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赤い博物館
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赤い博物館の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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「パンの身代金」ラストシーンで、寺田の元上司が怒り狂って電話をかけてきたが、あれはあり得ないと思う。 警察官が公用車で死亡ひき逃げ事故。即、懲戒免職で当たり前だ。しかも、民間人にその秘密を共有させ、罪の重さに耐えかねて告白しそうになった民間人を謀殺。 こんなことをする警察官は、懲戒免職を3回食らっても足りない。 そんな警察官を「優秀な刑事だから」「妻子に去られて刑事の仕事だけが生きがいだから」なんて理由で庇うなんてあり得ない。 そもそも、公用車でひき逃げして、その犯人がつかまらない筈がない。リアリティが無さすぎる。 期待しただけがっかりだった。 | ||||
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エラリー・クィーンやヴァン・ダインが好きな人には良いかもしれない。解説は飯城勇三氏。 しかし、横山秀夫氏や今野敏氏の作品のような警察人の内面的なものが見受けられるのはいただけない。 ワトスン的な立場の寺田聡が前上司の今尾係長から仲間を逮捕したから許せないと凄まれる場面や一課在籍時のライバル香坂の腕を掴んだなどあっさり書くか、まったく書かないというように書く方がいいと思う。ということで星3つ。 | ||||
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事件の様々な証拠品や資料などを所轄署から受け取って保管する警視庁付属犯罪資料館、通称《赤い博物館》。基本的なミスで捜査一課から《赤い博物館》に左遷された寺田聡と、キャリアでありながら《赤い博物館》館長として八年も勤務している緋色冴子のコンビが未解決事件を再捜査し真相を暴く。本格ミステリーとしては楽しめたし、設定も良いけれど、それで二人が報われることはないというのがなんともモヤモヤ。守衛の大塚や清掃員の中川のおばさんなど、もっと生かせそうなキャラクターの存在感が薄かったのも残念。 | ||||
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「パンの身代金」、「復讐日記」、「死が共犯者を別つまで」、「炎」及び「死に至る問い」の5つの作品から構成される連作ミステリ短編集。「赤い博物館」という名称の警察の資料保管庫の天才変人キャリア館長と助手の捜査員(TVドラマ「相棒」を強く想起させる)が、ほぼ迷宮入りした過去の事件を、資料に基づいて解決するという設定。 「密室蒐集家」を読んだ際も感じたのだが、"不可能状況"(あるいは"不可解状況")を創造したいという作者の腐心は良く伝わって来るのだが、どうも欠点の方が先に目についてしまう。 (1) "不可能状況"が、犯人や被害者の言動によって偶々成立したという偶然性が高過ぎる。ミステリを読んでいると言うよりは、"こじつけ"小説を読んでいる感が否めない。 (2) 警察の鑑識や捜査活動を甘く見過ぎている。本作の館長が思い付いた様な事柄が通常の捜査員に見過ごされる筈はない(例えば、エアコンだけで犯行時刻を数日誤魔化せるのか!)し、そもそも、上述の通りの偶然性が高過ぎる(ワキが甘くて可能性があり過ぎる)事件の真相に辿り着くという設定に現実味が乏し過ぎる。過去の資料に基づいて捜査するという設定上、止むを得ない面もあるのだが、本作の解決(館長の直観推理)以外に幾らでも解があるのではないか(あるいは、館長の直観推理の土台となる糸が細過ぎる)。 (3) 多くのミステリにも言えるが、人物造形が人工的過ぎて、物語としての読み応えが乏しい。 それでも、本作では<交換殺人>や突飛な動機なども扱っていて、「密室蒐集家」より進歩の跡が見られる。本格を志す数少ないミステリ作家だけに、より論理性及び人間性を重視した作品の発表を期待したい。 | ||||
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