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夜また夜の深い夜



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【この小説が収録されている参考書籍】
夜また夜の深い夜

夜また夜の深い夜の評価: 3.63/5点 レビュー 40件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.62pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全40件 1~20 1/2ページ
12>>
No.40:
(3pt)

結末が不完全燃焼

書簡形式で始まり、ミステリー仕立てで物語が進む。
途中ではま圧巻なのに、結末がそこに着地する?と不可解な終わり方。
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No.39:
(4pt)

お母さん恋しいよね。

辛めのレビューが多いですが‥。
やっぱりマイコはお母さんが恋しくて一緒にいたかったのかな、とラストまで読んで思ってしまった。
国籍をもたない自分はどこで生まれ何者なのか。誰だって自分のアイデンティティは気になる。母親に振り回されどれだけ罵詈雑言を吐かれても母親が好き。一緒にいたい。
マイコはエリスとアナに出逢い、男の格好をして性別を偽り世間を欺いて強く生きていこうとしていたのだと思うけど、ずっと一緒に生きていくつもりだったエリスが殺されたことで何か壊れたというか不安になっちゃったのかな。
最初は七海宛ての手紙ばかりで展開が進まず「本当に桐野夏生作品か?」とちょっと思いました。七海のモデルは重信メイなのですね。
すごく昔の事件なのでリアルでは知りませんが。
グロテスク、柔らかな頬、日没みたいに「読むのしんどいけどグイグイ引き込まれる」感はなかったかな。でも桐野作品には珍しくハッピーエンド(若しくは無理矢理ハッピーエンドにしとこう、みたいな。)でした。
エリスが殺されたのはショックですが。
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No.38:
(2pt)

後半がとても雑

この作者の作品を初めて読んだ。マイコがヤマザキに追われる所まではおもしろい、と思ったが、後半は雑すぎてこれが人気作家の作品か?と驚いた。シュンと異母兄妹(ではないのだが)、エリスの死、母との再会、実の父、全てのエピソードが「都合よすぎないか?」と思われた。そもそも手紙の相手の七海が必要と思えない。
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No.37:
(3pt)

話が小さくなったな。

桐野夏生さんの小説です。外国が舞台ですが、主人公は日本人です。
書簡体の小説ですが、実質は一人称の小説ですね。
海外を転々とする生活をするマイコとその母。
母は整形をくりかえし、どうやら誰かから逃げているようだ。
やがて、イタリアナポリの貧民街で、マイコは漫画喫茶を見つけ、そこで母国のマンガを読んで、人間的に成長。母から家出をする。ひょんなことから知り合ったエリスやアナとともに、犯罪などをしつつ、なんとか生きていく。
実は、エリスやアナも、大変な思いをしてイタリアに流れ着いていた。
マイコは、自分がいったい、どういうわけで、海外にいるのか、知りたくなるが、その真相は、だんだんと明らかになってくる…。

最初は、重信房子とか重信メイとか、そういう流れの話かな、と思ったのですが、実はそれはフェイクで、別の真相がでてきます。
とはいっても、マイコが書いている手紙は、重信メイなのかな、と思わせるものではあります。

真相というか、マイが逃げていた理由というのが、宗教団体で…みたいな展開になってきて、だんだんと話が小さくなっている感じがしました。

また、マンガがマイコの人格を作るところがあるのですが、そのマンガの緩さに気づき、それをのりこえるところが、なんとなく桐野さんのマッチョっぽさを感じさせてくれます。
マンガなんかじゃ、現実に向き合えねえぞ!ってなもんですよ。

海外からみた日本という視点で、日本の矛盾をあぶりだしているところは、さすが桐野さんですね。
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No.36:
(4pt)

疾走感はあるが救いはない。

何というか、桐野夏生には、2つ以上の作品的な系統があって、一つはどうしようもなく救いがない系統のもので、もう一つはどこかに救いがある感じのもの、というのがぼくなりの見立てである。

例えば『アウト』などは、凄惨な世界を描きながらもどちらかと言えば後者で、ほのかな救いがある。

東電OL殺人事件をモチーフにした『グロテスク』などは前者である。

まあ、こういう両極を好んで描く作家は多いわけで別に桐野だけに該当するわかじゃないがw

それで、本書だが、あまり救いがない系統の一作である。

何かに追われて世界中を転々としている母子。

その母子のナポリでの生活の話である。

ナポリは何年か前にポンペイ→アマルフィに行った時に往復で寄り、博物館の素晴らしさと街の汚さに圧倒されたが、そんな感じがよく描かれている。

娘は、七海という、ある記事で紹介されている難民キャンプにいる女性に、手紙を書く。

この七海は、明らかに重信メイさんがモデルである。
その理由は、その母(重信房子とみられる)が日本でテロリストとして逮捕され、重い病気にかかる、というようなことからも容易に連想できる。

そして、オウム真理教とは別とされつつも、やはりオウム的な教団が絡んで、その母子は追われる。

話しは二転三転してそれなりにスリリング。

成長の物語でもなく、母子の愛情の話でも、友情の話でもない。
 
読後感は、疾走感というところだろうか。
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No.35:
(5pt)

良いです

とても綺麗な状態で届きました。
ありがとうございます。
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No.34:
(5pt)

桐野夏生が好きなら是非。

細かい事は抜きに、単純にストーリーを楽しめる本だと思います。また、日本のマスコミ/風潮へも密やかな問題提起をしており、有意義な内容だと思いました。最後のストーリー展開は、さすがの桐野先生です!!
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No.33:
(5pt)

漫ヲタから立派な(?)犯罪者に成長するフェミニズムノワールの傑作

ナポリのスラムに住む小学校しか出てない18歳の少女が、漫喫で腐女子に目覚め魂が救われ、更に漫ヲタから立派な(?)犯罪者に成長するフェミニズムノワールの傑作。漫画喫茶で読んだ漫画のリストが出てくるが、それは雑魚扱い。
漫画名が物語に絡む重要な漫画家は、竹宮惠子と浦沢直樹なのが、桐野の趣味の良さに萌えた。
参考に雑魚漫画リストを列挙する。
「あさきゆめみし」「るろうに検心」「うる星やつら」「めぞん一刻」「ドラゴンボール」「NANA」「BASARA」「スラムダンク」「リアル」「バガボンド」「MONSTER」「ROOKIES」「クローズ」「ハッピー・マニア」「20世紀少年」「ぼくの地球を守って」「大奥」「のだめカンタービレ」。
初めて読んだ漫画「花より男子」は別格扱いかな。
浦沢直樹は「PLUTO」、竹宮惠子は「天馬の血族」「風と木の詩」が物語に絡んで出て来ます。
手塚治虫と萩尾望都を読んでないのが、漫画ファン世界をよく理解してますな。
両者読んでいるのに犯罪者になったら、両者のファン(特に手塚)がクレーム付けるだろうw。
モーさまは殺人者を美化する「メッシュ」も書いてるので、モーさまファンは許す可能性もあるか?ww。
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No.32:
(5pt)

はまっています。

桐野夏生の本はなかなか視野が広くあらゆる方向にありとても感心するもの同調するもの有りで読み出したら止まりません。すぐそばにあるような無いようなそういうところがいいですね。
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No.31:
(3pt)

続きはないのか

私は日記調の内容が苦手で、途中までは本当に読み切れるか不安であった。
半ばからようやく登場人物も増え、話は進んでいく。
中身が濃く、スピード感を持って読み終えたが、このような終わり方で正直理解ができない。
終わる直前までは、良かった。
ただ、結びは本当にそれだけ?何を言いたかったのかわからない。
この後続きがあるのであれば、もちろん理解できる。
今の状態のままならば、読み終えた後、何も残らない。
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No.30:
(2pt)

雑ですかね

エリスの過去は書くけど、アナのは書かない。
エリスがアリーに殺されたのかも詳細は、不明。

七海が、実は誰だった!的な展開かと思いきや、最後まで無関係な他人。
七海の母の事件も詳細は、不明。

マイコの背景も怪しいシュンやヤマザキから聞かされただけで、実際は不明。

前半のマンガ愛と、中判の仲間との出会い、後半に突如出てきた宗教や父親の話がどれも半端で、突然の終了。

展開が楽しみで、どんどん読み進みますが、尻すぼみでした。
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No.29:
(2pt)

あっという間に読めるが…。

本作は、ナポリのスラムで母親と2人で謎めいた生活を送っている19歳の少女・舞子が少女である。
舞子は近所にできた日本人経営するMANGA CAFEに通い始めたことがきっかけで世界が開け初め、ある日母親の下から家出する。そしてリベリアとモルドバから来た2人の難民の少女と知り合い、3人でサバイバル生活に入る…という物語である。
本作はナポリでのサバイバル小説だが、それで何?、と問われると、何もない、と答えざるをえない。
せっかくナポリを舞台にしたのに、ナポリの街並みや住民の描写がほとんどないのは痛い。登場人物の造形はマンネリだし、小説自体のメッセージ性のようなものは感じられない。結末については無理に作ったような不自然さを感じる。
桐野さんが10年以上前「OUT」「柔らかな頬」「グロテスク」等で見せていた創作力が枯渇しているのは感じる。
桐野さん持ち前の筆力からあっという間に読めるので、飛行機や電車の中での時間つぶしにはいいかもしれないので、星2つにします。
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No.28:
(2pt)

七海さんって誰

七海さんはマイコの妄想の人かと思いながら読んでいました・・・
返事も自作自演なのかと。
マイコが家出するまでは謎ばかりで面白かったのですが、
その後の背景が「優しいおとな」の世界になり
最後はわけわからずに終わって釈然としませんでした。
マイコがあんなに不自由な生活を強いられたのも、お母さんが
整形手術を繰り返していたのも「そんなつまらない理由で?」と
拍子抜け。シュンの正体に至っては「はぁ?」だし、
近年の桐野作品、途中までが面白いです。
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No.27:
(5pt)

サイコーに面白かった!

最近、何度目かに桐野さんに嵌ってます。うっかり読んでいなかった作品
もあり、本作もそのひとつでした。
読み始めは、んん?中高生もの?と思いましたが。どんどん引き込まれて
あっという間に読み終えてしまった感じです。ページが少なくなってゆくのが
さびしくなる程、ストーリーに埋没しちゃいました。
平和ボケした日本に安穏と暮らしていることが如何に珍しく特別なことで
あるか。そして、このような本を読んでいられることがどれ程幸せなことで
あるか今更ながら身に染みました。
若い女の子三人が生き地獄のような世界で力を合わせて生き抜いて
ゆく話は息を呑んだり、微笑んだり、また涙したり…
小説を読む醍醐味を堪能できる力作。
イタリア語で話しているのに「〜じゃね?」とかいう若者言葉が
可笑しかったです、、。あと、イタリア語なのに「3Kの仕事」
というのもヘンじゃね?(微笑)桐野さんのユーモアでしょう。
最後のドンデン返しは嬉しい驚きでした。
マイコの母がここでいきなりカッコよくなります。
全編を通して軽い読み物のような筆致にもかかわらず
「自分とは何者なのか?」を問いかけられているような気がしました。
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No.26:
(3pt)

結末が弱い

海外を生まれ育ち,母とともに転々として育った娘には国籍がなかった.
母の正体と,母と別れた娘の運命は?

ナポリのスラムに住む日本人母子の奇妙な生活の描写からストーリーは始まる.
明らかに犯罪の背景を匂わせつつ,一方で社会へのあこがれから行動範囲を拡大し,
その過程でさらにアンダーグラウンドな世界に足を踏み入れてしまう娘の姿が描かれている.

十分な教育を受けず,道徳観念もない娘の短絡的な思考過程や未成熟な情緒など,
一人称で描かれる心理は読み応えがあり,
中盤で仲間となった2人の女性が語る物語にも衝撃的な描写が多く,
母親の正体とともに,娘の行く末への興味がメインテーマとなって引き込まれる展開である.

しかしながら,母親の正体と過去の犯罪,逃亡生活の理由が暴かれてからは少々尻切れトンボな印象.
ラストにどんでん返しもあり,これが本当の真相かどうかも明かされないのだが,
率直に言ってどちらでもいい.
この物足りなさはやはり真相の弱さに起因しており,中盤までの強烈なインパクトに比べると
期待はずれの結末.
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No.25:
(3pt)

日本人が善しとするものとは

わたしが期待していた展開は
マイコによって、スルスルと裏切られました。

もっとマイコに
別の判断をして欲しかった箇所がいくつかある。
でも、それって
日本の社会の善悪とか、義理、価値観ではないかと思って
それを知らないマイコにはわからない。

そして最後に
「もう日本語も少しずつ忘れています」
「私は今の自分に満足しています」と。

わたしは、マイコが日本人だから
そのアイデンティティを期待したのかもしれない。

物語の、出来不出来じゃない。
透けて見える「日本人」というもの。
「世間一般」がそうあるべきだという感じる全て。

人生は、あっけないからこそ。
読み終えた時に、自身の輪郭を見失いそうになりました。
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No.24:
(3pt)

何が言いたかったのかな?

逃亡を続ける親を持つ国籍もない子供っているんだろうけれども、この話はちょっとリアリティーがないですし、その分の引き込む力もない気がします。 終盤は加速度的に迷走している気がしました。 何が書きたかったのでしょうか? 私には分からなかったです。
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No.23:
(5pt)

大人の童話。

この方らしい本です。 ところどころ非現実的なところがありますが、半分童話みたいなものなので、それでいいのです。 陰惨といえばそうなのですが、またこの方の他の本を読み返したくなりました。 装丁も素敵。
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No.22:
(5pt)

ファンに告ぐ!桐野夏生ワールド全開!

桐野夏生ファンにはたまらない桐野ワールド全開の一冊。
謎と不思議が入り混じる冒頭から、人情や愛情が交錯し、どんどん引き込まれます。
不思議な設定が桐野夏生ワールドらしく、すっきりよみふける事ができます。
あんまり書くとネタバレになりそうですが、生命力とその国の風が吹くような爽やかな読み応えです。

ハードボイルド、ダーク、そんなイメージが、この小説の舞台「イタリア ナポリ」でどう表現されるのか?
そんな疑問もありましたが、読んでいくうちに、坂の多いこの街の中に、色々な高低差が見えてきます。
人・街・歴史。

主人公「マイコ」の成長と、地中海の爽やかな風のしたでどよめくダークサイド・・・。桐野夏生ワールドへ!
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No.21:
(1pt)

がっかりかな・・・・

正直いって私にとっては退屈で、読み続けるのが苦痛でやっと読み切ったといった感じです。
これが桐野さんのものではなく、私が初めて読む作家のものであったのなら、こんな風に思わなかったのかもしれません。魂の疾走を描き切った、苛烈なサバイバル小説・・・とありましたが、物語の舞台を外国にした意味があまり感じられませんでしたし、母親とマイコの潜伏の様子もあまり過酷なものにも感じられませんでした。
紛争地域から逃げてきたエリスのエピソードは、戦争はこんなにも恐ろしい悲劇を生むのだ・・という読者へメッセージ投げかけているのかもしれませんが、
母親とマイコがどれほど、この数十年をどれほど壮絶に過ごしてきたのかが全然足りないように思います。マイコが現状にもがく様子もあまり感じられなかった。
マイコの語り口で物語が進められていくのだから、日本語が拙いからという設定だから仕方がないのでしょうか。
ラストの真相もあまりびっくりしませんでした。
新興宗教って・・・なんか安直な感じがしました。
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