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(短編集)
黒い画集
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【この小説が収録されている参考書籍】
黒い画集の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全78件 61~78 4/4ページ
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ぼくは独り者なので「浮気」というものは体験のしようがないのだけれど。 甘く危険なものに違いない。現実問題としてはさほど危険ではないのかもしれないが、フィクションの世界では危険であることに間違いない。 (危険でなかったら、題材にならないのだけれど) 「凶器」 一方的に思いを寄せられた未亡人が襲われたので、正当防衛(過剰防衛?)した話である。 普通犯人は悪者なのだけれど、これは犯人が逮捕もされずに生きていくはずなのだけれど、読んでいて心地よい。 「寒流」 力のあるものとないものが戦ったらこうなるというお手本みたいな話だ。 「遭難」 浮気された復讐なのだけれど、これは殺人なのだろうか?という疑問が残る。 ただ、犯人の計画性は、異常なものを感じるけれど。 どれも、謎解きより、登場人物たちの心の葛藤や言動が生々しい。 やっぱり何冊読んでも思う。松本清張は推理作家でなく、心理小説家なのだと。 | ||||
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ぼくは独り者なので「浮気」というものは体験のしようがないのだけれど。 甘く危険なものに違いない。現実問題としてはさほど危険ではないのかもしれないが、フィクションの世界では危険であることに間違いない。 (危険でなかったら、題材にならないのだけれど) 「凶器」 一方的に思いを寄せられた未亡人が襲われたので、正当防衛(過剰防衛?)した話である。 普通犯人は悪者なのだけれど、これは犯人が逮捕もされずに生きていくはずなのだけれど、読んでいて心地よい。 「寒流」 力のあるものとないものが戦ったらこうなるというお手本みたいな話だ。 「遭難」 浮気された復讐なのだけれど、これは殺人なのだろうか?という疑問が残る。 ただ、犯人の計画性は、異常なものを感じるけれど。 どれも、謎解きより、登場人物たちの心の葛藤や言動が生々しい。 やっぱり何冊読んでも思う。松本清張は推理作家でなく、心理小説家なのだと。 | ||||
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真相にじわじわと近づいてくる推理の足音に戦慄する犯人。身の破滅と分かっていながら、何かに魅入られたように人生を転げ落ちてゆく男。など、登場人物の心の動きをつぶさに追い、心のうちを鋭くえぐり出して行く清張サスペンスの醍醐味が堪能できる中・短篇集。昭和33年(1958年)から34年にかけて書かれた作品が収められています。 「遭難」「証言」「天城越え」「寒流」「凶器」「紐」「坂道の家」の七篇。ロアルド・ダールの短篇を彷彿させる「凶器」も面白かったけれど、最初と最後の二品が格別、スリリングな読みごたえがありましたね。鹿島槍(かしまやり)遭難の表面上の事実の裏側にある真実が、次第にあぶり出されてくる「遭難」。若い女に溺れて、人生の坂道を一気に転落していく男を描いた「坂道の家」。これぞ清張!とでもいう迫力とサスペンスに満ちていましたね。 本作品集のマイ・ベストは、「遭難」。遭難の出来事の裏に秘められていた真の意味が、徐々に浮かび上がってくる緊張感に、たまらないサスペンスの妙味を感じました。読み進むうちに、ぐいぐいと引き込まれていった中篇(文庫で130頁)。山岳ミステリーの名品ではないでしょうか。 | ||||
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真相にじわじわと近づいてくる推理の足音に戦慄する犯人。身の破滅と分かっていながら、何かに魅入られたように人生を転げ落ちてゆく男。など、登場人物の心の動きをつぶさに追い、心のうちを鋭くえぐり出して行く清張サスペンスの醍醐味が堪能できる中・短篇集。昭和33年(1958年)から34年にかけて書かれた作品が収められています。 「遭難」「証言」「天城越え」「寒流」「凶器」「紐」「坂道の家」の七篇。ロアルド・ダールの短篇を彷彿させる「凶器」も面白かったけれど、最初と最後の二品が格別、スリリングな読みごたえがありましたね。鹿島槍(かしまやり)遭難の表面上の事実の裏側にある真実が、次第にあぶり出されてくる「遭難」。若い女に溺れて、人生の坂道を一気に転落していく男を描いた「坂道の家」。これぞ清張!とでもいう迫力とサスペンスに満ちていましたね。 本作品集のマイ・ベストは、「遭難」。遭難の出来事の裏に秘められていた真の意味が、徐々に浮かび上がってくる緊張感に、たまらないサスペンスの妙味を感じました。読み進むうちに、ぐいぐいと引き込まれていった中篇(文庫で130頁)。山岳ミステリーの名品ではないでしょうか。 | ||||
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「事故」 日常のちょっとした秘密が殺人を招く。 清張さんの作品は決して遠い存在の事件じゃないところに面白さを感じます。 この作品も無難な感じで仕上がってます。 もう一編の作品は 「家政婦は見た」的な作品ですね。 女性の嫉妬心は怖い・・・。 | ||||
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「事故」 日常のちょっとした秘密が殺人を招く。 清張さんの作品は決して遠い存在の事件じゃないところに面白さを感じます。 この作品も無難な感じで仕上がってます。 もう一編の作品は 「家政婦は見た」的な作品ですね。 女性の嫉妬心は怖い・・・。 | ||||
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酒井順子氏の解説で、2編収録されている。 2編目、熱い空気 というのが家政婦はみたシリーズの原作 とおもわれる作品である。あまりの下世話度に少々ショック、というか 食傷気味になった。女性誌の連載風であるが、 よく巻末をみたら、なんと『週刊文春』昭和38年4月から 7月の連載であったそうだ。 当時相当愛読者が多かったろう。今でもこんな話はかけそうである。 内容自体はまったくフルさを感じさせない。 さしずめ、現代の林真理子さんあたりが、この作風に似ていやしないか。 自分で書きながらへんに納得をする私である(酒井順子ふう?)。 | ||||
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酒井順子氏の解説で、2編収録されている。 2編目、熱い空気 というのが家政婦はみたシリーズの原作 とおもわれる作品である。あまりの下世話度に少々ショック、というか 食傷気味になった。女性誌の連載風であるが、 よく巻末をみたら、なんと『週刊文春』昭和38年4月から 7月の連載であったそうだ。 当時相当愛読者が多かったろう。今でもこんな話はかけそうである。 内容自体はまったくフルさを感じさせない。 さしずめ、現代の林真理子さんあたりが、この作風に似ていやしないか。 自分で書きながらへんに納得をする私である(酒井順子ふう?)。 | ||||
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イイ!!短編を収録した一冊。 殺人に至るまでのプロセスが、人間的で黒くて素敵だ。 子供のときに読んだとしても、この小説の根底は分からなかったはず。 トリックを見破るとか、そういう類の構成ではない。 事件に至る過程の人間の心を描写した物語なので “大人”向けの作品に仕上がっている。 人を愛したことがない人にはこの作品の良さは分からないと思う。 これは主に男女の愛(不倫が多い)をモチーフにした短編集だ。 読んでいて、愛情の微妙な掛け違えが生む不幸に 「それはあり得ることだよね」と同意できるのなら、 この物語において手を下した人物たちを批判することはできないと思う。 収録作品では『遭難』が一番好きだ。 何が起こるのだろうかと、わずかなページのなかでドキドキさせられる。 江田槙田の心理的駆け引きが見事。 次点が『坂道の家』。 キャバクラや風俗がアングラ商売として大きなマネーを握っているのは、 この作品当時(昭和35年)から変わっていなかったのだろうか。 この文化は続くのだろうか。この寺島のような男がいる限り。 殺意のきっかけは、日常の中にある。 | ||||
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イイ!!短編を収録した一冊。 殺人に至るまでのプロセスが、人間的で黒くて素敵だ。 子供のときに読んだとしても、この小説の根底は分からなかったはず。 トリックを見破るとか、そういう類の構成ではない。 事件に至る過程の人間の心を描写した物語なので “大人”向けの作品に仕上がっている。 人を愛したことがない人にはこの作品の良さは分からないと思う。 これは主に男女の愛(不倫が多い)をモチーフにした短編集だ。 読んでいて、愛情の微妙な掛け違えが生む不幸に 「それはあり得ることだよね」と同意できるのなら、 この物語において手を下した人物たちを批判することはできないと思う。 収録作品では『遭難』が一番好きだ。 何が起こるのだろうかと、わずかなページのなかでドキドキさせられる。 江田槙田の心理的駆け引きが見事。 次点が『坂道の家』。 キャバクラや風俗がアングラ商売として大きなマネーを握っているのは、 この作品当時(昭和35年)から変わっていなかったのだろうか。 この文化は続くのだろうか。この寺島のような男がいる限り。 殺意のきっかけは、日常の中にある。 | ||||
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「黒い画集」シリーズは週刊朝日に連載されましたが、一篇の紙数や連載期間に制約がなく、松本清張が自由に執筆できたという有名なエピソードがあります。その結果、この作品集は松本清張の推理短篇集として最高の作品集になりました。有名な名作「天城越え」も収録されています。とりあえずこの巨匠の真髄に触れたい方にお薦め致します。決して損はしないでしょう。 | ||||
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松本清張の短編集。男と女の関係、特に不倫関係からの殺人を多く扱った短編集です。どの作品も一級のミステリ及び文学作品に仕上がってます。短編集なので気負わずに、1日1篇ずつ読んでいくのも、作品を味わう意味では良いのでは。初版が昭和46年であり、風俗描写は古い感じは否めないが、物語上ではあまり関係なく読み進めることができる。どの時代でも新たな読者を獲得できるということは、作者の力量そのものなのであろう。 | ||||
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松本清張の短編集。男と女の関係、特に不倫関係からの殺人を多く扱った短編集です。どの作品も一級のミステリ及び文学作品に仕上がってます。短編集なので気負わずに、1日1篇ずつ読んでいくのも、作品を味わう意味では良いのでは。初版が昭和46年であり、風俗描写は古い感じは否めないが、物語上ではあまり関係なく読み進めることができる。どの時代でも新たな読者を獲得できるということは、作者の力量そのものなのであろう。 | ||||
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ポオの短編を思わせる生々しい筆致で殺人に至る過程が描かれる。派手な復讐劇などではなく、ありふれた日常から生み出される怨念、人の情念がまさにどす黒く変わってゆく様が見事に描写されています。私が中学生のときに読んだ本の中で一番印象深いものですが、分別のついた大人向けです。 | ||||
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ポオの短編を思わせる生々しい筆致で殺人に至る過程が描かれる。 派手な復讐劇などではなく、ありふれた日常から生み出される怨念、人の情念がまさにどす黒く変わってゆく様が見事に描写されています。 私が中学生のときに読んだ本の中で一番印象深いものですが、分別のついた大人向けです。 | ||||
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松本清張の作品は何回もテレビドラマ化されており映像で、幾回か見たことがありますが、さてこの短編集表題作「事故」はどうなのかと思って読んだのですが、やはり、昔ドラマ化されたのを見た記憶が頭に掠めたのかどうにも其の事件の展開と言い真相への究明と言い見たことのあるような気がする不思議な予感が過ぎりました。とは言いつつも全く関係のないように見えた事故と殺人事件とが実は巧妙な関連性を覗かせてしまうそのトリックの妙はもうたださすがと唸るばかりです。警察の初期の捜査でもそのつながり関連性を見抜かれることなくこのまま犯人の完全犯罪が成立するのかとやきもきさせられたところ意外なところから自分のまいた種からほころびを見せてしまうそこまでの展開は目が離せずくぎ付け状態でした。「熱い空気」人気シリーズ「家政婦は見た」シリーズの原点ともいえるべき小説だそうです。この家政婦河野信子からあの家政婦石崎秋子が生まれたのかと思うと凄いと思いました。其の家政婦を通して如実に表れる大学の教授様のお偉いお方の人様のお家の内情は余りに生々しく思わず笑ってしまいました。ただ石崎秋子と異なり家政婦河野信子の其の鬱屈とした実態は蔑ろにされている其の屈辱感からその後家庭実態を暴きだして面白い家庭の実情を垣間見せてくれるのはいいのですがやり方があまりに壮絶と言うよりいやらしいこと極まりなかったので、見てはいけないものをみてしまったというよりなんか鬱蒼として嫌な気分になってしまいました。とは言うものの人気シリーズ「家政婦は見た」の原点にこのじめじめした家政婦がいたのかと思ったらとても興味深い物がありました。そしてドラマ化されたテレビドラマはやはり見たことがあるような気がしました。 | ||||
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短編集ながらも、それぞれ読み応えがあり、何度でも読みたくなる様な一冊。永久保存版。 | ||||
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短編集ながらも、それぞれ読み応えがあり、何度でも読みたくなる様な一冊。永久保存版。 | ||||
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