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モダンタイムス



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モダンタイムスの評価: 3.74/5点 レビュー 203件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.74pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全203件 1~20 1/11ページ
No.203:
(5pt)

人間にとって「普通に特別な力」とは?

「普通に特別な力」こそ、人間にとっての「超能力」なのではないだろうか。そんなことを考えさせてくれた「モダンタイムス」。今から17年も前に、現在、問題になっている「ネット社会の弊害」も見抜き、それらを示唆してくれていた「モダンタイムス」。さらに、国家(世の中)の「本当の仕組み」というものの答えを考えさせてくれた「モダンタイムス」。この長い作品を読んで考えさせられたことがある。それは、人間の営みの中の「夫婦」についてどうあるべきなのか?ということだ。独身主義の方には申し訳ないが。人間は、大きな目的のために生きているんじゃなくて、もっと小さな目的のために生きているという考え方が、作中、示される。納得しつつ読み進めた。それは、例えば、夫婦の食事の場面ひとつをとってみても、夫が妻に「君と一緒に食べられるのであれば、どんなものを食べても「御馳走」になるよ」と言えるかどうかだと思う。
 最後に「勇気はあるか?」と聞かれたら、「勇気は、妻がもっている。俺が忘れないように」と言える自分になれたらいいなと思わせてくれた「モダンタイムス」。本当の夫婦とは?を今更ながら考えさせてくれた作品だった。伊坂作品の中でも、少し怖いけれど、夫婦にとって最も心温まる傑作を読んでみたいとお思いなら、お薦めの逸品である。
モダンタイムス(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(上) (講談社文庫)より
4062770784
No.202:
(2pt)

汚い

綺麗なのが良くて中古を選ばず上の方は折れてるし汚れがついてた。
だったら中古で買えばよかったと思うほど
モダンタイムス (Morning NOVELS)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス (Morning NOVELS)より
4062150735
No.201:
(5pt)

悪夢めいた世界に主人公が巻き込まれていく展開に、ディック作品に通じるものを感じました。ぞくぞくしながら、頁をめくっていきました。

最終盤の話の味わいが、だいぶ昔にハマったフィリップ・K・ディックの悪夢めいた作品(『火星のタイム・スリップ』とか)に通じるところがあって、ぞくぞくしました。ただ、ディックの作品は読んでて虚無感とか絶望的な気持ちに駆られることが多いんだけど、この伊坂作品では、黒雲が覆うその一角に青空が見えるみたいな、そういう希望の気配もあって、そこに救われましたね。

本質を鋭く突いてるというか、忘れ難い格言みたいな文章が、いくつかありました。なかでも、次の二つの文章が印象深いっすね。
《システム化されることにより、人間は想像力を失い、良心を失う。》講談社文庫・下巻 p.84
《大事なルールほど、法律では決まっていないのよ。困った人に手を貸しなさい、とかね、そういうのは法律になってない。》p.154

登場人物では、上巻とはがらりと変わって、主人公・渡辺拓海の妻・佳代子の印象が、ぐんとアップしました。とりわけ、〝フランクリンなんちゃら〟て台詞には、しびれましたわ。やっぱ、伏線を回収する著者のしゃれた手際、その巧さには脱帽です。

あと、文庫本の表紙カバーに大きく、〈兎(うさぎ)〉の顔が描かれてるでしょう。あれ、話と関わりないんかて思ってたら、この下巻で〈兎面の男〉が出てきて、「ははぁ、これ暗示してたんかな」思いました。まあ、現実世界で、この〈兎面の男〉には会いたくないけどな、絶対。
モダンタイムス(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(下) (講談社文庫)より
4062770792
No.200:
(4pt)

不穏なものにじわじわと取り込まれていくみたいな、そんな怖さが半端ないっすね。

主人公のSE(システムエンジニア)・渡辺が、わけ分からんうちに何か〝大きな仕組み〟に巻き込まれ、不穏な空気が醸成されていく展開にぞくぞくしますね。殊に、《「ある特定の言葉で検索した人間を、調べようとしているようにしか思えないんですよ」》p.160 という某登場人物の台詞によって、それまでのヤバい空気が、一気に輪郭を持って実体化するところが怖かったっす。ぞわっとなりました。

名前の読みは同じでも、著者とは別人格だろう(そうであると思いたい!)登場人物・井坂好太郎のユニークな言動からも、目が離せません。

「その扉を開けて覗き見ると、ろくなことにはなんないよ」と言われれば、いよいよもって見てみたくなるのが人間の性(さが)ではないだろうか。
てなことをふと思いながら、文庫本下巻へと向かうでござる。
モダンタイムス(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(上) (講談社文庫)より
4062770784
No.199:
(4pt)

個はシステムに反抗できるか、そして知らずとも妻を愛せるか

さて、上巻はいかがでしたか? なんだよGoshって、という感じで謎が解き明かされる過程がメインであったと思います。
そして後半もまたツイスト満点の流れであります。

・・・
読後気になるのはやはり妻の話ではないでしょうか。

なぜあんなに強い?一体何者なのか?拓海とその後輩とを敢えて不倫させたのか?等々、作中でも繰り返される疑念ですが、謎は行間に吸収され、明らかにされることはありませんでした。

逆にあれですかね。知らずとも信じるという姿勢を描くという事なのかもしれません。
妻の佳代子は確かに猟奇的。でも美しいし、拓海の愛は変わりません。他方、拓海もその愛を「感じて」いるわけです。夫婦という形(夫婦でなくてもいいですが)にこれ以上のことが必要でしょうか。

そのように考えますと、下巻の中心は佳代子であったように思います。

・・・
もう一つの中心テーマは、やはり国家システムへの反抗、ではないでしょうか。

所謂「利己的な遺伝子」・「ミーム」のように、有機物である人間を包含する「国家」「システム」が半自動的に動いていくことへの態度について描かれているように思います。

永嶋はこれについては半ば白旗。でもできる範囲で拓海たちを応援するという立場でした。拓海たちは「できるところからコツコツと」とでも言ったスタンス。

日本は同調圧力が強いとか、閉鎖的とかまあ色々言いますよね。人を越えた「文化」や「社会」があたかも生き物の如く個々の人々を縛るかのような雰囲気を形成します。こうしたものを個々人が変えて行こう、という意志を描いた、と換言することもできようと思います。というかそう感じました。

・・・
ということでまたもや面白い伊坂作品でした。
エンタメという観点のみならず、社会と個、社会のなかの個、のようなテーマとしても面白く読めます。お勧めです。
モダンタイムス(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(下) (講談社文庫)より
4062770792
No.198:
(4pt)

猟奇的な妻、良く分からないシステム改変、怒涛の展開に潜むディストピア

今回も洒脱な表現にユーモアセンスあふれる作品でした。
当初は展開の分からぬコメディかと思いきや、読み進めていくと政治ドラマやディストピアにとどまらない、「結局個々の人間の生きる意味って何なのよ」と問いかけるようなお話でした。

・・・
話のつかみは「恐妻家」でした。
男性諸氏の中でもこれを営業トークに使ったり、社内での潤滑油として話題にしていたりすることは多いかと思います。

主人公の渡辺拓海は、元夫が(理由は分からないが)死亡している、飛び切り素敵な女性と恋に落ち、結婚。奥様は「浮気したら殺す」と謂い、以前彼女の勘違いから、派遣されたヤクザ?に押し入られ、危うく指を折られそうになった経験があるという。そして再び、ブラックな感じの方に押し入られる。しかし今度は奥様の勘違いではない。という事は指は折られる?というか切られるか!?
こうした猟奇的とも言える奥様の、想像を絶する愛?執着?はフックとしては十分な働きをしていました。

・・・
次に、何だこれ? 謎の作家の友人井坂幸太郎笑
この女たらしの一見サムい友人の出場頻度が高いですよね。

上巻は、全体でみるとドタバタ、ユーモア担当な感じでしょうか。
主人公渡辺、かれの下種な友人の井坂、そして渡辺を襲ってきたヤクザ的な岡本猛。この不思議な三人組がいつの間にか一体となり謎の企業Goshの謎を暴こうと真します。

その過程で、渡辺のシステム会社で剛腕五反田が失踪、パワハラ課長の加藤が自殺、気の弱い後輩大石の誤認逮捕等多くの事件が発生。

この怒涛の展開で上巻はあっという間に読了となることと思います。

・・・
ということで相も変わらずの疾走感の伊坂作品でした。

一応魔王の後編という位置づけになります。是非事前に読んでおくことをお勧めします。当「モダンタイムス」の下巻が面白くなります。
モダンタイムス(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(上) (講談社文庫)より
4062770784
No.197:
(4pt)

魔王の続き

魔王が面白かったので読んでみました。続編読まないと中途半端ですし。まあそれなりに楽しめます。
モダンタイムス(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(上) (講談社文庫)より
4062770784
No.196:
(3pt)

上を読んだので

ネタバレになるのでさらっと。作家がうざい。尻すぼみ。
モダンタイムス(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(下) (講談社文庫)より
4062770792
No.195:
(5pt)

全て伏線回収される

魔王の続編
上でいろいろわからなかったことが、下ですべて伏線回収されるところがさすがです
とても面白かったです
モダンタイムス(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(上) (講談社文庫)より
4062770784
No.194:
(5pt)

全て伏線回収される

魔王の続編
上でいろいろわからなかったことが、下ですべて伏線回収されるところがさすがです
とても面白かったです
モダンタイムス(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(下) (講談社文庫)より
4062770792
No.193:
(5pt)

ありがとうございました。

ありがとうございました。
モダンタイムス(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(上) (講談社文庫)より
4062770784
No.192:
(5pt)

ありがとうございました。

ありがとうございました。
モダンタイムス(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(下) (講談社文庫)より
4062770792
No.191:
(4pt)

現代の話

10年前に書かれた2050年の話だが
現実(2022)は小説を追い越してる
昔から図書館やレンタルビデオの貸し出し記録を
政府が危険人物探索に用いるなんて話は
あったし イスラエルなどは電話で特定のキーワードを
発すると通報されるなんて話も有名である
星新一の声の網も同じようなテーマだが
ネット社会の現代では 検索とうことになる
しかし本作のテーマは 単なる監視社会の話でなく
そのような仕組みを考案して運営する
単一の意思、黒幕がいるわけでなく ある種の創発現象的な
国家のシステムについての世界観であり
世界を見る目が変わる
新しい視点を提供するものである
映像化して言葉で説明されえてもぴんとこないであろうし
小説でしか扱えないテーマであろう
モダンタイムス(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(上) (講談社文庫)より
4062770784
No.190:
(4pt)

危険思想とは、常識を実行に移そうとする思想である

本作は伊坂幸太郎が得意とする伏線の回収を回避し、敢えてハッキリとした結末を示さない、それでもしっかり読ませることができるのか、自分のこれまでの作風から脱却し、作家として一段階シフトアップすることができるのか、ということにチャレンジした意欲作と言えるかもしれません。
 つまり結末や真相がどうかということは、本作において格別問題ではなく、そこに至る過程において、読者にどう感じさせるかという点にポイントを置いた作品で、伊坂幸太郎が新たな段階へ踏み出した最初の作品ではないかと思います。
 組織やシステムの不穏さを感じさせる作品は、伊坂幸太郎にはいくつかあります(例えば長編作品だと『ゴールデンスランバー』『火星に住むつもりかい?』『キャプテンサンダーボルト』など)が、本作はそういった系列の作品の最初の駆け出しではないかと思います(実際には『ゴールデンスランバー』と同時期)。

 本作には、私が超傑作と思っている『魔王』(安藤兄視点の『魔王』、弟である安藤潤也視点の『呼吸』の2作品を含む)の世界から繋がる50年後(2050年代か)の日本が舞台となっており、2007年に発表された本作は、近未来小説となっていますが、ここに書かれていることがすでに現実となっている部分(例えばパソコンでの検索結果を組織がチェックしているとか、パソコンデータを消すぞと脅迫して金銭を求める、といったこと)もあり、ある意味予言的な作品とも感じられ、そこに怖さを感じさせられます。
 一方、『呼吸』以降の安藤潤也がその後どうなったのかを知ることができ、『魔王』のファンとして、その点とても楽しみでした。
 また、私の大好きな映画『クロウ』(ブルース・リーの息子ブランドン・リー主演)や、これまた私の好きな南極探検隊を描くノンフィクション『エンデュアランス(アルフレッド・ランシング著)』のシャクルトンに触れられる場面などもあり、なかなか興味深いです。

 本作に込められた伊坂幸太郎の思いは、登場人物らによる次のような言葉からも推測できます。
「人はな、他人が何を正しいと考えているか、それをもとに判断する、ってことだ。今その状況でどうするのが正しいのか、他人の行動を参考にするんだよ。他人に合わせた方がうまくいく場合が多いからな。ただ、それを利用すれば、人の判断を、誘導できる」
「人ってのは毎日毎日、必至に生きているわけだ。つまらない仕事をしたり、誰かと言い合いしたり、そういう取るに足らない出来事の積み重ねで、生活が、人生が、出来上がっている。ただ、もしそいつの一生を要約するとしたら、そういった日々の変わらない日常は省かれる。結婚だとか離婚だとか、出産とか転勤とか、そういったトピックは残るにしても、日々の生活は削られる。でもな、本当にそいつにとって大事なのは、要約して消えた日々の出来事だよ。つまり人生は要約できねえんだよ」
「人は知らないものにぶつかったとき、まず何をするか。検索するんだよ」
「人生を楽しむには、勇気と想像力とちょっぴりのお金があればいい」
 こうやって、引用していると、引用したくなる言葉が無数にあることに気づきました。
 それだけ、伊坂幸太郎、本作に込めた思いは大きいのだろう、と感じさせられます。
モダンタイムス(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(上) (講談社文庫)より
4062770784
No.189:
(4pt)

大風呂敷を広げた、現代社会批判的エンタメ作。

私は「魔王」既読だが、続編的内容である事になかなか気付かなかった。まあ、この作品単体で、いかにも作者らしいエンタメ作として楽しめたわけだ。

  私はなぜかチャップリンを想起したのだが、現代社会の批判的内容と読めた。上巻では、いつものように荒唐無稽なエピソードが、伏線として張られてるようだったが、なかなかスケールの大きな風呂敷で、全部綺麗に回収されるとは思えないが、下巻への期待は十分抱かされる。

  陰鬱なストーリー展開だが、主人公の奥さんを始め、キャラが立って楽しく読めた。作者の分身のような、狂言回しの人物の書いた小説、という趣向も芸の細かさを感じさせた。あの小説は、わざと詰まらない作なんだろうね。
モダンタイムス(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(上) (講談社文庫)より
4062770784
No.188:
(5pt)

伊坂幸太郎は、現代のチャップリン

やはり風呂敷を広げ過ぎて、伏線を綺麗に回収出来ていない。にも拘わらず圧倒的な面白さで、最高評価を進呈したい。

  この楽しさが、個性的なキャラと、彼らの会話の面白さに負っているのは、確かだが、この社会が意思のないシステムによって、いつの間にか人間を監視している、と言う作者の問題提起の鋭さも、忘れてはならないと思う。架空の近未来と言う設定だが、十分今の日本社会にも通用する問題提起である。私にとって、伊坂幸太郎は、現代のチャップリンだ。
モダンタイムス(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(下) (講談社文庫)より
4062770792
No.187:
(5pt)

期待

上は、下に対する期待を感じました、今、下を読んでいる途中です。
モダンタイムス(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(上) (講談社文庫)より
4062770784
No.186:
(1pt)

詐欺だ

安価な合本版があった
モダンタイムス(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(上) (講談社文庫)より
4062770784
No.185:
(1pt)

詐欺だ

上下合本版に気がつかな買った。購入したら、こちらもどうぞ的に表示された。悔しいけど仕方ない
モダンタイムス(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(下) (講談社文庫)より
4062770792
No.184:
(1pt)

伏線を回収する事を放棄した後半

上巻は面白かったです。近未来の設定の中、現代にも通じる目に見えない闇とそこに踏み込んだ主人公を覆う様々な謎。一体どうなっていくのか緊張感を持って下巻に行くと…

秘密結社の様な安藤商会が何の裏もないつまらない集団で、あれだけ検索ワードで意味を持たせた播磨崎中学校とは結果的に何の面白い関連もなかった事や、管理社会と言う設定が崩壊するほどあっさり敵の本丸にたどり着く展開などは最悪です。
キララと言い瀕死の井坂と言い永島と言い、謎を解くどころかこいつらが冗長に喋りまくった内容がそのままの事実と言うあまりにガッカリな展開も酷い。
更には、超能力の事や不倫相手の行動の意味や占いが的中する意味、妻の現実外れの強さの理由や過去など、数多の伏線がまるで回収されないお粗末さ。
他人の指を平気で切り落とす様なキチガイで残酷な妻と、何事もなかったかの様に平穏に過ごすラストなんて違和感しかない。
モダンタイムス(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:モダンタイムス(下) (講談社文庫)より
4062770792

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