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アヒルと鴨のコインロッカー
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アヒルと鴨のコインロッカーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.86pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全373件 301~320 16/19ページ
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どうもこの作家とは相性が悪いみたい。 波長が合わない… 結末にたどり着くまでの、もやもやした気分に 耐え切れない、というのがある。 最後の美味しいデザートのために、わけのわか らない料理を食べさせられるのがイヤなのだ。 その割には懲りずに、ついつい、何作も読んで しまうのだけれど。 今回の作品も、実によく練られている。つくづ く、脳細胞フル回転で書く作家なのだな、と。 どんなふうにオチをつけるのだろうと思いなが ら読みすすめたが、なるほど、さすが! 種明かしができないのが残念。 ブータン人の留学生を登場させたのは、作品に も広がりが出てとてもよかった。本を読むまで ほとんど興味のなかったアジアの小さい国に、 ちょっと心がなびいた。 タイトルは強引な気がする。付いた理由はわか るけれど、こじつけ過ぎている気がした。 それに、「陽気なギャングが〜」の登場人物名が 主人公に度々語られるのもいただけない。 読んでいない人には何のことやら〜 些細なことではあるけれど、こんなところで厳 しく減点。 評価が高くて期待外れよりいいと思う。 | ||||
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単行本が発売されたときには、「普通」な印象しか残らなかったこの本。 さして読み返すこともなかったんだけど、 今回文庫本が出たということで読み返してみると、印象は激変、 「この本、こんなおもしろかったっけ?」 と1度読了しているにもかかわらず、次はどうなるんだっけ?と 読む手が最後まで止まりませんでした。 それほどおもしろい! 物語は本屋襲撃やペット殺し事件とミステリー小説を匂わせているが、 これは青春の苦悩や憧れや恋愛を描いた、れっきとした純文学である。 読み終えたあとの切なさこそ、伊坂幸太郎の持ち味ではないでしょうか。 是非、予備知識なしで読んで欲しい。 伊坂幸太郎の最高傑作だと思う。 | ||||
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この物語は"椎名"と"琴美"2人の視点から描かれていくのですが、2年という時間軸の行き来を何度もさせられている内に読んでいるこっちの頭がぐちゃぐちゃになって、大げさに言えば一種のトランス感覚さえ覚えるような展開で一気に最後までもつれ込みます。 終盤に向けての激しく繋がりあう展開も去ることながら、作中読んでいてドキっとする場面もあり。 例えば、椎名が思う「僕はいかにも自分が主人公であるような気分で生きているけれど、よく考えてみれば、他人の人生の中では脇役に過ぎない。」というくだり。 本を読んでいる、という無防備な状態でこんな風にごく当たり前と思っていたことを文面化されるとこんなにもドキっとしちゃうのか〜と、伊坂さんには哲学的な感心も寄せてしまいました。 そしてなんと言っても、出会う筈のない、接点がある筈のない椎名と琴美が繋がっていく快感と椎名が真実を理解していく毎に読み手も落胆や悲壮の混じった、さも自分が椎名になっているような疲労感。やられた! そしてこの一見謎なタイトルにも、読み終えるとニタリとしてしまう。。 伊坂ファンになってしまいそうだわ! | ||||
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物語は現在と過去(2年前)の2つの時間軸で進んでいきます。 現在の主人公、椎名くんはどこか「はっきりしない」感じの人です。 また、現在の物語もちょっとぼやけたように話が進んでいきます。 「なんで本屋を襲うの?」 「なんで広辞苑なの?」 など、はっきりとした理由がわからないまま物語は進行します。 対して過去は主人公、琴美さんのはっきりした性格のおかげか、物語がくっきりと描かれて進んでいきます。 過去の物語は「猫殺し」の3人組動きによって、だんだんと緊迫感を帯びてきます。 ところが、過去の物語は最初くっきりとしていたピントがだんだんと霞んできます。 どこかもやのかかったような展開で物語が進行していくことになるのです。 どこか「はっきりしない」のに、物語を先に先に読ませるのはこれ、筆者の腕でしょうか。 現代のファジーな感じと、過去の緊迫感の緩急の付け方も手伝って、「どうなるんだろう」と思いながら思わずページが進んでしまいます。 物語は、ブータンからの留学生“ドルジ”と美青年“河崎”の関係が明らかになったところで、一気にピントがあい、視界がくっきりと開けます。 現在はカラー写真のようにくっきりと。 過去はセピア色の写真のように憧憬的に。 今まで「はっきりしない」と思っていた物語は、事情を知る登場人物たちの「はっきりとさせたくない」という気持ちからだったんだ、ということに気づきます。 ラストは物悲しい雰囲気がただよいます。 まるで住み慣れた街を引っ越すときのような、 ボブディランの「風に吹かれて」のような。 「なんて素敵な話の進め方なんだろう」っていうのが読後の素直な感想です。 物語の構成力もさることながら、霧の中で手を引かれるように、押し付けがましくなくてやさしい感じの吸引力! 「伊坂幸太郎は天才だなぁ」っと一読者ながらに思います。 | ||||
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初めて読んだ作品です。広辞苑を盗む、という訳のわからない所に引かれて手にしたのですが、期待を軽々と越えてくれる素晴らしい作品でした。読み始めたらやめられず先が気になって気になってこの小説を読む為に時間を作り出してしまう程私は魅了されました。最後までドキドキしながらオチを想像する機会すら与えずただ純粋に楽しめ、見事主人公と歩むことが出来ましたよ。所々の文が心にこびりついて、読み終わってしばらくたった今も主人公に始まり登場人物達や出来事を思い出します。こんなに面白いなら、と伊坂さんの他の作品を読みたくなりました。とにかくとても良い作品です。 | ||||
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ミステリー作品だけではなく、青春っぽい雰囲気も感じられました。 「二年前」と「現在」が繋がった時に、だまされた!そういうことか!と思わさせてくれます。 2007年夏に映画も公開されるということです。映画化は難しそうな作品ですが、ぜひ見たいと思います。 | ||||
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アパートに越してきたばかりの椎名が巻き込まれる本屋襲撃の現在と、それとは、まったく関係が無いと思われる、2年前に琴美が巻き込まれるペット殺しの話が交互に展開されますが、最後には・・・。 読み始めると判りますが、次が、気になりだして止まらなくなります。 この小説にも、他の作品のある人物が登場します。(ストーリーには、余り影響がありませんので、ご心配なく) | ||||
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軽妙かつキャッチーな文体で語られる物語に潜む残酷と悲壮。思えば『オーデュボンの祈り』『重力ピエロ』もそうだったけれど、伊坂幸太郎作品ってちょっとびっくりするほど残酷なところがある。けれど読み終えてから余韻を残すのは、何某かあたたかいものだったりする。これぞ、伊坂節という感じ。 『アヒルと鴨のコインロッカー』もかなり絶望的に乱暴で残酷な物語だったけれど、不思議と読了後も殺伐とした気持ちにはならない。レッサーパンダの姉弟の挿話、琴美・ドルジ・河崎・麗子さんら登場人物の会話の間などが絶妙で、印象に残るのはくすっと笑ってしまうような場面が多い。 中盤以降で明かされるひとつの大どんでん返しにはあっと息を呑んだ。やられた、騙された、と感じつつも非常に痛快だった。 あー しかし伊坂幸太郎って ほんとうにストーリーテリングが巧いなぁ。 | ||||
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初めは謎だった点が、最後には線で繋がり、読み終えると何故か優しい気持ちになれる物語。ミステリー性はさほど高くなく、筆者の書き方がおもしろいので本が苦手な方もスラスラと読めるのではないかと思います。そして、この本の主人公は読む人によって変わるのではないかと思います。 | ||||
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どこか荒唐無稽な設定と寓話的なストーリー。エキセントリックな登場人物や引用の多い洒脱な会話、ユーモアのセンス。緻密な伏線とラストの収束感。本格読者のみならず一般読者まで、読者層が広いこの作家の持ち味は文壇オンリーワンといえるでしょう。いずれ宮部みゆきや東野圭吾のような国民的作家の位置に就くのでは。伊坂幸太郎作品は「魔王」あたりからミステリ性より文学性に寄りかかった作風に移り変わっていくのですが、「アヒルと鴨」は伊坂幸太郎の持ち味が全面に出ていて個人的にはベストに推してもいい作品です。この頃の伊坂作品は(消化不良というわけではないのだけどいい意味でそれに近い)読むたび「この作家、次は更におもしろいのが書けるんじゃないか」と思わせる、何か卑怯とも言い換えられる(?)稀有な魅力がありました。 大御所作家が書く社会性を孕んだエンターテイメントも押しの強い主張が読み応えをあたえてくれますが、伊坂氏が書く小説の登場人物が嘯く過激な主張も、理性的(だがちょっと抜けてる場合が多い)な主人公をフィルターに通すその距離感が痛快で楽しいです。 最近の作品も新鮮で楽しいのですが、そろそろこの手の読み応えあるミステリを発表してほしいですね。 | ||||
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伊坂幸太郎がブレイクした2003年。『重力ピエロ』『陽気なギャングが地球を回す』に続いて刊行されたのがこの『アヒルと鴨のコインロッカー』です。 仙台の大学に入学した椎名。引っ越したその日に、隣人の河崎から『広辞苑』奪うために本屋を襲おうと持ちかけられ、なぜか協力させられてしまう。 椎名と河崎の本屋襲撃を描いた現代編。そしてペットショップ店員・琴美と留学生・ドルジがペット殺し犯と対決する二年前編の二部構成です。 現代と過去が繋がれるとき、驚くべき真相が明らかとなる…… 小説だからできること、小説にしかできないことを存分に発揮した本作。2007年夏には映画公開も控えており、どのように映像化されるのか、期待大です。 | ||||
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物語は現在と過去のが展開されている。 過去の物語でも登場して現在も登場している人物がいる。 過去の物語では登場して現在は登場しない、人物がいる。 過去の物語では登場せず現在は登場している人物がいる。 物語の本当の主人公、そして物語の主軸は現在なのか過去なのか。 滋味溢れる文章とあいまって、傑作作品の様子です。 | ||||
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ミステリアスで切なく、小説を読む楽しみを存分に与えてくれる一冊。 ただ、もう普通の感想は書きつくされているだろうから、ちょっと違った視点で。 本書の舞台は仙台だが、具体的な地名や場所がそれほど出てくるわけでもない。 だがそのわりには、この小説は仙台という街の「空気」を非常に濃厚に伝えてくれる、という気がした。 新幹線や地下鉄がある都会ながら、大都会すぎない生活のリズム。 さして見所はないが、それなりの動物園。 アーケードの人ごみと、都会ならではの不気味さ。 人と人との微妙な距離感。 海のほうへ行くと、急に寂れてくる感じ。 それから、やけに広い空。 舞台となったコインロッカーなどは「ああ、あそこだな」と想像もつくし、そこに荷物も預けたこともある。 私が仙台に長くいたことがあるから感じることなのかも知れないが、場所の持つ「空気」を伝えることのできる作者の力は素直にすごい、と思う。 | ||||
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他の伊坂作品に違わず、機知に富んだユニークで読みやすい文体で物語はテンポよく進んでいく。 時系列のずれた二つの物語が進行していった末に衝突し、 真実に到達する時の爽快感は「これぞミステリー!」と思わせる素晴らしさがあるが、 個性豊かな登場人物たちが交わす会話は愉快でありながら純文学的な趣も感じられる。 また伊坂作品の定番ではあるが、ある別の伊坂作品の登場人物がちらっと陰を見せており、伊坂ファンにお得感(?)をもたらすサービス付き。 | ||||
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現在は椎名が、2年前は琴美が一人称となって物語が書かれています。そしてこの物語の主人公は椎名でも琴美でもありません。 当然、現在と2年前とでは若干登場人物がちがいます。それらの人々が何時どのように交わるのかが最後まで分りませんでした。 読み終わった感想は、難しい数学の問題を、非常に綺麗な公式で解を得た感じです。 文章自体も読みやすく、ユーモアに溢れています。 非常にお勧めの本です。 | ||||
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他のレビューにもあるように、途中で結末が見えてしまうひねりのない構成。「ラッシュライフ」を読んだ時にはすごい才能が現われたものだと感嘆したものだが・・・。ここまでは快作の連発だったが正直行き詰っているのでは?「このミス」等の上位は首をかしげる。 | ||||
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現在と2年前.二つの時間が時折クロスしながら交互に描かれ最後に綺麗につながるという物語.シュールでリラックスした現在の描写に比べ,2年前の描写はオーデュボンの祈りに似た恐怖や緊張感が付きまとう. 驚かされるのは「神様をとじこめに行かないか」「本屋を襲撃」と言った様な興味深い意味深長な言葉が盛り込まれていながら,全ての描写に無駄がないこと. 計算されておりそれでいて説明されすぎていない.珠玉の作品だ | ||||
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読み出したら、止まらない!掴みから怒涛の展開です。 この作品は、現在、2年前の物語が並行して描かれ、共に1人称で書かれているので少し混乱しましたが、 双方が絡み合い、登場人物がそろった頃からは、もう虜になってしまい、作者の術中に嵌ってしまいました。 物語のテンポもよく、登場人物も魅力的! 青春小説としてもレベルは高く、サスペンス小説としては傑作です。 結末で事件を元に成長した人々に爽快感を感じた裏で、切ない最後を迎える人々に矛盾を感じた。 難しいことを考えずに読める、エンタ−テイメントの傑作です | ||||
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なんとなく不思議な世界観。 村上春樹好きなら楽しめるのでは? 個人的にはかなり楽しめました。 ただ正直、読み終わっても、この本の題名がなぜ「アヒルと鴨のコインロッカー」になったのかは理解できなかったw。 | ||||
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題名の意図が分かりにくい本って大好きです あとたまにジャケ買いもするかな とりあえず、この題名 分かりにくいので買ってみました。 アヒルと鴨とコインロッカー アヒル 鴨 コインロッカー なんのつながりがあるのか なにに関係するのかさっぱりわかりません わかりにくいところがイイのです。 さてこの題名もひかれたのだけども もうひとつ 帯にかかれたことが ”神様をとじこめてみないか” ”一緒に本屋をおそわないか?” この言葉にも惹かれました。 一人暮らしの1日目に 青年(椎名)はある人の歌をうたってると 不思議な青年(河野)に声をかけられます。 ”一緒に本屋をおそわないか?” ”難しいことじゃない、椎名はボブディランの歌を歌いながら裏口にたってればいいんだ” 一人暮らしの1日目に 非現実的な”誘い”をうける”椎名” いつの間にか自分がある三人の物語の中に入り込んだと気付く 椎名。 現在 と過去 の話が 交互に進んでいき最後にそれが一つになる。 河野の謎も解けていきます。 スリル感とか、ドキドキ感とかなかったけど あぁ、この本かって失敗したなぁとおもわない一冊でした。 | ||||
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