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ゴールデンスランバー



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【この小説が収録されている参考書籍】
ゴールデンスランバー
ゴールデンスランバー (新潮文庫)

ゴールデンスランバーの評価: 3.82/5点 レビュー 455件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.82pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全455件 221~240 12/23ページ
No.235:
(3pt)

飽きはしないしそこそこ面白い

首相暗殺の犯人に仕立て上げられた男の逃亡劇。
暗殺に関わる状況はケネディ大統領暗殺事件に被せているが、そこに意味があるとは思えないのでその部分は洒落なのだろうか?
文章に嫌味な部分がなくそれなりにテンポもよいので最後まで楽しめた。
途中、現実の日本にはない首相選挙の状況や情報管理の仕組みが出てくるが、ストーリーに現実感がなくならない微妙なさじ加減で留められているのは著者の構成技術の高さと思う。
主人公が犯人に仕立て上げられた理由は明確ではないが、現実社会でも犯人に仕立て上げられる場合はそんなものだろうと思う。
誰もが納得する論理的な理由で犯人に仕立て上げられるより、例えばたまたま脅し易い借金がある友人がいた等、他愛もない理由でなんとなく犯人候補の一人にされる方がリアリティはある。
事件の黒幕も謎のままで良い。ヒーローもののように悪の組織の謀略を暴くなどは逆にしらけてしまうでしょう。
特別名作ではないが読んで損はしない作品。

ゴールデンスランバーAmazon書評・レビュー:ゴールデンスランバーより
4104596035
No.234:
(3pt)

既視感にあふれた詰めの甘い作品

同著者の『モダンタイムス』と物語の構造がよく似た小説。
ストーリーの組み立てはこちらの方がましである。
恋人に振られたしがない男が、ひょんなことから総理大臣の暗殺犯人にしたてあげられる、
という(ケネディ大統領暗殺の容疑者)オズワルドのような小説。
ケネディー暗殺事件とオズワルドの関係を知らない人は新鮮だろうが、
この手の小説を読みあきている人には、話の筋はありきたりだ。

逃亡の筋立ては、まさしくアメリカン・ヒーロー・ドラマ『逃亡者』のそれである。
無実のものがハメられて逃げ回るはめになるとか、
逃亡の際に人々の温情に助けられるとか。
この手の話は、すでに浦沢直樹がマンガ『MONSTER』のなかで、
ドクター・天馬という外科医を主人公にして、見事にやり遂げてしまっている。
だから、逃亡物が好きな人は『MONSTER』を読むことをおすすめしたい。

だが、その使い古されたテーマを面白く読ませる手腕はすごい。
まさに文章のリズムと構成力の勝利。
だが、何度読んでも、主人公が運良く逃げられる設定に漏れがある。
周到に根回しして、一人の無実の市民をオズワルドにできる勢力が、
監視社会の行き届いた架空世界で、主人公を見失うとは思えない。
しかも、たかが整形で別人になりおおせることは考えられない。
というのは、骨格のバランスや角膜認証、静脈認証など、
高度な生体認証が発達している現在(小説のなかの近未来)では、
その関門を通過する手段を入手しない限りは別人になれる可能性はない。
パスポートの偽造とはまったく別レベルである。
声帯もいじってないので、監視カメラに声帯認証機能がついていたら、
マークがついて捕まることが必至だろう。
ラストシーンは感動的だが、
知人にも正体が見破られたのだから、
官憲の目にも見破られると推理するのが自然である。

面白いし、読ませるが、設定はザルである。
筋立ては使い古されているし、テーマとしても目新しさはない。
読書通には、世間の評価が過大な作品として記憶されてしまう作品にちがいない。
「もう一歩がんまりましょう」の判子を押したいところである。
ゴールデンスランバー (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ゴールデンスランバー (新潮文庫)より
410125026X
No.233:
(5pt)

着地も見事に決まり脱帽の星五つ

伊坂の小説は何作か読んでいる。「このミス」や「文春」の常連作家なので、その流れで知っているのだが、率直な感想は巧いのだが余韻がなく、読後の感動というのが欠けている。

それでも、時々このように読んでしまうのはなぜか。今回はやはり、その内容だろう。首相が仙台の街頭パレードで衆人環視の中、ラジコンヘリコプターで爆殺される。そして青柳という主人公が犯人と間違われ逃亡するのだ。

このシチュエーションが面白くないはずがない。タイトルの「ゴールデンスランバー」を何処かで聞いた事があるなと思っていたら何の事はない、ビートルズ最後のアルバム・アビー・ロードの中に入っているではないか。ポール・マッカートニーが歌っていて、訳すと心地よい微睡(まどろみ)とでも云おうか、子守唄の事であるが、私のウォークマンにも取り入れていて無意識に聴いていた。

この作家の巧さはやはりプロットの立てかただろう。話しはあっちに飛んだりこっちに飛んだり、一見脈絡がなさそうに見えるのだが周到に伏線を散りばめている。着地も見事に決まり脱帽の星五つ。
ゴールデンスランバー (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ゴールデンスランバー (新潮文庫)より
410125026X
No.232:
(2pt)

最後がいただけない・・・

山本周五郎賞&本屋大賞を受賞した本作品が文庫本になったので、期待して読みました。
ケネディ大統領暗殺事件を模した作品でありながらも、伊坂氏のアイデアを盛り込んだ内容になっています。
この作品の大半は、主人公が首相暗殺の犯人に仕立て上げられて、逃亡を繰り返す中で、様々な理解者の協力を得ながら、なんとか捕まらずに済む様子が描かれてます。
ただ、最後にはどんなエンディングが待っているんだろう、と期待しながら読んでいたのですが、なんとも冴えない終わり方で、拍子抜けしました。
逃亡の様子の描き方やアイデアが良かっただけに、締まりのない最後が残念でした。
ゴールデンスランバー (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ゴールデンスランバー (新潮文庫)より
410125026X
No.231:
(1pt)

理解不能

前々から話題の作家さんだったので
本作「ゴールデンスランバー」を楽しみに
読ませて頂きました。

 読み終えた感想は、
「結局何が言いたいの?結論は?首相を暗殺した
真犯人は?なぜ主人公が犯人に仕立て上げられたの?
美容整形するって、あの外国人留学生殺害事件の犯人かっ!」
と、”難解”過ぎて、正直腹立たしい気分になりました。

 入門編としては不適格な作品だったのでしょうか。

 確かに文章運びはリズミカルでテンポ良く読み進める
ことが出来ましたが、延々と続く登場人物たちの
”会話”に、時より(というか何度も)強烈な眠気に襲われました。
文庫本の裏面の宣伝文句には「超ど級のエンターテイメント作品」
と書いてありましたが、本当でしょうか。

 この作品に高評価をつけている人に言わせれば
作品の良さを理解出来ない人は、感受性がないか
理解力に乏しいということになるのでしょうか。
だとすれば、この作品は超一級の純文学作品ですね。

ゴールデンスランバーAmazon書評・レビュー:ゴールデンスランバーより
4104596035
No.230:
(1pt)

消化不良に感じた作品

いわゆる逃亡ものなんですが、結末にどうしても納得ができません。
他の方も書いていますが、主人公が犯人として扱われるに至った背景や、黒幕を爽快にやり込める的な
ラストを期待していたので、肩透かしもいいところです。まぁ、こういう結末の方がリアル、であるというのは分りますけどね。エンタメなんだから、もっと爽快感のある締めを見たかったかな……

疎遠になっていた友人たちとのやりとりや、追手から逃れる緊迫感など、過去作と比べてもあんまり抜きんでているとは感じませんでした。人物設定がこれまでにも見かけた『伊坂節』全快なので、あまり新鮮感がなかったのも痛かったです。又、ユーモアも少し弱いですね。

正直に言って、これだけ(500ページ)の長編にもかかわらず、伝えたいメッセージや読了した際の満足感が全くなかったです。個人的に今までの伊坂さんの作品で一番時間を無駄にしたと感じました。

ゴールデンスランバーAmazon書評・レビュー:ゴールデンスランバーより
4104596035
No.229:
(4pt)

遅ればせながら・・

テレビで地上波初放送で見ようと思っていたところ、中止になったので原作を先に読むことにしました。
アヒルと鴨〜が私的にピンとこなかったので著者の本は敬遠していたのですが・・
スピード感があり面白かったです。
レビューを見ると、で結局なんの陰謀だったの?って事が不満の方もいるようですが・・ま、そう言う見方で読んでた方はそう思うかもしれないですけど・・。
私は出だし(P89)で事件は謎のままです。と書いてあるのを鵜呑みにして読み進めていたので、終わり方にはガッカリしなかったのかも知れません。個人的には、登場人物目線ではなく、テレビの視聴者目線で読んだ方が面白いかも?と思いました。
読みやすい事もありとりあえずアッと言う間に読み終わっちゃいました。
ゴールデンスランバーAmazon書評・レビュー:ゴールデンスランバーより
4104596035
No.228:
(2pt)

分厚くて薄っぺらい

事件の重大さと、それに巻き込まれて数奇な(というほど意外性もないが)運命を辿る登場人物たちが交わす軽妙(風)な言動のギャップが埋められないまま読了。タイトルのビートルズ曲は事件の鍵を握るでもなんでもなく、作中で「ただ流れただけ」といってもよい。ある音楽を題材に小説を書くのと、音楽をBGM代わりに小説を書くのとでは文章から伝わってくる「音楽感」がまるで違ってくるが、残念ながら本作の印象は後者で、似たような手法をとる村上春樹と比べてしまうと、その圧倒的な表現力の差というものを痛感してしまう。そのため「バラバラになったメンバーの演奏を一人でつなぎ合わせるマッカートニー」というイメージが、大事件を通じて「どこかでつながっているかも」といった事件とはあまりにかけ離れた青春感情に重なるつくりは、テーマのもつべき緊張感に欠け、テンポよく話は進むもののそれを軸とする展開に深みを生み出さない。仮にも首相殺害である。実際に身に振りかかればそうなるのが人間なのかもしれないが、「サークルでのあの会話、楽しかったなぁ」などと同列に語られること自体に大きな違和感が隠せない。
物語としては悲劇でも絶望的な結末を迎えるというわけでもない(ような書き方をする)のに、「登場人物たちの損なわれた人生」と「物語の結び」とのバランスが非常に悪いように感じる。その根源を「巨大な陰謀」というからには、どんなに挑戦的な構成をとるにしてもやはり鮮やかな解決(カタストロフィ)が欲しかった。主に事件に巻き込まれるサークルのメンバーよりも、ヒロインの友人の彼氏とか、事件の視聴者にすぎなかった入院中の男とか、昔のバイト先の社長の息子とか、以前助けたアイドルとか、あんまり物語の中核とは関係のない人々の活躍の方が目立つし物語としても実質的に重要という点で、この物語にはあまり練り込まれた人物像というものが感じられない。分厚いだけあって描写は丁寧だが、会話やモノローグがあまりに大学生的というか「文章で読む興奮」のない書き方で(そういう作家は他にもいるが)、良くも悪くも映画のノベライズを読んでいるよう。
ゴールデンスランバー (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ゴールデンスランバー (新潮文庫)より
410125026X
No.227:
(3pt)

冷めてしまった・・・

スピーディーで息もつかせぬ物語の展開。
元・宅配業者の青柳が何と、総理大臣の暗殺犯にされてしまう。
国家的陰謀によるでっち上げの怖さと理不尽さ。
それに対する個人は、逃げるしかない。
青柳を助けるのは、かつての友人や元恋人、職場の先輩たちだ。
友人・森田が身を呈して青柳を逃がした場面では、不覚にも涙が出そうになった。自分自身の旧友との思い出の数々がよみがえったからだ。

ジョージ・オーウェルの『1984』にも触発された全体主義による管理的な社会の冷たさと怖さ、それに対峙する個人的な人間関係の温かさの対比は見事と思った。

途中までは「傑作か?」と錯覚した。 

しかし、通り魔が青柳を救出した場面で、さっと冷めてしまった。

相変わらずのご都合のよい、それでいて荒唐無稽の展開にバカバカしくなった。

いや、この展開こそが伊坂幸太郎らしさなのだろう。

ゴールデンスランバー (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ゴールデンスランバー (新潮文庫)より
410125026X
No.226:
(5pt)

変わらぬ信頼関係

非常に長い作品ですが、一気に読んでしまいました。
それだけこの作品が、「読ませる作品」になっていることだと思います。
その大きな要因は、破天荒と思えるような大きな展開でありながら、その奥に「信頼」と言う人間にとって非常に大切なものが流れているからでしょう。
いろんな人の立場から書かれており、変化に富んだ見方が提示されていますし、時も過去に幾度も遡ります。
しかし、そこには友達通しの信頼感が存在します。
元の関係には戻れないものの、互いを思う気持ちは変わらないと言うことでしょうか。
「ゴールデンスランバー」と言うビートルズのナンバーに託された思いは、そうした「変わらぬ信頼関係」だったように思います。
エンターテイメントとして、非常に楽しい一冊でした。
ゴールデンスランバー (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ゴールデンスランバー (新潮文庫)より
410125026X
No.225:
(3pt)

ミステリーとして普通すぎる

賞をとったので、期待して読んでみたら、ミステリー好きとして普通な作品で残念。

あっと言わせる斬新な驚きがなくて、人物にも魅力を感じなかった。物語の設定が面白いのが唯一いいところかな。

文章としては、読みやすかったが、650ページはちょっと長くて苦痛でした。

まぁ、作品の中に最適な語彙を使わせてもらえれば

「よくできました。」

ぐらいですね。当たり障りのない作品だと思います。
ゴールデンスランバーAmazon書評・レビュー:ゴールデンスランバーより
4104596035
No.224:
(5pt)

おもしろい!

第四部ではじめて主人公目線になるので、あれいつになったら堺雅人でてくんの。なんて思ってましたが、そこからは息もつかせず一気に(たまに最初の1、2、3部を復習しながら)読み切ることができました。
 他の方のレビューには「ご都合主義」とか「結末が中途半端」とかいう意見がありましたけど、その通りといえばその通りです。ただ、ご都合主義に関しては、「この人がまさか話に関わってきて、助けてくれるんだー」と僕にとってはおもしろいポイントで、結末が〜というのも、「そういやわからんこといっぱいあるわ」と言うぐらいの感じで、本編の面白さの前には些細なことに思えました。
あとがきを読むと、「物語の風呂敷は広げるけれども、いかに畳まないままで楽しんでもらえるのかに挑戦した」とあるので作者のもくろみは成功してると思います。
 僕としては、「おもしろい!」これが感想です。
ゴールデンスランバー (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ゴールデンスランバー (新潮文庫)より
410125026X
No.223:
(5pt)

読み終わるまで寝れない

スピード感があり、非常に面白いです。
最後が気になって、読み終わるまで寝れなくなってしまいました。
また、単なるミステリーではなく、多くの大学生が学生時代に経験したであろう淡い思い出も
思い出させてくれて、ちょっと懐かしくもなります。

ゴールデンスランバーAmazon書評・レビュー:ゴールデンスランバーより
4104596035
No.222:
(4pt)

巨大な?陰謀

首相暗殺の犯人に仕立て上げられた青年の逃亡劇を描くサスペンス.
理不尽で容赦ない追跡の恐怖と
それから逃げる主人公の疲弊や葛藤がきれいに描かれている.

時間にすると24時間程度しか経過していないストーリーであるが
昨日がずいぶんに遠くへ行ってしまったような主人公の虚脱感を
共有させてくれる筆力はさすがである.
極限状態でもどこかユーモアを感じさせるキャラクターの立ち回りもいい.

とはいえ,作品全体にやや奥行きが感じられない印象も受けた.
(ネタバレになるが)
序盤で20年後の視点での説明が登場し
すべてが明らかにされないことはわかって読み進めるのでその点には不満はない.
しかしながら,陰謀の全体像が用意されていて,
そのうちの主人公から見える部分だけを描写しているというより
逃亡劇に必要な部分だけを設定してあるようにも思えた.
壮大なストーリーを読んだ後の達成感,のような満足感が得られなかったのは
そのためではないか.
ゴールデンスランバー (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ゴールデンスランバー (新潮文庫)より
410125026X
No.221:
(4pt)

伏線未回収に挑戦した作品

初めて伊坂幸太郎先生の作品を読みました。

今までの伊坂先生の作品は、伏線を設定して綺麗に回収するものであったようです。
ですがこの作品を読み終えた時、面白いとは思いましたが、確かに他のレビュアーの
方と同じようにスッキリしない部分がありました。

ですが、巻末の解説に著者へのインタビューが載っており、「物語の風呂敷は広げる
けれど、いかに畳まないまま楽しんでもらえるのか、それから、いかにそれでも読者
に納得してもらえるのか、にはじめて挑戦したのが『ゴールデンスランバー』という
作品でした。」という言葉がありました。この一文がこの作品の全てを表現していま
すし、ある程度それは成功していると思います。この著者の挑戦を評価したいです。

そして真相が解明されていないことに批判が集中しているようですが、それは第三部
(事件から二十年後)である程度明かされているように思います。最も信憑性のある
説が真相なのでしょう。伏線未回収ですが、ある程度は回収されているのです。
ゴールデンスランバー (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ゴールデンスランバー (新潮文庫)より
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No.220:
(5pt)

すべてを語らない,あるいは風呂敷を畳み終えない上手さ

著者の作品は好きで文庫化されたものはすべて読んでいるが,この作品は今までのものと一線を画している.
そのため,この作品が伊坂幸太郎の集大成という言い方をされる場合に大いに違和感を感じている.
伊坂幸太郎の作品の良さの一つには物語の構成の上手さがある.
複線を張り巡らせ,それを上手く回収する.
時に違和感を覚える文章も,最終章にたどり着く前には謎が明かされ,レトリックの上手さに唸らされる事となる.
本作ではこういったものに主眼が置かれていない.
唐突に始まる逃亡劇に対する解答は示されず,すべてを読み終えても明らかにされない事ばかりだ.
それでいて読み終えたときにある種のカタルシスを感じることができた.
物語は問題ではないのだし,解答を用意する必要など無いのかもしれない.
あとがきで著者はこれを故意に行ったことを明らかにしており,私は伊坂幸太郎の持つ物語の広さに驚嘆した.
良い意味で「無責任な物語」を堪能するのも良いのではないか.
ゴールデンスランバー (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ゴールデンスランバー (新潮文庫)より
410125026X
No.219:
(5pt)

傑作サスペンス

伊坂さんの小説を読むのはこれが初めてです。
今までマンガばかり読んできたので、小説を
読もうと思い、何冊か読んだあとで、この本を読んだのです。
構成が素晴らしいですね。
主人公が追いつめられる姿にはほんと緊迫感がありました。
首相暗殺の濡れ衣を着せられた青柳がかつての仲間などに
支えられながら逃亡する。
巧妙な伏線と軽妙な会話が楽しかったです。
そのうえ読後感も悪くないですよね。
時おり入る学生時代の回送シーンには心が休まりました。
スケールが大きく、本当に面白かった。
これを読み終わったあと対照的な作品を一つ思い浮かべました。
神崎和幸のデシートです。
デシートは主人公が恐ろしい権力者を追いつめるというもので、
ゴールデンスランバーとはほんと逆でした。
追いつめられる主人公の物語を読むのはゴールデンスランバー
が初めてなのですが、こういうのもいいですね。
伊坂さんがどうして人気があるのかが分かったような気がします。


ゴールデンスランバー (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ゴールデンスランバー (新潮文庫)より
410125026X
No.218:
(5pt)

期待通り、著者にしてやられた

期待通り、「してやられた」というのが感想です。
固有名詞で登場してきた人物はなるべく再利用し伏線としてつかう手法は鮮やか。また今回のように最初の方で「事件」の20年後を紹介されると、ついつい先を読みたくなります。
また「事件」の3カ月後の浮気や痴漢もさわやかな読後感を与えてくれます。でも分厚いので翌日が休みの日に二日かけてじっくりとお読みください
ゴールデンスランバー (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ゴールデンスランバー (新潮文庫)より
410125026X
No.217:
(4pt)

映画?

映画じゃないの?
読み進めていくうちになんか感じるものがあって、
ちょっと考えたら、回想シーンや、時をさかのぼったりって映画の手法じゃないか、
と思えてきました。
自分は物語を映像化しながら読む方なので、映画だな、と思うようになってからの方が
ページの進むのが速くなりました。
ご都合主義とか何とかいわれていますが、
そんなこといったらヒーローものの映画なんて成立しないでしょ。
事実が解明されない、それでもミステリーか、なんていうご意見もありますが、
訳もわからず主人公が逃げ回る映画なんてた〜くさんあるんじゃないの?
(よく知りませんが)
まあ、最後謎解きがあって、無実が証明されるのかな、
と思っていたので肩すかしをくいましたが、
ラストの「たいへんよくできました」があることで青柳雅春が救われた、と思います。
どなたかのレビューにもありましたが、これは青柳編であって、
物語の手法としては追う方側からも書いたものを混ぜるのが普通だと思います。
権力側から作者に書いてもらいたいものですが、誰かが書いてみるというのはどうでしょう?
ゴールデンスランバー (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ゴールデンスランバー (新潮文庫)より
410125026X
No.216:
(1pt)

反体制に酔っているだけの左翼的駄作

話題になっているので読んでみましたが、無駄に長いだけで一体何が面白いのか全く分かりませんでした。この批評をするだけで論文が書けてしまいそうです。とりあえず要約すると、1.設定がありきたりすぎ 政府の陰謀によって貶められた主人公の逃亡劇なんで、ハリウッド映画で腐るほど見てきた。この時点で新鮮味が感じられない。2.不自然な登場人物の行動 何者かの陰謀によって警察から追われることとなった主人公だが、何故か出会う人々が全て主人公に協力的で、逃亡の手助けをしてくれる。特に、昔(身勝手な理由で)主人公を振ったもと恋人が、(家庭があるのに)主人公に献身的になるのが理解できない。私見だが、逃亡中の殺人容疑者に対しては避けて通るのが一般人の心理ではないだろうか。接する人がいたとしたら、それは懸賞金目当ての輩ぐらいだろう。むしろ、会う人間が全て敵に協力し、主人公を追い詰めていく設定の方が盛り上がるのではないか。他力本願の逃亡劇などどこが面白いのか。3.間抜けすぎる敵 その登場人物以上に不自然なのが敵の行動である。まず、ある人物Aを陥れる陰謀で、Aの友人を計画に加えることなどありえない。友情からAに危険を教えてしまう可能性が大いにあるからだ。(実際、それで主人公は難を逃れた)さらにエンディングでは、ご丁寧にも主人公を社会的に抹殺し、主人公が別人として生き延びるチャンスを作ってしまった。「お前らどれだけ良心的なんだよ!」とツッコミの一つでも入れたくなります。4.最後のお粗末なエンディング 追い詰められた主人公は、敵から逃れるため整形して別人になりすまします(勿論、他力本願で)。これを読んで私は衝撃を受けました。整形して逃げるなんて誰もが最初に思いつくことです。あれだけ長々とやっておいて、厚顔無恥にもこの終わり方なんて考えられません。一体どこがミステリーなのでしょうか。長くなってしまいましたが、要は反体制に酔っているだけの駄作です。時代感覚が3,40年位ずれています。内容がモロバレで恐縮ですが、読むだけ時間の無駄です。どうしても内容が知りたければ、映画版を見た方がはるかに時間の節約です。
ゴールデンスランバー (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ゴールデンスランバー (新潮文庫)より
410125026X

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