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魔羅節
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魔羅節の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.54pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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タイトルから察しが付くと思うが ほぼエロ小説。 岡山弁と古語が混じるため少し読みづらい部分もあるが 読んでいて面白かった。 | ||||
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ホラー小説として優れています。 でも、気色悪い! ここまで描けるのは、もう、天の才としかいいようがない! コドモに見せるな・・・ですがね(笑) | ||||
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憑依される人間と、霊、物の怪などが主に登場する、そして性が、遊郭が、心を引き寄せざるを得ない淫靡であやしい世界をつくる。 この小説に限らず、昨今の殺人などの凶悪事件にしても、憑依、霊などは大事な要素なのかもしれない。科学的とか合理的とかいう以前に、事件を的確に表現する手段としては必要である、とまではいわないにしても・・・、かなり有用であるとは言えるのではないか。この小説が紡いでいるあやしいものどもの交歓は、確かにリアリティがあり、物語を腑に落ちるものに変えることができている。すくなくとも、読者をものがたりに入魂させることには成功している。 また、方言がつくりだす力強いリズムは大事で、それは人を容易にトランス状態に陥いれる。変容した意識は力を持ち、事柄を究極の結論まで難なく持ち去ってしまうのだ。 | ||||
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人は誰しも、心密かに抱いている性的ファンタジーというものがあると思う。 社会生活上は完全に封印しているような。 岩井さんの作品というのは、そのようにして隠しているものを瘡蓋をはがすようなやり方で暴露するような気がする。 まずはタイトルだけでも怪しい。 露骨過ぎて半端に笑ったり茶化したり出来ない。 田舎の因習や差別や不衛生や薄暗さ、そういうものの中に潜む淫猥さ。 今時のあけっぴろげな性の情報とはまるで正反対の、隠して隠してなかったかのようにしてしまうことの裏側にある快楽。 いわゆる官能小説のように、性行為に関する描写が長々とあるわけではない。 行為の周辺ともいうべき心のありようを、ぬめぬめとぎとぎとと生ぬるい手で撫で回すような文章。 私はやっぱりこの人は上手いと思う。 独特の世界に否応なく引きずり込めるのは才能だと思う。 大人の女性ほど、この作品集に嵌りそうな気がする。 | ||||
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近所の中学生に犯されたことを思い出しました。 僕の場合は宗教行事じゃなくて解剖遊びの延長でだけど。 主人公は簡単に受け入れてしまうけど、僕は納得するまで 数年かかった…男である限り男にレイプされた恥辱は治らないけど、 男を放棄したらレイプは懐かしくなりました。 | ||||
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やはり著者の本領は、岡山方言で語られるホラーであろう。「ぼっけぇきょうてぇ」や「岡山女」を堪能できた方は本書にも満足するだろう。文庫化にあたって、作家の久世光彦氏が素晴らしい凄まじい強烈な解説を寄稿していますが、これからして一つの見事なホラー掌編。単行本をお持ちの方も、ここだけはぜひ読まれたい。 | ||||
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一見、今から少し遡った時代の怪談のようではあるが、テーマは幼児虐待や集団暴行、多重人格障害などの、いわゆる社会問題。 そういった現代にも共通するテーマを、閉鎖された小さな社会の背徳性と複雑に絡みあって、とても精巧に、緻密に織り上げられた短編集。 世の中にホラーと名のつくものは数あれど、憑りつかれたような読後感をここまで味わわせてくれる一冊はないかも。 地方の方言や繊細な人物描写に仕掛けられた、リアリティと巧妙な語りに、心の底からぞっとします。 | ||||
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宙に浮いた、天を指す意味深な女の手が描かれた本の表紙と、この凄いタイトル。そして、ビックリするような表題を付けた短編小説の数々ーーーもう、それだけで、この本の値打ちが分かろうと云うもの。 明治時代を舞台にした、岡山地方の、貧しい田舎の人々のギリギリの生活、そんななかに蠢く、性の懊悩と人間の悲しみを描いてあまりある秀作。兎に角、自分ではどうしようもない悲しいサガを背負った人間が、究極において、どんな生を生き抜くことが出来るのか、読者に、問いかけている。読んでいて、フッと、昔見た映画’楢山節考’の場面を思い出した。 夢か現か幻か、幻想と現世とが渾然一体となった怪しい幻想の世界が胸に迫る。描いている世界は悲惨だが、決して、後味の悪い物語ではなく、何故か、深い余韻を残す。筆者の温かい眼差しが、見え隠れする、そんな小説である。 | ||||
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