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白夜行



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【この小説が収録されている参考書籍】
白夜行
白夜行 (集英社文庫)

白夜行の評価: 8.70/10点 レビュー 23件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.70pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全23件 1~20 1/2ページ
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No.23:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

目を背けたくなる邪悪

何回もため息を吐いて読みきりました。
読後の感情が恐怖なのか同情なのか分からない。
評価は10点です。傑作だと感じます。

建築屋
3ZVRRU9V
No.22:
(7pt)

白夜行の感想

ドラマのほうが、亮二のせつなさをより描いていたような

mick
M6JVTZ3L
No.21:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

東野圭吾の代表作

これだけの長いストーリーを序盤から巧みに伏線を敷き詰め、また日本の現代史と重ね合わせながら、最後まで全く緩むことなく緻密に描ける作者の筆力は素晴らしいの一言につきる。
様々のタイプの作品を描ける作家ですが、個人的にはこの作品がBestです。

david620
DPLVX7H4
No.20:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

いつも心に暗黒を

東野圭吾氏の傑作の誉れ高い本書。ドラマ化され映画化もされたことでその評価の高さが窺える。
そして読後これは確かにそうされるべき題材だと感じた。

とにかく丹念に東野氏は描く。1973年から始まる動乱の時代とその時代の街並みを、その時代に生きた人々を。

東野氏は直接的に年代を書かないものの、その年に流行った、もしくは話題となった社会問題や芸能ネタを織り込んで時代を特定させる。

その時代を生きた2人の男女。物語はその2人を中心に語られる。

1人は桐原亮司。殺された質屋の息子。彼は学校では目立たない存在だが、プライヴェートではサイドビジネスをして、金を稼いでいる。最初は高校生の売春斡旋業、次にパソコンゲームの通信販売、そして何かトラブルが発生すると適切に処理をする。

もう1人は唐沢雪穂。母子家庭で育てられたが母親がガス事故で死に、その後親戚の養子となって引き取られる。生まれは大阪の下町ながらどこか気品があり、茶道に華道に英会話と女性としての自分を磨く。そして誰もが気になる美貌の持ち主でもある。

物語はこの2人の生い立ちを、小学校、中学校、高校とそれぞれの点描を語りながら進む。そしてお互いの人生に間接的にそれぞれの翳を滲ませながら。

それらの進行は実に訥々としている。その時2人の周囲に起こった大なり小なりの事件は決して解決されることはない。しかし断片的に語られる事件には過去に起きた事件に対するある手がかりがさりげなく溶け込まされている。このあたりの配し方が東野氏は実に上手い。
特に252ページの雪穂の章の最後の一行には鳥肌が立ったほどだ。そんなさりげない文章で東野氏は桐原亮司と唐沢雪穂という二人の男女の暗黒と恐ろしさを淡々と描いていく。

そしてこの2人には鋼の絆ともいうべき結束力がある。お互い人生の成功を夢見て、その道に立ちはだかる者を協力して排除していく。しかし二人が作中で出くわすことはない。
この物語運びに東野氏の技巧を感じる。

さらにすごいのは中心となる桐原亮司と唐沢雪穂の心の内面を全く描かずにその人となりを浮き上がらせていることだ。描かれる内面は2人に関わる人物たちばかりで、2人の描写は表情と行動、しぐさだけしかない。それだけで2人の抱える心の闇や野望の深さを読者は知らされるのだ。

そして2人に関わる人間は何故か彼らの過去に触れていく。偶然にも助けられ、彼ら2人の幼き頃の悲劇の真相へと入り込んでいく。
そしてその道行きの半ばにそれは不意に断ち切られる。亮司と雪穂はお互いの人生に立ちはだかる困難を協力して排除していった。そのために人の命を奪うことなど全く厭わなかった。

なぜそこまでにこの2人は助け合うのか?
刑事笹垣の執念が彼らの秘密を、そして73年に起きた事件の真相を解き明かす。
その真相は何とも哀しいものだった。
それが2人の運命を決定づける。

母子家庭の貧民街からのし上がっていく唐沢雪穂の物語は一面を捉えれば、『マイ・フェア・レディ』ばりのサクセス・ストーリー、立身出世物語だろう。
一見輝かしい人生には心を失くしたゆえの冷酷さが隠れ、彼女をいいようのしれない恐ろしい何かに変貌させた。

一方の桐原は雪穂の成功を支える日陰の存在として生きていく。コンピューターに精通しながらその使い道を犯罪にしか向けなかった彼は、雪穂がのし上がっていくために邪魔者となる存在を排除する役割を務める。
前半はお互いに助け合っていたのが、後半、成人してからは桐原の存在は影の部分が濃くなっていく。それは彼にとって雪穂への償いだったのだろう。

そして考えさせられるのが我々は亮司と雪穂のように懸命に生きているだろうかということだ。確かに2人がやった行為は自分の利益や優位、幸せを追求するためには他人を不幸にすることも辞さないという決して誉められたものではない。
しかしそこまで我々は自分の人生を一生懸命に生きているだろうか?

白夜行。
なんと悲痛なタイトルか。
明るくてもそれは日の光ではない。かといって安らかに眠るにはなんとも明るすぎる、中途半端な黄昏。決して無垢な光ではなく闇を孕んだ光の下で生きてきた桐原と雪穂の人生をまさに象徴している。

唐突に閉じられた結末ゆえに気持ちに整理の付かない自分がいる。
しかしこの作品は東野氏が追求してきた人の心こそミステリの一つの到達点だろう。そしてその後の東野氏の活躍を知る人々にとってこれがまだ通過点に過ぎなかったというのが驚きだ。
恐るべし、東野氏。
次はどんなミステリを見せてくれるのだろうか?


▼以下、ネタバレ感想

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Tetchy
WHOKS60S
No.19:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

本格好きの自分の好みではないけれど、東野圭吾という作家の実力を改めて感じた一冊

手軽に読めるのが一つの売りでもある東野圭吾氏の作品にしては800ページ超のかなりの分量なのに加え、本格好きである私は数ある同作者の作品の中でも評価の高い一冊でありながら読むのを大分後回しにしてしまった作品です。
真相・結末に大きなトリックやどんでん返しが用意されているわけではなく、また私のような明確な「答え」「結末」というものを求めたがる人間には少し相性が良くない作品でしたが、ミステリというより純粋にストーリー性の高い小説であり、東野圭吾という作家の引き出しの広さや深みというものを感じさせられた一冊でした。

亮司と雪穂、男女二人がストーリーの中心となり彼らの20年近い半生を、昭和から平成への時代の移り変わりを振り返るように、主役である彼らの心情は一切描写されず、周囲の人間視点で綴られていく壮大なストーリーですが、元々は連作短編として連載されていただけあり、彼らに関わっていた人間たち個々のエピソードだけ見ても質の高いものを感じました(それだけに読んでいる途中で「あれ、あの人たちもう出てこないの?」と何度も思わされましたが)


▼以下、ネタバレ感想

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マリオネットK
UIU36MHZ
No.18:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

壮大な話

まずはじめにこの小説を手に取った時に、まるで広辞苑かのような分厚さに読むことを逡巡させられました。きっと同じ思いの人も少なくないと思いますが、とてもオススメです!結末が気になるというよりは、その時その時の物語の面白さに魅せられました。

迷宮入りした事件の関係者について、小学生時代からその19年後までの物語です。1章もしくは数章ごとに年代が変わり、第3者の目線で2人に関する話が展開されていきます。1つの章の中でも何度も視点となる人物が変わっていきます。あらゆる犯罪が起きますが、その証拠は何一つなく、はっきりとしたことはほとんど書かれていないので読んでいる人の想像に任せられている作品に感じました。そういう意味でも色んな人の感想を聞きたい作品でした。

作品自体が長いのと視点となる人物が多いので、誰がどのようなことを経験しているのか知っているのかを整理することが大変でした。また、読んでいてあまり気持ちのいい話でもないので、私含め苦手な人もいるかもしれませんね。あと、大阪弁はどんな感じで読めばいいんだろうかと思いました笑。それでも、面白さは間違いなしです!

陰気な私は地球を回さない
L1K3MG03
No.17:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

白夜行の感想

名作中の名作。素晴らしい。

Ralph
YYNH4PU8
No.16:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

白夜行の感想

面白かったです

dora
CZ094ZXT
No.15:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

白夜行の感想

かなりの長編ですがストーリー構成が素晴らしく飽きずに読めます。
東野圭吾の傑作の一つだと思います。

歌舞伎蝶
LMC3R9P9
No.14:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

白夜行の感想

一気読みしました。

呑んだくれ
P3S7II56
No.13:
(8pt)

白夜行の感想

幻夜と流れが似ているのですが、私は幻夜をオススメします。

chiiiisim
22ZP2D8P
No.12:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

白夜行の感想

これは確かに読まされる大作だったけれど、先にドラマ観ない方が良かったかも。しかし、長く小説を読んできた中でも第3者視点で桐原亮司と西本雪穂の主役の二人が描かれているという独特の手法はドラマと違った意味で作品世界にぐいぐい引っ張ってくれたのは良かった。ラストも第3者視点ならではのなんともいえない切なさが漂っていたし。

ジャム
RXFFIEA1
No.11:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

白夜行の感想

この作品はドラマ化、映画化されていますが、ドラマの女性の主人公は綾瀬はるか 、映画は堀北真希となっています。
どちらが本の女性主人公に近いかイメージしながら読んでみた所、堀北真希とイメージが重なりました。
皆さんは、誰をイメージしますか?
作品自体はダークな感じがしますが、この感じが白夜行の雰囲気を上手く引き出しており、飽きさせず夢中にさせてくれるのでしょうね。



松千代
5ZZMYCZT
No.10:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

救いようのない暗さ

面白さは一級品

ぶっく おん
R7E5LVVD
No.9:5人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

白夜行の感想

読了したあと、なぜかまた最初から読みたくなった。

19年にも及ぶ長い物語になっているが、中だるみとかは特になく、むしろ、具体的な表現こそされてないものの、読みながらいろいろな部分のつながりを感じることができて、とても面白かった。今度、ぜひ「幻夜」も読んでみたいと思う。

あと、題名と表紙の写真はとても意味深いなぁと感じます。

▼以下、ネタバレ感想

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白髭9
BK2OMGW4
No.8:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

カバー写真の持つ深い味

手に取った瞬間ずっしりくるボリュームに腰が引ける人もいると思うが、一気に読めてしまった。
昭和50年代から平成に至るまで、ある犯罪者の十数年に渡る逃亡と、犯罪者を操る魔性の女の物語。犯行に至る経緯は悲惨なものだが、周りに救いの手を差し伸べてくれる人間が誰一人としていなかったこと、動機となった事件が、昭和50年代としては特殊なものであったのに、平成の世の中ではもはや珍しいものではなくなったことにうすら寒い恐怖を感じた。
物語が進行し、主人公がどん底の生活からその美貌を使ってセレブにのし上がっていくにつれ、本を置いた時にいやでも目に入る表紙の古い家が、まるで光が当たるほどに昏く表れる影法師のように妙な存在感を持って浮き上がってくる。その意味では、このカバー装丁は秀逸。
昭和50年代から平成に至るまでの文化史を追って、当時を思い出して懐かしさも感じる。ドラマをみてあらすじを知っていても、絶対に読み応えのある1冊。

ショボタン
G1380KCM
No.7:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

白夜行の感想

東野圭吾のトリックの真骨頂!初めてミステリーを読む方には良いかもしれませんね。

どんがばちょ
87JRS7CY
No.6:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

白夜行の感想

他のレビュアーの方も言われている通り、主人公である二人の視点からは全く描かれていません。
第3者から見た印象で語られているので彼らの実際の心情は正確には誰にもわかりません。
また物語のラスト近くに、この一連の事件を長年にわたり追い続けてきた老刑事の激白があり、
自分なりに解釈したこの事件の真相を語る場面がありますが、これに関しても物証はない訳で推測の域を出ません。
ここに来て全く見当違いな解釈であるはずありませんが、100%正解している保証はありません。
亮二が歪んだ人格の持ち主である事は多数の読者共有の認識かと思いますが、雪穂に関しては人それぞれでしょう。
「善?」「悪?」あるいは「巨悪?」
従ってラストのあのシーンにしても、みなさん異なった解釈、考えを持たれているのではないかと思います。
かなりの長編の物語ですが、複数回読むべき作品、そして他人と語り合いたい作品だと思いました。
怪作。

ちなみに私はドラマは見ていません。

梁山泊
MTNH2G0O
No.5:
(5pt)

テレビ化されなかったら読んでない

東野圭吾の日本語は美しくない!ひっかかって読みづらい!好みの問題だけど、テレビ作品は10点。

YHVH
WRV52ZPD
No.4:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

強い絆


▼以下、ネタバレ感想

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あさみ
6TDFPU33

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