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落差
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【この小説が収録されている参考書籍】
落差の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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学者の中でもこんな、人間として、最低の人の描写に、ついひこまれて、読み続けた。早く、主人公が、良い結果を見つけて、浮かび上がると希望を持って。 | ||||
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松本清張らしい心理描写の妙に加え、ストーリーの展開がワクワクする。殺人や事件は一切ないのに、スリルを満喫した。 | ||||
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主人公は社会的地位もあり、顕示欲も強い人物であるが、組織の人間に対しては、傲慢な態度をとる。人間関係では、自己中心的である。。特に女性に対しては、見下したものの、言い方考え方を持っているので読んでいて腹が立ってきた!こーゆー人間は、社会的制裁を受けるべきだと思った | ||||
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期待を少し裏切られたみたいです。 | ||||
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作家の主人公が、社会の現実と協会、出版の動きから出版社との人間関係と読者との関係を描いています。一般の人からは、わからない世界で興味をそそりました。主人公の目から見た人間関係、特に夫婦間と女性の味方を鋭く描き興と物足りない感はありましたた。ただ、松本清張、独特のサスペンス感がなく、物物ちょっと待って! | ||||
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人間描写だけでなく、教科書問題を鋭く清張らしく、切り込んで興味深かった。現在だって、政治献金問題が日々報道されているのだから、人間の学習能力の低さを考えさせられた。また、そこを強調するために男と女の絡みを上手く使って、大変に面白かった。女の気持ちがわかっているからこその表現だと思った。 | ||||
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長大な小説のようだがKindleで一気に読み進めてしまった。 この本の良いところは、無理に推理小説的展開をせずに、1960年代の社会を背景にして「落差」のある人間模様を描くことに終始したことだろう。 「落差」という言葉は最後に出てくるが、複数の意味を持っていると思われる。 すなわち登場人物によって引き起こされる事件の因果としての「落差」ということはもちろん、島地と佐野という対照的な人物の行動様式の「落差」という意味もあるのではないか。 ここで描かれている教科書採用過程の汚れた背景は当時の世相を反映したものだと思われるが、ごく最近でもそのようなことが起きていることを知って呆れてしまった。 そして島地のようなマスコミの御用学者の姿が、現代でもワイドショーなどを賑わせている学者・弁護士・医者その他タレントまがいの「有識者」の姿と被る。 世の中はなかなか変わらないものだと実感した。 惜しい点を挙げるとすれば、もう少し小説的に面白く出来たのではないかと思った。 最後の方、せっかく主要人物が集積したのに、バタバタと収束してしまって若干歯切れが悪い。 特に島地への審判が物足りないが、これは作書の意図だろうか? 小賢しい学生も冒頭から登場してくるが、これなんかももう少し活かせたのではないかな、と思ったり。 そして佐野はもう最後まで分が悪いのだが、これもやはり意図してのことだろうか? というわけで、最後の方で書き疲れ感があるのが少々惜しいところ。 | ||||
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全部合わせてのレビューです。 合わせて900ページ近い大作だ。推理小説ではなく、社会小説である。 文章が達者なので退屈ではないが、長すぎる。半分の量で書けるだろう。 歴史学者・島地章吾は、教科書の監修に名を連ねるほど有名だが、金に汚く女漁りが大好きな俗物だ。 戦中は大政翼賛会、戦後は進歩的文化人の仲間入り、文部省から圧力がかかると右旋回をやってのける定見の無さ。島地にとって学問は金儲けの手段なのか。 島地はどうしようもないゲス野郎だが、この男の行動を通して60年代の日本社会がありありと描き出される。 「戦前は大臣並みの価値があった大学教授は、今は会社課長程度だ」。学問に取り組む人は貧乏になるという状況は、今も変わっていない。教科書セールスに関わる贈賄は、教師が薄給であることに加えて、子供の数が多く莫大な利権が生まれたからだ。最近そういう話を聞かないのは、教育が「儲からなくなった」せいだ。 ダム建設に伴う立ち退き騒動は、いかにも高度成長期らしい。 二度とこういう風景は見られないだろう。飲酒を強要する下劣な習慣は、今も健在かな。 楽しい小説ではないし、ストーリーテリングが鮮やかなわけでもないが、昭和の世相を記録した近代歴史小説としては価値がある。島地に下る罰は、もっと強烈でも良かった気がする。 | ||||
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1960年台の教科書採用をめぐる出版社、監修を担当する教授、教科書採用を決める学校側の結構わかりやすい欲望を描いている小説。前回読んだ「けものみち」もそうだけど、言い方悪いがいわゆるスケコマシと言えるような好色かつ身分も優れた大学教授の傍若無人ぶり。エンタメ感があってどんどん話は進めるのだけどずっと小説の帰着が気になっていた。が、まさかの本書題名を小説ラストパートであそこまで露骨に使用するとは笑 700ページの大作だけど、最後もう少しちゃんと書いてくれても言いような。総じて楽しめたのは間違いなし! | ||||
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明子(明るい女性)と景子(暗い女性)のとる行動(自殺と殺人)が対照的で、面白い。 | ||||
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「氷山の一角」という表現が,現在の記事にもあった。官僚主導は過去も未来も変わらないのだろう。 | ||||
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個人読書履歴。一般文学通算35作品目の読書完。1973/09/15 | ||||
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大変面白かった。作品紹介は次のとおり。日本史教科書編纂の分野で名を馳せる島地章吾助教授は、学会で変わり身の早さと女癖の悪さで名を知られていた。ライバルの歴史学者細貝の妻、景子に近付き、細貝が病死するやいなや、愛人にするし、学生時代の友人佐野の妻にも、浮気心を働かせていた。販売を伸ばしたい教科書出版社の思惑にうまく乗り、島地は欲望の赴くまま、好色な人生を謳歌していたのだが―。 一般文学通算36作品目の読書完。1973/09/15 | ||||
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今まで読んできた本の中で これほどまでに「脳みそを疲れさせる」と言う作品は そうそうは存在しません。 しかもこうやってレビューをする気力をなえさせてしまうぐらいに この作品は密で、人を巧みに描写しています。 特に「暗部」を。 人の醜さがいやと言うほどに詰まっている本です。 教育関係の汚職、またはダム工事に関しての 人と人との醜さのぶつかり合い… 結局のところ、 原点をたどってしまえば人と言うのは やはり「金銭欲」「名誉欲」といったものに回帰します。 そして「肉欲」もときに渦巻きます。 それに相応するかのように この本を飾る登場人物には 「鬼畜」そのもの、といえる男が出てきます。 人の血が通っていないようなものと思えるでしょう。 その鬼畜により 人生を踏みにじられた女性もいます。 そして最後には… いろいろと考えさせられる作品でしょう。 この作品にはまったく「救い」はありません。 無常のみ。 そして必要悪ははびこる… 超良作です。 ですが、これを読まれる方は覚悟の上で。 星4つにしたのは鬼畜男が強すぎて 少々読むのに困難があったためです。 | ||||
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教科書出版や採択に向けての工作は、究極の秘密主義で進められるため、その全貌を暴くのは至難の業だと思う。この工作を松本清張は膨大な取材をこなした上で書き上げたのだろう、非常にわかりやすく、かつ劇的に表現していた。 密室政治で決定される教科書にまつわる諸々の出来事をここまで書いているのは清張意外には見当たらない。 読了後の感想は、大学教授とは言え所詮人の子なのだということの再認識と、利用される人間に欠けている日常の緊張感の持続が大切だと言うことであった。 ミステリーを抜きにしても、一読する価値はある。特に、学校関係、ならびに教科書出版社に勤める人には必読だと思う。 | ||||
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教科書出版や採択に向けての工作は、究極の秘密主義で進められるため、その全貌を暴くのは至難の業だと思う。この工作を松本清張は膨大な取材をこなした上で書き上げたのだろう、非常にわかりやすく、かつ劇的に表現していた。密室政治で決定される教科書にまつわる諸々の出来事をここまで書いているのは清張意外には見当たらない。 読了後の感想は、大学教授とは言え所詮人の子なのだということの再認識と、利用される人間に欠けている日常の緊張感の持続が大切だと言うことであった。 ミステリーを抜きにしても、一読する価値はある。特に、学校関係、ならびに教科書出版社に勤める人には必読だと思う。 | ||||
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教科書出版や採択に向けての工作は、究極の秘密主義で進められるため、その全貌を暴くのは至難の業だと思う。この工作を松本清張は膨大な取材をこなした上で書き上げたのだろう、非常にわかりやすく、かつ劇的に表現していた。密室政治で決定される教科書にまつわる諸々の出来事をここまで書いているのは清張意外には見当たらない。 読了後の感想は、大学教授とは言え所詮人の子なのだということの再認識と、利用される人間に欠けている日常の緊張感の持続が大切だと言うことであった。 ミステリーを抜きにしても、一読する価値はある。特に、学校関係、ならびに教科書出版社に勤める人には必読だと思う。 | ||||
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