逃げる幻
評判
逃げる幻の評価:
4.13/5点 レビュー 16件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1〜12 1/1ページ
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逃げる幻の評価:
4.13/5点 レビュー 16件。 C ランク
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小説としてもミステリーとしても重厚で、とても面白かったです。
ウィリング博士シリーズと言いつつ、中盤まで本人登場なしだったこともあり冒頭はまったくその色もなく。
休暇中ということだけど何か別の目的も匂わせるダンバー大尉が、行きの飛行機の中で知り合ったスコットランド貴族の男性から聞かされた繰り返される少年の家出騒動。偶然にも宿泊先がその近くだったことから、スコットランドの荒野で少年消失の謎や家庭教師が被害者となった殺人事件などを追って行きます。そして、その裏には第2次世界大戦の影が・・・。
途中までは、荒れ果て風が吹きすさぶ寂寥とした大地の描写に小説『嵐が丘』を重ねてみたり、終戦直後というその時代の不穏な空気を感じたり、他所から移住して来たという家族の謎めいた人間関係に興味をそそられたりと、殺人事件も起こりますが普通の小説としても興味深く、じっくりと読み進み・・・。
そこへ、ウィリング博士が登場するや、一転ミステリー色が強まり、それまでの伏線がどんどん回収され、犯人へと突き進みます。
この緩急の巧みさ、さらに人間消失や密室の謎への興味、犯人の意外性(私には)、それ以上に戦争が招いた悲劇とも言えるラストに言葉も出ず・・・。★5つです。