■スポンサードリンク
時間の習俗
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
時間の習俗の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.11pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全27件 21~27 2/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
大変面白かった。「点と線」、「時間の習俗」、「影の車」の三作品。松本清張作品1冊目。 一般文学通算11作品目の読書完。1973/01/01 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
業界と社会を絞り込み、アリバイ崩しに比重を掛けたいわゆる本格ミステリーの傑作。メカニカルトリックと心理トリックを使い、人間の盲点を突いた作品です。書き出しから、映像的な描写で読者を作品世界に引きずり込んで行く力のある本に仕上げています。読めば、読むほど面白い作品でお勧めです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この清張のミステリーには、阿刀田高の解説文がついているが、どうも的外れな清張の読み方の好例なような気がする。第一に清張は実際の現場を取材せずに、写真とか資料で再現している場合が多い。たとえば得意分野の考古学だったら、三角縁神獣鏡なんて見なくても写真で確認して推理を進める。だいたいあまりの忙しさでいちいち現場取材してたら、身がもたない。せいぜい昼の時期外れのシーズンに、和布刈神事の場所に行くのが最大の取材だろう。これすら怪しい。そんなことに疑問をもつ前に、なぜ話が、「時間の習俗」で九州から相模湖に飛んだりするのかの必然性に疑問をもつべきだ。その後、また九州の水城にもどったりする。これは清張得意の古代史、隼人の足跡をたどっているのではないか。相模国の大住郡と大隅半島の隼人族の関係とか・・・。和布刈神事も隼人社になる。とにかく唐突に九州や関東に話が飛ぶのには理由がある。殺人事件は単に清張にとって読者の気をひく材料にすぎない。問題は殺害の場所が、ころころと追加されることにある。ところで、清張のこうした形而上学的・物語・作成法を17世紀のオランダの画家・フェルメールの絵解き解釈に応用したのが、「宇宙に開かれた光の劇場」上野和男・著である。実際に清張のような方法論も、この本でフェルメール解釈に一躍買っている。一読の価値はあるだろう。手前みそでごめんなさい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
松本清張の点と線に出てくる三原警部補と鳥飼刑事のコンビによる、アリバイ崩しの推理小説だ。 点と線同様に、三原警部がまず犯人の目星をつけ、執拗に追っていく。 犯人には鉄壁と思われるアリバイがあり、その「鉄壁さ」に三原警部補が怪しさを感じるのだ。 小説の中の出来事にあれこれ考え始めるのは、その小説が面白いからなのだけど、 あんなに知恵を巡らす犯人なのだから、完璧すぎるアリバイは不自然ということに気づかないのだろうか? 用意周到なのはわかるけれど、園までアリバイを計画した時点で「自然さ」という観点で自己チェックしないものなのだろうか? まあ、自然なところまでアリバイにスキを作ってしまうと、三原警部補が怪しさを感じなくなってしまい、アリバイ崩しができなくなってしまうけど。 さて、この「時間の習俗」の完成度だが、アリバイ崩しの推理小説なので、犯人の殺害動機やストーリー展開に付いてごちゃごちゃ言ってはいけない。という完成度だ。 アリバイ崩しも読み終えてしまえば「なーんだ」ということなのだが、読み進んでいるうちは、「ははーん、そうなのか」と三原警部補の冴えに感心してしまう。 最後までわからないのが「時間の習俗」の意味するもの。 習俗とは習わしなのだが、時間の習わし、時間の習慣。 時刻の推移に引きずり回される先入観に三原警部補が立ち向かったということなのだろうか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『店と線』でも活躍した二人の刑事が、 東京と九州で互いに探りあいながら、 最後はひとつの結論を導き出す魅惑的な展開。 読者にはいろいろなヒントを提示し、 とてもフェアーに話しが展開してゆくので、 最後の大団円に妙に納得してしまう。 素晴らしいアリバイトリックである。 そして、清張のタイトルの付け方に、 いつもうまいなぁと感心させられるのであった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『点と線』で登場した三原警部補と鳥飼刑事が再び協力して、東京と九州にまたがる事件に立ち向かうという話です。松本清張にしては珍しく、社会派的な色彩は殆どなく、ひたすらアリバイ崩しに徹した作品となっています。ひょっとしたら彼は社会派というレッテルに抵抗感を持っていたのかも知れません。社会悪に対する糾弾や社会の犠牲になる人の悲しみといった要素を排除しても、松本清張は十分に読者を惹き付けることができるということを本作は立証しています。 犯人は殆ど冒頭近くから分かっているのですが、彼が考案したアリバイ作りはスゴいです。ひとつアリバイが崩れるとまた別のアリバイが現れるといった具合でなかなか破れません。他に犯人の候補が全くいないにもかかわらず、途中で「ひょっとしたらこの人は犯人じゃないのかな?」と思いかけてしまったくらいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これは点と線でお馴染みの松本清張が、あの作品の名コンビ刑事を使って書いた推理小説。推理小説としてはかなり味があります!彼の作品は別に名探偵がいるわけでもなく、渋い色気のある刑事がいるわけでもなく、探偵役が非常に地味で、展開も地味なのですが、その分小説として文学的風味があって好きです。点と線が面白いと思った人はこの作品も好きになると思いますので是非。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!