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過ぎ去りし王国の城



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【この小説が収録されている参考書籍】
過ぎ去りし王国の城
過ぎ去りし王国の城 (角川文庫)

過ぎ去りし王国の城の評価: 3.54/5点 レビュー 57件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.54pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全57件 21~40 2/3ページ
No.37:
(4pt)

解説は、読了後のお楽しみに取っておこう。

銀行内の壁に貼られた子どもたちの絵の中に、格段に上手な、しかし
さりげなく置かれた絵があった。
それは、ヨーロッパの古城のデッサン。
人の行き来する中で壁から剥がれ、靴に踏まれたのを見て拾い上げた
真(しん)。
そのまま持って帰ってしまったことから始まる、絵の中の世界の冒険
ファンタジーだ。
おとなしく目立たない真とハブられ女子の城田、画は上手だが一本立ち
できず漫画家のアシスタントから抜け出せないパクさん。
自分は何になりたいのか?
自分が望んでいるのは何なのか?
大人の読者は、ファンタジーにはありがちな成長物語というかもしれない。
しかしそれでは、あまりに散文的すぎるだろう。
心の中の葛藤とは、実はモヤモヤとして必ずしも形を成さないものが多い。
著者は本書で、取敢えず誰にでもありそうないくつかのカタチを見せて
くれている。

そしてもうひとつ、読後は解説を読むことをお勧めしたい。
過ぎ去りし王国の城 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:過ぎ去りし王国の城 (角川文庫)より
4041064341
No.36:
(2pt)

ファンタジーでもミステリでもない

あらすじを読むとブレイブストーリーのようなファンタジーを想像しがちだけど全然違います。
オカルトSFを混ぜた人間模様のはなし…だけど、落ちも仕掛けもかなりいまいち。
登場人物もほぼ3人で固定なので群像劇と言うわけでもなく。
アバターとして入り込むもなにも、その時点でにいくまでページの半分は費やしてあるのでテンポも悪い。
少女の人物背景もそこにいる理由も個人的には納得できない…
のでかなりもやもや。
宮部みゆきらしい「人間の人生そう都合よくはいかない」って筋は見えるので
買って損したとはけして思わないけどがっかりしたのが本音。

主人公は受験の終わった中学生の真だけど
作家が思い入れてるのは無愛想で孤独で回りに馴染めないヒロイン(でもないけど)の方なんだろうね
いっそこの子が主人公なら面白かったかもしれない
ちなみにパクさんは日本人のおじさんです
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4041064341
No.35:
(4pt)

一緒に冒険をしてみたくなる、引き込む力を持った世界

絵に惹かれ、読んでみた。

冒険小説にSF要素を加えた感じ。

設定が面白く、ぐんぐん引き込まれていく。

終盤に差し掛かるまで、「どうなっていくんだろう?」
と読み手を飽きさせず、離さない。

主人公が、元々 仲が良かった訳ではない
男女の中学生 という設定も良かった。

もう一工夫あれば、素晴らしい本になり得る。

内容がよく練られた冒険小説で、
『読むのが 楽しい』
そんな気持ちにさせてくれる!
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4041028361
No.34:
(2pt)

ファンタジー作品ではない

ブレイブストーリーがとても好きで、この本も書店で大々的に押されていたので期待感いっぱいで読み始めた。

…が、ものすごくガッカリ。

主人公の真は普通の子ですが、城田の現実世界の現状が酷すぎてしかもそれがまさかの結局救われない。

ファンタジーじゃないじゃないか。

これって、主人公達と同世代の子達は読まない方がいい作品だと思う。
城田のように辛い現実を生きているなら尚更だ。
パクさんの悲しみや後悔も、今の時代にはありがちなことなんだろうがなんだかいたたまれない。

何故、これをファンタジー作品のように扱うのかわからない。

文庫化してから買ったけれどそれすら後悔してしまった。
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No.33:
(4pt)

表紙の意味

表紙の「王国の城」は、実は絵ではない。ということに気がついたのは、物語を半分近く読んだ時だった。

目次の前に「装画 れなれな(イラスト資料提供 PPS通信社)」とある。これだけならば、「凄い絵だ。確かに、こんな絵ならば物語にあるような不思議なことが起きてもアリかも」と思ったかもしれない。資料提供は、物語通りに何処かの世界遺産のお城の写真を提供して貰ったのだろう。そんなことにまで気を使わざるを得ないほどに重要な絵なのである。ところが、その後に「撮影 帆刈一哉」と続く。「えっ︎写真だったのか?」まるで写真絵画のように見えた椅子や机は、ホンモノの教室だったのだ。だとすると、これは流行りの黒板アートというヤツか。物語に出てくる件の絵は黒板アートではない。でも、物語のテーマにちゃんとあっている。教室の風景も物語のテーマの中で重要な意味を持つだろう。また、心を込めて描いた絵に感動するということも、この絵の「意味」にこだわることも、物語のテーマに深く関係する。

だから、この物語を紹介するに当たっては、この表紙の絵(写真)のことを、ただいろいろと呟けばそれで足りる。あまりにも淋しくて、つまらない絵と思ったならば、貴方はこの物語の登場人物にはなれない。尾垣くんも城田さんも、パクさんも、写真からでも十分絵にアクセス出来る感受性を持っていた。宮部みゆきの小説自体が、作品世界にすっかり自分を溶け込ませる体験を提供する。だから別の言葉で言えば、宮部みゆきの小説世界に入ることが出来た人は、この絵に出会ったとき、彼らのような体験も可能かもしれない。小説の愉しみ方は、正にそういうことなのだろう。とも思う。

話は、キチンとファンタジーの王道を経て着地する。パクさんの名前は、2ヶ月前に亡くなった高畑勲のあだ名から採ったのだろう(あだ名の付け方がまるきり同じだ)。私の頭の中では、常に(壮年の頃の)高畑勲アバターがずっと活躍していた。

2018年6月読了
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No.32:
(3pt)

普通でした

現実世界で居場所をなくした子どもが、バーチャルの城に入っていく、
というプロットは、辻村深月先生のかがみの孤城で見たので、
既視感がありました。

内容としても、かがみの孤城のほうが人間関係の深みがあって、
読み応えもあり、こちらはそこまでではなかったです。
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No.31:
(3pt)

異世界に挑めど新境地とはならず

宮部みゆきのファンタジー小説。やはり、英雄の書を越えるものではなかったな。
英雄の書が好きな方はこちらも愉しめると思いますが、他に読むべき動機は見当たらず

宮部さんの現代ものを読むと、子供好きのおばさん、という言葉がいつも思い浮かびます
中年女性ではなく、親戚の。
優しくて世話好きだけど、子供はいない。
世話を焼かれる甥っ子や姪っ子は、おばさん、いい人だけどちょっとズレてるんだよなぁ、なんて思われてる

宮部さんの描く少年少女は、いつも「いい子」。本好きで頭の回転も良くて、小生意気だけど憎めない。家はいろいろ訳ありだけど、大人の事情として受け入れてる。
そんな、健気な彼彼女には、たいてい意地悪な敵役が登場するけど、これまた型通り。こちらには、作者は感情移入しないらしく、淡々と、役の通りに意地悪なので、どうにも印象が薄い。

なんだかなぁ。
悪く言うつもりではないが、あまりにも子供たちが変わらなさすぎて。
逆に変わらないから、時代小説は安定して楽しめるのだけど
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No.30:
(4pt)

ミステリーではなく、ファンタジー

城のイメージから昔読んだモンゴメリの「青い城」を思い出しました。こういうファンタジーを現実と織り交ぜた物語は好みで、少女マンガを読むように一気に読めました。もう少しそれぞれの境遇を掘り下げて欲しかった部分もあるけれど、マンガとして考えると満足な物語でした。
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No.29:
(5pt)

楽しめました

宮部作品は引き込まれますね。最後が駆け足だったように思いますが十分楽しめました。
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No.28:
(2pt)

まあ、駄作です。

まあ、最後まで読めたんで、星ふたつということで。
導入部はまだましなんですが、だんだんと荒唐無稽な話になっていき、fantasy にも science fiction にもならない出鱈目になってしまいました。本所なんとかという作品を知っていますが、同じ人の書いたものとはとても思えない。ご本人も違う世界へ行ってしまったんでしょうか。。。
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No.27:
(3pt)

ごった煮

宮部みゆきさんの小説はどれも淡々としています。どこかで聞いたような平凡なテーマ、説明くさい文章、決まりきった結論、唐突に表れる新設定やSF要素などがごった煮のままそのまま転がっている印象です。

ただ今回は著者の絵画に対する思い入れはよく描かれていたと思います。
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No.26:
(3pt)

惜しい

主人公が中学生の男子、相方が同級生の女子、そこに休職中の大人(社会からドロップアウト中の擬似未成年ともいえる)の三者による物語。
ジュブナイル小説なのかな?同じ設定で大人を主人公にしてもう一冊書いていただけたらきっと面白いのでは・・・!?
もしくは後半の現実とリンクしてからの部分を大幅に盛ると面白かったかも。
これ雑誌にのった連載小説なのですね。雑誌のカラーもあるのか、あまり現実的なリアルに踏み込まず、最後だけ宮部さんの力量で落とし込んだような印象を受けました。
それでも以前出ていた宮部さんの少年もののファンタジー小説からはかなり前進しているのか?
宮部さんのファンタジー物はあまり惹かれないんですけどもうちょっとで読み応えある傑作になりそう。おこがましくも期待
でもやっぱり宮部さんの作品は今のところ時代物が好きです^^
あと装丁や帯が出来過ぎ。もっと力抜いてくれたら読む前の期待値が上がりすぎなかった。表紙と帯だけ見ると重いシリアス問題の学級小説みたいですがちょっと中身と違いませんか。そういう要素もあるけれどそれが主題じゃないし・・・
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No.25:
(4pt)

不快な異世界ファンタジー

最近は不満足な作品もあるが、やはり宮部だけのことはある。読んでよかった。

中三の尾垣真は推薦入学が決まり、受験で大変なクラスメートを尻目に呑気な三学期を送っていた。
そんなある日、銀行に展示されていた古城のスケッチになぜか惹きつけられる。実はその絵は異世界への扉だったのだ。
クラスで浮いている美術部員の珠美に相談し、冒険が始まるのだが。

不思議で奇妙な冒険ではあるが、全然ときめかないし楽しくもない。暗くて沈んだ世界である。
手探りで冒険のルールを確認しながら、世界の秘密を探る。非現実的な話なのに、ディテールを積み重ねてリアルな物語を作り上げていく。
さすがの手並みである。
「どこにも居場所がない」やるせなさが胸に迫る。
「ここは俺の世界じゃない」と投げ出すのは簡単だが、そう都合よく英雄やお姫様として迎えてくれる異世界が転がっているわけではないのだ。
世界の種明かしは唖然とするほど意外だ。意表を突くという点では満点だが、あまりにも強引な。もともとファンタジー系の話だし、こういうのもありかな。

主人公たちがあくまでも前向きに事態に向き合うところは好感が持てる。宮部らしい結末も好きだ
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No.24:
(4pt)

楽しく読ませていただきました

新鮮な感じはなかっのですが、いつもどうりとても楽しく読ませていただきました。
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No.23:
(3pt)

すっきり感はない

どこかで読んだようなファンタジーに著者らしいブラックな描写をミックスした作品。 そこそこ読める内容だったが、すっきり感はない。
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No.22:
(4pt)

一見、ファンタジー小説なんだけど、重い。

近所にある銀行の支店。その掲示板に無造作に貼られた一枚の古城の絵。
物語はそこから始まる。ひょんなことから絵の中の世界に出入りできるようになり・・・・。しかし、そこまでの展開にページ全体の約3分の二を費やしている。そこからいよいよファンタジーの世界が展開するかと思いきや、「いじめ」「児童虐待」等々と、現在社会の問題を凝縮したような課題が次々と現れてくる。
 いくらファンタジーの世界ではヒーローでも、奇想天外な活動ができていても、そこで問題は解決しない。現存する課題は、リアルの世界で解決さなければならないのだ。しかし、辛い毎日が続く日々に、ほんの少しでも逃げ込める場所が有れば、こころのシェルターを見つけることができれば、救われることがあるかもしれない。
 文学にはそんな可能性もある。そんなことを感じた。

 さすがに「宮部みゆき」彼女らしい切り口で切り込んだ。明解な回答を提示できなくても良いのだ。(実際、そんなものは存在しないのだから)「もしかしたら」「ひょっとして」という可能性を示すだけでも、何らかの力になるかもしれない。

 楽しく読む本ではない。しかし、読後にほんの少しだけ心が「軽く」なっているかもしれない。
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4041028361
No.21:
(4pt)

ファンタジー要素の内容で進みますが、最終章は現実と地続きもあり、一読の価値ありです。

宮部みゆきさんと言う作家名は、勿論前から知ってますが、読書好きなのに、数冊しか読んだ事がありませんでした。
書店によく行くので、色々見てたら、こちらの本の表紙が目に止まり、手に取りました。
表紙の古城の絵と、金色で書かれたタイトルに惹かれ、帯に書かれた内容も気になったので、購入しました。

帯の印象としては、現実と地続きの内容かな?と思いきや、読み進めるとファンタジーな内容が出てき、物語は進んでいきます。
地続きに入るまでが少し長い様に感じましたが、やっぱり最後の4章目「城主」は、そこでやっぱり購入してよかった。と思いました。
ネタバレになるので、詳しくは書きませんが、「城主」の章は、ただのファンタジー小説ではありませんでした。
今を生きる私達の現実の世の中でも、よく?起こりうる事が、このファンタジーな内容に繋がる原因の1つになっていると感じました。
帯に書かれた内容通りです。
帯の「居場所なんか、どこにもなかった」は、城主の魂だったのです。

【表の紙の表紙も綺麗?ですが、紙の表紙を外すと、本の自体の装幀の、黒地に古城が描かれている姿は、更に素敵と言うか、格好いい感じで、眺めてしまいます】。←これは、物語の内容には関係ない感想ですが。

宮部みゆきさんのファンで、何冊も読まれている方は「似た傾向の内容の本がある!」と言われる方もいる様ですが、私はそうではなかったので、これはこれで、読んで良かったと思いました。特に最終章は。
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4041028361
No.20:
(3pt)

あともう少し

タイトルと装丁デザインに惹かれ、久々に宮部みゆきさんの物語を読んだ。 導入部分から、主人公の少年が絵の中へ入っていく過程はとても丁寧に描かれていて引き込まれていったが、クライマックス部分が駆け足で進んでいき、もっと物語の奥へと入り込みたいのに、あっさり終わってしまって若干拍子抜けした。 ページ数がもう少し増えたとしても、あともう少し重厚であったらもっとよかった。 カバーやとびら、花ぎれや赤いしおりなどの凝った装丁デザインは、とっても気に入っています。
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No.19:
(1pt)

今回は久々に宮部みゆきのはずれ小説

今回は久々に宮部みゆきのはずれ小説 まず主人公に全く共感できなかった というより、登場人物の誰にも共感できなかった あとは、稚拙なストーリーと読後感の悪さ たまに出る宮部みゆきの悪い面が凝縮した作品だった 多分二度と読まないと思う
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No.18:
(5pt)

心温まるラストにホッとしました

最近のこの作者の作品は、暗い感じのものが多かったので、この作品で少し持ち直してきたかなという感じです。 確かに昔の作品に比べ、ミステリーという感じではないのですが、作品のいたるところに謎がしかけられており、充分楽しめました。 今は辛くても、やっぱり未来を信じて生きていけばきっといいことがあるんじゃないかと思わせてくれる作品でした。 とても読みやすい文体なのもよかったし、何より、「悲嘆の門」のように、あまり複雑じゃなくて、少し日常の中にファンタジーがあるような・・、これくらいなら私は許容範囲かな。 あと、子どもが主人公なのが最近多いですが、子どもの心理がイキイキと描かれているのもいいです。
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