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蒼ざめた礼服
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蒼ざめた礼服の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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良好でした。納得のお値段です。 | ||||
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豫が初めて読んだ松本清張の長編小説がこの「蒼ざめた礼服」だつた。新潮文庫だつたがまへから家にあつたものだつたので無論この新装版ぢやない。いま読んだとはいつたがそのとき豫は小学生のがきだつた(高学年ではあつたが)ので話はあまりよく理解できず汚職事件を描いた小説であるぐらゐしか分からなかつた。防衛装備といつてもその政治的な意味などさう深く知るわけがない。そのくせ主人公の片山が勤め度くもない傘会社で働いてゐたことや片山が屋台の出店で偶然購入した古雑誌を関口が欲しがる話や片山がその古雑誌を買つたのがそこに掲載せられてゐた河口慧海のチベット潜入旅行記を読んでみやうと思つたからであることやキャバレーやスナックでいつもハイボールを飲んでゐたことや終戦直後の経済生活の雰囲気といつたあまり本筋ぢやない細部(ディティールだな)のはうをよく記憶してゐる。カクテルドレスを着た長尾智子の気怠い微笑や香水の匂ひや陰翳のある顔立ちやせうせう乱れのある後ろ髪を想像して大人の色香を強烈に感じてしまつた豫は青春の入り口にあつて青い悶えを覚えた。そのころにはまう☓☓を経験してゐたから智子の姿を思ひ浮かべて何度も☓☓した。本橋秀次郎が新世紀を辞めた後職を転々として柏の新聞広告代理店で働いてゐたとか海外で整形手術した様子があるといつた大人の世界の点描はゴルゴ13のやうな不思議な魅力があつた。もつともバアやキャバレーに行くとひどく金を使ふやうに感じられたので行つてみたいとはあまり思はなかつた。「蒼ざめた礼服」はさう傑作とは目されてゐないやうだがかういふ次第もあるので豫にはなかなか印象深い作品に思へる。展開も緩急が効いてをり急の部分は緊迫感があつてスリリングだから決して悪くない。死んだはずの本橋秀次郎が実は生きてゐてその正体も書きたいところだがまあやめておかう。片山のごく身近にゐる人物だ。ただしもちろん長尾智子ぢやない。物語は片山が漠然と長尾智子を想起するところでをはるが片山は智子に惚れてゐたやうだ。小学生のとき読んで以降何度か本書を繙いたと思ふがその際の明確な記憶はない。だがまあ小学生のがき向けの小説とはいへまい。まう少し大人になつてから読むはうがいいだらう。小学生ぢや意味が分からないところがおほいだらうし豫のやうに長尾智子に大人の色香を感じて悶えたり☓☓したりしてゐるのもあまり健全といへないだらう。 | ||||
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昭和30年代の東京及び周辺が舞台です。 内容のバックボーンは深く書けませんが、「国防問題と巨大軍需産業の闇」と書籍の 紹介に記してありますのでその通りなんですが・・・これってある意味ネタバレ感 満載のような・・・。 ごく一般的な若者が、あるきっかけで社会の闇の渦に巻き込まれていくというストーリー です。言ってみればグリシャム的なお話なんですが、この昭和30年代に週刊誌で連載されて いればサラリーマンの方々は自身に置きかえて冒険を楽しめたのではないかと思いを馳せる 事ができます。 そして、恐らく、この時代の社会の闇の部分を具現化して週刊誌という媒体に乗せると、 今の平成の世とは比べ物にならないぐらい引き込まれた読者を想像できます。 不謹慎?なのですが、小気味よく事件が発生し読者を置き去りにしないように丁寧に物語 が進んでいきますので読み物としては軽い感じで楽しめます。 そう、現在この手の話は書籍にしろ映画にしろ沢山の名作&駄作の情報が蓄積されてしまって いるので、それらに比べて「軽い」感じになってしまうんでしょうね。 とは言え、まあ無いとは思いますがNHKあたりが内容を現代に置き換えて大胆に解釈を変えて 全5話完結ぐらいでドラマにすると面白い作品となるのではと考えてしまいました。 そうなんですよね。つまり松本清張は今更ながらですが、ストーリーテラーとしての発想が優れているという事です。 だから、この時代に50数年前の作品を期待を込めて読んでしまうんですよね。 | ||||
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