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落差
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【この小説が収録されている参考書籍】
落差の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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松本清張らしい心理描写の妙に加え、ストーリーの展開がワクワクする。殺人や事件は一切ないのに、スリルを満喫した。 | ||||
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人間描写だけでなく、教科書問題を鋭く清張らしく、切り込んで興味深かった。現在だって、政治献金問題が日々報道されているのだから、人間の学習能力の低さを考えさせられた。また、そこを強調するために男と女の絡みを上手く使って、大変に面白かった。女の気持ちがわかっているからこその表現だと思った。 | ||||
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長大な小説のようだがKindleで一気に読み進めてしまった。 この本の良いところは、無理に推理小説的展開をせずに、1960年代の社会を背景にして「落差」のある人間模様を描くことに終始したことだろう。 「落差」という言葉は最後に出てくるが、複数の意味を持っていると思われる。 すなわち登場人物によって引き起こされる事件の因果としての「落差」ということはもちろん、島地と佐野という対照的な人物の行動様式の「落差」という意味もあるのではないか。 ここで描かれている教科書採用過程の汚れた背景は当時の世相を反映したものだと思われるが、ごく最近でもそのようなことが起きていることを知って呆れてしまった。 そして島地のようなマスコミの御用学者の姿が、現代でもワイドショーなどを賑わせている学者・弁護士・医者その他タレントまがいの「有識者」の姿と被る。 世の中はなかなか変わらないものだと実感した。 惜しい点を挙げるとすれば、もう少し小説的に面白く出来たのではないかと思った。 最後の方、せっかく主要人物が集積したのに、バタバタと収束してしまって若干歯切れが悪い。 特に島地への審判が物足りないが、これは作書の意図だろうか? 小賢しい学生も冒頭から登場してくるが、これなんかももう少し活かせたのではないかな、と思ったり。 そして佐野はもう最後まで分が悪いのだが、これもやはり意図してのことだろうか? というわけで、最後の方で書き疲れ感があるのが少々惜しいところ。 | ||||
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明子(明るい女性)と景子(暗い女性)のとる行動(自殺と殺人)が対照的で、面白い。 | ||||
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「氷山の一角」という表現が,現在の記事にもあった。官僚主導は過去も未来も変わらないのだろう。 | ||||
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個人読書履歴。一般文学通算35作品目の読書完。1973/09/15 | ||||
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大変面白かった。作品紹介は次のとおり。日本史教科書編纂の分野で名を馳せる島地章吾助教授は、学会で変わり身の早さと女癖の悪さで名を知られていた。ライバルの歴史学者細貝の妻、景子に近付き、細貝が病死するやいなや、愛人にするし、学生時代の友人佐野の妻にも、浮気心を働かせていた。販売を伸ばしたい教科書出版社の思惑にうまく乗り、島地は欲望の赴くまま、好色な人生を謳歌していたのだが―。 一般文学通算36作品目の読書完。1973/09/15 | ||||
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今まで読んできた本の中で これほどまでに「脳みそを疲れさせる」と言う作品は そうそうは存在しません。 しかもこうやってレビューをする気力をなえさせてしまうぐらいに この作品は密で、人を巧みに描写しています。 特に「暗部」を。 人の醜さがいやと言うほどに詰まっている本です。 教育関係の汚職、またはダム工事に関しての 人と人との醜さのぶつかり合い… 結局のところ、 原点をたどってしまえば人と言うのは やはり「金銭欲」「名誉欲」といったものに回帰します。 そして「肉欲」もときに渦巻きます。 それに相応するかのように この本を飾る登場人物には 「鬼畜」そのもの、といえる男が出てきます。 人の血が通っていないようなものと思えるでしょう。 その鬼畜により 人生を踏みにじられた女性もいます。 そして最後には… いろいろと考えさせられる作品でしょう。 この作品にはまったく「救い」はありません。 無常のみ。 そして必要悪ははびこる… 超良作です。 ですが、これを読まれる方は覚悟の上で。 星4つにしたのは鬼畜男が強すぎて 少々読むのに困難があったためです。 | ||||
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教科書出版や採択に向けての工作は、究極の秘密主義で進められるため、その全貌を暴くのは至難の業だと思う。この工作を松本清張は膨大な取材をこなした上で書き上げたのだろう、非常にわかりやすく、かつ劇的に表現していた。 密室政治で決定される教科書にまつわる諸々の出来事をここまで書いているのは清張意外には見当たらない。 読了後の感想は、大学教授とは言え所詮人の子なのだということの再認識と、利用される人間に欠けている日常の緊張感の持続が大切だと言うことであった。 ミステリーを抜きにしても、一読する価値はある。特に、学校関係、ならびに教科書出版社に勤める人には必読だと思う。 | ||||
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教科書出版や採択に向けての工作は、究極の秘密主義で進められるため、その全貌を暴くのは至難の業だと思う。この工作を松本清張は膨大な取材をこなした上で書き上げたのだろう、非常にわかりやすく、かつ劇的に表現していた。密室政治で決定される教科書にまつわる諸々の出来事をここまで書いているのは清張意外には見当たらない。 読了後の感想は、大学教授とは言え所詮人の子なのだということの再認識と、利用される人間に欠けている日常の緊張感の持続が大切だと言うことであった。 ミステリーを抜きにしても、一読する価値はある。特に、学校関係、ならびに教科書出版社に勤める人には必読だと思う。 | ||||
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教科書出版や採択に向けての工作は、究極の秘密主義で進められるため、その全貌を暴くのは至難の業だと思う。この工作を松本清張は膨大な取材をこなした上で書き上げたのだろう、非常にわかりやすく、かつ劇的に表現していた。密室政治で決定される教科書にまつわる諸々の出来事をここまで書いているのは清張意外には見当たらない。 読了後の感想は、大学教授とは言え所詮人の子なのだということの再認識と、利用される人間に欠けている日常の緊張感の持続が大切だと言うことであった。 ミステリーを抜きにしても、一読する価値はある。特に、学校関係、ならびに教科書出版社に勤める人には必読だと思う。 | ||||
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