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白夜行
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白夜行の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全711件 301~320 16/36ページ
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文庫本の背表紙の厚みが3cm、かなり圧倒されるボリュウムだが、読み始めると文章は読みやすく、あっという間に読み終える。 話の展開がくどくならない程度に、過不足なく丁寧に記述されているのは本当に素晴らしい。 お互いの共犯によって、運命を貪欲に手繰り寄せる犯行については直接的に記述せずに、間接的に記述して暗示しながら、謎解きのヒントを随所に散りばめ、読者がもしかしてとか、まさかとか、推理を働かせるように導く。 冒頭の事件についての犯人の意外性は低いと思われるので、どう着地していくかが焦点になる。 色んな登場人物の視点で描かれるが、個人的には探偵や刑事の視点に惹かれた。 | ||||
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昔から東野圭吾さんの著書は好きで、「白夜行」も以前から名前は知っていました。綾瀬はるか、山田孝之主演のTVドラマをきっかけに、読んでみようと思い購入に至りました。TVと原作とでは全く異なる話の内容・終わり方なんですね。どちらかというと、私はTVのほうが好きです。単純に、TVの方が映像で分かりやすいからなんですが…笑 | ||||
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東野圭吾さんの小説。800ページ以上の長編です。 かなり読み応えがあり、本書を読んだ後は他の一般的な厚さの本が 薄く思えてなりません。 この白夜行ではある程度は疑問が解決されるのですが雪穂が警察に捕まるわけでもなく 何だか不気味な感じを残したまま終わりを告げるのがなんとも言えない。 というか美佳さんなどなぜ最後っ屁のように襲われて不幸になるのやと。。。 ちょっと全体的に周りが不幸になっていくことが多く見解決のままの事件、 殺された探偵に至ってはどこに遺体を埋められたのかわからんままとか 多いです。普段、刑事ドラマとかコナンとか見て大抵物語の終盤には すっきり終わるものだという先入観が強い人ほど読後感が悪いかもしれない。 ただ本書ではメインとなる男女の心理描写を書かないことで 作品全体の魅力につながっているのは間違いない。 他の方も指摘していますけど性描写なども若干激しいような・・ そのあたりは個人によって許容範囲も違うのでしょうが・・ | ||||
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800ページを超える長編でしたが、 さくさく読めました。 とにかく面白くてはまってしまいました。 たくさんの登場人物が時系列に沿って 複雑に交わる様子が緻密に描かれています。 個人的にはパソコンの初期から徐々に 進化していく過程が面白かったです。 同じように70年代からバブルがはじけるまでの 時代背景も懐かしく読みました。 壮大なスケールと知的でスマートな文章。 十二分に楽しめました。 お奨めです。。 | ||||
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最近小説を読むようになりました。 長編なので大丈夫かなと心配になりましたがあっさり読めました。 展開はさすがと言ったところ。 ただし、内容があっち、こっちにいくので理解が追い付かない場面もある。 最後ももう少し掘り下げてくれると良かったかな。 | ||||
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誰かが私の大好きな小説「火車」と同じくらいいいよと言っていたので、読んでみましたが。。。 沢山の登場人物もほとんど意味がない。 そして沢山の事件もほとんど意味がない。 長編ですが、長編の意味が全然ないです。 そして何より人物設定が、安っぽい。 短編事件小説を無理やり同じ登場人物でくくりつけ、ひとまとめにした感じです。 これが東野圭吾さんの代表作だとしたら、もう東野さんの小説は読むことはないでしょう。 ただただ時間の無駄でした。 なぜこんなに評価が高いのか私には謎です・・・。 今小説はゴミ箱に入ってます。 | ||||
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男性は落ち着いて考え出した時美女にやすらぎを求めないことが、この物語を読んでいてわかる気がする。 美女は三日で飽きるという諺通りだと思う。さほど綺麗でない者のひがみではない。現実の犯罪にも美女の影は多くある。悪女というのは美人でなければこっけいになる。現実は美人悪女も罰せられることも多いが、数々の悪事を働くほど成功する女性の設定がこの作品の面白さだ。続編とも言うべき「幻夜」も悪女は成功する。悪女二部作「白夜・幻夜」は富と名声を得る女性成功物語で小気味よい筈だが、美女がうとましくなる読後だった。二冊とも読んでいる間、脇役の友人や食堂の娘などにほっとする。高宮は結婚式前日まで、真面目で平凡な女性か、雪穂かのいずれかと悩む。 その意味よく比較される宮部作品「火車」の女性は、入れ替わっても華やかな人脈がないから現実的だ。そして男性を操ることはない。入れ替わった女性にも同情すべき点がある。東野さんは現代っ子代表作家で、恩を返す女など描かないだろう。今や、親であっても子であっても、邪魔・嫌ということで平気で消してしまう世の中だし、周囲への感謝というなテーマでは物語に面白みがない、優しい人々を描くのも面白みがないという時代があるので刺激的なミステリー程受ける。しかし現実的には美女でもここまでの人脈作りが出来ない。物語だからこその人脈だ。逆に周囲の人々の設定や業務は現実的で、5インチフロッピー時代のパソコンをしっかり捉えている。当事の流行もきっちり描いている。その中の徹底的悪事の「ここまでも出来るのか」という作者の構成力や題材の豊富さに感心。やはり作者は企業にいたからこそ背景がリアルになっている。執念で悪女を追う刑事は「白夜」の中では命を失うことはないが・・雪穂ならやりかねない。 この刑事には応援した。しかし幻夜も一緒に読むと、一刑事をものともしない悪女の凄さが分かる。男性から富・名声を奪うだけでなく、魂でさえ平気で奪う、悪女。底のない悪女を見抜く人もいる。最初の結婚相手高宮は雪穂に魅力を感じなくなる。一成の目も同様、得たいの知れない者として映る。影で支えた男性が死んでしまっても、いとも簡単に知らない振りをし、勝利を掴む。悪女は多くの悪事で心がなくなる様に思う。心を持たない女性を描くこの物語にさわやかな読後を求めるのは間違いと、結末を諦めた。分厚くても一気に読めるストリー性で十分だと思いなおした。悪女二部作白夜も幻夜も悪女成功ストリーとして楽しむという捉え方にした。 ここでは白夜の感想を書かなければいけないのだが、幻夜と一緒に読んだお陰で、脇役の心まで失わせていない救いがあると気づき、セットとしての感想が強くなってしまった。でも、悪女シリーズとしてまず、この白夜から読まれることをお勧めしたい。それにしても悪人世に憚るという言葉通り、すぐ側に悪人も悪女も増え出す世の中になったのだろうか。そういう人たちは気が休まるのだろうか。世に憚る位だから強いし、気持ちや心などの弱気は、小さなものに過ぎないと思っているのかも知れない。 | ||||
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暗い。 救いどころが見当たらないからめげますね。 でも面白くて夢中で読み耽った。 一成が居なかったら正直よむのもっと辛かった。 一言では表現出来ない作品です。 結局わかったのは雪穂と亮司が薄闇の中を歩くことに なったきっかけの一端のようなものだけで、 本当になにを考えていたのかは最後まで読んでもわからなかった。 それで良いとも思う。 ぞわっとするふたりの、垣間見えるほんのわずかな人間味が好きでした。 しかしお似合いカップルが悉く報われず心が折れまくる。 亮司と雪穂、二人の直接的な関わりが書かれていないのに、 すっきりもしないことも多いのに納得させられました。 | ||||
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友達に勧められて読みました。 1000ページ近くあるので、本を読むのが遅い自分には読み始めるまでの ハードルが高かったのですが、結構さくさく読めました。 それでも1週間以上かかって、途中で登場人物の名前がごちゃごちゃになって 少し手こずりました(笑) 時間の経過を追って物語が進んでいきます。個人的にはラストはあまりグッとこなかったのと、 読み終わったあとの余韻は残らなかったです。 | ||||
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小説を先に読みましょう。キャスト見て、だめだこりゃ、って思いましたからw 特に船越英一郎はダメだろw 狡猾で鋭い慧眼を持つ老刑事は無理でしょう。 というより映像化できんのか? って読後の印象。とにかく性描写がキツイです。 10代女子には特にキツイ。おぞましい真実が暴かれるに従って、読者を陰鬱にして しまうのですが、先へ先へページをめくるスピードを緩めることを許さない 東野の筆力には脱帽。あの分厚い本も読書好きなら1日で読んでしまう。 あと、70年代から政治・社会・経済の変遷、事件・事故などのニュース、流行の 商品、ファッション、スポーツ、芸能様々な懐かしいキーワードが実名で登場 します。40代以上の方には是非読んで欲しい。特にラジオライフなどマニアック な理系工学雑誌読んでいた方々はニヤニヤしてしまうでしょう。もちろん 理系マニアでなくとも理解できるし、面白いです。 | ||||
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読み終わった後、余韻だけで1週間楽しめます。映画よりもドラマよりも小説を読んでこそこの作品の凄さが判ります。 | ||||
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他者の視点から炙り出されて行く、雪穂と亮司の壮絶な過去。物語の軸となる彼ら二人が一体どんな想いで白夜のような薄暗い道を歩んで来たのかは、本書では一切語られない。 雪穂がラストで呟く一言は彼らの絆の深さを思い知らされる如く、深く胸に突き刺さる。人生のボタンを掛け違えてしまった二人の【白夜行】は、切なさを通り越して一度読んだ者には忘れ得ない喪失の物語として印象に残ると思う。 | ||||
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今更ですが読んでみました。 しかし、ドラマ版の第一話を見てしまっていため、事件の真相も、そこに至る経緯も、結末も分かっている状態でした。 そのためか、あまりのめり込んで読めなかった感があります。 絶対重い話だろうな、と思って読み始めましたが、視点が第三者にあるため、そこまで暗い気持ちにはなりませんでした。 ただ、別段謎解きがあるわけでも犯人の一人語りがあるわけもないので、読者に想像力を要求されます。 かなりの長編ですが、きっちり読まないと全てを理解できないです。 また、お世辞にも善人とは言えない人物が多く登場しますが、一番許せないのは亮司の父親です。 趣味嗜好は人それぞれとはいえ、こればっかりは…。 直接的な描写がされいないのが、救いでした。 ドラマ版ではその場面がはっきりと描かれており、子役なのにいいの!?と、驚愕した覚えがあります。 | ||||
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東野圭吾作品の取説 1『ミステリー作品として読まない事』 トリックや犯人当てはあくまでもオマケ。 2『行間を読むべし。』 東野圭吾作品の特徴である。特に白夜行はそれが顕著です。文章になっていない部分を想像する事で物語に2倍、3倍の奥行きが出ます。 3『読後たくさんの人と語り合って下さい』 人それぞれに感じ方が違って新しい発見があるでしょう。 以上の3点を守って頂ければ楽しく読書できると思います。 | ||||
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テーマが重いので、読後感も重いですが、ノワールというジャンルで画期的な作品ではないでしょうか。これの映像化は未見ですが、かなりの俳優陣からはかなりの演技力、製作陣からはかなりの時代背景への考証を強いるのではないでしょうか。 また、レビューアーの一人の方のおっしゃる、「東野圭吾の『火車』』という見解にも同感です。両方とも、男性だけでなく、自分と同じ弱者の立場の女性にも牙をむく女性の姿が描かれています。「火車」が広域の社会批判というスタンスがあったのに対し、これはもっと小さな(しかし、実際は残念ながら想像より頻繁に起こっているであろう)犯罪と、それに対する被害者の反応(というにはあまりあるもの)を扱っています。 東野氏の作品群は加賀恭一郎ものなどに代表される、トリックが上手なミステリーが多いですが、こちらは「手紙」と並ぶ、文学的価値のある大作です。おすすめいたします。 | ||||
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主人公らの感情描写がないことから様々な解釈が出来る作品です。 小説版に対する批評として、主人公らの人物描写が浅く、深みが無いという意見があります。 一方で(私は見ていませんが)ドラマや映画版ではどちらかと言うと主人公らを悲劇の二人と捉え 悲しい過去が二人の心を凍てつかせ、二人を分かちがたく結びつけた、愛の物語的なアプローチをしているようです。 どれが正解というものではないのでしょうが、私はこれは二人のサイコパスの物語だと思います。 人物描写が浅いのではなく、彼らは生まれながらにそういう存在なのです。 過去の心的外傷から心を凍てつかせたのではなく、おそらく自分の利益以外の事には関心がない二人のモンスターの物語なのです。 愛の物語ではなく、そういうモンスター二人が共生関係を築いているだけなのです。 エビとハゼの例えはそれを暗示しているものではないでしょうか? 小説で二人が薄っぺらく感じられるのは当たり前です。彼らに語るべき内面や葛藤など無いのですから。 ・・・というのが私の好きな解釈です。 そういう見方をした方がずっとクリアに読めます。 ストーリーテリングの巧みさ、この文量を一気に読ませる筆力はこの作者ならでは。文句なしです。 ただ、最後に悪の片割れに対する天誅が下らなかった事だけがカタルシスを欠いていますので、星一つマイナス。 これも解釈次第で、あの結末で彼女は己の半身を奪われた報いを受けたと捉えることも、利用価値の無くなった片割れには一切心を動かさなかったと捉えることもできます。 私は後者と考えたいですね。その方が魅力的です。 | ||||
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宮部みゆきの名作に「火車」というサスペンスがある。 これは、東野版”火車”というべきか。。。 火車は、真の主人公=犯罪者の犯した所業が元刑事によって暴き出されるが、白夜行は、さまざまな事件が、主人公が成長するなかで起こっていくことを読者は目撃する形で物語が進んでいく。そして、その裏に主人公が糸を引いていることを読者は暗示されるだけである。それが全体の6割くらいまで続く。最後にやっと犯人を追及するという展開になる。なにしろ文庫本で854ページの大著である。この小説が”冗長”と批判される所以はここにあると思う。ただ、確かに延々と新たな事件が続いていくだけなので、時にはページを飛ばしたくなる時もあるが、緊張感があるので、次が気になって本を置くのがもどかしくなるような展開が続く。 果たして犯人は捕まるのか。 それを言うと興ざめになるので差し控えるが、「容疑者Xの献身」のような虚無的な結末とだけ言っておく。 タイトルの白夜行は、桐原亮司が自分の人生を白夜の中を歩くような人生といったことによる。 事件はそのような形で展開するが、キーキャラクターである彼の口からそれを吐露する言葉、感情といったものは結局、それ以上聞くことはできなかった。 そこがこの小説の評価が分かれるところではないだろうか。 タイトルをなぜ、白夜行とわざわざしたのか。それ以外にないという必然性が弱い。 そこが、宮部みゆきの「火車」と大きく違うところである。 | ||||
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魂が震えました。 かなり長い小説ですが、途中でトイレに行くのもご飯を食べるのも 時間がもったいないぐらい、素晴らしい小説でした。 読み終ったあとの重さが凄いです。 2〜3時間ボ〜〜〜っとしてしまう作品ですね。 雪穂と桐原の二人の壮絶な人生に、考えさせられてしまうものがあります。 | ||||
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幻夜を読んでから読みました。 恐い話だと嫌なので、解説をまず読みました。 次に13章だけ読みました。 13章だけでも,1つの小説になるくらい量がありました。 結末だけ知って,読むかどうかを決めようと思う人に, 話の魅力を伝えるのに十分な量でした。 通して読んでみると、深みのある小説だと分かりました。 最大の不満は,解説です。「ノワール」であることの価値を解説していません。解説者の独りよがりだと思いました。解説者は選んだ方がよいと感じました。俳優、愛好者の解説は面白いものが多く、作家でも友達でない人の解説は,作品として読めるものが多いように感じています。 | ||||
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本作はユキホとリョウジという二人を軸に様々なエピソードが交錯しながら進んでいくのだが、あまりに完璧すぎて寒気がするような展開は浦沢直樹の「MONSTER」のそれに近いものを感じる。またこの二人の視点を一切排し、第三者の視点から二人の人物像を描き出すという作風は、有吉佐和子の「悪女について」をモチーフにしているのだろう。 読者はどんなに怖いMONSTERのような登場人物に対してもその弱さが垣間見られると感情移入できるものである。浦沢直樹のMONSTERしかり、有吉佐和子の悪女についてしかり、山崎豊子の白い巨塔しかりだ。然しこの作品はそのようなエピソードが殆ど登場しない。従って読者はユキホとリョウジに対して空恐ろしさを覚えるのみで「かわいそう」とか「彼らも苦しんでいるんだな」とかそういう共感のようなものをほとんど覚えることはない。最後の幕切れも含め空恐ろしいのだが、そこに切なさのようなものが欠落しているのは、作者の実力不足なのか、それとも狙いなのか。恐らく後者なのだろう。 いずれにしてもこの決定的な欠落が、これほどの練り上げられた大作が直木賞を逃した理由なのではないかと思う。★が一つ欠けているのもこの欠落による減点。 | ||||
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