんから偉そうなことは言えませんが、 特異なシチュエーションで生と死、、そして、セックスを軸に描き、今ある姿を批判あるいは、風刺する、そのような作家のようです。 | ||||
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