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ナラタージュ
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ナラタージュの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.70pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全195件 121~140 7/10ページ
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恋愛心理がよく描かれています。 ダメな男にほど執着してしまうものですよね。 そしていい人そうに見える人ほど恐ろしい人だったり。 | ||||
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丹念な情景描写を通じて感情を表現するような小説で、日々が淡々と語られていくから、途中で疲れそうなぐらいに長い。 過去の回想を繰り返しながら、出会ってしまったその瞬間から一歩も進めない、主人公の情緒をつかめてくると、後半は意外に過ぎるのが早かった。 妥協や打算のないひたむきさが、瑞々しくて痛々しい。歳を取るほどに失った純粋さが、輝かしくて、胸が痛くなった。 帯の謳い文句に反論するようだが、壊れていない。壊しても、壊れることすらできずに愛しぬいている。 心の中に聖堂がある。心の最も奥深く、高く清らかで、美しいところに。 最初に刻み込まれた人を祀る聖堂がある。初めて愛した人に捧げられた聖堂がある。 聖堂を持つ人にとっては、その後の人生をすべて決めるような出会いをしてから後、その座は誰にも譲り渡されることはない。 たとえ、後から誰かを好きになろうとも、恋しようとも、慕おうとも、愛そうとも、聖堂は厳としてここに在る。 秘密の聖堂においては忘れられぬ痛みさえも甘く、人はふとしたときに立ち戻り、ひっそりと熱と涙を供えるのだ。 | ||||
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こんなにも情景描写の美しい話もめずらしいと思いました。 話よりも地の文に夢中になりました。 話とはまったく関係ありませんが、 印象に残ったフレーズがあります。 「ホットケーキをおいしいと感じるのは、 昔の思い出も一緒に食べるから」 とても納得した一文で、鋭い観察力だと思いました★ どうして楽しいと思うのか。 どうして悲しいと感じるのか。 そんな自分の無意識の感情を分析してくれるような小説でした。 主人公は大学生の女の子。 「好き」だけじゃ恋愛はできない。 大人になりきれない。 でも、子供のままでもいられない。 繊細な心の動きが丁寧に、リアルに描かれています。 恋愛小説が苦手な人も、きっと退屈しなぃと思います★ スッキリした読後感で良いです◎ よかったら読んでみてください('∀'*)/ | ||||
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前半は早熟な女性作家らしい、 鋭敏な感性で彩られた筆致が美しい。 描写が冗長だという批判的な意見もあろうが これは彼女が日本文学の正当な後継者である証である。 それだけに情動が物語の前面に顔を出す 後半はやや苦しく感じる。 | ||||
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男性の自分としてはいつまでも煮え切らない泉の態度が腹立たしかった。葉山先生への想いを諦め切れていない状態で小野と付き合うのは小野に失礼だし、小野が好きだと言っていても「小野君」と友達感覚の呼び方しかできなかったり、小野の大学の文化祭で小野が昔付き合っていた彼女に会ったときに全く嫉妬せず、逆に彼女のことを褒めていたりと、いつまでたっても恋愛感情をもっていない様子が読んでいて苛々するのだが、そのあたりが実にリアルに描かれていて恋愛小説らしかった。 | ||||
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似たような話はいくらでもあるが、一気に読んでしまった。 登場人物たちの成就することのない恋愛模様がもどかしい。 ただ、主人公に反感を感じたので、 言わせてもらいますと、、、 まず、高校生って楽しいこといっぱいあると思うんだが、 あの程度の嫌がらせで死にたくなるのだろうか? 本人にとっては大きな不幸かもしれないし、(ってフォローもある) 本気で死ぬつもりなかったとしても、(っていうフォローもある) それほどの切実さがあるとは到底思えないし、 自意識過剰で被害者意識の強い人なんだろうな、 という印象は最後まで変わらなかった。 大学でも一緒に遊びに行く友達がいないなんて、 人格的に重大な欠陥があるような気がするのだが、 本人全く気にしてないし、相手には不自由しておらず、 婚約してまで未練たらたら…。 それから、葉山先生にも全く魅力を感じられない。 事件後に厭世的になってるまでは分かるんだけど、 終始何を考えてるのかさっぱり分からん。 最後の写真持ち歩いてるくだりには、嫌悪感すら覚えた。 結局は未練たらたらかい…。 このバカップルには、是非とも一緒になって、 世界の果てでひっそり暮らして欲しかったな。 じゃあどこが面白いかって、小野君だね。 唯一、普通に感情移入できる人。 二面性とかいう以前に、二十歳の男の子が添い寝してる彼女に 我慢しろと言われて、できるわきゃない。嫌なのに泊まりに来る女が分からん。 唯一彼に出来ることがあったとすれば、彼女を信じることだけだった。 あとはいくら努力したり、自分をさらけ出してみた所で、虚しいだけ。 人は自分の事を100%信じて頼ってくれる人、 自分じゃなきゃ駄目なんだと思わせる方を選ぶのだよ。 | ||||
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前評判から、なんかすごい恋愛小説かと思ったら、おきる事件はわりと類型的だった。 どこが魅力的かわからないがやたらもてる主人公。 優しくて冷静な同級生の彼氏がDVぎみになっていく姿。いじめにあっていた時に助けてくれた先生に恋をする女子高生。卒業して先生と生徒という関係が終わっても、なんか最初の立ち位置から逃れられない。 しかし、結末が知りたくて知りたくてどっぷり島本さんの世界につかってしまった。 次の日もう一度読み返してみたくなった。これっておもしろい本てことですよね。 | ||||
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『ナラタージュ』はハードカバーでも持っていたけれど、文庫でも何故か買ってしまいました。 ハードカバーで買ったときも文庫として発売されて本屋さんで手に取ったときも、何故かとてもこの本に惹かれました。 この本のすごいところは、あんなに難しくて複雑な感情を上手く文章にしているところ。 ああいう書き方ができるのはこの作家さんだからだと思います。 精神的につながってしまう人と出会う、ということは恐ろしく幸福なことで、しかし人生を狂わせることになるかもしれないという危険と出会ってしまうことと、ほぼ同じだと思います。 こういった考えが伝わるひとは少ないかもしれないけれど、本当にそういうことなのです。 そういうことがほんとうに上手く描かれています。 この作品の批評のひとつに、無駄な描写が多い、ということがよく挙げられていますが、無駄ではないのです。 泉の感情を表現するのにはもしかしたらまだまだ足りないくらいかもしれないです。 こんな恋愛小説にはなかなか出会えないと思います。 ぜひ、読んでみてください。 | ||||
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恋愛小説はあまり読まないのですが、図書館で 見かけたときに昔話題になってたなあと思い、 借りてみました。 この作家さんは、言葉がすごくいいと思います。 素直に心にくるものがありました。 | ||||
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66歳男性からこの本を貰い、売れたとかそういうことは全く知らず読んだ。 最初は「取り立ててなんてことない青春恋愛小説」という感じで淡々と、 訥々と静かに話が進んでゆくが、途中から「動」に変わる。 主人公・泉と彼女の高校時代の教師、葉山先生との「愛」が軸なのだが、 正直なところ、きれいごと過ぎる感が否めない。 それが読んでいてもどかしい。 愛の形なんて人それぞれだし、人を好きになるには理由なんてないと 言ってしまえばそれまでなのだが。 葉山先生という人が、私にも良く分からなかった。 ずるい男であるのは間違いないが。 ただ、読後にある種の感動とも言える余韻が残った。 泉は一生、「その思い」を抱えて生きて行くのだろう。 それがどういうことなのか分かるのは、ある程度年齢を重ねてからだと思うので もし学生時代に読んだとしたら、また違った読後感があるように思える。 | ||||
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売れた本はつい採点するような意地悪な態度で読んでしまう。本書については、文章はさほど練られていないと感じたし、首をかしげる箇所も少なくなかったけれど、案外ぐぐっと引き込まれてしまった。特に前半、主人公・泉が思いを寄せる高校教師・葉山先生と再会、泉に好意をもつ小野君も現れて・・・スリリングで一気にページを繰った。後半がその期待感に十分に応えてくれるものだったかと言えば、好みもあるかと思うが・・・残念だった。わたしには葉山先生という人がよくわからない。泉も、潔癖そうに見えてある意味危険な天然系魔性タイプというのか、気持ちを重ねにくいキャラクターだった。小野君は前半とびきり感じよく描かれ(うっかり恋しそうになる)、後半で思い切り落とされる。こういう男の子もいるなと思い当たらないでもないけれど、小野君が泉と葉山先生のストーリーのための道具に見えてしまって興ざめした。 ところで単行本のときの惹句、「ごまかすことも、そらすこともできない―二十歳の恋」が印象に残っていたけれど、文庫では、初版の帯コピーが「壊れるほどに、愛した。すべての恋する者たちへ― 祈りにも似た、絶唱の恋愛文学」となっている。「絶唱」とはなんとも古めかしい。若い作家の作品にしては落ち着いた言い回しが使われているので、いっそのこと・・・と惹句もレトロ調にしたということか。意図をつかみかねた。若い人には新鮮でいいのだろうか? 話がわき道にそれたが、人を刺激する作品だと思う。よく売れたこと、そしてすごく評価する人と逆の人、両方いたのが頷ける。 | ||||
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丁寧な文章が印象的。固有名詞もイヤミじゃないし。 ただ。。現実はもっと惨めなのよ〜ってことで、星四つ! | ||||
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読み始めて十数ページで違和感を持つ。平凡な情景描写、陳腐な会話、凡庸な話の展開。でも何かがひっかかる。 半ば位まで読み進めて気づくのは、この作品が小説の約束事、セオリーといったものを逸脱しているのではないか、ということだ。それも多分意図的に。 登場人物は一応色分けされているものの、みな堅実で、礼儀正しくて、性善説でモラリストといった範疇に収まっている。「小説世界」みたいなものを前提として、この作品を読み始めると、人物たちが薄味というか、ほんとフツウに居そうな人ばかりなのだ。そして話の展開も。あえて小説に登場させるような人たちなのか?小説として語るようなことなのか?といった違和感をこの時点では持つ。でも、「じゃあ小説って現実とは違うワケ?」っていう逆の疑問も頭に擡げながら。 フツウな感じ、ということで言えば人物像をステレオタイプにわざと描いていない、という点もそうだ。例えば小野君のCDの趣味。ネイティブ・サンにシンディ・ローパーにヨーヨー・マにロッド・スチュアート!普通の小説だと、こういうCDの趣味が人物像を表現したりするけど、このつかみ所のない趣味からは人物像を類推出来ない。でも、意外にこういう取り留めのないCDがラックに混在してたりするのが現実世界じゃないかって気もしてくる。 他にも初エッチに持ってく夜にあえてギョーザを2人で作って食べたりとか、従来の小説ではありえないけど、現実にはありそう!っていうようなシチュエーションが随所に見られて、前半は話の本筋ではなく、そっちのほうに頭がいってしまう。 ところが後半3分の1くらいからの反転ぶりがこの小説はすごい。性善説でモラリストでフツウだと思ってた人物達が、表面的な関係性が一線を越えた瞬間から、思いっきり、心の闇、不安、弱さ、邪悪さみたいなものを見せ始める。従わせる愛、束縛する愛、尽くす愛っていう従来的な恋愛観に対する“与えること、頼りにされることで自己を確認する無償の愛(長いけど)”ってなテーマも姿を現す。 前半、後半でこれだけ表情を変える小説も珍しい。とりあえず最後まで読むことをお勧めします。まあ、この小説の実験性に対する評価と、最終的にこの小説の主題、世界観に共鳴出来るかどうかってことは、まったく別のことだとは思うのだけど。 | ||||
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読後すぐはピンと来なく、 でもじわじわと深く、静かに 胸をえぐられるような思いになりました。 思い合っているのに叶わない そんな切なさが全編通してじんわりと染みてきます クライマックスは、美しい情景描写に しんみりとします | ||||
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何気ない日常の繊細な描写が多く、それがリアリティを催し、またこの小説のうつくしい雰囲気を形作っていると思う。本筋とは関係ないように思える横筋にもどんどん逸れていくし、センスあふれる情景描写がふんだんにちりばめられたりと・・・本はけっこう分厚いが、筋だけに絞ったら三分の一になるんじゃなかろうか、という勢いだ。でもそういう余計な日常がたくさん込められているからこそ、続きを読んで最終的なクライマックスを知りたくてしかたがなくなり、もどかしい気持ちで一気に最後まで読んでしまう。 最後は正直、「え?ここにきて急に?」と、私は思った。最後にきてなぜか早巻きの展開になり一気に収束してしまったのが肩透かしだった。 けれどそれを差し置いても、私と同年代のこの作者が、きれいな言葉を選んでこの映画のような小説を書いたことはすごいと思うし、これから注目されるべき作家だとは思う。 | ||||
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葉山先生は泉が忘れられないほど魅力的な男性には見えなかった。あまり、心根を話さず、何を考えているのか分からない男に恋愛初心者が惹かれてしまうのは、致し方ないことなのだろうか。最後まで葉山先生は、何だかんだで泉に何も話さず、ずるく、逃げてばかりで・・・最後の最後で距離を置いていた自分の妻に戻る決心をしたくせに、結局二十歳の女子大生とヤリたかっただけじゃん!って突っ込んでしまった。 まだ、嫉妬に狂い、強引に泉にセックスを迫ってしまう小野君のほうが、確かに泉を愛し、自分の気持ちに正直であったと思う。 誰に感情移入して読むかで、全然読後感が変わる作品。 多少中盤が中だるみするが、美しい文章にサービスで星3つ。 | ||||
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今日、細々?と読み終えた。 ってなること多々あると思う。 そんな時は、小説読んでみては?? と、最近常々感じとる。 小中学生の頃、字ばっかりの本読んどる子って、 国語のテストがよかった(ハズ)。 それは、文章力とか語源数の多さだったりとか、 ただそれだけじゃなくって、ひっくるめて、 具現化することがうまかったんじゃないかって考えとる。 見るもの、聞くもの、香るもの、触れるもの、 5感でインプットする情報を、的確というより 解り易いカタチでアウトプットするのが 上手になれるんじゃないかな。 前置きは長くなったけど。 『ナタラージュ』は、そんな表現がいっぱい詰まっとりやした。 ほんと、喉に引っかかってうまくとれない魚の小骨を、 やさしく、そして繊細にとってくれた。 【一節】 どうやって帰ったのかはよく覚えていない。気が付くと誰もいない家の明かりを点けてシャワ −浴び、濡れた髪のまま食卓に向かっていた。目の前のお皿には、自分で温めたレトルトのカ レーが湯気をたてていた。こんなときでも空腹になるのだと思うと不思議な気分だった。コップに牛乳をついでから、一人でカレーを口に運んだ。ごはんの温かさが優しかった。パッケージに中辛と書かれたルーは少し甘かったが、残さず食べた。 | ||||
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キミより苦労してがんばっている人がいるんだから君もがんばれ、なんて言葉は無意味で、 個人の状況を踏まえずに相対化した幸福に何の意味もない。 なるほどなあ〜〜と思った作中の文章であります。 | ||||
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最初と最後は良いものの、途中ちょっと間延びしたところがあると思った。 なんというか、ドラマ「高校教師」をもっと引き伸ばしたような雰囲気。 文章はきれいだが、それだけに所々あらが目立つというか、たどたどしい感じがした。 それが、この年頃の雰囲気をよく表していると思えば思えなくはないが、個人的にはあまりピンとこなかった。 真ん中あたりまで読んだ時、長すぎてもうやめようかと本気で思った。 しかし後半がぐっと面白くなる。話の展開や主人公達の気持ちにひきこまれてやめられない。 途中はほとんど感情移入することなく読んでいたが、ラストに近づくにつれて、自分の過去と重ね合わせてしまった。 最後の数ページは本当にうまいと思った。 途中で投げ出さなくてよかった。 | ||||
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文章がきれいだと思います。 登場人物の台詞が、とても素敵。 特に、葉山先生がいじめを受けていたときの泉に言った言葉が 忘れられないです。 島本さんの作品には、必ず名言があるなあ。 後半、泉が小野君のキャラ崩壊?に戸惑う姿がよかった。 柚子ちゃんの手紙は声を出して泣きました。 でも、私はあまり主人公に感情移入できなかったです。 薬で胃を荒らすとことか もうちょっと放心していてほしかったかなぁ・・。 | ||||
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