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ゴールデンスランバー
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ゴールデンスランバーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全452件 201~220 11/23ページ
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突然首相暗殺の犯人に仕立て上げられてしまった青年の物語。 物語はその主人公の視点だけで進められるのでなく、テレビを通して事件を見る人々、 主人公の昔の恋人。20年後に事件を調べる人物など様々な視点で描かれる。 なので時系列も順序良く事件を追うだけの形でなく、主人公の学生時代の話も間に多くあり 少し複雑な構成になっているが、読みやすく、そうした話の中でも小さな伏線を多くはって うまく回収していく著者のストーリーの構成力はとても巧みで感心させられた。 ・・・にもかかわらず僕には読んでてイマイチ物語に入り込めなかった この小説の舞台は現代日本と似ているが少し違った日本だ。 とはいえ著者は今の日本にも通ずるような問題を作中で多く描いている。 テレビ・報道、その受け手である一般人。政治や監視社会、アメリカ等々。 そうしたものに対して著者は明らかに不満や批判があるようだ。 そうした著者の問題意識には共有できるものも多いし小説にそうしたものを のせるのも悪いとは思わない。 でもこういう事件のまっただ中にいる切実な登場人物にこうしたシステムや形式的なことを ペラペラとセリフや思考で描く必要があったんでしょうか。 物語そのもので十分表現することができたのでは? 著者はお話作りは巧みだが、そういう表現に関しては下手で、僕には登場人物に 「言わせている」という印象しかもてなかった。 穿った見方かもしれないけどそうしたものが時々露骨に挟まれてるせいでなんだか 著者自身の演説のように感じさせられる時があったのが残念でした。 | ||||
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「逃げる」ことをここまで強く描いた作品は読んだことがない。そういう面で最後まで興味深く読みました。 ご都合主義というのは感じる部分でもあり、これは小説よりも脚本から小説のカタチにしたものに近い。発想(事件や出来事)重視で、そこまでの道程が付属物になっている。会話やセンテンス、場合によっては段落丸ごと定型文になっていて、結果を踏まえた上での言い訳(理由付け)にとれてしまう。またその定型文はテレビドラマやマンガで見聞きしたものが多く、ないほうがスッキリする。 伊坂さんのロック好きは十分感じるけど、共感はできなかった。「Golden slumber」を聴いて感じるイノセンスが、この本からは感じることができなかった。 | ||||
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賛否両論ありますが、私にはおもしろい作品だと思いました。少なくとも、伊坂幸太郎に最近ハマった私としては、本当に楽しめました。 伊坂幸太郎の特長としては、常に「リアルではない」というものがあると思います。リアリズムを求めている人にとっては、彼の語り口調は嘘っぽく聞こえてしまうのではないでしょうか。 でも私は彼のほかの作品も読んでみてよくわかるのは、彼がどこか「シュールさ」を出そうとしているからだと思います。その「シュールさ」も、風刺とか反社会性のような間違ったとらえ方をしている人にはピンとこないと思います。『オーデュポンの祈り』『モダン・タイムス』を読んでみればそのシュールさが何なのかもよくわかります。 活字から伝わる情報で判断するのではなく、私はきちんと作者の意図するところを理解しようとつとめないと、誤読をしてしまうおそれがあると思います。リアリズムで読みたい人には、「セキュリティーポット」からしてピンとこないでしょうし、結末にイライラするのだろうと思います。私にしてみれば、伊坂幸太郎は「ミステリー」を意図したわけでもないだろうし、ましてやただのエンターテイメントに徹しようと思ったわけでもないと思います。むしろ伊坂幸太郎が仕掛けたトリックに真っ向勝負した方が楽しめると思いますね。 | ||||
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ハラハラして最後まで一気に読んでしまいました。 モダンタイムスと似ているとも思いましたが、私はこちらのほうが好きです。 人間の最大の武器は習慣と信頼だ。 読後にそう思いました。このテーマが好きの理由です。 | ||||
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主人公青柳雅春が首相殺しの濡れ衣を着せられるという逃走劇です。 内容は逃走の部分はプリズンブレイクを思わせるような部分もあり ハラハラする場面もあり楽しむことが出来ました。 青柳雅春とその大学生時代の仲間の学生時代の思い出の回想部分は ほっこりした気持ちにはさせてくれたもののいささか、ダラダラした 感じを受けました。また、逃走劇の部分と、学生時代の場面が交互に 切り替わるので、イマイチ、はまり切れないところがあります。 また最後も、濡れ衣を着せられた犯人についての描写も無く、 淡々と日常で終わってしまう…「フィッシュストーリー」を 読んだ時からそういうところはありましたが、オチがあいまいすぎます。 結局、また何気ない日常に戻れてよかったね…という終わり方。 それでは足りないかな」…という気はします。 フィッシュストーリーに続き読みやすかったので、☆3.5でまぁ3つで | ||||
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映画化もされ(見てませんが)、受賞(それも複数の)ということもあり、遅まきながら文庫本を(新品で)購入。期待しつつ読みました。が、読み始めて間もなく「これつまんないんじゃないのか?」と。三分の一ほどのところまで我慢しましたが、これ以上は時間の無駄と思い、放棄しました。とにかく「薄い」。たとえるなら、「漫画のノベライズ」。およそ「小説」に求められる人間造形・リアリティはかけらもないと思いました。これから読むかたは、100円の中古で十分かと。 | ||||
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面白かったです。 ただ、映画化ありきで書かれたのでしょうか? エンタメ化した為にもっと面白くなる話がかえってしぼんでしまったように感じました。 小説としての物足りなさは否めません。 ファンタージーでもミステリーでも良いんです。。。 人を信じたくなる良作を書き続けて欲しいです。 | ||||
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文庫化したら読んでみたい作品でしたので、早速読んでみました。まあ、長い作品なので10日以上かけて読んでみました。最初は状況説明でただ長いなあと思いましたが、動きが出てくるにつれて速度が上がってきました。最後には、長さを気にならなくなりましたね。最後には本屋対象受賞に違わぬ期待通りの作品だと思いましたので、1作はすでに読んでいるのでそれは除き、伊坂作品をデビュー作から読んでみたいなあと思いました、 作品のあらすじは以下の通りです。金田首相が爆死した。マスコミ報道を見ると、その犯人は青柳雅春だということみたいだ。金田首相暗殺の濡れ衣を着せられた青柳雅春は、仲間の助けを借りてひたすら逃げまくるのである。 マスコミ報道に影響されずに、青柳雅春を信じていた元カノの樋口晴子や青柳雅春の両親なんかは良かったですね。最後の「よくできました」という判子を押すシーンが最後は全てがつながったなと思いましたね。 マスコミ報道によって、場合によっては犯人じゃないので犯人にされることがあると言う冤罪の可能性って一般人にもあるんだろうなと思いました。それほどマスコミの力が強くなっているということなんでしょうね。 もしかしたらヒントらしいものはあるのかもしれないが、青柳雅春を誰が犯人に仕立て上げたのかは結局わからない。森田森吾もその手先に過ぎないわけだしね。また、巨大な陰謀の本当のことはわからない。ただ、巨大な陰謀に青柳雅春は一人で戦うのではなく、逃げるしかなかった。その逃げる様を描いているということですね。 | ||||
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文の構成の仕方とか、かき分け方とか、斬新なのだろうけど、幕間が何度も来る学芸会のようで、個人的には読むのに疲れた。堺雅人が犯人役で映画化されたので読んだが、『濡れ衣』一辺倒ではっぴいえんどにならない。殺してないのに着せられる殺人の嫌疑・・・後味が個人的にいやだった。世の中確かにきれいごとではすまされない。そんなことは百も承知だ。が、正義がつながってほしいと願ってしまう愚かな自分がいる。そういう甘ったれな自分に活を入れたい人はどうぞ。 | ||||
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空前絶後の「濡れ衣」。ちょっとイケメンだけど愚鈍に近い主人公が総理大臣暗殺の犯人として警察に追われ、それを直接、または間接的に手助けしていく素敵な面々達のロードムービー、といった趣でしょうか。 作者の作品全てに共通している事だが、まず登場人物達の「キャラ立て」の仕方、手法が抜群に良いです。「森の声」が聞こえる親友、情に厚い後輩、芯の強い元カノ、ちょっとおませなその娘、破天荒な父親、豪快な花火屋の親父、厨二的殺人鬼、医療詐欺で食いつなぐ裏稼業の男等々…。 勿論「主人公にとって都合のよい性格や技能をもったお助けキャラがこうも続出するなぁ」という感は否めないが、そこはエンターテインメント小説として目を瞑りたい。何せ、「ラジコン爆弾で首相を暗殺」そして「その事柄に、全登場人物を含め、世間全体でさえも全く悲壮感や緊迫感を感じさせない」という、ファンタジーを超えたファンタジーな設定・世界観になっている作品なので、、 秀逸なのはラストシーンです。 「WHAO!エクセレント!」って感じで爽快でちょっとホロリと来ました! | ||||
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国家の陰謀に一般人が巻き込まれて無力だったのが結末の物足りなさに至ったのか。組織が巨大過ぎたのでは?やはり読み終えるとそれで終わりなのかて感じでしたね。 | ||||
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テレビ版で観て、面白かったので本を読んだ。見逃したところもわかった。 私には映画のほうがわかりやすかった(登場人物とか)。 映像も本も、どっちも面白くてよかったと思う。 | ||||
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よくこういう作品を書く作家の反論に”すべて解決するのはリアリティじゃない”という作家の反論がありますが、 テメーの作ってんのは徹頭徹尾フィクションなんだよ!と言いたい。 リアリティ云々の前につまんねぇフィクション作りやがって。 | ||||
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運命の鍵を握る古い記憶の断片とビートルズのメロディ。 スリル炸裂超弩級エンタテインメント巨編。 という紹介を見て、著者の作品を初めて、読んでみました。 怒涛のように流れるストーリー展開を予想していたので、読み始めは、肩透かしを喰った感じでした。 あまり意味があるとは思えない第一部。 いよいよ、始まると思った第二部で、あれよあれよのうちに、犯人が投降し、「えっ!、これで終わり?嘘でしょう!」と正直思いました。 でも、ここからでした。 エンタテイメントが始まります。 時間の流れと、物語の進行が交錯しているので、若干戸惑いましたが、布石がちゃんと生きていました。 登場人物に味と温かみがあり、殺伐とした話、現実離れした話を、オブラートに包んでくれます。 ビートルズも、期待していたほど物語の展開と絡みませんが、物語を豊かにしてくれてます。 ラストも、まあまあ納得し、楽しめました。 当初予想していた物語とは異なりましたが、楽しみながら読めた小説でした。 また、犯人を捕まえるより、誰かを犯人に仕立て上げ、事件の解決・終結を急ぐ、警察組織の行動パターンは、ありうる話で、ちょっと恐怖を覚えました。 (111) | ||||
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『チルドレン』は漫画のような作品だったが、『ゴールデンスランバー』は映画のようだった。非現実的と言えば非現実的だが、そんな設定は著者の得意技。首相公選制が導入されている世界を舞台としているあたり、むしろその非現実性を高らかに宣言しているかのようですらある。しかし、そんな物語にぐいぐい引き込まれ、ふっと笑みを漏らし、目尻を湿らせてしまう。 濡れ衣を着せられる逃走する夢のような現実と、いまや夢のように思える平和な学生時代の思い出が交錯しながら物語が進む。 逃走劇の進み方自体に何かすごく大きなカラクリがあるわけではない。しかし、迫真のストレートな逃走劇が、「ああ、このように物語を畳むんだ」と思わせておいてふっとかわすその身こなしを華麗なものに仕上げている。 また、現実と思い出との交わり方は見事。登場人物が平和な学生時代に想いを馳せる様が微笑ましく、またこれが逃走劇を一層シリアスなものに色づける。同時に、読んでいる自分が気付かないうち自身の学生時代に想いを馳せていたり、そんな思い出話を友人たちとする自分の姿が瞼に浮かぶ。 張り巡らされた細やかな伏線がユーモア溢れる紡ぎ方で編まれ、微笑ましく目頭が熱くなる終章は何度か読み返したくなる。副題『A MEMORY』に込められたものをしっかり受け止めて本書を置く。 | ||||
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最後まで一気に読め、さすが人気作家。国家権力によって、首相暗殺の濡れ衣をかけられた男が、捜査当局から逃げる、逃げるというお話。説明不十分で消化不良な点は多々あるが、作中の伏線はなかなかにくい。時間を忘れて小説読みたいな、という時におすすめ。ちなみに、舞台は、街中に監視カメラと盗聴器を一体型にした装置が置かれた都市。権力が市民を常に監視する社会の不気味さも考えさせられる。 | ||||
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最後は、すっきりしないという印象だが、それなりの暇つぶしにはなった。 | ||||
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首相暗殺の犯人に仕立て上げられた男の逃亡劇。 暗殺に関わる状況はケネディ大統領暗殺事件に被せているが、そこに意味があるとは思えないのでその部分は洒落なのだろうか? 文章に嫌味な部分がなくそれなりにテンポもよいので最後まで楽しめた。 途中、現実の日本にはない首相選挙の状況や情報管理の仕組みが出てくるが、ストーリーに現実感がなくならない微妙なさじ加減で留められているのは著者の構成技術の高さと思う。 主人公が犯人に仕立て上げられた理由は明確ではないが、現実社会でも犯人に仕立て上げられる場合はそんなものだろうと思う。 誰もが納得する論理的な理由で犯人に仕立て上げられるより、例えばたまたま脅し易い借金がある友人がいた等、他愛もない理由でなんとなく犯人候補の一人にされる方がリアリティはある。 事件の黒幕も謎のままで良い。ヒーローもののように悪の組織の謀略を暴くなどは逆にしらけてしまうでしょう。 特別名作ではないが読んで損はしない作品。 | ||||
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同著者の『モダンタイムス』と物語の構造がよく似た小説。 ストーリーの組み立てはこちらの方がましである。 恋人に振られたしがない男が、ひょんなことから総理大臣の暗殺犯人にしたてあげられる、 という(ケネディ大統領暗殺の容疑者)オズワルドのような小説。 ケネディー暗殺事件とオズワルドの関係を知らない人は新鮮だろうが、 この手の小説を読みあきている人には、話の筋はありきたりだ。 逃亡の筋立ては、まさしくアメリカン・ヒーロー・ドラマ『逃亡者』のそれである。 無実のものがハメられて逃げ回るはめになるとか、 逃亡の際に人々の温情に助けられるとか。 この手の話は、すでに浦沢直樹がマンガ『MONSTER』のなかで、 ドクター・天馬という外科医を主人公にして、見事にやり遂げてしまっている。 だから、逃亡物が好きな人は『MONSTER』を読むことをおすすめしたい。 だが、その使い古されたテーマを面白く読ませる手腕はすごい。 まさに文章のリズムと構成力の勝利。 だが、何度読んでも、主人公が運良く逃げられる設定に漏れがある。 周到に根回しして、一人の無実の市民をオズワルドにできる勢力が、 監視社会の行き届いた架空世界で、主人公を見失うとは思えない。 しかも、たかが整形で別人になりおおせることは考えられない。 というのは、骨格のバランスや角膜認証、静脈認証など、 高度な生体認証が発達している現在(小説のなかの近未来)では、 その関門を通過する手段を入手しない限りは別人になれる可能性はない。 パスポートの偽造とはまったく別レベルである。 声帯もいじってないので、監視カメラに声帯認証機能がついていたら、 マークがついて捕まることが必至だろう。 ラストシーンは感動的だが、 知人にも正体が見破られたのだから、 官憲の目にも見破られると推理するのが自然である。 面白いし、読ませるが、設定はザルである。 筋立ては使い古されているし、テーマとしても目新しさはない。 読書通には、世間の評価が過大な作品として記憶されてしまう作品にちがいない。 「もう一歩がんまりましょう」の判子を押したいところである。 | ||||
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伊坂の小説は何作か読んでいる。「このミス」や「文春」の常連作家なので、その流れで知っているのだが、率直な感想は巧いのだが余韻がなく、読後の感動というのが欠けている。 それでも、時々このように読んでしまうのはなぜか。今回はやはり、その内容だろう。首相が仙台の街頭パレードで衆人環視の中、ラジコンヘリコプターで爆殺される。そして青柳という主人公が犯人と間違われ逃亡するのだ。 このシチュエーションが面白くないはずがない。タイトルの「ゴールデンスランバー」を何処かで聞いた事があるなと思っていたら何の事はない、ビートルズ最後のアルバム・アビー・ロードの中に入っているではないか。ポール・マッカートニーが歌っていて、訳すと心地よい微睡(まどろみ)とでも云おうか、子守唄の事であるが、私のウォークマンにも取り入れていて無意識に聴いていた。 この作家の巧さはやはりプロットの立てかただろう。話しはあっちに飛んだりこっちに飛んだり、一見脈絡がなさそうに見えるのだが周到に伏線を散りばめている。着地も見事に決まり脱帽の星五つ。 | ||||
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