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坂の途中の家
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坂の途中の家の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.73pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全140件 121~140 7/7ページ
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新聞や週刊誌の連載小説を単行本にした場合に良くあるように、意味なく長い。 内容も同じことの繰り返しのようだし、主人公はどうしてこんなに被害者意識が強いんだろうと思い共感できなかった。 飛ばし飛ばしやっと最後まで読んだけれど、つまらなかた。 角田さんの本はたくさん読んでいるけれど、次はもっと面白い長編を出してもらいたいと期待しています。 | ||||
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角田光代さんの作品は昔から好きでよく読んでいますが、ここまで全く共感できなかった作品は初めてです。私自身、2歳の子供を育てる母親で、日々耳にする乳幼児が犠牲になる事件に関心があったので、角田さんの作品であることもあってすぐ読んでみたのですが…。作中のこどもは、ひたすらに意味不明な駄々をこねるか、ぐずるかしており、可愛げのある部分が少しも描かれないことに違和感を感じます。同様に、母親が子供を大事に思っていることが感じられるような描写も私には見つけられませんでした。もちろん子育ては大変なものだけれども、大変な部分だけを描写するのは違うように思います。結果、子育て中の私には、作中の子供にリアリティを感じられませんでしたし、子供と主人公の関係は普通ではない特殊なものとしか思えませんでした。自分の実感ですが、自分の子供に対する愛情というのは、親に対する愛や恋人に対する愛とはその強さや質が全く違うものです。それが母性だと思います。作中にはそれが全く感じられません。最初から最後まで、主人公は母性に欠けた極度に自信のない女で、子供への思いやりがなく、周囲の言動や行動を悪意にしか受け止められず、そんな自分を正当化するように被告の女に共感、同情し続けているように読めました。読んでいて不快でした。 失礼ながら、角田さんはお子さんがいらっしゃらないので、娘の立場でしか親子関係を見られないのだろうと感じました。どんなに子育てが大変でも、その寝顔や笑顔が親にとってどんなにいとおしいものか、ご存知ないのだろうと感じました。 | ||||
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角田光代さんの作品は、出版されたら即読む。そして読み出したら止まらず、数日どころか一日で読んでしまう。今回もそうだった。 裁判員裁判を題材にした社会は小説、と紹介されていたが、相手が女性だというだけで、無意識に巧妙に相手を貶め、自信をなくさせていく、ある種類の男性たちの存在の印象が強く残った。「私の中の彼女」でも同じことを感じた。 角田光代さんの小説は、物語だが現実感が強い。どこかの街でこの人たちが間違いなく暮らしている、と思わせる。だから、面白いし、こわい。 | ||||
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角田光代という作家は、誰もが心の底で思っている、言葉にならずに沈んでしまった澱のようなものをすくい取って、紡いで、文章にするのが本当に上手いと思う。 だから彼女の書く作品にはどこかに必ず自分がいて、あっちからこっちを見てるような気分になるのかもしれない。 どこにでもいる普通の主婦が裁判員に選ばれ、自分と同じように子育てをしていたはずの若い女性が、子どもを虐待死させてしまった裁判員裁判に臨む。公判を重ねるうちに、主人公は被告の女性と自分を重ね合わせ情緒が不安定になり、自分と周りを取り囲んでいる環境や子どもとの関わりに強い不信感とと不安を抱くようになる。 他の方が書かれているように、主人公があまりに自己否定的なため読んでいてさすがに引く部分もある。しかし、それを引いても余りある筆力。 読み終わったあとなぜか動悸が止まらず、強い不安感に襲われた。私の旦那と言葉を交わしてようやく、「あぁ、私の旦那はこんな人じゃない、私の家族のことじゃない」と肩の力が抜け、ホッとした。 心身ともに健やかで、自分にも家族にもとりあえず後ろ暗いところがない状態でないと簡単に引きずられてしまう作品だと思う。 恐るべし、角田光代。 | ||||
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優しく物分かりのよい夫、可愛く成長する一人娘、適度な距離にいる義父母、専業主婦で暮らせる身分の主人公は、傍目には幸せな人のはずで、本人も漫然とそう思ってきた。 その漫然とした幸せが、裁判員裁判の補欠裁判員となり、セレブ狂いの鬼母と世間が糾弾する同世代の女性の赤ちゃん殺しの審理を通じ、次第に崩れていくさまを、冷徹に彼女の主観だけから描くさまは、角田作品の中でも異色の怖さだろう。 とりわけ、わがことと他人事の距離感が次第に歪んで、遠近感を失った主人公が、犯人女性と自分の生き方を狂乱の中で重ね合わせていく怖さは、女性の心理描写に長けた著者ならではの真骨頂。 そして、最後まで主観や真実が分からぬままの主人公の夫の言動は、既婚男性読者に我が身を省みさせるところもあるだろう。 当たり前に見過ごしてきたものが、当たり前に思えなくなる怖さを表したタイトルと表紙もお見事。 | ||||
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欠かさず読んでいる角田作品ですが今回の長編は今までで一番読了までに 時間を要した作品で、かなりしんどい読書時間となりました。 終始重苦しい感情表現が続きそのネガティブさにうんざりしつつも 結末が気になりなんとか途中脱落せずに読了しました。 主人公は虐待事件の補充裁判員になった里沙子 子どもを殺した母親をめぐる証言に触れるうちに、いつしか自分自身の境遇に自らを重ね そのシンクロにより被告人である水穂に感情移入をして肩入れして行きます。 乳幼児虐待事件と言う重く暗いテーマに、夫婦、家族間の疑心暗鬼も加わり どんよりとした作品ですが、子育てを経験した人であれば尚の事、大なり小なり共感出来る部分があると思います。 自分自身、実家から遠く離れた県外で日中1人で子育てをしていた頃を思い出し 被告人の水穂、主人公の里沙子の苦しくやり切れない気持ちが理解出来る点もありました。 社会から断絶された密室での閉塞感、小さな命を守らなけれなならないと言った重圧 周りにサポートしてくれる人がいない孤独感 そんな状況下での子育ては本当に辛い時期でもあります。 何気ない保健婦さんの一言だったり、友人、知人のアドバイス そして一番の理解者だと思っていた夫に言われた、さり気無い言葉 それらを悪意の様に感じた事は誰しもが1度ならず経験がある様に感じます。 この小説を読んで夫婦間の「対等」の意味や 裁判を通しての検事、弁護士、裁判員のやり取りの中から、一体何が真実で何が嘘なのか 事実を知り得る事の難しさをひしひしと感じました。 非常に重いテーマではありましたがリアリティがあり色々と考えさせられる作品です。 | ||||
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欠かさず読んでいる角田作品ですが今回の長編は今までで一番読了までに 時間を要した作品で、かなりしんどい読書時間となりました。 終始重苦しい感情表現が続きそのネガティブさにうんざりしつつも 結末が気になりなんとか途中脱落せずに読了しました。 主人公は虐待事件の補充裁判員になった里沙子 子どもを殺した母親をめぐる証言に触れるうちに、いつしか自分自身の境遇に自らを重ね そのシンクロにより被告人である水穂に感情移入をして肩入れして行きます。 乳幼児虐待事件と言う重く暗いテーマに、夫婦、家族間の疑心暗鬼も加わり どんよりとした作品ですが、子育てを経験した人であれば尚の事、大なり小なり共感出来る部分があると思います。 自分自身、実家から遠く離れた県外で日中1人で子育てをしていた頃を思い出し 被告人の水穂、主人公の里沙子の苦しくやり切れない気持ちが理解出来る点もありました。 社会から断絶された密室での閉塞感、小さな命を守らなけれなならないと言った重圧 周りにサポートしてくれる人がいない孤独感 そんな状況下での子育ては本当に辛い時期でもあります。 何気ない保健婦さんの一言だったり、友人、知人のアドバイス そして一番の理解者だと思っていた夫に言われた、さり気無い言葉 それらを悪意の様に感じた事は誰しもが1度ならず経験がある様に感じます。 この小説を読んで夫婦間の「対等」の意味や 裁判を通しての検事、弁護士、裁判員のやり取りの中から、一体何が真実で何が嘘なのか 事実を知り得る事の難しさをひしひしと感じました。 非常に重いテーマではありましたがリアリティがあり色々と考えさせられる作品です。 | ||||
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欠かさず読んでいる角田作品ですが今回の長編は今までで一番読了までに 時間を要した作品で、かなりしんどい読書時間となりました。 終始重苦しい感情表現が続きそのネガティブさにうんざりしつつも 結末が気になりなんとか途中脱落せずに読了しました。 主人公は虐待事件の補充裁判員になった里沙子 子どもを殺した母親をめぐる証言に触れるうちに、いつしか自分自身の境遇に自らを重ね そのシンクロにより被告人である水穂に感情移入をして肩入れして行きます。 乳幼児虐待事件と言う重く暗いテーマに、夫婦、家族間の疑心暗鬼も加わり どんよりとした作品ですが、子育てを経験した人であれば尚の事、大なり小なり共感出来る部分があると思います。 自分自身、実家から遠く離れた県外で日中1人で子育てをしていた頃を思い出し 被告人の水穂、主人公の里沙子の苦しくやり切れない気持ちが理解出来る点もありました。 社会から断絶された密室での閉塞感、小さな命を守らなけれなならないと言った重圧 周りにサポートしてくれる人がいない孤独感 そんな状況下での子育ては本当に辛い時期でもあります。 何気ない保健婦さんの一言だったり、友人、知人のアドバイス そして一番の理解者だと思っていた夫に言われた、さり気無い言葉 それらを悪意の様に感じた事は誰しもが1度ならず経験がある様に感じます。 この小説を読んで夫婦間の「対等」の意味や 裁判を通しての検事、弁護士、裁判員のやり取りの中から、一体何が真実で何が嘘なのか 事実を知り得る事の難しさをひしひしと感じました。 非常に重いテーマではありましたがリアリティがあり色々と考えさせられる作品です。 | ||||
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欠かさず読んでいる角田作品ですが今回の長編は今までで一番読了までに 時間を要した作品で、かなりしんどい読書時間となりました。 終始重苦しい感情表現が続きそのネガティブさにうんざりしつつも 結末が気になりなんとか途中脱落せずに読了しました。 主人公は虐待事件の補充裁判員になった里沙子 子どもを殺した母親をめぐる証言に触れるうちに、いつしか自分自身の境遇に自らを重ね そのシンクロにより被告人である水穂に感情移入をして肩入れして行きます。 乳幼児虐待事件と言う重く暗いテーマに、夫婦、家族間の疑心暗鬼も加わり どんよりとした作品ですが、子育てを経験した人であれば尚の事、大なり小なり共感出来る部分があると思います。 自分自身、実家から遠く離れた県外で日中1人で子育てをしていた頃を思い出し 被告人の水穂、主人公の里沙子の苦しくやり切れない気持ちが理解出来る点もありました。 社会から断絶された密室での閉塞感、小さな命を守らなけれなならないと言った重圧 周りにサポートしてくれる人がいない孤独感 そんな状況下での子育ては本当に辛い時期でもあります。 何気ない保健婦さんの一言だったり、友人、知人のアドバイス そして一番の理解者だと思っていた夫に言われた、さり気無い言葉 それらを悪意の様に感じた事は誰しもが1度ならず経験がある様に感じます。 この小説を読んで夫婦間の「対等」の意味や 裁判を通しての検事、弁護士、裁判員のやり取りの中から、一体何が真実で何が嘘なのか 事実を知り得る事の難しさをひしひしと感じました。 非常に重いテーマではありましたがリアリティがあり色々と考えさせられる作品です。 | ||||
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欠かさず読んでいる角田作品ですが今回の長編は今までで一番読了までに 時間を要した作品で、かなりしんどい読書時間となりました。 終始重苦しい感情表現が続きそのネガティブさにうんざりしつつも 結末が気になりなんとか途中脱落せずに読了しました。 主人公は虐待事件の補充裁判員になった里沙子 子どもを殺した母親をめぐる証言に触れるうちに、いつしか自分自身の境遇に自らを重ね そのシンクロにより被告人である水穂に感情移入をして肩入れして行きます。 乳幼児虐待事件と言う重く暗いテーマに、夫婦、家族間の疑心暗鬼も加わり どんよりとした作品ですが、子育てを経験した人であれば尚の事、大なり小なり共感出来る部分があると思います。 自分自身、実家から遠く離れた県外で日中1人で子育てをしていた頃を思い出し 被告人の水穂、主人公の里沙子の苦しくやり切れない気持ちが理解出来る点もありました。 社会から断絶された密室での閉塞感、小さな命を守らなけれなならないと言った重圧 周りにサポートしてくれる人がいない孤独感 そんな状況下での子育ては本当に辛い時期でもあります。 何気ない保健婦さんの一言だったり、友人、知人のアドバイス そして一番の理解者だと思っていた夫に言われた、さり気無い言葉 それらを悪意の様に感じた事は誰しもが1度ならず経験がある様に感じます。 この小説を読んで夫婦間の「対等」の意味や 裁判を通しての検事、弁護士、裁判員のやり取りの中から、一体何が真実で何が嘘なのか 事実を知り得る事の難しさをひしひしと感じました。 非常に重いテーマではありましたがリアリティがあり色々と考えさせられる作品です。 | ||||
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欠かさず読んでいる角田作品ですが今回の長編は今までで一番読了までに 時間を要した作品で、かなりしんどい読書時間となりました。 終始重苦しい感情表現が続きそのネガティブさにうんざりしつつも 結末が気になりなんとか途中脱落せずに読了しました。 主人公は虐待事件の補充裁判員になった里沙子 子どもを殺した母親をめぐる証言に触れるうちに、いつしか自分自身の境遇に自らを重ね そのシンクロにより被告人である水穂に感情移入をして肩入れして行きます。 乳幼児虐待事件と言う重く暗いテーマに、夫婦、家族間の疑心暗鬼も加わり どんよりとした作品ですが、子育てを経験した人であれば尚の事、大なり小なり共感出来る部分があると思います。 自分自身、実家から遠く離れた県外で日中1人で子育てをしていた頃を思い出し 被告人の水穂、主人公の里沙子の苦しくやり切れない気持ちが理解出来る点もありました。 社会から断絶された密室での閉塞感、小さな命を守らなけれなならないと言った重圧 周りにサポートしてくれる人がいない孤独感 そんな状況下での子育ては本当に辛い時期でもあります。 何気ない保健婦さんの一言だったり、友人、知人のアドバイス そして一番の理解者だと思っていた夫に言われた、さり気無い言葉 それらを悪意の様に感じた事は誰しもが1度ならず経験がある様に感じます。 この小説を読んで夫婦間の「対等」の意味や 裁判を通しての検事、弁護士、裁判員のやり取りの中から、一体何が真実で何が嘘なのか 事実を知り得る事の難しさをひしひしと感じました。 非常に重いテーマではありましたがリアリティーがあり色々と考えさせられる作品です。 | ||||
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欠かさず読んでいる角田作品ですが今回の長編は今までで一番読了までに 時間を要した作品で、かなりしんどい読書時間となりました。 終始重苦しい感情表現が続きそのネガティブさにうんざりしつつも 結末が気になりなんとか途中脱落せずに読了しました。 主人公は虐待事件の補充裁判員になった里沙子 子どもを殺した母親をめぐる証言に触れるうちに、いつしか自分自身の境遇に自らを重ね そのシンクロにより被告人である水穂に感情移入をして肩入れして行きます。 乳幼児虐待事件と言う重く暗いテーマに、夫婦、家族間の疑心暗鬼も加わり どんよりとした作品ですが、子育てを経験した人であれば尚の事、大なり小なり共感出来る部分があると思います。 自分自身、実家から遠く離れた県外で日中1人で子育てをしていた頃を思い出し 被告人の水穂、主人公の里沙子の苦しくやり切れない気持ちが理解出来る点もありました。 社会から断絶された密室での閉塞感、小さな命を守らなけれなならないと言った重圧 周りにサポートしてくれる人がいない孤独感 そんな状況下での子育ては本当に辛い時期でもあります。 何気ない保健婦さんの一言だったり、友人、知人のアドバイス そして一番の理解者だと思っていた夫に言われた、さり気無い言葉 それらを悪意の様に感じた事は誰しもが1度ならず経験がある様に感じます。 この小説を読んで夫婦間の「対等」の意味や 裁判を通しての検事、弁護士、裁判員のやり取りの中から、一体何が真実で何が嘘なのか 事実を知り得る事の難しさをひしひしと感じました。 非常に重いテーマではありましたがリアリティがあり色々と考えさせられる作品です。 | ||||
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欠かさず読んでいる角田作品ですが今回の長編は今までで一番読了までに 時間を要した作品で、かなりしんどい読書時間となりました。 終始重苦しい感情表現が続きそのネガティブさにうんざりしつつも 結末が気になりなんとか途中脱落せずに読了しました。 主人公は虐待事件の補充裁判員になった里沙子 子どもを殺した母親をめぐる証言に触れるうちに、いつしか自分自身の境遇に自らを重ね そのシンクロにより被告人である水穂に感情移入をして肩入れして行きます。 乳幼児虐待事件と言う重く暗いテーマに、夫婦、家族間の疑心暗鬼も加わり どんよりとした作品ですが、子育てを経験した人であれば尚の事、大なり小なり共感出来る部分があると思います。 自分自身、実家から遠く離れた県外で日中1人で子育てをしていた頃を思い出し 被告人の水穂、主人公の里沙子の苦しくやり切れない気持ちが理解出来る点もありました。 社会から断絶された密室での閉塞感、小さな命を守らなけれなならないと言った重圧 周りにサポートしてくれる人がいない孤独感 そんな状況下での子育ては本当に辛い時期でもあります。 何気ない保健婦さんの一言だったり、友人、知人のアドバイス そして一番の理解者だと思っていた夫に言われた、さり気無い言葉 それらを悪意の様に感じた事は誰しもが1度ならず経験がある様に感じます。 この小説を読んで夫婦間の「対等」の意味や 裁判を通しての検事、弁護士、裁判員のやり取りの中から、一体何が真実で何が嘘なのか 事実を知り得る事の難しさをひしひしと感じました。 非常に重いテーマではありましたがリアリティがあり色々と考えさせられる作品です。 | ||||
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角田光代作品は、ほぼ読んでいる。この本も、書店で見つけて即、購入。早速読んでみた。 なるほど、角田光代らしい、角田光代でなければ書けない、緻密な心理描写。裁判員制度への婉曲な批判?も込められているのかもしれないが、メインは、主人公がそれ(裁判員に選ばれたこと)をきっかけに、それまで蓋をしていた自分の気持ちや夫との関係性などについて気づいてしまう、というところだろう。 読んでいて、分かりすぎて苦しくなるほどだった。 分かると言っても私は夫もなく子もないのだが、この息苦しいような、表面的には穏やかなやり取りの中に皮肉や密やかな攻撃などが込められていたり、それが本人以外には分からない形のものだったりという、そうした人間関係のあり方というのは自分でも経験がある。 これは、どうにも他人には説明しづらいもので、仮に説明しても、そう簡単に理解は得られない。 この感覚を、ここまで緻密に描き出してくれたことは、さすが、としか言いようがない。 最終的に、本当に主人公の感じていたことが真実だったのか、それとも実は単なる思い過ごしや被害妄想にすぎなかったのかは、必ずしも明確にされず、今後の展開には含みを持たせた形で終わっている。 そこが少しすっきりしない気もしなくもないが、逆に、ある種の救いになっているのかもしれないという気もする。 確かに、人間関係なんて、そんなに白黒すっぱり付けられるものでもない。 何となく釈然としないまま、それでもどうにかうまくやっていこうとしているうちに、いつしかお互いに歩み寄っていて、知らず知らず問題が解決している、なんていうこともある。 一瞬、そのモヤモヤ感を反映して星は四つにしようかと思ったが、やはりこれでよかったのだと思えてきたので、星は五つで。 | ||||
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この小説の凄いのは、このボリュームで舞台がほとんどニカ所の往復であること。 裁判員となった主人公が事件をなぞる過程で自身の心の深い闇に降りていくため、派手な舞台回しはないものの、 濃厚なサスペンスになっている。 そしてこのサスペンスは、幼児虐待事件を巡るものいうより、夫婦、男と女、母と娘といった、ありふれた関係が内包するサスペンス。 ありふれているゆえに、読み手はどこか身につまされる部分があり、他人事にはできない重苦しさを感じる。 そして主人公共々、日常に潜む不穏の存在に気づかされてしまう。 子育てをした女性ならばなおさら。 読み手は選びそうなので、星四つ。 | ||||
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「八日目の蝉」や「紙の月」のような映像化されるような作品ではないので 劇的な人間ドラマを期待するととんでもなく肩すかしを喰らうでしょう。 子育ての恐ろしさ、家族との気持ちのズレなどを丁寧に描いているが 私は途中まで「なんでこんなリア充主婦の子育ての愚痴を長々と読まされるのか」とゲンナリした。 私の友人で会う度に自分の環境の愚痴をヒステリックに話し続け再三エキサイトした挙句 最後に「もぅこうなっちゃうから会わないで距離とろうと思っていたんだよね」などという 開いた口が塞がらなくなるような事を云う友人がいるのだが 友人が去った後、「何故話を聞いたこちらに非があるみたいに言うのだろう」 と思い、心がささくれ会ったことを後悔する。 この作品の主人公の精神的緊迫は友人のそれとダブり読んでいてストレスが溜まった。 答えの無い問答が長いのだ。 心情を吐嘔し続けるのではなくもっと動きや展開でシンパシーを感じさせてほしい。 後半ようやく加速するが物足りない。 主人公の心情より法廷シーンとかもっと描いてほしかった。 子育てをした女性ならば「それそれわかるわ~」の連発かもしれないが 私にはテーマは十分伝わったが 面白くはない、というのが正直な感想である。 しかしそこは角田光代である。つまらないのに文章力でなんとか読めた。 | ||||
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主人公の心の闇に引きずられそうになりました。 ずっと主人公の心情が描かれていて、動きが少ないのでなおさら。 私は子どもがだいぶ大きいですが、それでも主人公が虐待事件で裁かれている被告に自分を投影してしまったように、 主人公に自分を投影してしまうことがたびたびで、息がつまりそうでした。 先が気なって一気に読んだので、おもしろい本と言えるでしょうが、読んだよかったかと言われると。 。 。 著者はすごい筆力だなと思いますが、子どもがいるお母さんが読む場合には、心身ともに健康なときでないと辛いかも。 | ||||
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これは男が読むのと女が読むのとで、感想がもの凄く変わるのではないでしょうか。 で、自分的には久々に「途中で読むのを止めた本」でした。 角田さんで言うと『森に眠る魚』みたいな、ママが主人公のイヤミス系はかなり好きなんですよ。本書も、あらすじを見て速攻で買ったくらいですから。 でも、本書は主人公の里沙子があまりにも「ネガティブ、被害妄想、ウジウジ、はっきり言えばいいのに言わない」キャラで、読んでてただもうイライラしっぱなしで。 たしかに旦那も姑もイラッとはくるんです。旦那の「人当たりが良いいい人に見せて、実はかなりの自己中」というキャラも、相当イラつきました。 でも、里沙子がその100倍くらいイラッとくるので1ミリも感情移入できないというか。 育児経験のある女性が読むと、「わかるわかる!」って感じなんですかね。 というわけで、三分の二くらいまで読んで止めてしまいました。 心情的には星一つですが、最後まで読んでないので星三つとさせていただきます。 | ||||
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母親による嬰児虐待死事件の補充裁判員になった主人公が被告にシンパシーを覚え、その境遇に自分自身を同化させ、幼い我が子や夫や実母や義母に対する心理的な葛藤、軋轢、確執を顕在化させる。そして、彼らの「愛し方」をこう断じる。「憎しみではない、愛だ。相手をおとしめ、傷つけ、そうすることで、自分の腕から出ていかないようにする。愛しているから」。一方で、被告女性は最終意見陳述であやめた我が子に対して「もし次に生まれるのなら、強いおかあさんのところにいってほしい」と語るのだ。――読み終えてもカタルシスはない。ただ、名状しがたい息苦しさに満たされるばかり。変な言い方だが、クセになりそうな息苦しさである。これもまた読書の醍醐味のひとつなのかもしれない。読者をしてここまで追い込む作者の筆力と胆力に感服したりもする。 | ||||
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読んでいて最初から最後まで息苦しさを感じる。 周りの空気が濃密になったような。 子供を産んだ、特に育てにくいと感じたことのある人ならば、共感するところが多いはず。 「紙の月」を面白いと感じたならば是非読んでみてほしい。 | ||||
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