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ディスコ探偵水曜日



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ディスコ探偵水曜日の評価: 4.18/5点 レビュー 38件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.18pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(3pt)

前編までは許容できたが...

日本五大奇書を決めようという企画ではよく名前が挙がる本作。
ミステリーオタクを自称するなら「いやーこれは○○だよ」と語れる方がいいとかなんとか。
内容はバカミス×SF×舞城世界といったようなところ。
深く考察するとアンチテーゼやらメタファーやら色々盛り込まれているらしい。
前編は「舞城すげーwww」とその独自さに感動するが、前編のラスト位から「いやそれは…」となる。
よくも悪くも舞城王太郎という文学を体現したような作品なので、最悪死蔵するくらいの覚悟で読んでください
ディスコ探偵水曜日 下 (2)Amazon書評・レビュー:ディスコ探偵水曜日 下 (2)より
410458004X
No.3:
(3pt)

久々に強烈な話でした。

舞城作品はこれが初めてですが、、、読みながら連想したのが「果てしなき流れの果に」、ハインラインの某短編、ビリヤード、「モモ」、「ダビンチコード」、「占星術殺人事件」、違うといえば違うけど「わたしを離さないで」。
時間SFの中にミステリー的な骨格のあるような、でも舞城ワールドとしかいいようのない特異な世界というか。
最初のグルーブ感ある文章で、あの分量で主人公の素性、梢との関わり、ある日梢に起きた異変、をちゃっと語ってしまうあたりで引き込まれましたが、途中の殺人事件で、名探偵たちが集合して意味があるようなないような推理が続くあたりで、息切れし出し(これもあとにつながる伏線ではあるのかもしれないけど)、そこから第四部へのつながりが悪い気がし、複雑な時間論や存在論がモノローグでずっと続くあたりでちょっとついていけなくなりました。図解つきのSFってのも珍しいけど、、、ラストはどこか感動的に書かれてますけど、主人公がしようとしていることの意味を考えると、、、ほかのレビューワーの方がハードボイルド的な、とおっしゃるのも少しわかるような、そんな後味です。
比べる対象ではないかもしれませんが、「果てしなき流れの果てに」は作中広げていった大風呂敷が最後にきれいにたたまれ、日本的情緒に包まれ、ああ、果てしなかったね、と感動しますが、この作品は大風呂敷がたたみきれずに終わってしまった印象を受けます。なぜだろう。
しかしとにかく強烈で個性的。読書的体力のある方は一度読んでみても損はないかも。
いままで舞城作品はどこかチャラい題名や本の装丁が若い方向きで敬遠してましたが、この本を読んでいままで読まなかったのを後悔。ほかの作品を読んでみようかと思ってます。
ディスコ探偵水曜日〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ディスコ探偵水曜日〈上〉 (新潮文庫)より
4101186340
No.2:
(3pt)
【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

続きがある前提で。

これで終わりなら★2です。

私がミステリ好きな理由のひとつに
「出来ごとには理由があり、腑に落ちる」
って事なんだよね。

小さな事にもちゃんと理由や繋がりがあり、
全てが腑に落ちるっての最善だけど、
それを全ての本に求めてるわけじゃないです。

でもでもね。これは腑に落ちない事が多すぎ。
正直ストレス感じただけなんだけど・・。

--ネタバレ含みます--

だってさ。根本は「梢」なんじゃないの?
梢式の元になってしまうあの出来事を回避させたい。
そうすれば結果、世界中の子供たちを救えるんじゃないの?

なのに梢がどうなったかは全然わかんない。
新しい世界に行ったかすらわかんない。
「○ん○ん」のあの時間をどう決着つけるかが重要で、
ディスコが取り組むべき事柄なんじゃないの?

結局梢式は起こるわけで、あの時間の梢も救えない。
そして世界中の着ぐるみになってしまう子供たちを
全て救う事はできない。
ディスコは誘拐だけの人生で終わる。

これで終わりなの??

あの名探偵との推理合戦(要するに上巻)は
梢のために参戦したんだよね。
その「梢」を最終的に置き去りて。

小枝は梢であって梢じゃないのに・・。
それでいいのか、ディスコ!ってモヤモヤしちゃいました。

他にもいっぱいあるけど、
「なんで梢を救わないんだ」ってのが凄くストレス。
大元無視なのはなんでなんだろう。

私の理解が勘違いなら教えて欲しいです。

腑に落ちたい・・。
ディスコ探偵水曜日 下 (2)Amazon書評・レビュー:ディスコ探偵水曜日 下 (2)より
410458004X
No.1:
(3pt)

壮大な「見立て」の洪水の前半

北欧神話やカバラ、宇宙論等の「見立て」のビックバンを等比級数的に一気に組み上げるこの上巻。そんな「見立て」の洪水の帳尻を合わせるように、下巻ではこの世に不条理かつ絶対的に存在してしまう「悪」と、親/恋人の「愛」の対決が文字通り時空を超えて絡まり合い対決する壮大なストーリーが展開される。この対決/対比自体は他作品でも作者は書いてきたが、「スケール」がこれまでで一番大きな対決の構図となっているところが本作品の読みどころだろう。

 「見立て」を連続展開するために名探偵達が行う誤推理の羅列を読むのがだんだん面倒臭くなってくる点、米国人の主人公が延々日本語で行うモノローグが不自然かつ冗長な点(=たまに英語が混じるのが超不自然)、等など読みやすさの点で難点をこの上巻は幾つか抱えているので、星は渋目に削りました。(こういった粗さがザラザラしてる点もこの作家特有の味わいなのですが、今回はその粗さが文学的戦略やスピード感に繋がるには余りにも読者に読ませる/消費させる文字数のボリュームが大きいように思います。)

 上下巻通しての評価は星四つ付けてますが、この小説の真骨頂は下巻に入ってからです。なお、新潮社から出す小説で講談社の編集者を登場させたり、よほど清涼院流水と仲良しなのか彼をモデルとした作家を殺したり、と色々とファンも楽しめる内輪ギャグがビルトインされているところも面白いですね。KEI(初音ミクを描いた人)の表紙もグッド・ジョブです。
ディスコ探偵水曜日〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ディスコ探偵水曜日〈上〉 (新潮文庫)より
4101186340

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