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(短編集)
殺人出産
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殺人出産の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.48pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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うーん、この著者はいつもそうだし、この小説も別に気持ち悪いとか生理的に受け付けないとかではないので普通に読めるんだけど、中学生が考えた痛い(SF?)設定でそのままお話を書くので、読んでいるといたたまれない気持ちになるんだよなあ。これが共感性羞恥というやつか。 たとえば冒頭で恋バナしてるみたいな感じでこの殺人出産の世界観を説明してるところなんか、著者がこの文章を書いているのを想像してしまって、共感性羞恥が発動してしまうw 藤子・F・不二雄の「気楽に殺ろうよ」みたいな、主人公が変な世界に迷い込んだコメディ設定くらいがちょうどいいなと思う。みんな大真面目に、しかも恋バナみたいに殺人出産の世界観でいられると、単純に陳腐で共感性羞恥が(何度も言って申し訳ないので以下略)。 でもまあ、こういうのを読んで世界観を揺さぶられるような読者もけっこういるのだと、このアマゾンレビューで知れて、僕の世界観が揺さぶられたのは収穫だったかもしれない。わりとみんな(著者も読者も)中学生くらいに純粋なのだろう。馬鹿にしているか揶揄しているとかではなく、本当に良いなあと思う。こんなクソリプみたいなレビューを書くのではなく、僕も純粋でありたいと思う。 | ||||
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気持ち悪い。読まなきゃよかった。全部読まずに捨てた | ||||
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藤子不二雄先生のSF短編集みたいな設定はとても面白いし、読んでる時はすごくワクワクして期待するんだけど、矛盾多いし展開が全然納得できないです。胸糞悪いと言うか、なんでそうなるの?って感じ。必然性が感じられないというか…話が深まりそうで深まらない。言葉でいい感じに飾り立ててるけど単純にこいつらひでぇよって。その域を出ない。 繰り返すけど穴と矛盾が多すぎる。そんな世の中になったなら銃社会みたいなもんでしょ?その中であんな分かりやすいパワハラするか??殺されるかもしれないってのが浸透した世の中ならみんな他人にはつとめて穏やかに接するようになるはずなのに、そこは中途半端に現代のまんま。 政界の人も等しく殺されるのなら政治が立ち行かなくなるけどそこは? そんな監視されてるやつが飛びかかったら一発で止めに入るだろ。なんでちょっと泳がせてケンカさせてんだよ。 有名人なんか狂った奴に殺されに顔出すようなもんだから芸能界も成り立たなくなるよね。色々と大丈夫? あとチカが全く態度に出さないのも不可解、いったいどんな気持ちで?ってよりは、読者を驚かせたくて黙らせてた意志なしキャラというかんじ。伏線ゼロはちょっと。 昆虫食に抵抗あるのも、単なる個人の思い出に依拠するってのがね。 サキコというキャラもあんまり深みがないし、その選択は全く面白くないしさすがに残酷なだけ。20年頑張り続けて、いくらサイコパス設定だとしてもそんなやっつけはひどすぎるよ。 なんか面白そうで面白くならなくて残念だった。 | ||||
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どの話も読んだ後味がとても悪く、しばらく嫌な気分になりました。このような考えを持つ人が本当にいそうだと思わせるような現実味があるから気持ちが悪い。面白かったー!と思って小説を読み終わりたい単純で平凡な私には不向きだったのだと思いますが、文学って一体何なのだろうと思いました。グロテスクで病みつきになるテレビゲームと、この小説と、何が違うのか。少なくとも思春期の我が子にこれは読ませたくないと思ってしまいますが、自分が思春期に谷崎潤一郎や芥川龍之介を読んだときのように、それなりに現実とは切り離して咀嚼できるのでしょうかね。 | ||||
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心に愛がある日本人は読まない方が… 沢山の本を読んできましたが、気持ち悪くなりました。 | ||||
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「死に人」に選ばれた同僚の葬式に赴く白装束は、かつての大戦で肉親の戦死の報を受けた親族の白装束を連想させる為でしょう。国のために命を捧げて、とか、参列者の物言いも符号し、とても偶然とは思えません。 「こんな事、こんな世界、ありっこない」と眉をひそめる私に「でも、似たような事は過去実際にあったんじゃない?」と、著者に詰め寄られ、こちらが読書を途中で放棄する事すら拒まれてる気すらしました。どんなにグロテスクでどんなに荒唐無稽でも、まるであり得ない話ではないんじゃないの?と。おぞましさが極みに達するラストまで、吐きそうになりながらそうやって首根っこを本の前に拘束された感じでした。 (まぁたかだか100ページですが。) 諸行無常、「普通」など時代とともにうつろうもの、と、テーマとしては少々陳腐なその辺を謳う物語なのかもしれません。 その陳腐さをカモフラージュする為のグロ設定グロ描写なのかも知れません。 おばけ屋敷とかゾンビ映画とかスプラッターが大好きで、でも、モロにそれらが好きと言うのも気が引けるという方々には、よろしいのではないでしょうかこの「純文学」は。 私はもう読まないけど。 | ||||
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いかにもおかしく矛盾だらけな世界観を表している「面白い」作品ですね。 人物の描写は弱くてリアリティ感じられないのはさておき、 なんか著者さんが抱えているいびつな世(セッ)界(クス)観をもっともらしく唱えてるとしか、考えられないわ。 今非常識だからこれから常識になるかも、今流行ってないからこれからはやるかも、今アンモラルだらかこれからモラル自体が崩れていくかも、のような「カモ」の設定から生まれる、変わった作品だと思います。 | ||||
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【殺人出産】 10人産んだら、誰か一人殺すことができる。 少子高齢化対策ということだけど、この着目は面白いと思った。 が、誰もが殺される対象なるというのは、さすがに恐怖だろうな。 死刑よりも厳しい、「産刑」。なるほど。 ラストは本当に胃に重いものが残る。 精神的に弱っている時には読まない方が良いです。 お偉い方々が「女は産む機械」だの「最低でも3人産め」みたいなこといってたけど、 そういう方々に人工子宮で、率先して出産していただきたいと思った。 「1人出産につき1000万支給。成人するまで教育費医療費無料」 とかにすれば、人口ふえそうなんだけど。 【トリプル】 これは近未来、とかではなくても現代でも考えられる性癖パターンだろう。 が、本作は描写が生々しく私は駄目だった。気持ちわるい。こんなん、楽しいの??お母さんが娘を罵倒するシーンがあるが、そりゃ錯乱しますわ。しかし本作は何を伝えたいのか疑問が残った。 【清潔な結婚】 確か「家庭にセックスは持ち込まない」といったのはタモリだったか。 にしても、どこが清潔なんだかって思う。 夫婦のセックスはなく、外で不倫相手と赤ちゃんプレーしてる夫。それを知りながら、そんな夫の子どもが欲しいと願う妻。村田ワールドらしいといえばそうなんだけど。 【余命】 まるで、美容院を予約するように自分の死期を決める時代。 こういう時代もいつか来るかもしれないなあと。 悲しみがない、淡々とした死。悲壮感がなく、人生を閉じられるというのは なかなか良いものかもしれない。 | ||||
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殺人出産は、世界観全てにおいて新鮮で、面白かった。 ただ最後に姉が20年も人生をかけて殺すことにした人間が、なんだか適当過ぎて 幾ら何でも出自がなんであれ、ここまで投げ遣りにはならないと思うのだが。 この本のすべてがセックスにおいて異常だ。 それだけ作家がその行為に色んな想いを抱いているというか、不可解さのような 子供が「子供を作らないのになんでこんなことを?」と思ったり 快感を得ることで子供を作らせる神の作ったシステムや 男と女が感じる快楽の違い、そうして女性の方がなんとなく 汲み敷かれているような感覚を抱くことなどを 考えに考えている人なのではないかなあ、と思った。 そうして「清潔な結婚」であるが、クリーンなセックスをするために わざわざ一回9500円払い、しかも看護師に見られ、夫は性器をしごかれ、 異常な挿入による結びつきをするのなら、この文章を全て否定してでも 普通にセックスした方がまだいいよなあ・・・と思ってしまう。 クリーンを求めるなら、とにかく洗いまくって、 彼らはお互いに性的欲望だけは感じないのだからそれで繋がるだけで良さそう。 寧ろ他の人に見られ、他の人に挿入される方が屈辱的になると思うのだが、 そこらへんの詳細はなかった。それはどうでもいいのだろうか。 そのクリーンなんたらシステムについて説明するのなら、 この屈辱や恥ずかしさを感じないのか? という疑問を抱いても良さそうなのだが。 トリプルはまた新しい発想だなあ、と思ったけれど、 これは不倫を擁護するような人間が思いつきそう、とか思ってしまった。 余命はこういう死に方でいいな、私もとか思った。 | ||||
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表題作『殺人出産』も、それ以外の短編も、すべて世界観が斬新でおもしろいと思います。 ただ、その世界観や設定に頼りすぎているという印象を受けました。 要するに、おもしろいと感じる部分は設定だけでした。 その設定についても穴だらけというか、矛盾が多く、納得はできません。 また、書かれているテーマ自体はいいのですが、「これがテーマだ!みんな考えて!」というくらい直接書かれているので、押し付けがましく感じてしまいました。 肉付けされていない脚本、プロットをそのまま読んでいる気分です。 これが重要なアイテム、これが重要なセリフ、これが重要な人物…などなど、作者の書きたいテーマを直接表現するようなものしか登場しません。 そのせいで、登場人物たちの内面に違和感を感じます。 人間性を感じないというか、設定やテーマのために動かせれている感があります。 世界観にリアリティがないのはある程度仕方ないとしても、登場人物にまでリアリティがないのはいかがなものかと思いました。 わざとリアリティをなくして、いびつな世界観を表現しようとしているのでしたら、その演出は逆効果に感じます。 世界観はおもしろいだけに、残念でした。 | ||||
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気持ち悪い内容で、後味悪し。殺人希望があるひとみたいですねー | ||||
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村田沙耶香はいまの日本の作家のなかでも傑出した才能の持ち主だと認めているが、 この殺人出産に限っては、失敗作だと言わざるをえない。はっきり言って面白くないどころか ラストは胸糞悪い。管理・統制的な社会がしっかりと描き切れておらず、まったくディストピアになっていない。 | ||||
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この作品は「出産」が「殺人のための手段」でしかない。「殺人」が正当化された世界を描いている。だから、出産における意味がまったくちがうものになる。ただの苦痛を伴う、子供を産み出すという、苦痛とともに少子化の世界における子供増加を助長する手段でしかない。 「出産」に「自分の赤ん坊を手に入れる」というプロセスがなくなってしまっているため、出産する母親像は消滅してしまっている。 この小説では最後にこの世界が正しいんだと自覚して小説が閉じられるが、この世界観自身が色々と矛盾があったり、穴があって好きになれなかった。 | ||||
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表題作を含めた4編とも、特異な設定で読ませる小説である。 その特異な設定と言うのは、(一部では融解しつつあるものの)現代西側先進国で主流派となっている価値観や規範に挑戦するようなものある。 短編と言うこともあり、それほどおおきなプロットのひねりはない。結末も含めて、それぞれの短編のプロットのほぼすべてが最初の設定で規定され、その枠内をはみ出ることなく展開してゆく。 というわけで、はらはらしながらプロットの行き着く先を求めて読む、という種類の、読書の楽しみを感じることはできなかった。 読者によっては、この特異な設定が楽しい、と言う人もいるのだろうが、評者にしてみれば、小説って設定だけ面白ければいいってもんじゃないだろうと言いたい。 | ||||
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表題作について。(ラストまでネタバレします) 10人の子供を産んだら1人を殺せる、というキャッチフレーズにてっきり産んだ子供のうちの一人かと思って読むと、これは違うんですね。殺せる相手は赤の他人や我が子以外の身内のようです。 で、なんでそれが許可されているかというと少子化のため。ブラックコメディとかの世界ならありかなと思う設定ですが、これを大真面目に物語の前提に敷いているのが大きな欠陥というか、簡単に言うと無理があるというか…。 男性ですら出産できるほどの医学が発達した未来において、なんで「人が人を産む」という一点には一切の科学的発展がみられていないのかと。浅学な自分でも、試験管でとかクローン人間の腹を借りてとか、もっとましな方法が発見されてると思うんですよね。 それをなあなあで話を進めている時点でもう乗り切れない。 主人公の姉は殺人衝動があり(おそらく快楽殺人者の気があるのかと)その衝動を(合法的に?)果たすため、産み人として10人の子どもを産む。その果てについに得た人を一人殺す権利。姉は殺す相手は誰でもいいので、たまたま出会ったにすぎない、この世界のシステムに反対している組織の女性を選ぶことになります。(この世界で生きるのは可哀想という理由です 殺意とは何かとか世界の正常など所詮は不安定なものとか、なんとなく言いたいことはわからないでもないけど、土台がふわわわんとしているので、そういう主張もふわふわ漂っているだけで、なんにも響いてこない。雰囲気小説だなあ、これと。 特によくないのはラスト。姉とそれにくっついて主人公が殺人を果たすわけですが、殺される相手は薬か何かでまったくの無抵抗、意識もない。そんで臓器切り開いたり血がどばどば出てきたりで主人公と姉はうっとり涙ぐむというわけなんですが、これはもう解剖フェチくらいのレベルでしかないんじゃないかなあと。これも雰囲気殺人なんですよね。 正直このテーマで書くなら、相手の意識はしっかりあって自分は今から殺されると絶望的に突きつけられ、それでも子どものため獣のように暴れ罵り懇願し絶望しそれでも腹の子どもだけでも守ろうと諦めきれず必死な相手、そういうすべてを受けて手にかけるべきだと。(そんなもの断じて読みたいわけではないですが) 過去の正常な世界と現在の正常な世界の対決がまったくないまま、雰囲気だけで結論出して終わった。 他のテーマならまだ雰囲気でもいいでしょう。しかし、殺意と殺人を描く以上は、雰囲気で片づけちゃいけないものがあったと思います。 | ||||
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「コンビニ人間」を読んで面白い作家だなあと思ってこれを読むとがっかりするだろう。まあ未来ものSFといってもそれなりにリアリティがなければならないが、表題作はあまりにそれがない。特にこの小説中で最初に殺されるのが、父親に恨みがあるので殺されるのだというのはえらく気分が悪い。新人作家が持ち込んだら断られるレベル。あるいは総理大臣や政治家、芸能人やスポーツ選手などの有名人が殺されたらどうなるのか。詰めが甘い。 あと三つ短編が入っているが、講談社文庫版では初出が記されていない。昔は作家年譜も充実していた文庫なのにこの杜撰さは何だろう。念のため記しておくと、2014年1月「余命」すばる、2月「トリプル」 群像、 「清潔な結婚」GRANTA JAPAN with 早稲田文学01、5月「殺人出産」群像、である。いずれも死やセックスをめぐる、大人向け星新一みたいなもの。ところで「トリプル」で「圭太のペニスからとろとろと白い液体が流れ出た」というのを読んで、もしや作者は射精を見たことがないのではないか(ビデオでも)と思った。 | ||||
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あまり頭を使わず寓話として読む分にはいいんじゃないでしょうか なんとなくですけど、湊かなえが好きな層にウケそうですね 「これが人間の心の闇……ヾ(*'∀`*)ノキャッキャ」みたいな | ||||
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